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確かに、固定電話に掛けて調査しているのですから。
とは言え、その「数値」は一旦公表されると、一人歩きをしていってしまう訳です。まさに山本七平氏
が1977年に著書『「空気」の研究』で命名した「空気」ですね。
複数回、僕も謦咳(けいがい)に接した彼は、「空気」を読む事が集団の意思決定を誤らせる危険性を指摘し、良い意味で「水を差す」行為の重要性を指摘した人物です。
片道分の燃料を搭載しただけで「戦艦大和」を出航させても戦況は逆転する筈もなく、可惜(あたら)尊く若き兵士の命を奪うだけだと、誰もが判っていたにも拘らず、誰も反対する意見を述べられず、「出撃の空気で御座います」と昭和天皇に上奏してしまう悲劇に象徴される「長い物に巻かれる」処世術。
それは、日本に限らず、欧米にも亜細亜にも、多かれ少なかれ存在する訳でしょうが、「私」という主語を用いずに延々と喋れてしまう日本語(この問題は今までにも幾度か触れてきていますが、回を改めて詳述します)特有の心智も手伝って、まさに「空気」で役所=政治も会社=経済も地域=社会も組織決定が為されてしまうと、悲劇の連続が生まれるばかりです。
しかも最近は、空気を読めないKYな人物は社会性がない、と人間失格の烙印を押されてしまう。
もともと心智=メンタリティ的にKYな方wが空気を読まずに・読めずに更に「KY道」を徹底してしまうのは、周囲にとって迷惑千万で救いようがない=It’s cannot be helpedですが(苦笑)、事勿れ主義としか思えぬ「問題先送り」に抗(あらが)う行為までKYだと冷笑されては、これこそ、まさに救いようがない社会の空気が生まれるばかりです。それは結果として、冷笑していた皆々様まで奈落の底に転落する訳ですからね。
「智性・勘性・温性」という洞察力が大事な理由ですね。
はてさて、話を世論調査にバビューンと戻すと(苦笑)、「B層」なる「存在」に対して懐疑的・批判的な面々も、「誤送船団・忌捨クラブ」が年中行事で実施する世論調査の数値に一喜一憂して、というか、その数値を元に侃々諤々(かんかんがくがく)の議論を行い勝ちなのですから、以下に紹介する共同通信社の世論調査は、う~む、斯(か)くも日本の壊国を待ち望む善男善女が多いとは、と暗澹(あんたん)たる思いになりますねぇ(涙)。
自民支持層でも賛成多数 TPP交渉参加
共同通信の世論調査で、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加について賛成派が53・0%と半数を超えたが、自民党支持層でも「賛成」「どちらかといえば賛成」が計55・4%に上り、「どちらかといえば反対」「反対」の計35・4%を20ポイント上回った。自民党は2月後半の安倍晋三首相の訪米前に交渉参加に関する基本的な考え方を取りまとめる方針。党内には交渉参加に慎重な意見が根強いが、支持層で容認論が優勢との結果が出たことで、議論の行方が注目される。連立を組む公明党支持層でも賛成が47・2%、反対が31・1%だった。民主党支持層、「支持政党なし」の無党派層でもそれぞれ賛成が57・9%、56・1%に上った。反対が上回ったのは共産、生活、社民、みどりの風各党の支持層。職業別では農林漁業が賛成25・6%、反対67・3%、商工自営業が賛成57・0%、反対34・2%と賛否がはっきり分かれた。地域別で比較すると、北海道では反対が51・8%に上ったが、東北、関東、北陸、近畿、中国、九州各ブロックは賛成が50%を超えた。共同通信 1/27 21:20
これは1月27日(日)に安倍ちゃん政権の支持率と共に発表された記事なのですが、ネット上で検索してもヒットしてこないので、全文を再録しました。
う~むでしょ。「重要」箇所を更に抜き出します。
「環太平洋連携協定(TPP)交渉参加について賛成派が53・0%と半数を超え」、「自民党支持層でも『賛成』『どちらかといえば賛成』が計55・4%に上り、『どちらかといえば反対』『反対』の計35・4%を20ポイント上回った」んですよ。
「民主党支持層、『支持政党なし』の無党派層でもそれぞれ賛成が57・9%、56・1%に上った」。
「職業別では農林漁業が賛成25・6%、反対67・3%、商工自営業が賛成57・0%、反対34・2%と賛否がはっきり分かれた」。
B層云々以前に、このブロマガ読者の多くが「分類」分けされるであろう「無党派層」も56.1%。製造業に深刻な打撃を与える、と僕のみならず、野口悠紀雄氏も懸念しているTPPを「商工自営業者が賛成57.0%」なんですからね。
「B層インフルエンザ」の蔓延は超~深刻です。まっ、日本経団連や経済同友会、日本商工会議所の「傾営者」も実はその昔からB層だったんだw、と理解すれば納得の結果かも知れませんが、改国ならぬ壊国を求める自虐史観の皆々様が過半数って、凄い国柄です、日本は。
で、マッチポンプがお得意な誤送船団・忌捨クラブとしては、
「(自民)党内には交渉参加に慎重な意見が根強いが、支持層で容認論が優勢との結果が出たことで、議論の行方が注目される」
と書かざるを得ない訳で、
という事は、我々としても最後の頼みの綱は政権与党の自由民主党、って展開になるのね、う~む。
2月10日(日)18時から放送のBS11「田中康夫のにっぽんサイコー!」でも、元西武百貨店社長の水野誠一さんをゲストに迎えて、米倉弘昌氏が率いる住友化学が長期協力関係を結ぶモンサント社の問題も含め、「平成の壊国TPP」に関して論及します。乞う御期待ね。
という訳で、本日30日16時からの無料生放送もお楽しみに。
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