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集団的自衛権の「縮小解釈」?でファイアーウォール全壊・全開な“お花畑ニッポン”にお届け「あとは自分で考えなさい。」7月2日号連動「だから、言わんこっちゃない!」
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集団的自衛権の「縮小解釈」?でファイアーウォール全壊・全開な“お花畑ニッポン”にお届け「あとは自分で考えなさい。」7月2日号連動「だから、言わんこっちゃない!」

2014-07-02 12:35

    集団的自衛権の「縮小解釈」?でファイアーウォール全壊・全開な“お花畑ニッポン”にお届け「あとは自分で考えなさい。」72日号連動「だから、言わんこっちゃない!」


    タイムシフト予約は http://live.nicovideo.jp/watch/lv184089551


    tanaka@nippon-dream.com


    http://www.nippon-dream.com/ には最近の拙稿、情報が満載ね。


    毎週日曜日23時からのBSジャパン「アジアン・タイムズ」http://www.bs-j.co.jp/asian_times/ は今週末も出演ね。


    VERDAD」連載「田中康夫の新ニッポン論」http://www.nippon-dream.com/?cat=28


    「週刊SPA!」連載「その『物語』、の物語。」


    http://www.nippon-dream.com/?cat=19


    「ソトコト」連載「田中康夫と浅田彰の憂国呆談」


    http://www.nippon-dream.com/?cat=29


    で、本日は先ずは!


    個別的自衛権の拡大解釈ならぬ集団的自衛権の縮小解釈ってナンジャラホイ?!

    この論法ねw



    新3要件は明確な歯止め・
    海外派兵が許されないのは変わらない・
    戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなる・
    決断への批判恐れない


    https://www.facebook.com/uramichi/posts/856869817673905


    田中康夫(@loveyassy )さんの4連続ツイートをまとめました。


    侵略を瞬時鋭敏に防御するのがファイアーウォール=外交交渉も含む個別的自衛権の要諦。 自国に直接何も影響がなくとも押っ取り刀でお節介に参戦の集団的自衛権とは、昨今のサイバーテロ&先の2つの大戦から何も学ばず、反撃大歓迎と自ら挑発するファイアーウォール全壊・全開「お花畑宣言」w


    韓国は以前から米国の同盟国。中国は今や米国の輸入最大相手国(カナダ、メキシコに続く日本は今やW杯同様に4位なのよ(涙))。 「今、そこにある危機」だとお花畑論者が喧伝する竹島・尖閣問題で日本と対峙する両国と、リアルポリティックスの米国が戦う蓋然性は実は「永遠の0」なのね


    詰まり今回の「拙速な英断」に基づき今後、集団的自衛権行使を日本が米国から要求されるであろう事案は、 我が日本とは利害得失の何れも「永遠の0」地域、国家に返り血というウイルス感染を自ら求めて勇躍お出掛けするナイチンゲールも真っ青な究極のヴォランティア精神と化すのね(涙)


    戦勝国が設定した無条件降伏なる「戦後レジーム」からの脱却を声高に唱和する面々が、 豈図らんや戦勝国の更なる要求無条件参戦に応えるべく「戦後レジーム」の固定化を図る自己撞着の悲喜劇が今回の王道ならぬ覇道・破道・刃道!ちょっとだけよドリフターズもビックリ「戦時だョ!全員集合」


    本来集団的自衛とは、自国には直接何も影響がなくても同盟国を助けるためにあえて参戦することで、自国の安全に影響がある場合の反撃なら従来の個別的自衛権の行使で済む。集団的自衛権の「定義」が間違っている。 http://www.twitlonger.com/show/n_1s21j3p


    628日のツイート:経済は歴史現象、科学も自然現象。故に二度と同じ事は起こり得ず。にも拘らず、戦争や紛争では全ての起こり得る事象は演算装置のアルゴリズムで解析可能と端から信じて疑わぬお花畑な「覇道」の政治が跳梁跋扈。「暗黙知」と題し看破の拙稿ご一読を http://www.nippon-dream.com/?p=12082


    以下の御意見も。 @ezoomy集団的自衛権なんていうから分かりづらい。やろうとしているのは同盟的交戦権の取得。どこをどう解釈しても、現憲法の延長線上にはありません。縁もゆかりも無い古い判例まで出してこじつける様は、時空間認知があやふやになった痴呆の表れかと。あちらは、暗黙知ならぬ暗黙痴?


    626日のツイート「専守防衛集団的自衛権」の論理的破綻に疑問を抱かぬオツムって正真正銘SHINE!(内閣府)でしょw無限大に拡大解釈可能な官僚用語「等」と「限定的・必要最小限・三要件・15事例」を合わせ技の悪知恵ってちょっとだけよドリフターズもビックリな平成大政翼賛「8時だョ!全員集合」ね


    で、こちらのツイートも!(涙)持って生まれた性格?相手選手や審判団と握手せず引きあげようとしたのは両チームで本田圭佑だけだった。ショックなのか落胆なのか失望なのか。平常心を失っていた http://www.asahi.com/articles/ASG6H51RRG6HULZU005.html 18番目のコメント鋭し! http://sokuho2.com/archives/39384334.html


    秀逸な日本サッカー論をドイツ在住の方がFBに投稿!御一読下さい https://www.facebook.com/yassy.tanaka.1/posts/10152518181444586?comment_id それにしても「日本らしさが出せなかった」と自己陶酔・自己弁護が横溢する島国・山国の温~い「論評」とは対極な心智だのぉ(涙)


    はてさて、Facebookでの御意見:https://www.facebook.com/daisuke.yamada.961?fref=nf


    TPPと集団的自衛権、日本側の「国益」がまるでわからない。アメリカの国益はよくわかるんだけどさ。
    安倍自民党、何を考えてるんだろ?
    何も考えてないと考えるとよく解るんだけど。

    こちらの御意見も頂戴しました。鋭いね。


    「ツッコミどころ満載のこの閣議決定はいわば「毛バリ」ですね。「文句あるなら、憲法改正しよう」って開き直るに決まってる!」


     

    安倍首相、安保政策の歴史的変更へhttp://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303844704580001793297580862?google_editors_picks=true


    「土に生きる」ならぬ「土の人になる」(涙)


     

    集団的自衛権の行使を容認する閣議決定(全文)


    http://www.huffingtonpost.jp/2014/07/01/right-of-collective-self-defense_n_5549648.html


     

    これは必読ね!


    集団的自衛権、黒幕の米国が考えていること日米安保体制はますます米国の思うまま


    高橋 浩祐 :ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー東京特派員


    http://toyokeizai.net/articles/-/41323


    http://toyokeizai.net/articles/print/41323


    秘密保護法下で武力行使 根拠示さず決定も


    http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014070202000100.html


    地方190議会批判 集団的自衛権 広がる「反対」「慎重に」


    http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014062990070852.html


    自衛権行使「新3要件」公明が原案 自民案装い、落としどころ


    20140620日(最終更新 20140620 0300分)


    http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/article/96159


    集団的自衛権:きょう閣議決定 粗雑な政治憂う=政治部長・末次省三


    http://mainichi.jp/shimen/news/20140701ddm001010151000c.html


     「戦後政治の総決算」を掲げつつ「国際国家日本」を唱え、いくつかのタブーに挑んだ中曽根康弘元首相は、退任5年後の1992年に刊行した回顧録「政治と人生」で、次のような指摘をしている。


     「首相の指導力は独善的でなく、国民に分かりやすい効果的な説得力を伴ったものでなければならない」


    社説:集団的自衛権 閣議決定に反対する


    http://mainichi.jp/opinion/news/20140701k0000m070150000c.html


    (座標軸)義務なき権利という幻想 論説主幹・大野博人


    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11218264.html


     

    防衛省否定したが…米も「自国民優先」明記


    http://digital.asahi.com/articles/ASG6Z635WG6ZUTFK013.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG6Z635WG6ZUTFK013


    (集団的自衛権)武力行使、政権の裁量 閣議決定、何が変わるのか


    http://www.asahi.com/articles/DA3S11218373.html?ref=nmail


     憲法解釈の変更をめぐり、政府は1日、他国を武力で守る集団的自衛権の行使などを認める閣議決定をする方針だ。「自衛の措置」を理由に、憲法が禁じてきた海外での武力行使を認める内容で、ときの政権の判断で日本が他国同士の戦争に加わる道が開かれることになる。


     ■集団安保 条件合えば許容


     今回の閣議決定の大きな問題点は、日本が武力を使う前提条件となる「新3要件」に、「自衛の措置としての武力の行使」という新たな概念を盛り込んだことだ。個別的自衛権と集団的自衛権集団安全保障という3種類の武力行使が、憲法解釈の変更ですべて認められることになった。


     他国を守る集団的自衛権と、複数の国で侵略国などを制裁する集団安保による武力行使については、歴代内閣が「自衛のための必要最小限度の範囲を超えるため、憲法上許されない」としてきた。ところが、今回の閣議決定による、新たな憲法解釈では、集団的自衛権集団安全保障による武力行使を認めるために次のような理屈を作り上げた。


     それは、「自衛の措置としての武力の行使」が使える条件として「我が国」または「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃」があった場合▽ときの政権が「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由」などが「根底から覆される明白な危険がある」と判断――と明記。この要件さえ満たせば、個別的自衛権と集団的自衛権、集団安保を区別せず、武力の行使は「憲法上許容される」というものだ。


     集団的自衛権、集団安保の枠組みで武力を使うことは、憲法9条が禁じてきた海外での武力行使に直結する可能性が高い。「自衛の措置」とみなせば、自衛隊の活動範囲を飛躍的に広げることにつながる。


     個別的自衛権は自国への攻撃という明確な基準があるが、集団的自衛権と集団安保は、他国への攻撃を受け武力を使うものだ。日本が直接攻められていないのに、他国同士の戦争が日本にとって「明白な危険」に当たるかどうかが、ときの政権の判断に委ねられることになる。閣議決定は、日本の海外での武力行使を無制限に広げる可能性を秘めており、政府・自民党が強調してきた「限定容認」とはほど遠いものだ。


     (園田耕司)


     ■活動内容 自由に広げる余地


     与党協議で示された閣議決定案では、国民の生命などが「根底から覆される明白な危険」といった抽象的な言葉を武力行使の要件とし、明確な歯止めはかけられなかった。政権が条件をあいまいにしたのは、将来、紛争が起こった際、自衛隊を自由に動かす余地を残したいからだ。


     政府内には、自衛隊の活動内容を広げれば、軍事的な抑止力が高まるとの考えもある。抑止力とは、攻撃してきた相手に反撃の能力と意思を示し、攻撃を思いとどまらせる力のことだ。


     武力を使うことに歯止めをかけることと、抑止力を強めることは裏腹の関係にある。歯止めを強くするには、日本が集団的自衛権を使う対象を同盟国の米国に限ったり、自衛隊を派遣する地域を日本の近隣に限定したりするなどの方法がある。だが、政府内には、歯止めをかければ、対外的に日本がどんな局面や事態で集団的自衛権を行使しようとするのか、言わば「手の内」をさらすことになり、抑止力が失われるとの考え方が根強い。


     ただ、閣議決定集団的自衛権を使う際の歯止めを明確にしなければ、日本が他国での戦争に関わる可能性はより高まることになる。高村正彦自民党副総裁は言う。「(集団的自衛権の行使で)他国の戦争に巻き込まれる可能性と、抑止力で戦争が起こらない可能性がある。比較して、抑止力の方が、国民の命を守るために大きいと判断した」


     (蔵前勝久)


     ■9条解釈 都合よく容認に転換


     今回の閣議決定は、海外での武力の行使を禁じた憲法9条の解釈を大きく転換させるものだ。


     政府がその根拠に持ち出したのが、1972年の政府解釈だ。国民の平和的に生きる権利を示した憲法前文や、生命・自由・幸福追求の権利尊重を定めた13条の趣旨を踏まえると、「必要な自衛の措置」を禁じていないというものだ。


     しかし、72年の解釈は、国民の生命などが根底から覆されるという「急迫、不正の事態」で自らを守る個別的自衛権を認める一方で、他国を武力で守る集団的自衛権は「憲法上許されない」と結論づけていた。


     これについて、今回政府は安全保障環境の変化を理由に、日本と密接な関係にある他国に対する武力攻撃でも「急迫、不正の事態に該当するものがある」として、「武力の行使が憲法上許容される」と全く逆の結論を導き出した。


     憲法理念の根幹を変える集団的自衛権の行使容認については、憲法や安全保障の専門家にも、閣議決定による解釈変更ではなく、憲法の改正手続きを踏むべきとの意見が根強い。


     (渡辺丘)


    第一次世界大戦から100年:平和への道は未完 領土拡張で「総力戦」


    http://mainichi.jp/shimen/news/20140628ddm007030020000c.html


     

    特集ワイド:集団的自衛権、どこか人ごと!? なぜ議論が盛り上がらないのか


    http://mainichi.jp/shimen/news/20140625dde012010008000c.html


    特集ワイド:続報真相 集団的自衛権行使 「政治家の信念」なんて言われても… 自衛隊員の本音は


    http://mainichi.jp/shimen/news/20140620dde012010002000c.html


    目前に「引き返せぬ地点」=集団自衛権に警鐘鳴らす-作家・半藤一利氏に聞く


    http://www.jiji.com/jc/zc?k=201406%2F2014061400207&g=pol


    集団的自衛権に自民党で一人反対、村上誠一郎議員が会見http://blogos.com/article/89500/


    集団安保で武力行使容認 政府想定問答、首相答弁と矛盾http://digital.asahi.com/articles/ASG6W7D7WG6WUTFK01B.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG6W7D7WG6WUTFK01B


     憲法の解釈を変えて集団的自衛権を使えるようにする閣議決定に関し、政府が、国会などで説明するための想定問答をまとめていた。国連決議に基づいて侵略国などを制裁する集団安全保障での武力行使について、公明党の反発で閣議決定案には盛り込まないとしたが、想定問答には「憲法上の武力行使は許容される」と明記。自衛隊が海外で何をすることができるかをより具体的に記している。


     この想定問答は国家安全保障局がまとめた。閣議決定の内容について、政府の公式な解釈を示したもので、26日に自民、公明両党の幹部に示された。


     想定問答では、集団安全保障では「武力の行使」はできないのか、との問いに対し、集団的自衛権を含む行使の条件を定めた「武力行使の新3要件」を満たせば、武力攻撃が発生した直後から「憲法上許容される」とした。


     例えば、中東ペルシャ湾で海中にまかれた機雷を取り除くなど、自衛隊が「新3要件を満たす活動」をしている時に、連安全保障理事会の決議が出て、集団安全保障に切り替わった場合を想定。「決議が採択されたからといって、『新3要件』を満たす活動を途中でやめなければならないわけではない」とした。


     与党協議では、集団安全保障で武力を使うことについて、公明党が「武力の行使の範囲が際限なく広がる」として反発。閣議決定案には盛り込まず、議論を棚上げした。しかし、想定問答は、国際法では「集団安全保障」に分類される行動でも、新3要件を満たせば、憲法上は「我が国による自衛の措置」となると区別して、機雷除去などは可能と結論づけた。


     また、政府は武力行使を目的に他国の領域に自衛隊を原則として派遣しないとしてきた。これに対し、想定問答では、中東ペルシャ湾を念頭に、国際法では「武力行使」と見なされる機雷除去について「他国の領海内であっても、『新3要件』を満たす場合には、憲法上許されないわけではない」とした。


     集団的自衛権などを行使する地理的な範囲については「新3要件」に照らせば「自(おの)ずから限界がある」としたが、具体的な範囲は示さなかった。また、行使する相手国について、政府は公明党の求めで「我が国と密接な関係にある他国」としたが、この解釈について「米国以外は、一般には相当限定されるが、個別具体的な状況に即して総合的に判断」と、米国以外との協力の余地を残した。


     一方、政府は27日の与党協議で、憲法の解釈を変えて集団的自衛権を使えるようにするための閣議決定の最終案を提示。両党から異論はなく、政府は7月1日にも閣議決定を行う方針だ。(岡村夏樹)


    政府:集団安保、答弁書で容認…日本へ攻撃時http://mainichi.jp/select/news/20140628k0000m010102000c.html


     

    集団的自衛権:懸念される自衛隊の「ブラックボックス化」http://mainichi.jp/select/news/20140628k0000m010038000c.html


     

    余録:「私は普通の人間と人体の構造が同じだから神ではない…


    http://mainichi.jp/shimen/news/20140628ddm001070163000c.html


    どう動く:集団的自衛権 私の意見/11 現場隊員の声聞け 元防衛庁長官・玉澤徳一郎さん(76)


    http://mainichi.jp/shimen/news/20140627ddm041010047000c.html


    質問なるほドリ:集団安保と集団的自衛権の違いって?http://mainichi.jp/shimen/news/20140628ddm003070146000c.html


    (寄稿)「いやな感じ」の正体 憲法学者・石川健治


    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11213574.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11213574


     高見順は、いまでは言及されることも少なくなった小説家だが、彼の戦後の代表作の一つに、「いやな感じ」という長編小説がある。


     主人公「俺」は、時代の閉塞(へいそく)感にいらだつ反インテリの労働者。軍部の独善性には反感を抱いている。しかし、それまで反政府思想の中心だったマルクス主義に対しては、帝大生らインテリが担い手だったこともあり、生理的な拒否感を抱く。そこで、無政府主義の信奉者としてテロリズムに身を投じ、自らの生を燃焼させようとする。


     しかし満州事変がすべてを一変させた。事変を「危機」と捉える言説が「俺」と日本社会を急速にむしばみ始める。ここがポイントである。


     「危機」や「有事」は一時的な例外状態であり、そこを乗り切れば旧に復することが、本来約束されていた。「国防」目的を遂行するために、足かせとなる立憲主義を停止して、分立していた権力を一本化し国民の権利を制限したとしても、それは時限つきのことだった。ところが、長期化必至の、広大な中国との戦争に踏み込んだ結果、対外危機が常態化する、という矛盾した事態になった。


     この「常態的対外危機」が、権利保障と権力統制を構成要素とする立憲主義を、日本社会から永続的に奪うことになった。「国防」目的に向けて国家総動員の体制となり、すべての個人の生が国家に吸い上げられ、権力は暴走に歯止めがきかなくなる。そうしたなか、国家権威を打倒するはずだった「俺」は、気がつけば大陸戦線にあって、哀れな中国民衆の首を切り落とし、その官能の頂点において発狂しておわった。


     そこに至る節目節目で、「俺」が生理的に示した反応が、「いやな感じ」である。作家の生活実感において、敗戦は、この「いやな感じ」からの解放であった。さらに、「いやな感じ」を封じ込めるのに成功したのが、日本国憲法の最大の貢献であったということも、そこで示唆されているだろう。それが、敗戦によってはじめて成立し得たという事実への、屈折した感覚とともに。


       ■     ■


     その「憲法」が、再び「危機」を口実に、「国民」の手から最も遠いところで変えられようとしている。


     昨年の今頃は、「憲法改正手続きの改正」論議が花盛りであった。安倍晋三首相は、憲法96条が定める国会の発議要件を緩和するための大義名分として、「民意」に問うこと――憲法改正レファレンダム(国民投票)――の重要性を繰り返し強調した。9条改正が隠された動機であったにせよ、「憲法を国民の手に取り戻す」とぶちあげた首相に喝采を送った国民も少なくはなかった。


     けれども、世論調査で96条改正に反対の「民意」が優勢であることがわかると、政府は、反転して、「国民」に背を向けた。考え方の近い識者だけを集めた安保法制懇に出させた報告書をもとに、政府の憲法解釈を変更するだけで集団的自衛権の行使容認は可能だ、といい出したのである。これは、前言を翻して、憲法を国民の手から取り上げた、というにひとしい。「国民」は、結局、だしに使われただけだった。


     しかも、集団的自衛権論議では、安全保障の専門家たる防衛官僚OBがしばしば否定的な意見を述べるのに対し、推進派の多くはアマチュアという構図がみられる。殊に推進派の言説に目立つのは、戦後憲法体制に対する怨念に近い敵対感情や、湾岸戦争で多額の戦費を支出しながら評価されなかった外務省人脈のトラウマであるが、これらは現下の「危機」とも安全保障とも直接関係のない「他事考慮」ばかりである。これが一般の行政作用であれば、他事考慮による権限行使は、権限の濫用(らんよう)であり、違法と評価されるところだ。


     この構図には既視感がある。イラク戦争当時、軍人のパウエル国務長官が最後まで抑制的だったのに対し、父親のやり残したフセイン政権打倒に拘泥するブッシュ大統領、「ネオコン」で凝り固まったラムズフェルド国防長官らシビリアンたちが、何かにとりつかれたかのように好戦的だった。彼らは、「危機」認識について自分たちの認識枠組み以外の可能性を否定し、他者の意見に聞く耳を一切もたなかった。


     証拠がまだ出ていない、なぜそんなに急ぐのか、と最後まで反対する同盟国フランスドイツを、「オールド・ヨーロッパ」と軽侮して排除した。証拠のない「大量破壊兵器の保持」を理由に、対テロ戦争とは関係のない他事考慮によって、しゃにむに開戦に突き進んだ。これとよく似た現在の日本政治の姿。それがかもし出す、なんとも「いやな感じ」。これを的確につかまえる言葉を探すことが急務であろう。


       ■     ■


     この「いやな感じ」の源泉は複合的であるが、そこに〈個の否定〉と〈他者の不在〉が含まれているのは、間違いない。


     たとえば閣議決定目前と伝えられる自衛権発動の新3要件によれば、集団的自衛権を行使すれば、憲法13条後段の「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」を、従前よりも確実に守れるというのが、国民に対する「売り」になっている。しかし、それが〈個の否定〉とセットになっているため、実際には、おじいちゃん、おばあちゃんら、国民一人一人の「生命、自由及び幸福追求」を守る議論にはなり得ていない。


     その証左が、憲法13条前段における〈個〉を抹殺することに、執拗(しつよう)にこだわる自民党の改憲草案である(現「すべて国民は、個人として尊重される」→新「全て国民は、人として尊重される」)。同条後段の「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」は、これまで個人の自己決定権やプライバシー権を保障するために用いられてきた。それが、いまや〈個〉を否定された上で、密接な国を含む〈全体〉のために援用されようとしているところに、「いやな感じ」がある。


     けれども、憲法13条の初志は、もう二度と、〈個〉の生を〈全体〉に吸い上げるような国家にはしない、というところにあったはずである。たとえば朝鮮半島有事の際には韓国のために、われわれ個々人の生が消費されてゆく。そういう文脈で13条が援用されるのは、本末転倒ではなかろうか。この点、高村正彦自民党副総裁のひそみに倣って、「生命は尊貴である。一人の生命は、全地球よりも重い」という一節が、最高裁判決にあることを指摘しておこう(昭和23年3月12日大法廷判決)。


     この〈個の否定〉は、同時に、〈他者の不在〉ともセットになっている。元来、基本的人権の保障とは、個々人に一人一人違う生き方を保障するために、権力を〈他者〉と捉えた上で、その介入を排除するものである。裏からいえば、〈個〉としての国民が、この政治社会において内なる〈他者〉として生きることを許容するために、国家の側が自分自身をしばることによって成立している。これが立憲主義の標準装備であることの意味を、自民党改憲草案は軽んじているのである。


     あるサークルで支配的な価値観は、それと異なる価値観をもつ人には、そもそも共有されることがない。そうした場合に、自我を拡張したり他者を排除したりして、混じり気のない政治社会をつくれば、たしかに、ある範囲の人々には住みやすい社会になるだろう。しかし、それでは、価値観を異にする者どうしでの、内戦になる。そうならないよう、〈他者〉を許容し共存するための基本枠組みを、西欧の政治社会はつくってきた。そうした枠組みをもつ政治社会の特性が、いわゆる立憲主義である。前述の基本的人権の保障に加えて、権力分立制はそのための工夫の代表例である。


     たとえば政治社会が中央集権化して「主権国家」というかたちをとる場合には、統治権力が暴走しないよう、政府に対抗できるもうひとつの権力を用意する、という方向で権力分立制が活用される。この文脈で「政府に対するコントロール」が強調される。ここにコントロールとは、コントラ・ロールすなわち〈対抗・役割〉が原義であって、議会なり裁判所なりに、政府に対抗する役割を与えるのが主眼である。つまりこの場合にも、統治権力に内なる〈他者〉を用意することの重要性が強く意識されているわけである。


     これに対して、現代の民主国家においては、内なる〈他者〉を否定する方が民主的だ、とする議論もある。「民意」は本来ひとつであるから、「民意」によって選ばれた単一の存在が、少なくとも次の選挙までの間、一元的・集権的な権力をふるうのが筋というものであり、それを阻むコントラ・ロールの存在はむしろ反民主的である、という考え方である。しかし、「国民」の支持を盾にとって〈個の否定〉と〈他者の不在〉を地で行った、ヒトラー、ムソリーニ、スターリンら独裁者の実例に接するに至り、内なる〈他者〉をおく権力分立制の良さが、見直されるようになった。日本国憲法の採用する立憲デモクラシーは、この立場にたつ。この経緯は現在でも重要である。


       ■     ■


     安倍政権が改正を企てる憲法9条においては、さらに、外なる〈他者〉からの視線も意識されている。そこで想定される国際秩序は、〈他者〉としての隣国を公式の敵として排除する秩序ではなく、価値観を異にする〈他者〉とも共存をはかる立憲的国際秩序にほかならない(それゆえ国連憲章旧敵国条項は問題だった)。


     これに対し、集団的自衛権は、直接には、サンフランシスコ会議の直前に成立していたアメリカ大陸規模の「同盟」を正当化するため、アメリカが国際連合憲章51条にねじこんできた異物である。系譜的には、公式に敵と味方をつくり攻守同盟を組んでいた、第1次大戦前の国際社会の発想の流れをくんでいる。


     この点、個別的自衛権と呼ばれる本来の自衛権は、突然に襲ってきた侵入者(これは「敵」「味方」を区別する問題ではない)に対する正当防衛のためのもので、9条が想定する国際秩序においても許容される可能性があり、政府による解釈の余地を残していた。しかし、集団的自衛権への正式なコミットメントは、年来の「敵」として公式に認定された〈他者〉との戦争を想定しており、旧(ふる)い「同盟」の思想への先祖返りにほかならない。それが理屈にならない理屈で無理押しされようとしている。実に「いやな感じ」がする。


     価値観を異にする〈他者〉と共存する道を選ぶか否か。そうした文明論的な選択を含む以上、それは性質上、専門知で正解を出せる問題ではない。したがって、有識者懇談会の答申や与党政治家たちの合意で決めてよい問題ではない。ふさわしい手続きは、やはりレファレンダムであろう。少なくとも、一内閣による閣議決定でないことは自明である。


         *


     いしかわけんじ 62年生まれ。東大教授。4月発足の「立憲デモクラシーの会」呼びかけ人。著書に「自由と特権の距離 カール・シュミット『制度体保障』論・再考」など。


    政治劣化、「派兵」へ危うさ 集団的自衛権、あすにも閣議決定 特別編集委員・星浩


    http://digital.asahi.com/articles/DA3S11216966.html?ref=pcviewpage


     それは、鬼気迫る様子だったという。1987年、ペルシャ湾の機雷を掃海するため米国は自衛隊の派遣を求めていた。外務省幹部が、後藤田正晴官房長官に「自衛艦を出したい」と持ちかけた時のことだ。


     後藤田氏は、にらみつけて言った。「どうしてもやりたいというなら、やってみろ。必ず俺が止めてやるから」。同席者から私が聞いたやりとりだ。


     後藤田氏は、中曽根康弘首相に「自衛隊を出したら戦争になる。国民にその覚悟ができていますか。派遣するなら私は閣議でその文書に署名しない」と通告。派遣は見送られた。戦争を体験し、官僚、政治家として日本政治の背骨を支えた後藤田氏ならではのエピソードである。


     ■積み上げ崩す首相


     戦後日本の安全保障政策は、後藤田氏のような政治家が真剣に思い詰め、憲法の下でできること、してはいけないことを精査し、積み上げられてきた。安倍晋三首相は、そのケルン(石積み)を崩して集団的自衛権の行使容認に踏み出す。


     「先例に従うべきだ」と言うのではない。重要な方針を転換するなら、手続きを踏まなければならない。国会での論争や国民の説得が欠かせない。与党だけの協議や首相が選んだ閣僚による決定では、説明責任は果たせていない。


     安倍首相は、安全保障の関連法や態勢の不備を手直しするといった地道な作業より、内容が限定されても集団的自衛権という派手な看板を立てる道を選んだ。さらに、集団的自衛権を優先したいために、国連決議などによって多くの国が制裁を加える集団安全保障への参加を否定した。


     一方で官僚たちは集団安全保障の選択肢も残しておきたい。朝鮮半島にしても中東にしても、紛争が起きた場合には集団安全保障の枠組みができる可能性が大きいからだ。その結果、閣議決定の文案は集団安全保障について曖昧(あいまい)にごまかしている。この経緯から見て取れるのは、前のめりの首相と狡猾(こうかつ)な官僚たちという危うい構図である。


     ■論議あまりに稚拙


     集団的自衛権の論議は政党の劣化も映し出した。かつては闊達(かったつ)な論議が持ち味だった自民党だが、いまやハト派は衰退。中身の濃い安保論議も聞かれない。字句修正にこだわった公明党だが、結局は「平和」という理念より政権与党という「現世利益」を優先した。


     野党は無残だ。維新、みんなは、早々に政権にすり寄り、民主党は党内の混乱を恐れてへっぴり腰だ。国民は、与野党がっぷり四つに組んでの安保論争を目にすることができない。


     隣国・中国が経済成長と軍備拡大を続けるなか、日本の政治は長い間、安全保障の課題に取り組まなくてはならない。その序章とも言える集団的自衛権の論議はあまりに稚拙で、課題の重さと政治の力量との落差をさらけ出した。


     かつて、後藤田氏のように安全保障の知識を持ち決断力も備えた政治家が自衛隊の派遣に抑制的だった。いま、知識も覚悟もおぼつかない政治家が「派兵」に道を開く。そこに、不安の根っこがある。


    解釈変更、内閣の裁量? 正当化根拠に憲法65条


    http://digital.asahi.com/articles/ASG6Y4SV2G6YUTFK005.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG6Y4SV2G6YUTFK005


     

     安倍内閣は7月1日にも、集団的自衛権を使えるように憲法解釈を変える閣議決定に踏み切る。内閣だけの判断で戦後日本が積み上げてきた専守防衛の原則を転換し、海外で武力を使うことを禁じた憲法を、事実上変えるようなことが許されるのか。閣議決定による解釈変更の是非を改めて考える。


     「憲法解釈の変更が必要と判断されれば、閣議決定をしていく考えだ」


     安倍晋三首相は24日の記者会見で、集団的自衛権の行使容認に踏み切る方針を改めて強調した。その際、戦争放棄を定めた憲法の根幹に関わる変更を内閣の判断でできる根拠としたのが憲法65条の「行政権は、内閣に属する」という規定だ。


     「行政府が憲法65条のもと、行政権を執行するために憲法を適正に解釈していくことは当然必要なことだ」。三権のうち行政権は内閣にあるとする条文で、なぜ解釈変更を正当化できるのか。2月12日の国会では、首相は閣議決定による変更の是非について問われ、こう答えている。


     「最高の責任者は私だ。私たちは選挙で国民の審判を受ける」。つまり、選挙で選ばれた与党の内閣が憲法解釈を行うのは当然で、その責任者は私だ――という論法だ。だが内閣による憲法解釈については、橋本内閣の村岡兼造官房長官(当時)が1998年、安倍首相とは異なる政府の見解を国会で示している。


     村岡氏は「行政府も権限の行使にあたって、憲法を適正に解釈していくことは当然必要」としつつ、憲法99条の「大臣や議員、公務員の憲法尊重擁護義務」が前提になると述べた。


     安倍首相の答弁に似ているが、異なるのは、内閣の権限を示す65条ではなく、憲法で権力を縛る立憲主義の考え方を反映した99条に言及した点だ。村岡氏の答弁は、内閣の解釈は憲法を守る立場から「適正」とされる範囲にとどまり、恣意(しい)的な解釈は許されないとの見解を示している。


     そもそも集団的自衛権の行使については、81年に鈴木善幸内閣が「憲法上許されない」との答弁書を閣議決定。歴代内閣は30年以上にわたり、この解釈を踏襲してきた。


     定着した解釈を状況に応じて変えようとする安倍首相が99条には触れず、なぜ65条を根拠にするのか。


     上智大の高見勝利教授(憲法)は「首相は憲法尊重擁護義務に触れたくないのではないか。行政府の解釈変更は自由ではなく限界がある。今回の変更は、歴代内閣が積み上げてきた解釈と論理的な整合性がない。国民の憲法への信頼が揺らぐような変更は、憲法を尊重し擁護しているとは言えない」と指摘する。


    ■条文改正より閣議決定が容易


     そもそも閣議決定とは何か。2000年の政府答弁書は「内閣が意思を決定する方式」と定義。その内容は、①憲法または法律で内閣の意思決定が必要とされる事項②法令上規定がない場合でも特に重要な事項――としている。


     だが、閣議決定での解釈変更に対しては「時の内閣の裁量で憲法を事実上改正する」などの批判が強い。それでも安倍首相が、集団的自衛権の行使を憲法改正の手続きではなく、閣議決定による解釈変更で認めることにこだわるのは、その容易さが理由だ。憲法の条文を改正するためには、まず衆参各院の総議員の3分の2以上の賛成で発議し、そのうえで国民投票で過半数の賛成を得る必要があるからだ。


     閣議決定は閣僚の全員一致が原則。憲法66条3項の「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ(負う)」が根拠で、帝国憲法で各大臣が単独で天皇に責任を負うとしていたのを改めた。


     小泉内閣郵政解散や、鳩山内閣での沖縄・普天間飛行場辺野古移設をめぐる閣議決定では、反対した閣僚が罷免(ひめん)された例もある。今回の閣議決定では、集団的自衛権行使に慎重な公明党太田昭宏国土交通相の賛成も必要になる。与党協議で自民党公明党に配慮を重ねているのも、こうした事情が背景にある。(笹川翔平、鶴岡正寛)


         ◇


    ●憲法65条 行政権は、内閣に属する


    ●  99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ


     

    新宿の焼身自殺ニュース 海外メディアで続々と報道される

    http://matome.naver.jp/odai/2140405501468783601

    「安倍政権への抗議で焼身自殺はかる」 海外メディアの報道を比較http://www.huffingtonpost.jp/2014/06/29/abe-protester-sets-himself-alight_n_5542424.html?utm_hp_ref=mostpopular

    06/30 【憲法解釈変更へ】公明党の思想転換=榊原元廣


    http://e-wise.kyodonews.jp/index.php?screenId=00&procId=01&contentsId=04&newsKey=20140627KKPOL006101.2.N.20140630000005.10.UTF8.xml


    連日、新聞紙面などを賑わせている集団的自衛権行使容認問題が、憲法解釈変更の閣議決定にたどり着こうとしている。


     行使容認に対し、反発し、抵抗し、慎重姿勢を続けていた公明党が、とどのつまり容認に転換したからだ。山口那津男代表は「個別的自衛権に匹敵するような集団的自衛権であれば、一部限定的に容認して、国民の権利を守り国の存立を全うすることは許されるのではないかと考えるようになった」と述べた。「日本は集団的自衛権を行使しない」との従来の信念から、「個別的自衛権とそれほど変わらない内容の集団的自衛権であれば容認してもいいのではないかと考えるようになった」ということで、なにやら山口氏の個人的な〝信仰告白〟のように聞こえる。


     ◆努力の結晶


     個別的自衛権の範囲に安全保障政策をとどめておこうとする公明党の従来の思想を転換させるために、安倍政権は努力を重ねてきた。その結晶が閣議決定の案文に現れている。


     「わが国は、戦後一貫して日本国憲法の下で平和国家として歩んできた。専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を堅持してきた」


     「十分な体制をもって力強い外交を推進することにより、安定しかつ見通しが付きやすい国際環境を創出し、脅威の出現を未然に防ぐ」


     「日米安全保障体制の実効性を一層高め、日米同盟の抑止力を向上させることにより、武力紛争を未然に回避し、わが国に脅威が及ぶことを防止することが必要不可欠である」


     安倍政権は、集団的自衛権行使容認に憲法解釈を変更しても「専守防衛」の考え方、外交努力重視はこれまでと変わらない一方で、日米同盟は強化され抑止力が増し、結局、脅威の出現、紛争に至る事態を防止できると、直接には与党の公明党に、広くは国民に訴えている。


     ◆政治判断


     しかし安倍晋三首相が求め続けていることは、戦後日本が保持し続けてきた平和、非戦の考え方「海外で武力行使はしない」からの転換である。世界は超大国米国の一極支配が崩れつつある中、アジア、中東、欧州など幅広く対立、緊張、紛争が多発化しつつある。その中で、日本は平和創造のために自衛隊の活用を含め積極的に関与しようと、安倍氏は考えている。そのために集団的自衛権の行使を容認し、国連の集団安全保障への参加も政治判断で可能にしようとする。


     だから公明党が「一部限定的に容認」と都合よく考えても、憲法解釈の変更は、安倍氏の意図の実現に向けた法的根拠となっていく。


     尖閣諸島の領有権を主張し、防空識別圏を設定、戦闘機を自衛隊機に異常接近させる中国の現状を背景に、安倍政権は集団的自衛権行使を国民に納得させようとしている。だが中国や北朝鮮をめぐる東アジアでの危機への対処は、「自国への攻撃ではないのに他国への攻撃に反撃する」集団的自衛権の対象とはいえない。東アジアの海での緊張状態に対しては、日本は自衛隊の軍事力、海保の警察力、外交力などすべてを駆使して対処することだ。


     東アジアでの緊張状態で集団的自衛権を認めさせようとするのは間違っている。集団的自衛権、集団安全保障の問題は、世界の紛争解決に日本が自衛隊を活用するかどうかという問題である。イラクやアフガニスタンのような紛争、テロとの戦いで米国と共同行動を取ろうとしている。米国は日本の安全保障政策の転換に意を強くして、紛争解決のために軍事的な協力を強く求めてくるだろう。そこで「日本の集団的自衛権は個別的自衛権に匹敵する範囲でないと行使できない」と、米国を失望させるのだろうか。


     ◆政権交代させる力


     これまで戦後日本の「非戦」の思想は憲法が体現していたが、これからは国民の一般意志、合意の在りどころだけが政治権力に枠をはめることができる。「戦争は忌避したい」との国民の意思が明確に示されるなら、時の政治権力は米国の要請に対し、集団的自衛権行使をある程度抑制するかもしれないし、集団安全保障への参加も後方支援にとどまるかもしれない。国民の意志に反した場合、政権を交代させるだけの力を国民が持てるかどうかが鍵となる。



    *******

    榊原元廣

    共同通信元編集委員

    1947年生まれ。74年共同通信入社。大阪社会部などを経て84年政治部。自民党クラブキャップ、政治部次長。2001年編集委員、政治コラム「ことばの政治学」「政治を読み解く」を担当。07年2月から記事審査室委員。

    07/01 大型識者評論「徹底討論・集団的自衛権を問う」2回続きの(上)


    http://e-wise.kyodonews.jp/index.php?screenId=00&procId=01&contentsId=03&newsKey=20140701KKPOL006801.3.N.20140701185039.10.UTF8.xml


    ◆安保政策大転換を考える


     安倍政権は集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更に踏み切った。戦後安全保障政策の大転換をどう受け止めるのか。憲法論、安倍首相の政治手法、安保政策論、歴史的な位置付けという四つの視点から、論じてもらう。





    【元内閣法制局長官 阪田雅裕氏】憲法9条葬る行為


    ◆ルビコン川渡った


    安倍内閣が、集団的自衛権の行使を可能とする憲法解釈の見直しを閣議決定した。1954(昭和29)年に自衛隊が発足して以来、政府が一貫して述べてきた憲法9条の読み方を根底から変更するものであり、不当だ。立憲主義にもとる、と言わざるを得ない。国会で多数を有しているから「憲法より、われわれの判断の方が優位する」というがごとき行為であるし、集団的自衛権の行使に道を開く今回の閣議決定は「ルビコン川を渡ってしまった」の感が強い。


     政府は従来の「自衛権発動の要件」に代えて、わが国に武力攻撃が発生しなくても、他国への攻撃が発生し、それによってわが国の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険があることを集団的自衛権行使の要件とすることを決めた。


     しかし、それが具体的にどういう事態を指すのか明確ではない。普通に読めば、ある国が「次は日本を対象にする」と宣言しながら、別の国の攻撃を始めるようなケースに限られるし、そうだとすれば一定の歯止めになる。


     けれども、そうではなくて、例えば中東などでの武力紛争の際にも行使できることがある、ということだとすると、何の歯止めにもなっていない。また、「わが国に対する武力攻撃の発生」という明確な基準とは違い、「明白な危険」があるかどうかの判断を時々の政権に委ねてしまうことになる点も危惧される。


     今後は、世界中で武力紛争が起きる度に「これは集団的自衛権の行使要件を満たすものかどうか」という非生産的な議論が繰り返されることにならないか心配だ。


     国際法上、集団的自衛権を行使する以外は、他国同士の戦争に関わる大義がない。集団的自衛権の行使ができるかどうかは、日本の国のカタチを左右する大きな問題だ。それにもかかわらず、国民の関心が高いとはいえず、自民党内でもブレーキを踏む勢力が見当たらない現実を見ると、戦後約70年が経過して、「戦争が風化した」ということなのかもしれない。


     今回の閣議決定は事実上の憲法改正に当たる。その結果、集団的自衛権の行使に歯止めをかけるには、憲法改正をする以外に方法がなくなる。これからは、護憲を叫んでいた人たちが「改憲」を訴え、従来、改憲派だった人たちが「現行憲法はそのままでいい」と主張していく非常に珍妙な現象が起きることになってしまう。


     護憲、改憲の争点は9条をどうするかだったはずなのに、突然、「憲法の明文を改正しなくても、解釈でやれる」とする手法は、むちゃくちゃだ。なぜ、憲法改正というデュー・プロセス(適正な手順)を踏まないのか。


     私が内閣法制局にいた時代、米中枢同時テロ、イラク戦争が起き、2001年にアフガニスタンの多国籍軍支援のために、03年にはイラクへとそれぞれ自衛隊を派遣することになった。


     当時の小泉純一郎首相が明確にしていたのは、あくまでも憲法9条の枠内で自衛隊を出すという点だ。かつて自衛の名の下に始められた戦争がいくつかあった。日本国憲法は深い反省に立ち、そういうことをしない決意を示すために9条を規定した。今回の閣議決定は、歴代政権が当然の縛りとして受け止めてきた9条を葬り去ろうとするものだ。


       ×   ×   さかた・まさひろ 43年生まれ。東大卒。66年に大蔵省(現財務省)に入り、内閣法制局第1部長、内閣法制次長を経て04~06年内閣法制局長官。著書に「『法の番人』内閣法制局の矜持」など。





    【慶応大名誉教授 草野厚氏】結論ありきの異論封じ


    ◆尖った姿勢に歯止め必要


    安倍内閣は1日、歴代内閣が憲法上できないとしてきた集団的自衛権の行使容認を実質1カ月半の議論で閣議決定した。憲法改正と同等の効果を政府は手に入れた。安倍晋三首相は中国や北朝鮮を念頭に、わが国の安全保障環境の変化のもとで国民の命や平和な暮らしを守るためには必要だとしたが、これで自衛隊の海外派遣の範囲と可能性は、確実に広がる。そしてその判断は政府に基本的に委ねられる。


     拙速で強引とも思える政策変更だが、次の点は確認したい。自公政権が復活した2012年の衆院選と13年の参院選で、両党は圧勝し、国会のねじれは解消。政府はあらゆる政策を、時期を含め思い通りに決定できる環境を得た。他方、従来の憲法解釈を変更するという事の性質からすれば、政府には一層の謙虚さが求められた。だが、安倍首相は当初、閣議決定までは政府と与党が協議し、国会での本格的な議論はその後だとして、強気の姿勢を崩さなかった。


     ねじれが続き、民主党が現在ほど議席を減らしていなければ、野党は国会で政府提出法案を人質とし、閣議決定による変更を阻止するなど、議論に時間をかけることができたはずだ。効率のよい「決められる政治」は熟議の欠如という代償を伴った。慎重な与党・公明党の抵抗だけでは、年末の日米防衛協力の指針(ガイドライン)の改定をにらみ、先を急ぐ首相にブレーキをかけるには力不足だった。秋の臨時国会以降、集団的自衛権行使を前提とした自衛隊法など法律改正が粛々と進むであろう。有権者は自民党に多数を与えすぎたのかもしれない。


     国際平和協力における駆け付け警護など限定的に集団的自衛権を認める立場の筆者がそこまで言うのは、安倍首相の政治手法、姿勢への懸念からだ。安倍内閣は原子力規制委員会など各種組織に意に沿う人物を送り込み、異論を封じる傾向が目立つ。


     集団的自衛権では行使容認に積極的な駐フランス大使を呼び戻して、内閣法制局長官に任命するという異例の措置をとったし、閣議決定に当たり重要な役割を果たした第1次安倍内閣以来の安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(柳井俊二座長)では、集団的自衛権行使に反対する委員は任命していない。「結論ありき」なのだ。


     行使容認の決定が重要課題ならば、反発が予想される隣国・中国との関係改善は不可欠だが、韓国を含め戦後最悪である。もとより中国の軍事的攻勢を含め要因は双方にあるが、次の点は指摘したい。「外交は、単に周辺諸国との2国間関係だけを見つめるのではなく」(13年1月の所信表明演説)、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった、基本的価値に立脚し、戦略的な外交を展開すべきだとし、実際、中国包囲網構築に余念がない。首相が固執する靖国神社参拝も、中韓両国を刺激しただけであった。


     著書「新しい国へ」(13年)は、「国と国との関係においては、違う歴史を歩んできた国同士、お互いに認め合い、尊重し合って信頼を醸成していくことが大切」と述べる。問題は首相にその環境を自ら整える器量があるかどうかだが、尖(とが)った政治姿勢にはその片鱗(へんりん)すらうかがえない。


     いずれにせよ安倍首相が集団的自衛権に基づく自衛隊の海外派遣に断を下す場面はある。さらなる歯止めが必要と考えるのは私だけではなかろう。


       ×   ×   くさの・あつし 47年生まれ。東京大大学院修了。慶応大教授を経て13年から名誉教授。著書に「政権交代の法則派閥の正体とその変遷」「ODAの現場で考えたこと 日本外交の現在と未来」など。


    7/1

    07/01 【どう変わる自衛隊】周辺有事、その時自衛隊は 進む米軍との一体化


    http://e-wise.kyodonews.jp/index.php?screenId=00&procId=01&contentsId=02&newsKey=20140701KKPOL009201.3.N.20140701210458.10.UTF8.xml


    政府は1日、集団的自衛権の行使容認を柱とする安保政策見直しの閣議決定に踏み切った。政府は「切れ目ない対応」を目指すというが、米軍と自衛隊の一体化が進むのは必至だ。自衛隊活動はどう変わるのか。憲法上の問題はないのか。近未来の日本周辺有事を想定し、対応をシミュレーションした。


     ◆グレーゾーン


     【20××年×月×日。日本に近いA国が弾道ミサイルを発射する兆候を米軍の偵察衛星がつかんだ。自衛隊と米軍が東京・市谷本村町の防衛省で緊急会議を開催した。14年末に改定された新たな日米防衛協力指針(ガイドライン)に基づき、米軍イージス艦と護衛役の海上自衛隊護衛艦が編隊を組み、日本海で警戒監視活動に当たることが決まった。


     2日後。日本海でレーダーをA国方向に集中させていた米イージス艦にA国のものらしき不審船が近づき、米艦への挑発行為に出た。海自護衛艦は改正自衛隊法に基づき艦長の判断で米艦を守るため射撃し撃退した】


     グレーゾーンとは武力攻撃に至らない侵害。有事発生前にミサイル警戒を実施する米艦の防護は離島警備と並ぶ具体的事例とされる。政府は自衛隊装備を守る武器使用を認めた自衛隊法規定を改正し、米艦防護の武器使用を可能とする方向だ。自衛艦が前面に出ることで事態がエスカレートする恐れも指摘される。


     ◆集団的自衛権


     【×月×日。A国が韓国国内の米軍基地にミサイルを撃ち込んだ。米政府は自衛権の発動を決定。さらにA国の国営テレビが「日本の三沢基地(青森県)や横須賀基地(神奈川県)も火の海にする」との指導者声明を発表したのを受け、ガイドラインに沿って日本に多方面の支援を要請した。


     首相は外相や防衛相らを集めて国家安全保障会議(NSC)を緊急開催。「日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある」として集団的自衛権に基づく武力行使を認めた。続いて閣議で対処基本方針を決定。与党が衆参で過半数を占める中、国会承認も速やかに得た。


     防衛相は改正された周辺事態法に基づき、韓国内の在外邦人を乗せた米輸送艦を防護するのに備え、海自に派遣準備命令を発した。A国に武器を運搬している疑いがある不審船への強制的な停船検査に向け、護衛艦を日本海側に配置した。


     航空自衛隊の空中給油機が米軍編隊に加わり、米軍機に燃料補給した。陸自の衛生科隊員も後方支援として、前線で負傷した米兵への医療活動を実施した】


     日本の集団的自衛権行使の判断基準は新たな武力行使の3要件。「国民の幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」はその一つだ。周辺有事には現行の周辺事態法などによる米軍支援も可能だが、強制的な停船検査や米艦防護はできない。補給や医療分野の後方支援でも、自衛隊の活動範囲が広がる分、戦場近くの危険な任務は増える。邦人を乗せた米輸送艦の防護の任務などについて「実際に米軍から依頼されることはない」との指摘もある。


     ◆集団安全保障


     【×月×日。A国に対し、国連安全保障理事会が国連憲章7章に基づく制裁決議を採択した。加盟国から英国やオーストラリアが軍事的措置へ参加を表明し、米軍を中心とした共同作戦で対応する方針が決まった。首相は集団安全保障措置に基づく武力行使にどこまで参加するか、与党幹部と協議に入った】


     国連憲章は集団安全保障措置を取るまでの間、加盟国が他国と連携した集団的自衛権を行使することを認めている。だが、集団安保の武力行使への参加は公明党に慎重論が強い。海外での武力行使を禁じる憲法との整合性が問われるからだ。集団安保に基づく軍事的措置には相手国をたたく武力行使も含まれ得る。



     日本政府は戦闘行為への参加は否定するが、米艦防護をはじめ受動的な実力行使については3要件を満たす「自衛の措置としての武力の行使」として憲法が許容するとする。ただ、どの武力行使が受動的なのか線引きは難しく、活動範囲が広がる懸念がある。与党協議では集団安保の議論は棚上げされた。


    07/01 【集団的自衛権の閣議決定】「戦後」幕引きに執念 首相、憲法9条改正視野


    http://e-wise.kyodonews.jp/index.php?screenId=00&procId=01&contentsId=02&newsKey=20140701KKPOL009401.4.N.20140701222210.10.UTF8.xml


    集団的自衛権の行使を禁じてきた戦後の安全保障政策の歴史が1日、塗り替えられた。安倍晋三首相は行使容認の憲法解釈変更を突破口に「戦後レジーム(体制)」の幕引きを図ろうと執念を燃やす。自衛隊法改正など関連法整備を急ぐとともに、悲願とする憲法9条改正を視野に長期政権へ道筋を描いている。


     ◆高揚


     「国民の命と平和な暮らしを守り抜く責任が首相である私にはある。さまざまな課題に対し目を背けずに正面から取り組んでいく責任がある」


     閣議決定後に開いた緊急記者会見で、首相は解釈変更にたどり着いた高揚感を隠さなかった。これに先立つ公明党の山口那津男代表との与党党首会談でも「課題を先送りするようなことがあってはならない」と言い切った。


     集団的自衛権行使を容認する憲法解釈変更は、2006年9月に発足した第1次安倍政権時代に手掛けながら、成し遂げられなかったテーマだ。


     「権利があっても行使できないというのは、かつての『禁治産者』の規定に似ている」。首相は第1次政権スタート前に刊行した著書「美しい国へ」で集団的自衛権行使に踏み出せない状況に強い不満を表明。憲法前文に関しても「戦勝国に対するいじましい文言になっている」と見直しの必要性を訴えた。


     スローガンとして掲げた「戦後レジームからの脱却」路線は07年参院選惨敗でいったん頓挫したが12年の第2次政権発足で復活。首相の政治信条は変わっていない。次の照準は祖父・岸信介元首相もなし得なかった「自主憲法制定」だ。


     ◆必然


     首相周辺は「今回の解釈変更は一里塚にすぎない。首相はまだ物足りないはずだ」と解説する。


     自民、公明両党幹部は今回の解釈変更が限界点で、さらなる変更は憲法改正が必要との認識を確認しており、安倍政権が続けば近い将来、改憲に向け具体的な政治日程が浮上するのは「必然」(周辺)だといえる。


     憲法改正手続きを確定させる改正国民投票法は6月に施行された。首相は(1)16年参院選と次期衆院選で改憲のための国会発議に必要な「3分の2」勢力を確保(2)17年にも初の国民投票実施―のスケジュールを探る。


     必要なのは求心力を維持した安定政権の継続だ。「安倍政権は7年間続けさせる」と、首相を支える政府関係者の鼻息は荒い。自民党総裁任期は党則により1期3年、連続2期までと決まっているが「党則なんていつでも変えられる」というのが、この関係者の弁だ。


     環境権新設など「公明党や野党が乗りやすいもの」(政府高官)から取り組む意向だが、最終的な狙いは戦力不保持を定めた9条改正にあるのは疑いない。


     ◆焦燥


     当初、閣議決定先送りを狙った公明党の焦燥感は強い。山口氏は1日の記者会見で「改憲の機運は未成熟だ」と議論の盛り上がりを警戒。幹部は「改憲なんて無理だ。集団的自衛権の風穴をあけただけで十分じゃないか」と、首相に自重を求める意向だ。改憲論議が本格化すれば「今度は連立政権からの離脱を本気で考える」とけん制する。


     だが早期の閣議決定に持ち込まれた今回のケースが首相と公明党との現在の力関係を如実に物語る。首相に近い自民党幹部は、晴れやかな表情で語った。「今回の解釈変更はちょっとした転換だ。自衛隊ができた60年前に安保政策は百七十度変わった。百八十度の転換が完成するのは、憲法を改正するときだ」

    20140701日 ◆集団的自衛権閣議決定後の安倍首相記者会見全文


    http://e-wise.kyodonews.jp/pol_data.php?screenId=02&procId=01&contentsId=29&newsKey=20140701KKPOL008001.1.N.20140701201658.10.UTF8.xml&subKey=20080307231432


    【冒頭発言】


     いかなる事態にあっても、国民の命と平和な暮らしは守り抜いていく、内閣総理大臣である私には、その大きな責任があります。その覚悟のもと、本日、新しい安全保障法制の整備のための基本方針を閣議決定いたしました。自民党・公明党の連立与党が、濃密な協議を積み重ねてきた結果です。協議に携わった全ての方々の高い使命感と責任感に心から敬意を表する次第であります。


     集団的自衛権が、現行憲法のもとで認められるのか、そうした抽象的、観念的な議論ではありません。現実に起こり得る事態において、国民の命と平和な暮らしを守るため、現行憲法のもとで何をなすべきかという議論であります。例えば海外で突然紛争が発生し、そこから逃げようとする日本人を、同盟国であり能力を有する米国が救助、輸送しているとき、日本近海において攻撃を受けるかもしれない。我が国自身への攻撃ではありません。しかし、それでも日本人の命を守るため、自衛隊が米国の船を守る、それをできるようにするのが、今回の閣議決定です。


     人々の幸せを願ってつくられた日本国憲法が、こうしたときに国民の命を守る責任を放棄せよと言っているとは、私にはどうしても思えません。この思いを、与党の皆さんと共有し、決定いたしました。ただし、仮にそうした行動をとる場合であっても、それは他に手段がないときに限られ、かつ、必要最小限度でなければなりません。現行の憲法解釈の基本的考え方は、今回の閣議決定においても何ら変わることはありません。海外派兵は一般に許されないという従来からの原則も、全く変わりません。自衛隊がかつての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことは、これからも決してありません。外国を守るために日本が戦争に巻き込まれるという誤解があります。しかし、そのようなこともあり得ない。日本国憲法が許すのは、あくまで我が国の存立を全うし、国民を守るための自衛の措置だけです。外国の防衛それ自体を目的とする武力行使は、今後とも行いません。むしろ万全の備えをすること自体が、日本に戦争を仕掛けようとするたくらみをくじく大きな力を持っている。これが抑止力です。


     今回の閣議決定によって、日本が戦争に巻き込まれるおそれは一層なくなっていく、そう考えています。日本が再び戦争をする国になるというようなことは、断じてあり得ない。いま一度、そのことをはっきりと申し上げたいと思います。


    <自衛隊の活動は世界の平和に大きく貢献>


     二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。その痛切な反省のもとに、我が国は戦後70年近く一貫して平和国家としての道を歩んできました。しかし、それは平和国家という言葉を唱えるだけで実践したものではありません。自衛隊の創設、日米安保条約の改定、そして国連PKOへの参加、国際社会の変化と向き合い、果敢に行動してきた先人たちの努力の結果である、私はそう考えます。


     憲法制定当初、我が国は自衛権の発動としての戦争も放棄したという議論がありました。しかし、吉田総理は、東西冷戦が激しさを増すと、みずからの手で自衛隊を創設しました。その後の自衛隊が、国民の命と暮らしを守るため、いかに大きな役割を果たしてきたかは、言うまでもありません。1960年には、日米安全保障条約を改定しました。当時、戦争に巻き込まれるという批判が随分ありました。まさに批判の中心は、その論点であったと言ってもいいでしょう。強化された日米同盟は、抑止力として長年にわたって日本とこの地域の平和に大きく貢献してきました。冷戦が終結し、地域紛争が多発する中、国連PKOへの自衛隊参加に道を開きました。当時も、戦争への道だと批判されました。しかし、カンボジアで、モザンビークで、そして南スーダンで、自衛隊の活動は世界の平和に大きく貢献し、感謝され、高く評価されています。


     これまでも、私たち日本人は時代の変化に対応しながら、憲法が掲げる平和主義の理念のもとで、最善を尽くし、外交、安全保障政策の見直しを行ってまいりました。決断には批判が伴います。しかし、批判を恐れず、私たちの平和への願いを責任ある行動へと移していったことが、平和国家日本をつくり上げてきた。そのことは間違いありません。平和国家としての日本の歩みは、これからも決して変わることはありません。むしろその歩みをさらに力強いものとする、そのための決断こそが、今回の閣議決定であります。日本を取り巻く世界情勢は一層厳しさを増しています。あらゆる事態を想定して、国民の命と平和な暮らしを守るため、切れ目のない安全保障法制を整備する必要があります。もとより、そうした事態が起きないことが最善であることは言うまでもありません。だからこそ、世界の平和と安定のため、日本はこれまで以上に貢献していきます。さらに、いかなる紛争も力ではなく国際法に基づき、外交的に解決すべきである。私は、法の支配の重要性を国際社会に対して繰り返し訴えてきました。その上での万が一の備えです。そして、この備えこそが、万が一を起こさないようにする大きな力になると考えます。


     今回の閣議決定を踏まえ、関連法案の作成チームを立ち上げ、国民の命と平和な暮らしを守るため、直ちに作業を開始したいと考えています。十分な検討を行い、準備ができ次第、国会に法案を提出し、ご審議いただきたいと考えています。私たちの平和は、人から与えられるものではない、私たち自身で築き上げるほかに道はありません。私は、今後とも丁寧に説明を行いながら、国民の皆様の理解を得る努力を続けてまいります。そして、国民の皆様とともに前に進んでいきたいと考えています。


     私からは以上であります。




    【質疑応答】


    <新3要件>


     記者 今回、閣議決定した内容については、日本への攻撃の抑止力を高めるという見方がある一方、武力行使要件として、国民の生命などが根底から覆される明確な危険がある場合とするなど、抽象的な表現にとどまった感があります。これでは、時の政権の判断でいかようにでも解釈、拡大解釈でき、明確な歯どめにならないとの指摘もありますが、総理はいかがお考えでしょうか。また、自衛隊の活動については、世界の警察官としての役割を果たそうとしないアメリカに、尖閣諸島をはじめ東アジア地域で求められる役割のより適切な実行を促すとの期待がある一方、隊員が戦闘に巻き込まれ、血を流す可能性がこれまで以上に高まる可能性も指摘されています。総理はこの点をどうお考えでしょうか。


     首相 今回の新3要件もですね、今までの3要件と基本的な考え方をほとんど同じと言っていいと思います。そして、それが武力行使の条件であったわけでありますが、今回、新3要件としたところでありますが、繰り返しになりますが、基本的な考え方はほとんど変わっていない、表現もほとんど変わっていないと言ってもいいと思います。今回の閣議決定は、現実に起こり得る事態において国民の命と平和な暮らしを守ることを目的としたものであります。武力行使が許されるのは、自衛のための必要最小限度でなければならない、このような従来の憲法解釈の基本的考え方は何ら変わるところはありません。したがって、憲法の規範性を何ら変更するものではなく、新3要件は憲法上の明確な歯どめとなっています。


     また、この閣議決定で集団的自衛権が行使できるようになるわけではありません。国内法の整備が必要であり、改めて国会のご審議をいただくことになります。これに加えまして、実際の行使に当たっても、個別的自衛権の場合と同様、国会承認を求める考えであります。民主主義国家である我が国としては、慎重の上にも慎重に慎重を期して判断をしていくことは当然だろうと思います。今次閣議決定を受けて、あらゆる事態に対処できる法整備を進めることによりまして、隙間のない対応が可能となり、抑止力が強化されます。我が国の平和と安全を、そのことによって、抑止力が強化されたことによってですね、一層、確かなものにすることができると考えています。





    <日朝局長級協議>


     記者 北朝鮮問題についてお伺いいたします。本日、北京で日朝局長級協議が行われました。北朝鮮による特別委員会につきまして、拉致被害者の方を含めですね、包括的、全面的な調査を行う実効性の担保というのがどのようになされているのか、また、日本のですね、独自の制裁解除に値するものになるのかどうか、総理のご認識をお願いいたします。


     また、あわせまして、韓国の尹炳世外相がですね、30日に韓国の国会のほうでですね、答弁で、日本の制裁解除を含む拉致問題解決に向けた交渉がですね、核問題についての日米韓の協調に影響を与えているのではないかとの認識を示されていますが、総理のお考えはいかがでしょうか。


     首相 日朝政府間協議については、現在も北京において開催されている最中であります。私としては、代表団が帰国後に、北朝鮮の、北朝鮮側のですね、特別調査委員会に関する説明についてきちんと報告を受けた後に、しっかりと見きわめ、適切に判断をしていく考えであります。現時点で今後の対応についてお答えすることは適切ではないと思います。


     日朝関係を含めですね、北朝鮮をめぐる問題については、平素から米国や韓国と緊密に連携をとってきています。我が国としては、今後も引き続き連携していく考えでありまして、日朝政府間協議の開催によって日米韓の連携に悪影響が出ることはないと考えています。





    <安全保障政策>


     記者 今回の集団的自衛権を容認するという決定は、日本の国防政策の大きな転換になると思います。これによって、総理は今後、日本をどのような国にするというビジョンをお持ちでしょうか。これがいわゆる普通の国になるということなのでしょうか。それからまた、抑止力を高め、一層、その国際貢献ができる、そういう国になるということは、また、平和を守るためには、もしかすると犠牲を伴うかもしれないという可能性もあるかもしれないんですが、国民はどのような覚悟を持つ必要があるでしょうか。そして、今回の決定によって、一般のその国民も、私たちの生活が何か変化があるんでしょうか。よろしくお願いします。


     首相 今回の閣議決定は、我が国を取り巻く安全保障環境がますます厳しさを増す中、国民の命と平和な暮らしを守るために何をなすべきかとの観点から、新たな安全保障法制の整備のための基本方針を示すものであります。これによってですね、抑止力の向上と地域および国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献していくことを通じて、我が国の平和と安全を一層確かなものにしていくことができると考えています。憲法が掲げる平和主義、これからも守り抜いていきます。日本が戦後、一貫して歩んできた平和国家としての歩みは、今後も決して変わることはありません。今回の閣議決定は、むしろその歩みをさらに力強いものにしていくと考えています。また、今回、閣議決定をいたしました基本的な考え方、積極的平和主義につきましては、私は首脳会談のたびに説明をしています。そして、それを簡単にした説明書、これは英語やフランス語やスペイン語やポルトガル語やですね、さまざまな言葉に訳したものをお渡しをし、多くの国々から理解を得ていると承知をしております。


     また、自衛隊の皆さんはですね、今、この瞬間においても、例えばソマリア沖で海賊対処行動を行っています。あるいは、東シナ海の上空において、また海上においてさまざまな任務を担って活動をしているわけでありますが、それぞれ、時には危険が伴う任務である中において、国民の命を守るために彼らはその任務を粛々と果たしているわけでありまして、私は、彼らに感謝をし、そして彼らのこの勇気ある活動に敬意を表したい。彼らは私の誇りであります。今後ともですね、彼らは日本の国民を守るために、命を守るために活動していただけると確信しております。





    <関連法案作業>


     記者 総理。先ほどご発言で、その関連法案の作業チームを立ち上げたいというお話であったんですが、今回、示された基本方針が、やはり国会でどのように議論されていくのかっていうのは国民の関心もかなり大きいと思います。グレーゾーン、国際協力、集団的自衛権、この3つについて、どのようなスケジュールで法改正に臨まれるお考えでしょうか。


     首相 法改正についてはですね、これは直ちに取り組んでいく必要があると思います。今回の閣議決定において、今おっしゃったように、グレーゾーンにおいて、あるいは集団的自衛権において、あるいは集団安全保障において、自衛隊が活動できるようになるわけではありません。そのための法整備、先ほど申し上げましたように、スタートしていくわけでありますが、この法整備についても、与党とよく、スケジュールも含めて連絡をして、緊密な連携をしていきたいと、こう思っております。


     今の段階ではですね、いつまでにとかいうことについてはまだ、これはスタートした、スタート……、これからスタートするところでありますから、まだ申し上げる状況ではないと思います。





    <問題意識の原点>


     記者 そもそもなんですけれども、この集団的自衛権の問題というものに、総理が問題意識を持って取り組もうと思った、その何かきっかけとか原点みたいなものは何でしょうか。それをお聞かせください。


     首相 小泉政権時代にですね、いわゆる有事法制、あるいは国民保護法の制定を行ったわけでありますが、当時、私は官房副長官でありました。あのとき、改めてですね、戦後60年近くたつ中において、60年たつ中においてですね、そうした日本の独立、そして国民の命を守るための法制には不備があるという現実と向き合うことになりました。その中において、残された宿題がまだあった、それは今回のグレーゾーンであり、例えば、集団安全保障の中においてですね、PKO活動する中において、他国の、一緒に活動する他国の部隊に対して、自衛隊がもし襲撃をされたときには助けてもらうことになるけれども、逆はないということで、果たしていいのか、あるいはNGOの人たちが実際にですね、危険な目に遭っている中において、自衛隊が彼らを守ることができなくていいのか、そしてまた、何人かの米国の高官からですね、米軍あるいは米国は日本に対して、日本を防衛する義務を安保条約5条において果たしていく考えであると。しかし、例えば、日本を守るために警戒に当たっている米国の艦船が、もし襲われた中において、近くにいて守ることのできる日本の自衛艦がそれを救出しなくて、あるいはまた、その艦を守るために何の処置もとらなくて、アメリカ国民の日本に対する信頼感、あるいは日本に対して、ともに日本を守っていこうという意思が続いていくかどうか、そのことを真剣に考えてもらいたいと言われたこともありました。


     だんだん安全保障環境が厳しくなる中においてですね、まさにそうした切れ目のない、しっかりとした体制をつくることによって、抑止力を強化をし、そして、全く隙のない体制をつくることによってですね、日本や地域はより平和と安定した地域となっていく、平和で安定した地域になってると、そう考えたわけでありました。


     今次、その意味において、閣議決定ができました。私は総理大臣として、国民の命を守り、平和な暮らしを守るために、さまざまな課題に対して目を背けずに、正面から取り組んでいく責任があります。その責任において、今回、閣議決定を行いました。


    (2014年7月1日18時00分~18時25分、首相官邸)


     「脱ダム」のシンボル、本体が完成 田中元知事の工事凍結から12年http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140702/lcl14070212470001-n1.htm

    「『脱ダム』宣言」 http://yassy.system-a.org/keiei/seisakut/model/dam.htm


     

    安倍首相の新たな成長戦略も日本の大きな問題解決には不十分http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303319204579645173021950100


    欧州でアベノミクス研究必要論欧州経済の日本化http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303844704579655233379838524?google_editors_picks=true


    近隣国の敵対心煽る安倍首相の修正主義http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304057704579649990850414538?mod=WSJ_article_EditorsPicks


    慰安婦問題、失われた正義日本だけの問題ではないhttp://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304057704579645890629397988?google_editors_picks=true


    迫る再調査! 北朝鮮をどう動かすべきか 家族会、救う会、拉致議連の思いはhttp://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140628/crm14062807000001-n1.htm


    ジハード呼びかける動画、狙いはウイグル族http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304057704579645680393025734?google_editors_picks=true


    【社説】中国政府はウイグル族の文化と自治の要求に敬意をhttp://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304357604579587252853207512


    高さ1000メートル、世界一のビル建設へ 中国・武漢http://www.cnn.co.jp/business/35049936.html?google_editors_picks=trueグラナダと思いきやグレナダ島に 英航空で手違い相次ぐhttp://www.cnn.co.jp/fringe/35049919.html?google_editors_picks=true


    ゴールドマンもあたふた、W杯予想の的中率36.11http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304057704579645843633528018?google_editors_picks=true


    金融機関の予想結果が示したのは、将来の結果を予想するのに過去の試合データは当てにならないということ。この統計モデルは1960年以降の公式な国際試合(親善試合を除く)から集めたデータを基に組み立てられている。


    スナック菓子メーカーが語りたがらない10の事実http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303319204579641631324058724?mod=trending_now_3


    高速道の路肩を車線化、渋滞の名所を解消へ


    http://www.yomiuri.co.jp/national/20140627-OYT1T50152.html


    (@サンフランシスコ)フェイスブックの10年に思いをはせて


    http://digital.asahi.com/articles/ASG6M6KPBG6MUHBI03M.html


    フェイスブック、ユーザー感情の無断実験が波紋http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303844704580000512268773790?mod=trending_now_2


    フェイスブックの恐ろしい力、今こそ議論を ユーザー感情実験問題http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303844704580002303983975056#printMode


    ドイツ人がツイッターを嫌う5つの理由http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304057704579647851062588532?mod=WSJJP_article_outbrain&obref=obinsite


    ウェバー体制、多難な船出=株主反発、信用回復に課題-武田薬http://www.jiji.com/jc/zc?k=201406/2014062700963&rel=j&g=eco&relid=1_1


    仮設劣化、補修に本腰 被災3県、復興遅れ入居長期化http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201406/20140626_73010.html


    キャバクラ:生演奏「著作権を侵害」 東京地裁判決http://mainichi.jp/select/news/20140627k0000m040055000c.html


    性的虐待でバチカン前大使が有罪、聖職者の地位はく奪http://www.cnn.co.jp/world/35050085.html


    圏央道、相模原愛川―高尾山IC開通で式典  http://www.nikkei.com/article/DGXNASFB2706D_Y4A620C1MM0000/


    武田の外国人社長登用、総会前に多数の株主が反対表明http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304057704579650052654000902?mod=%E5%9B%BD%E5%86%85_newsreel_3


    マーガリンが後退し、バターが復活米国http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303844704580000071976109034?mod=trending_now_4


    乳がん検診、3D画像併用でより正確に=米論文http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303319204579645352120828312?mod=%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95_newsreel_4


    FDA諮問委の子宮手術めぐる勧告、医師の意見分かれる


    http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303295604579576872162285730


    40歳以上の女性は全員、年に1度のマンモグラフィーを受けるべきかhttp://jp.wsj.com/articles/SB10001424127887324903404578313441342573554


    マンモグラフィー、有用性への疑問強まる米論文http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303702904579476341074693778


     

    味わった天国と地獄 軸になれず敗戦、本田圭佑の胸中(14日W杯サッカー、日本1―2コートジボワールhttp://www.asahi.com/articles/ASG6H51RRG6HULZU005.html


    試合直後、相手選手や審判団と握手をせずにロッカールームに引きあげようとしたのは、両チームで本田だけだった。スタッフに促されなければ、日本から来たサポーターに手を振ることもなかっただろう。ショックなのか、落胆なのか、失望なのか。平常心を失っていたように見えた。

    http://sokuho2.com/archives/39384334.html


    鋭い18番目のコメント


    本田は海外で休養&自主トレ!日本に帰国する予定はなし


    http://www.sanspo.com/soccer/news/20140628/jpn14062805010005-n1.html


     

    【W杯】ザック日本、現地解散!海外開催では初、最後までバラバラ

    http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20140625-OHT1T50261.html


    http://tirashinoshita.blog.fc2.com/blog-entry-1141.html


    本田圭佑という男 
    1
    年前「悪いプレーをしたらどんどん批判して欲しい」 
    W
    杯前「W杯前は批判は控えて。終わってからならいいから」 
    W
    杯期間中「W杯の過ごし方が大事。日本人なら応援しろ」 
    W
    杯後「終わった事をごちゃごちゃ言うな」 
    現地で逃亡し記者会見1人だけ参加せず(長谷部は移籍のメディカルチェック) 
    無敵やん


    記者会見で責められるまでは仕事だろ 税金まで使ってんだから説明責任がある 
    イタリアに帰るザックと長友はしっかり帰って来るのに本田は休養()の為に記者会見拒否


    本田はガチ逃亡だな そのまま旅人化しろ


     

    http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/06/12/kiji/K20140612008350380.html


    「今からはね、叩くとしても大会が終わってからにして欲しい。大会中はメディアとしてではなく、日本人として日本代表を応援して欲しい。我々の一員として一緒に戦って欲しい」


     

    http://sakarabo.blog.jp/archives/1005103442.html


    日本代表の世界ランキングは初めて10位に上昇した。来年のW杯に向け、ハタケの、そしてジャパンの進撃がつづく。 
    なんと言っても、ジャパンに「スクラムを押すぞ」という『スクラム文化』が醸成しつつある。最後に、そう問えば、畠山健介は冗談っぽく笑った。 
    「いえいえ、その答えはワールドカップが終わってからにします。サッカーの本田くん(圭佑)みたいに大きなことを言えませんから。結果を出してからにします」 


     

    口田圭佑語録 
    http://sakarabo.blog.jp/archives/1005101267.html



    ・(バロテッリのお膳立てを宇宙開発)自然現象だと思うんですよ、ゴールを取りたいがゆえの力みって。 
    その思いが強ければ強いほど力むと思うんですよ。 
    言い換えれば、力みたくなければゴールは必要ないと思う方がいいわけですよね。 
    ・・・それは違うと思っているんで。批判されたくなければ移籍しない方がいい。 
    批判されに行っている、あえて言うなら。力みに行ってるんです。 
    イコールそれだけゴールが欲しいってことを自分で再確認しているから 
    (ゴールを外して)良いんです。あれが10本あったら1点は入るだろうと。 
    そんなくらいの感覚です。 
    ・バロテッリのお膳立てを外しましたけど、自分の中で笑っていたんです。 
    これ外すかホンダって。 
    ボールもちょっと跳ねてたんですよ。 
    マリオ(バロテッリ)に「お前ゴール嫌いか」って言われたんで、言ったんですよ、「お前パスをゴロで出せ」って。 
    ・僕よりも才能のある選手(家長?)にこれまで勝ってきた。 
    ・(ミズノ社員2年間の縦回転スパイク開発秘話)FKは20mなんて距離じゃほぼ入るし、カーブで狙えばいいやと、 
    それもごもっともなんですけど、普通に決めたくないのがおれなんで。 
    ・俺より上手くなったらお前らのことさん付けする。 
    ・俺より上手くなったら意見聞いてやる。 
    ・パリ・サンジェルマンはビッグクラブではない(ハメス・ロドリゲスは左記より下位のASモナコ) 
    ・心の中のリトルホンダがミランでプレーしたいと言った。 
    ・出る杭は打たれるっていうけど、出過ぎた杭は打たれないんや。 
    ・僕がビッグクラブに行けば計り知れない成長が待っていると思う。僕は環境先行型ですから。 
    ・日本初とか興味ない。僕が目指してるのは遥か先なんで。 
    ・頭の中ではメッシやクリスティアーノ・ロナウドを超えるプレーをしている。 
    ・僕には俊さんにないものがあると思う。 
    ・自分もビッグクラブに相応しいと思っている。 
    ・今野選手みたいに憧れの気持ちでやってもらっては困る。 
    ・成長スピードがね、日本人のままじゃダメなんですよ。 
    ・現在コンディション6割。W杯初戦までに100%まで上げる必要ない 
    ・俺は孤立している。あえてね。コイツ、何やろうな? と。自分を持っているな、と。 
    ・ACミランですよ。我々は。 
    ・すごいゴール決めてるんですけどね、夢では。 
    ・結局、最後は個の力で試合が決する。→4年後:個の部分で競争はしなくてもいいかなと 
    ・全世界をまさかと言わせることが僕のターゲット 
    (監督の指示に)それはごもっともだが、俺の考えは違った 
    ・(マンUに移籍した香川に対し)マンU騒ぐなと。ごっつぁん決めただけやと。本質扱えと 
    ・(インテルに移籍した長友に対し)インテルでチームの主力となって活躍してからでしょ。まだ入団しただけやん 
    ・(香川がマンU移籍時のコメント)自分もビッグクラブに相応しい選手 
    ・ブンデス程度で活躍したくらいで自信なんて得られないんで 
    ・欧州スカウトの見る目の無さを感じている 
    ・俺はレアル・マドリードで活躍するイメージしかない 
    Jリーガーでは海外組にはどう足掻いても勝てない 
    誰がボスなのかとしたら俺。それを他の立場の人は理解しないといけない 
    ・チームが勝とうが負けようがどっちゃでもいいと、俺が点とれればそれでいいと 
    ・オレが出ないとチームが落ち着かない。オレが出てキープして、そこでようやく周りが押し上げられる。でも、それじゃオレが点を取れない。 
    ・俺はチャンピオンになりたい。それが分かっていない選手には厳しく言いたい。 
    ・本田圭佑のストーリーは始まったばかり。今後のストーリーの筋書きは、自分自身で決めることだと思う 
    ・サッカーに勝っても、試合には負けている。それが日本人の弱さ


     

    (トルシエの目)失望 組織力も戦い抜く気迫もなかった


    元日本代表監督 フィリップ・トルシエ


    20146260105


    http://digital.asahi.com/articles/ASG6T633NG6TUTQP03W.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG6T633NG6TUTQP03W


    日本には失望した。2002年や10年の大会で見せた組織的な力が全くなく、選手個々のつながりのみに頼っていたからだ。しかもその選手たちは疲れ果て、プレーの熱狂や喜びを欠いていた。チームスピリットや戦い抜く気迫もなかった。


     ギリシャが誠実かつ真剣に戦い抜き、史上初のベスト16を決めたのとまさに対照的だった。また、メキシコやチリ、コスタリカ、オーストラリアが見せた「チームのために死んでもいい」というくらいの気持ちこそ日本に欲しかったものだった。


     恐らく日本代表は、安易さと過信に包まれていたのだろう。12~13人が先発と控えを保障され、チームの中に競争も刺激もない。


     プレーのオプションもない。唯一のオプションが本田と香川に頼ることだったが、本田は疲れ完全な抜け殻だった。香川も心理的に消耗し、自分自身の影でしかなかった。ふたりは最後まで爆発しなかった。


     また、1次リーグ突破はそう難しくないという過信が綿密な準備を妨げてしまったのだろう。フィジカルコンディションの不備は、目も覆わんばかりだった。


     今回の敗北で、日本はすべてを失った。単にW杯に敗れただけではない。これまで築きあげてきた自信や、代表をめぐる熱狂、希望にあふれた輝かしい未来など、すべてだ。そして来年早々には、アジアカップという大きなターゲットが待っている。


     時間のない中で立て直すには、すべてを壊して再出発するしかない。チームを壊し、選手のヒエラルキーを壊してゼロから構築する。時間はかかるが、それが一番の近道であると私は信じている。(元日本代表監督 フィリップ・トルシエ)


     

    安倍成長戦略と地方消滅論が見落としているもの


    http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140626/267568/?mlmag


    働く世代、都市部へ 日本の人口5年連続減 地方、運営厳しく


    2014/6/26


    日本経済新聞 朝刊

    http://www.nikkei.com/article/DGKDASFS25015_V20C14A6MM8000/


     

     総務省が25日発表した住民基本台帳に基づく1月1日時点の人口動態調査によると、日本人の総人口は1億26434964人で5年連続の減少となった。1564歳の生産年齢人口は調査開始以来の最少を更新し、成長の押し下げ要因になる。人手不足の都市部に、景気回復の遅れが指摘される地方から働く世代が向かう傾向が強まり、地方では自治体の行政運営が難しさを増している。(関連記事政治、経済面に




     調査期日は年度末移動の影響を避けるため3月末から1月に変更、増減は昨年1月と比べた。


     日本人の総人口は前年より24万人減った。出生数はやや持ち直したが、死亡者数の増加が止まらず、自然減は7年連続。生産年齢人口は7836万人で総人口に占める割合は61.98%、65歳以上の老年人口は3158万人(同24.98%)だった。


     三大都市圏に住む人は全人口の半数を超えて増え続けており、首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の人口は初めて3500万人を超えた。働き手が流入する首都圏は生産年齢人口の割合がなお高いが、65歳以上の割合も22.69%と前年3月末より0.55ポイント上昇、高齢化の足音が近づく。


     人口が減ったのは39道府県で、秋田県と青森県は減少率が1%を超えた。両県は増田寛也元総務相らが試算した「消滅の可能性がある」市町村の割合でも1、2位。増田氏は「東京の景気が先行して良くなると地方から人口が流出する。地方の景気回復が課題だ」と指摘する。


     地方で人口減が続けば行政サービスの維持が難しくなる。秋田県は40年に今より30万人余り少ない70万人になるとの推計に基づき、地域や行政のあり方の再検討に着手。市町村とは電算システムや上下水道の維持管理の話し合いを始めた。


     市町村で人口減少率が高いのは6%を超える宮城県女川町、奈良県野迫川村、山梨県小菅村など全国に広がる。4番目に高い高知県大豊町は平均年齢が60歳を超え、年間の出生数は十数人。「集落の維持が難しい」として住民が担っていた道路の草刈りや側溝の掃除は町が臨時職員を雇って代行している。


     

    所沢「産廃銀座」を立て直した女 
    編集委員 金田信一郎


    2014/6/26 7:00


    日本経済新聞 電子版

     ダイオキシン野菜報道で非難を浴びた埼玉県所沢市を中心とする産業廃棄物処理業者。非難の矢面に立たされた最大手業者を、外国人も視察に訪れる「環境企業」へと大転換させた女性経営者の「12年の軌跡」を追う。

     かつて「産廃銀座」と呼ばれた埼玉県南部のくぬぎ山。そこが今、環境学習の中心地に変貌している。森林が整備され、財団法人日本生態系協会から、保全活動で「AAA」という最高ランクの評価を受けた。




    瀕死の産廃会社を一変させた石坂産業社長の石坂典子


     この「里山再生」を成し遂げたのが、1999年のダイオキシン野菜報道で糾弾され、存廃の危機に立たされた産廃業者であることはあまり知られていない。


     石坂産業(埼玉県三芳町)は、本社の敷地158000平方メートルの約8割を森林パークとして整備し、無料開放している。そして環境学習プログラムも提供する。


     本業でも、環境負荷を減らすため、処理ラインを屋内に作って粉塵の飛散を防ぐ。そして、独自の技術で、持ち込まれた廃棄物の97%を再資源化する。こうした取り組みが評価され、昨年、中南米10カ国の大使が視察に訪れた。


    ■取引先と社員が去っていく


     「会社が潰れるまで反対運動を続ける」。反対派の住民からそう敵視された会社は、わずか10年余りで一変した。地域の信頼も勝ち取った。三芳町長の林伊佐雄は、「石坂産業は町の環境政策の先を走っている」と評価して、連携を図っている。


     この大転換を成し遂げたのは、42歳の女性社長、石坂典子だった。ダイオキシン問題に揺れる会社で、30歳にして父から経営を引き継いだ。


     「反対運動が激しかった時に社長になったから、その後はショックを受けずに済みました」。石坂のその言葉は、就任当初の過酷な経営状態を如実に物語っている。


     反対派住民は、黒煙を吐き出す焼却炉を「諸悪の根源」と糾弾した。石坂産業は、投資したばかりの最新の焼却炉まで廃棄せざるをえない状況に追い込まれる。そして、10億円の借金だけが残った。


     「家業から企業へと変わらないと、淘汰されると思った」。石坂はそこから、地域との対話を始める。


     地元に溶け込むため、敷地を囲んでいた高い塀を取り払った。そして、雑木林を整備しながら、人々を引き寄せて「自然学習の中心地」へと変貌させていく。


     「森が地域との緩衝材になる」


     この大転換は、軋轢(あつれき)も生み出した。取引業者はトラックで廃棄物を運んできて、石坂産業の敷地内で順番を待つ。石坂は、環境負荷を減らすため、エンジンを切ってほしいと頼んだ。


     「おまえ、それが客に向かって吐く言葉か」。そう言ってタバコの吸い殻を投げつけられた。


     従業員教育も、古手の社員の神経を逆なでした。かつては、タバコをふかしながら作業につき、職場で酒を酌み交わすこともあった。そこにISO(国際標準化機構)の認証を取ると宣言した。夜間に講習を開こうとすると、多くのベテラン社員が「やってらんねえ」と言って辞めていった。


     新米の女性社長に降りかかる数々の難題…。中でも、最大の山は、事業の柱である焼却炉がなくなった中で、どう廃棄物を処分するか、その技術を確立することだった。それが、ゴミを資源に変えていく取り組みになっていく。


     「産廃は経済を支える重要な役割を担っている。この仕事にプライドがある」


     石坂は、産廃業者として奔走する父の姿を見て育った。その原体験が、苦境の中で支えになった。


     石坂が生まれた頃、父・好男は東京・練馬でトラック1台を購入して会社を起こした。1982年、所沢市に隣接する三芳町に会社を移している。石坂が中学生の時、工場の落成式があった。飯場の喧噪とともに、その風景は今でも記憶に強く残っている。


    ■「女にできる仕事ではない」


     高校卒業とともに米国に留学したが、数カ月で大学を中退して、放浪生活を始めた。それを憂いた父は、米ロサンゼルスにいた石坂を訪ねて、会社を手伝うように説得する。折れた石坂は帰国し、事務や営業を担当した。


     そんな99年、所沢産野菜のダイオキシン汚染報道が石坂産業を直撃する。くぬぎ山最大規模の焼却炉を持つことから、反対派の集中砲火を浴びた。反対運動の中心的存在だった関谷豊は、多くの産廃業者と渡り合った。だが、宿敵だったはずの石坂に会うと、他の業者と違うことを感じ取った。


     「この地域から、産廃業者がみんな逃げていった。その中で、石坂さんは我々の声を聞こうとしていた。残る企業は違うな、と思った」


     結局、石坂産業は、年商23億円の7割を稼いでいた焼却炉を廃棄することを決める。そして、企業存続の危機を迎える。本業を失って売り上げが急減すれば、資金繰りに行き詰まることは見えていた。


     この危機を回避するには、これまで通り廃棄物を受け取り、それを同業者に委託して焼却処理してもらうしかなかった。だが、創業者である父は、同業他社に頭を下げることはプライドが許さない。ならば、石坂が「会社の顔」として、頼み込めばいいのではないか。


     石坂が社長交代を口にすると、父は形相を変えた。「女にできる仕事ではない」


     そう一喝されたが、破綻回避に他の道はなかった。しかも、反対派は「石坂産業を潰すまでやめない」と息巻いていた。この対応も、女性が前面に出た方が、冷静に交渉が進められる。


     2002年、父は代表権を握ったまま、「社長」の座を石坂に譲る決断を下す。石坂は「見習い社長のようなものだった」と振り返る。だが、ここから産廃事業の大転換が始まる。


     まず石坂は、ライバル会社への焼却業務の委託に奔走した。「横流しだから、決していいことではない。でも、それで急場をしのぐしかなかった」。同業者に頭を下げて回り、時間稼ぎをしながら、1年半で業態を一変させていく。


    ■ピンチをチャンスに変える




    巨大な作業機械も建屋の中に収めた


     「設備を全て廃棄したことで、一からラインを作り直すチャンスになった」


     持ち込まれた廃材などを粉砕して、細かく分別していく。そのラインを、一から設計していった。しかも、巨大な建物の中に設備を作っていく。


     「水(湿式処理)には絶対に手を出すな」。父は石坂にそう言い続けた。廃棄物から資源を選別する場合、水に浮かせる方法もある。だが、大きな河川がない所沢地区では、環境負荷が大きい。汚泥も出る。そこで、手作業や風力によって、資源を選別していった。


     農具として使われる唐箕(とうみ)の理論も参考にした。風力を穀物に当てて、軽い殻などを遠くに飛ばし、重い穀物を手前に落とす。重量によって選別するわけだ。


     前例のない作業ラインを構築するため、石坂は全国の機械メーカーを渡り歩いた。通常、産廃業者は、大手商社に依頼してプラント一式を購入する。「この業界では、後で金銭トラブルになるケースが少なくなかった。だから、慣行として、商社をかませて取り引きをしていた」


     だが、石坂は父と一緒にメーカーを回り、品定めをして、個別に発注していった。メーカーは、どういうラインになるのか分からないため、「動作の保証ができない」とひるむ。だが、石坂は「保証はいらない」と言って現金を差し出す。相手は、断る理由がなくなる。


     様々なメーカーの機械を並べて、ラインを組み上げていく。だから、2005年に稼働が始まると、トラブルが頻発した。通常、産廃の資源を分別するラインは、コンベアの上に破砕した廃材を流し、人が選別し、機械でふるいにかける。そのため、ラインが止まることはほとんどない。こうした工程で8割程度が資源化できる。


     だが、石坂産業はさらに800メートルの分別ラインに乗せ、数十もの独自の工程で選別して、97%を資源化する。前例のない取り組みのため、2年が過ぎても年間9000分のトラブル停止があった。


     「機械をうまく動かすには、人を教育するしかない」。そう痛感した石坂は、ISOの取得を決め、挨拶も含めた社員教育を徹底していった。技術スキルの向上のため、「石坂技塾」と名付けた研修会を設け、50を超える講座を用意している。機械や重機を使いこなすなど、高い技能スキルを習得すると、賃金が高い職種に転換できる制度も導入した。社員の技能が向上したことで、機械のメンテナンスも外部委託せず、社員がこなしている。




    独自のラインで、廃棄物から分別された「資源」


     こうして業界に類を見ないラインを構築し、トラブル停止もほぼ解消した。そして97%という驚異的な再資源化を達成した。だが、まだ3%の物資は最終処分場に持ち込んでいる。


     「今、この3%をなくす技術を研究している」


     静電気を使って、残留物をより細かく分別しようと考えている。この計画に、機械メーカーは驚愕した。静電気を取り除く機械は作っていたが、「静電気を起こしてほしい」という要請は初めてだったからだ。


    ■下流から日本経済を変える


     究極の環境経営を目指す──。その理念に共感する社員と取引先が、ふるいにかけられるように残っている。そして、業績も社長就任時の23億円から41億円にまで伸ばした。昨年、石坂はついに代表権を持つことになった。それは、名実共に「最先端の産廃会社」の経営トップに立ったことを意味する。


     そして今、石坂産業にゴミを持ち込む業者が殺到している。バブル崩壊以降、業界全体が投資に及び腰になった。その間に、石坂産業は設備を一新したことになる。しかも、環境対策への規制が厳しくなる時代の流れにも乗っている。勢い、ゴミ収集業者は、都心に近い石坂産業に廃棄物を持ち込む。


     だが、産廃施設は、自治体の許可を取らないと処理能力や構造を変更できない。そこで、石坂産業は値上げをしながら、受入量を調整することになる。これについてくることができる取引先に、客層が絞られていく。


     「経営者にとって、『来てください』と言うよりも、『来ないでください』と言うことの方が難しい」


     それは石坂の本意ではない。廃棄物を持って行く場所がなくなれば、不法投棄につながりかねない。「処理能力を簡単に変更できない制度に問題がある」。石坂は、こうした硬直的な法制度の背景には、「廃棄物は汚いから、その現場を直視しようとしない姿勢がある」と見ている。


     また、日本社会には産廃業者への不信感も根深く残っている。法制度で業者を厳しく縛らなければ、野放図な処理に走りかねない、と。


     そんな現況を打破するには、信頼を勝ち得るしかない。だから、石坂は工場のラインを公開する。さらに、地域の自然環境を整備して、環境学習プログラムまで充実させ、企業人や住民を集めていく。環境意識の高い人々と交流することで、石坂産業の取り組みもより高い水準に磨き上げられていく。




    「産廃業者の可能性とプライド」が石坂を動かす


     「産廃について一緒に考える機会を増やして、『自分の目の前から、ゴミがなくなればいい』という意識を変えていきたい」


     そう言う石坂は、企業向けの環境講座で講師を務めている。モノ作りの上流であるメーカーや、それを運ぶ流通業者などに、「下流」である処分現場を知ってもらう意義が大きいと考えているからだ。


     「そうすれば、モノ作りの段階から、最終処分や環境のことを考えてくれる」


     産廃から日本経済を変えていく──。石坂の壮大な構想は、かつてのダイオキシン騒動の中心地を一変し、さらに大きなうねりを生み出そうとしている。


    =敬称略


    http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK17H01_Y4A610C1000000/


     

    学童保育、3年先まで満杯 民間施設に予約殺到 「小1の壁」に悩む


    http://www.nikkei.com/article/DGXNASFE2603P_Y4A620C1MM0000/


    保育園に入れたら、すぐ学童保育を確保――。東京など都市部の共働き家庭が、小学生になる子供の放課後の預け場所を入学の1年以上前から確保しようと動いている。企業運営の学童保育をお金を払って予約。既に3年後まで枠が埋まった施設もある。学童保育は都市部を中心に不足。預け先が見つからず仕事をやめる親もいる。「小1の壁」突破へ親たちは休む間もなく奔走している。




    企業が運営する学童保育は預かる時間が比較的柔軟(川崎市のティップネス・キッズアフタースクール宮崎台店)


     「来年子供が小学生になります。入れますか」。学童保育大手で東京急行電鉄グループのキッズベースキャンプ(東京・世田谷)には、母親から問い合わせが相次いでいる。


     展開する22施設の定員は4060人程度。二子玉川(東京・世田谷)など4カ所は2015年に入学する年長(5~6歳)だけでなく、2年後、3年後に備えた年中(4~5歳)・年少(3~4歳)の予約も埋まり、キャンセル待ちの状態だ。


     予約は入会金2万1600円と年会費3240円を払うことが条件。入学後も週5日で月5万円近い利用料がかかるが、午後10時まで預かる利便性の高さから親たちの人気を集める。5月末時点の登録者は651人と、2年で1.5倍に増えた。「保育園探しで苦労したため、学童保育の確保を急ぐ母親が多い」(島根太郎社長)




     厚生労働省によると、小学校の教室などで運営する学童保育の登録児童数は、13年で約89万人。待機児童は約8700人としているが「潜在的には約40万人いる」(全国学童保育連絡協議会)ともいわれる。新1年生の入所受け付けは入学前の冬が一般的で、預けられる保証はない。


     都市部では事前予約が可能で、利用時間帯も幅広い企業運営の学童保育が増えており、共働き家庭が予約に動いている。


    企業が運営する学童保育の予約状況

    運営エリア
    (
    施設数)

    入学前
    予約

    キッズベースキャンプ

    東京、神奈川(22)

    受け付け中

    Kids Duo
    (キッズ・デュオ)

    東京、愛知、
    大阪、福岡など(48)

    受け付け中

    ティップネス・キッズ
    アフタースクール

    東京、神奈川()

    受け付け中

    明光キッズ

    東京()

    受け付け中

    小田急こどもみらいクラブ
    supported by
    ピグマキッズ

    東京()

    秋以降

    KTC放課後スクール
    HugPON !

    愛知()

    秋以降

    トレジャーキッズクラブ

    大阪、兵庫()

    受け付け中

    ()予約はキャンセル待ちを含む


     東京、名古屋、大阪などに48カ所ある英語学童保育「キッズ・デュオ」は、新1年生の枠が各施設20人程度あるが、既に半数が埋まった。「秋以降、キャンセル待ちが出る」(運営する拓人こども未来=東京・中央)


     個別指導塾「明光義塾」を展開する明光ネットワークジャパンの「明光キッズ」も、午後10時まで預けられる都内3施設のうち2施設は年長児の予約が満杯。キャンセル待ちを受け付けている。


     スポーツクラブ大手のティップネス(東京・港)が13年7月に始めた「ティップネス・キッズアフタースクール」では、主力の宮崎台店(川崎市)で来年の新1年生12人分の予約が埋まった。


     安倍政権は24日に閣議決定した新しい成長戦略で、学童保育の受け皿を今後5年間で30万人分増やすと打ち出した。しかし、地域での具体策はこれから。当面は企業の増設が共働き家庭の頼みの綱になりそうだ。


    ◇  ◇


    ▼学童保育 小学校の放課後に子供を預かる施設。共働きなど親が夕方から夜まで家にいない家庭の子供が主な対象で、自治体などが関与する公共型が8割以上を占める。公共型の保育料は月1万円未満が一般的だが、利用時間は午後7時ごろまでがほとんど。利用時間がより長い企業の学童保育の人気が高まっている。

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