昨日は爆睡しちゃった「たまらなく、AOR」な年末にお届け「あとは自分で考えなさい。」連動ブロマガ「だから、言わんこっちゃない!」1216日号!

 

 

タイムシフト視聴http://live.nicovideo.jp/watch/lv244837342

 

tanaka@nippon-dream.com

http://www.nippon-dream.com/

https://your-hope.jp/

http://blog.fmyokohama.jp/aor/

http://www.nippon-dream.com/?page_id=15202

 

「今の日本人、90年間で最悪」瀬戸内寂聴さん 
人の痛み感じる心どこへ

http://www.nikkei.com/article/DGXNZO41426040V10C12A5BE0P00/

 

沈黙の奥の優しさに 瀬戸内寂聴

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO94991100Q5A211C1BC8000/

 

「シャボン玉 日本 迷走の過ち、再び」野坂昭如 評者:保阪正康

http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2014111600004.html

 

http://www.asahi.com/topics/word/%E9%87%8E%E5%9D%82%E6%98%AD%E5%A6%82.html?iref=com_keyw_01

 

瀬戸内寂聴

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=950173011743793&set=gm.1664544250496478&type=3&relevant_count=1

 

桃太郎の「正義」

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=756108651187738&set=gm.649264891882241&type=3

 

http://www.gizmodo.jp/2015/12/post_1212121354.html

 

福島原発事故 積み上がる除洗廃棄物

http://mainichi.jp/graphs/20151210/hpj/00m/040/002000g/1

 

アベノミクス息切れ防ぐ 「稼ぐ企業」をけん引役に 
税制大綱、所得税改革が次の焦点

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS10H7U_Q5A211C1EA2000/?dg=1

リーマンショック以降の日米生産能力比較

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20151211hitokoto.html

 

軽減税率、外食も対象で最終調整 財源拡大1.3兆円

http://www.asahi.com/articles/ASHDC77KVHDCUTFK01W.html?ref=nmail

自民の「満額回答」、公明に困惑も 軽減税率に外食案

http://digital.asahi.com/articles/ASHDC6RCCHDCUTFK01M.html?rm=404

 

食品全般だけでなく、外食も――。消費税率を8%に据え置く軽減税率の対象品目について、自民党公明党の想定を上回る「酒類をのぞく食品全般と外食」という案を打ち出した。この大盤振る舞いに必要な財源は総額1・3兆円。お金がなくて困っていたはずなのに、なぜ? 国民の税金をめぐる攻防は最終局面で迷走を重ねている。

 「加工食品は合意した。外食も協議する」。11日夜、都内のホテルであった自民、公明両党の幹部会合の後、公明の井上義久幹事長は記者団にそう語った。自民の谷垣禎一幹事長らが軽減税率を導入する際の対象に外食も含めることを提案。約2時間協議したが合意できず、結論を12日以降に持ち越した。

 谷垣、井上両氏が前日10日、軽減税率導入時の対象として一致したのは「生鮮食品とすべての加工食品」で、税収減の穴埋めが必要な財源は約1兆円だった。だが、協議の最終局面で外食にまで広がり、財源は約1兆3千億円に増大した。

 自民党は当初、軽減税率の適用規模は最大4千億円とし、対象は生鮮食品と一部の加工食品にとどめるよう主張していた。だが、12月に入って公明党や首相官邸の攻勢を受け、対象は「飲料と菓子をのぞく加工食品と生鮮食品」まで広げて8千億円規模を容認。さらに、1兆円規模まで膨らんだことをきっかけに、首相官邸や自民党内では「財源は財務省に考えさせればどうにでもなる」(政府高官)とのムードが広がった。

 財源のタガが緩んだ背景について、自民党関係者は「加工食品や外食の線引きは難しい。最後は無理に外食を切るより、1年くらいかかっても財源を探そうという話になった」と解説する。外食を対象に含めることに、自公両党にも大きな異論はない。それでも11日に合意に至らなかったのは、閣内で「財源のメドが立たない中で、1・3兆円もの軽減税率導入を国会でどう説明するのか」との懸念が消えておらず、さらなる政府内の調整が必要となった。

 首相は11日、インド外遊に出る直前、首相官邸で記者団に「最善の結果を目指してもらいたい」と両党の協議に期待を寄せた。政府高官は「軽減税率参院選のために公明党に配慮する」と明言。首相周辺も「政治は貸し借り。次は自民党の番だ」と話す。

 一方、公明党内では「満額回答」に等しい状況にもかかわらず、かえって当惑する声が漏れる。

 同党幹部は「自民党には『加工食品が入ればよい』と伝えていた。軽減税率の規模が8千億円から1兆円で収まれば、あとは自民党に任せる方針だった」と明かす。公明の支持母体である創価学会幹部も「満額回答をもらうと官邸にものが言いにくくなる。交渉ごとは今回のような『10対0』ではなく、『6対4』くらいの方がよい」と訴える。

 自民、公明両党の協議に首相官邸が「介入」し、公明に貸しを作った背景について、来年夏の参院選での協力とその後を見据えたとの見方もある。

 「安倍政権・官邸、恐るべしの政治。軽減税率でここまで妥協するとは」。橋下徹大阪市長は10日、自公両党の駆け引きについて自らのツイッターにそんな感想を書き込んだ。さらに、官邸の「狙い」についてこう指摘した。

 「これで完全に憲法改正のプロセスは詰んだ。来夏の参議院選挙で(与党が)参院3分の2を達成すれば、いよいよ憲法改正」(竹山栄太郎)

■財源9千億円分、確保のめど立たず

 軽減税率の導入による税収減を穴埋めする財源はどうするのか。景気によって左右される税収の上ぶれ分を活用したり、新たな借金に頼ったりすれば、すでに危機的な国の財政をさらに悪化させかねない。

 消費税率を8%から10%に引き上げた場合、税収は約5・4兆円増える。この増税分は、国の借金となる国債発行に頼る比率を減らしつつ、社会保障予算に使うことが決まっている。

 軽減税率の対象を食品全般から外食にまで広げると、税収は最大1・3兆円減る。その分、買い物する際の消費者の負担は軽くなるが、増税分でスタートするはずだった低所得者向けの施策(約4千億円)を取りやめる方針だ。残り約9千億円の財源を確保するめどは立っていない。

 低所得者対策を削ることには批判の声も強い。軽減税率はすべての消費者の負担が軽くなるため、高い食材を買うことが多い裕福な個人や家庭の方が負担軽減の恩恵が大きくなる。たばこ税などの新たな増税も候補として浮上するが、喫煙者をねらい撃ちして、お金持ちの消費まで負担を減らすことの説得は難しい。

 今年度の税収は予想よりも1・9兆円上ぶれして推移する。これを使う案もあるが、麻生太郎財務相は「下ぶれしたときはどうするのか」と語る。与党内では、国債発行で税収減を穴埋めする案もくすぶる。

 だが、そもそも消費税を10%に引き上げるのは、今の社会保障制度を維持するとともに、1千兆円を超える国の借金が膨らむのを食い止め、財政を健全化させることが「理念」だった。

 2017年4月の消費税率引き上げを前提に、政府は6月に財政健全化計画を閣議決定した。だが、計画は最大で毎年1・3兆円もの減収になる軽減税率の導入は想定していない。「計画の達成は難しいのではないか」(経済官庁幹部)との声が早くも漏れる。(青山直篤)

高級料亭も対象?線引き難題

 軽減税率の対象が外食にまで拡大したとしても、線引きの難題は残る。

 与党税制協議会の議論では、風俗営業法の許可や届け出が必要なバーやキャバレー、深夜営業の居酒屋などは、軽減税率の「対象外」としたが、想定している線引きはそこまで。

 例えば、軽減税率の対象にならない酒を出す店で、酒類と、軽減されるソフトドリンクを含む「飲み放題メニュー」の税率をどうするか、裕福な人らが通うような「高級料亭」を軽減対象にすべきなのか、といった様々な線引き問題が持ち上がりそうだ。(石橋亮介)

 

軽減税率、品目・財源で曖昧さ残す 国会審議紛糾も 

2015/12/13 2:00

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS12H5N_S5A211C1EA2000/

 

 消費税の負担感を軽くする軽減税率制度の大枠が決まった。消費税率を10%に上げる2017年4月から外食を除く食品全般としたが、出前や飛行機の機内食など曖昧な点も残す。政府の想定より消費税収が年1兆円規模で減ることになる。財源の確保が難航すれば、財政健全化計画の見直しを迫られる可能性もある。

 「外食に対する高額な支出を対象とすることは適切なのか」。12日夕、やや疲れた表情の谷垣禎一自民党幹事長は軽減税率の対象に外食を加えなかった理由についてこう説明した。

 与党協議は当初、約4000億円の生鮮食品だけに限る案から始まったが公明党が対象拡大を主張。独り身の高齢者がスーパーで総菜を買う状況などを想定し加工品全般に広げる一方、高級レストランでの飲食を含めない線引きで決着した。

 第一生命経済研究所の試算によると、年収の平均である約550万円の世帯では年1.3万円程度、税負担が減る。消費増税による経済の落ち込みをカバーする一定の効果もありそうだ。

 SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは実質国内総生産(GDP)を0.2ポイント押し上げる効果があると試算する。宮前氏は「駆け込み需要と反動がある程度ならされる」と指摘する。

 ただ、対象品目の線引きは今後も火種となりそうだ。外食と加工食品の境界線は曖昧なものが多い。コンビニエンスストアのおでんは軽減税率になっても、屋台で食べるおでんは標準税率のままになる可能性がある。そばの出前や宅配のピザが軽減対象になるかも判然としていない。

 ハンバーガーチェーン、フレッシュネス(東京・中央)の幹部は「外食とイートインをどう切り分けていくのかが心配だ」と話す。今回の合意で外食店が10%、コンビニなどのイートインが8%となれば、外食産業の利用客がコンビニに流れる可能性もある。

 酒を巡る線引きではビールが10%の対象となるが、ノンアルコール飲料は8%。本みりんは10%だが、みりん風調味料は8%となる。ビールを飲む人が減る一方、ノンアルコール飲料を買う人が増えるとの見方もある。

 税法などで線引きの定義をつくれても、欧州では適用範囲を巡る訴訟が後を絶たない。財務省内にも「外食を外せば、曖昧な線引きを巡って野党の追及にさらされる」との声が漏れる。年明けの通常国会に軽減税率を含む税法の改正案が出されるが、国会の審議が紛糾する可能性がある。

 

質問なるほドリ

ハンバーガー、持ち帰っても外食なの?

http://mainichi.jp/articles/20151213/ddm/003/070/070000c

法の定義なし 今後事例ごとに判断

 なるほドリ お酒や外食は軽減税率(けいげんぜいりつ)の対象から外れたけど、何が対象か分かりにくさが残りそうだね。

 記者 対象品目かどうかの線引きは、既存の法律で判断します。例えば、ビールや日本酒は酒税法で「酒類(しゅるい)」に該当するので対象外と分かりやすいのですが、「外食」にはこうした既存の法律に基づく明確な定義がありません。何が外食に当たるのか、分かりにくさが残るのです。

 Q 例えば?

 A ファストフード店でハンバーガーを買った場合、店内で食べれば「外食」になりそうですが、持ち帰る場合はコンビニ店で買った食品と同じ「加工食品(かこうしょくひん)」とも言えそうです。同じ商品なのに店内で食べるのか、持ち帰りなのか、あるいはどの店で買ったのかによって税率が違ってくると、消費者の納得が得られないなど混乱が起きる恐れがあります。そば屋の出前、宅配ピザ、コンビニ店で買った食品を店内で飲み食いできるイートインのケースなど、一つ一つの事例を判断する必要がありそうです。

 Q 軽減税率が浸透している海外ではどうしてるの?

 A 英国では「気温より温められたか」が基準で、温かいハンバーガーの持ち帰りなどは「外食」で軽減税率の対象外です。カナダではドーナツなどの菓子について「その場ですぐに食べるか」を基準とし、販売個数が5個以下なら「その場で食べる」とみなし、軽減税率の対象外としています。こうした対象品の線引きを巡っては訴訟になった例もあります。

 Q 具体的な線引きはいつ分かるの?

 A 政府は年明けの通常国会(つうじょうこっかい)に軽減税率導入を盛り込んだ消費税法改正案を提出する方針です。年度末までに成立させ、公布・公表される政省令・通達で具体的な対象品目や線引きを示すとみられます。(経済部)


この場合は何%?

・ファストフード店で購入したハンバーガーを持ち帰る

・コンビニ店などでのイートインの利用

・そば屋などの出前

・宅配ピザ

谷垣氏「加工食品の線引き難しい」 自公幹事長会見詳報

http://digital.asahi.com/articles/ASHDD6X95HDDUTFK00L.html?rm=1934

自民党谷垣禎一公明党井上義久両幹事長は12日、軽減税率の合意後に記者会見した。内容は次の通り。

 (谷垣氏)軽減税率の大枠案を自公で合意した。いまから合意内容を申し上げる。

 第一、2017年4月1日に消費税軽減税率制度を導入する。

 第二、飲食料品にかかる軽減税率の対象品目は以下のものとし、適用税率は8%(国・地方合計)とする。対象品目は、食品表示基準に規定する生鮮食品及び加工食品(酒類及び外食を除く)。

 第三、軽減税率制度の導入にあたっては、財政健全化目標を堅持し、安定的な恒久財源を確保することについて、自民党公明党両党で責任をもって対応する。このため、16年度税制改正法案において、以下の旨を規定する。

 ①16年度末までに歳入及び歳出における法制上の措置等を講ずることにより、安定的な恒久財源を確保する。②財政健全化目標との関係や、18年度の「経済・財政再生計画」の中間評価を踏まえつつ、消費税制度を含む税制の構造改革社会保障制度改革等の歳入及び歳出のあり方について検討を加え、必要な措置を講ずる。

 第四、21年4月にインボイス制度を導入する。それまでの間は、簡素な方法とする。

 第五、軽減税率制度の導入にあたり混乱が生じないよう、政府・与党が一体となって万全の準備を進める。このため、政府・与党に必要な体制を整備するとともに、事業者の準備状況等を検証しつつ、必要に応じて軽減税率制度の円滑な導入・運用に資するための必要な措置を講ずる。

 平成28年度税制改正法案において上記の旨を規定する。以上です。

 まず私から井上幹事長とのいままでの協議について若干の点を申し上げたい。主な論点は三つだったと思う。

 第一は、消費税軽減税率制度の低所得者対策としてのあるべき姿をどう考えるかというのが非常に大きな議論だった。二番目。17年4月導入とした時、何ができるのかということ。三番目に、安定的な恒久財源をどのように確保するのかということ。

 一番大きな議論になった対象品目は何にするのかという点については、低所得者対策としてのあるべき姿や、17年4月に導入できるのは何かという観点から議論をした。

 一つは、収入の水準にかかわらず、加工食品が広く購入されている実態。それから、消費者にとって分かりやすく、代替性、類似性のあるものを同じように取り扱う制度でないと分かりにくくなるという観点。それから、外食に対する高額な支出を対象とすることは適切なのか、不適切ではないのかということ。これらを踏まえると、飲食料品については対象品目は可能な限り幅広く、酒類・外食を除く飲食料品とすることが望ましく、これを17年4月に混乱なく導入できるよう政府・与党一体となって万全の準備を進めていく。こういう議論をした。

 他方、所要財源は1兆円程度ということが見込まれるわけだが、20年度にプライマリーバランスを黒字化するとの財政健全化目標を堅持して、自公両党で責任をもって安定的な恒久財源を確保する。具体的には来年度末までに安定的な恒久財源を確保することとして、そのうえで、財政健全化目標の達成にむけて経済・財政再生計画の中間評価を踏まえながら、歳入歳出のあり方についても検討を加えて、必要な措置を講じよう。これを明確にした。

 軽減税率制度については、長きにわたって検討を続けてきたが、線引きの問題、事業者の事務負担の問題、財源問題、そういったことがなかなか難しくて、これまで成案を得ることができなかったが、この間、両党で精力的に議論を行い、ただいま申し上げたような結論となった。現段階では最も良い案を合意することができたのではないかと考えている。

 (井上氏)私どもは、消費税のもつ逆進性とか痛税感の緩和という観点から、国民の理解が得られる軽減税率制度とすべきであるという点で、加工食品を含めた食料品を対象にすべきだと一貫して申し上げてきたが、今回、酒類と外食を除く食料品全般を対象にするという合意ができた。今後、財政再生計画を堅持し、手当てをしていくということについても、与党として責任をもたなければならない。

 ――自民党内では加工食品を加えることに慎重な意見があった。今回、大幅に対象を広げた理由は。混乱はないとの確証はあるのか。

 (谷垣氏)生鮮食品は明確な基準がある。ただ、消費実態等を見ると、圧倒的に加工食品が含まれている。加工食品のなかで線を引こうとすると、相当難しい。具体的にはこれから税調できちっと詰めていただくが、外食を除くということでいくなら、線引きがなんとかなるのではなかろうか。ここは、さらに精力的に詰めなければいけない。

 ――財源規模1兆円程度になるとのことだが、確保の具体策がない。

 (谷垣氏)これから税調で具体的に議論をしていただかないとならない。相当、議論もした。もう今年は税制も予算も、ほぼ形ができあがっているので、これから1年かけて精査していく。

 ――財源の部分は野党も批判を強めてくる。

 (井上氏)今回の合意で、財政健全化目標は堅持をする。その上で、安定的な恒久財源を確保することについては、与党としてきちっと責任を持って対応をする。そういうことを踏まえ、来年度税制改正法案の中にきちっと明示をするということで、法律的な縛りをきちっとする。16年度末までに、歳入歳出における法制上の措置を講じることによって、安定的な恒久財源を確保する。さらに、18年の中間評価を踏まえて、最終的には20年の再生計画の目標をきちっと達成できるようにしていく。与党としてきちっと責任を持ちたい。

 ――新聞、書籍の扱いについて。

 (谷垣氏)今日、私どもは食料品のことを議論した。これからの自公の税調のプロセスで詰めていただく。

 ――自民は当初、4千億円と主張していたが、1兆円まで譲った。来年の参院選の自公協力を意識したもので、選挙目当てという声もある。

 (谷垣氏)消費実態を見た時に加工食品を入れるというのは、軽減税率制度の目的に合致するのではないかと考えている。ただ、混乱なく17年4月から実施できるかどうか、財源措置をどうするかという問題は確かにある。

 ――安定財源を確保するため、たばこ増税や税収の上ぶれ分を使う案もある。

 (谷垣氏)一つ一つ利害得失があるから、きちっと考えていかなければいけない。税収は下ぶれすることもある。そのへんはしっかり考えたい。

 (井上氏)いま、具体的にこれだということは想定していない。

 ――軽減税率を導入するため、将来の消費増税を念頭に置いているのか。

 (井上氏)我々としては、全くそういうことは考えていない。

 ――自民党幹部はこれまで、「できないものはできない」といってきた。加工品まで含むということは、「できない」と言っていたものができるようになったということか。

 (谷垣氏)加工食品と外食の線を引くということは、ある程度、見通しができてきた。

 ――財源は。

 (谷垣氏)きちっと法律の中に書き込んで、来年までに用意する。

 ――消費税の10%超への再増税は選択肢か。

 (谷垣氏)将来の課題だと私は思っているが、いま、議論している現在の課題ではない。

 ――社会保障メニューの削減は、「歳入歳出の検討」の選択肢か。

 (谷垣氏)いろいろな効率化は考えていかなければならないだろうと思う。

 (井上氏)社会保障の充実については、それぞれ法律や予算上の措置として決まっているので、きちっとやるのは当然。一方で、社会保障といえども重点化、効率化は常にやらなければいけない課題だ。そういうことを含めて、安定財源をきちっと確保していく。

 ――税収の上ぶれ分を財源とすることに対する考えは。

 (井上氏)財政再生計画は一番大事。18年度の中間評価を踏まえて、20年に達成するという中で考えていく。

 ――軽減税率導入のために総合合算制度を廃止する。本末転倒だとの指摘もある。

 (井上氏)逆進性対策として総合合算制度、給付付き税額控除軽減税率という選択肢を法律に書き込んだ。与党として軽減税率でいくということ。今回、加工食品まで含めて対象となったことにより、法律の趣旨は十分充足している。

 ――谷垣幹事長は麻生(太郎)財務相と会っていた。外食を含めることについて、公明党の主張は。

 (谷垣氏)財務大臣が国会でご答弁をなさり、責任を持って対応されなければいけないので、財務大臣のご意見もうかがいながら、それを生かしていくのは当然のこと。

 (井上氏)外食の件について、公明党が難色を示したという事実はない。私どもは、外食を含めて議論になったが、線引きで紛れがないという意味では、外食を含めることは非常に有効な手段だ。一方で、安定した恒久財源ということもある。線引きがきちっとできるという見通しを立てたなかで、財源問題を優先するという判断になった。

 ――今回の協議で、谷垣幹事長として筋は通せたと思うか。

 (谷垣氏)政治家がやったことは、自分が評価することではない。

軽減税率「低所得者対策とは言えない」細野政調会長

http://blogos.com/article/149946/

 

 

「空洞化」する仮設住宅、孤立化などが課題に

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2658173.html

東日本大震災の発生から4年9か月。住まいの再建を果たす人が増える一方で、そのめどが立たず、仮設住宅で暮らす人たちの孤立化などが課題となっています。

 宮城県気仙沼市の三浦ちい子さん(86)。津波で夫を亡くし、仮設住宅で1人暮らしを続けています。離れて暮らす長男と住宅の新築を考えていますが、めどは立っていません。

 「予定がまだできない。(仮設住宅に)まだまだいるようだと思う」(三浦ちい子さん)

 そんな三浦さんの楽しみが、集会所で週に1度開かれる体操教室。同じ境遇の住民との交流が支えになってきました。

 「(震災で)何で生きたかと思って」(三浦ちい子さん)
 「それはみんな思ったことだ。生かされたから」(参加者)
 「みんなと顔合わせれば楽しい」(三浦ちい子さん)

 しかし、参加者は多い時に比べ半減し、存続が心配されています。58世帯が暮らしていたこの仮設住宅では、30世帯ほどにまで減っているのです。復興事業が進み、宮城全体でもプレハブ仮設住宅の入居率は55パーセントまで下がり、半数近くが空き部屋になっています。

 こうしたなか、警備会社に委託して夜間パトロールを導入するなど、防犯対策を始めた町も出ています。

 「(空き部屋に)不審者が出入りしないように、入居者の方々が一番心配されるのが、防犯面、治安面になる」(亘理町被災者支援課 阿部浩恵班長)

 空き部屋が増えたとはいえ、いまなお2万5000人以上がプレハブ仮設住宅での暮らしを余儀なくされています。

 「出ていく人は(新しい)家があるから当たり前だが、離れられる側から見れば寂しい」(三浦ちい子さん)

 復興事業が進む中、表面化してきた仮設住宅の「空洞化」という課題。住民が笑顔でいられるよう息の長いケアが必要です。(1411:44


「東芝以外も監査不十分」 新日本の行政処分勧告へ

http://www.asahi.com/articles/ASHDG5SYFHDGULFA02R.html?iref=com_rnavi_arank_nr04

クリントン氏に冷や水?=新年映画、米領事館襲撃が題材

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2015121500489&j4

アングル:原油安が政府系ファンドを圧迫、資産売却で株安招く恐れ

http://jp.reuters.com/article/oil-swf-idJPKBN0TY0I620151215?sp=true

フランスの地域圏選挙、極右・国民戦線が全敗

http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2015121578518

ドコモ、東京都の4区で自転車シェアリングの実証実験を2月に開始

http://news.mynavi.jp/news/2015/12/15/627/

 

無資格でも認可園で働ける…国の保育士不足対策に賛否両論、自治体の反応は

http://news.mynavi.jp/news/2015/12/15/261/

世界初ドローン宅配は千葉で?特区指定、アマゾン参入へ

http://www.asahi.com/articles/ASHDH2SWLHDHULFA005.html

 

精神障害者ら7.9万人、受給減額・停止も 年金新指針で 
医師団体推計

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG12H3L_S5A211C1CR8000/

中国が「南京大虐殺」追悼式典 記憶遺産登録後で初めて 

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK13H0F_T11C15A2000000/

 

【南京(中国江蘇省)=土居倫之】中国は旧日本軍の南京占領から78年に当たる13日、南京市内の「南京大虐殺記念館」で犠牲者の追悼式典を開いた。国連教育科学文化機関(ユネスコ)が10月に南京大虐殺の資料を世界記憶遺産に登録してから初めて。

 式典には全国人民代表大会(全人代)常務委員会の李建国副委員長らが出席し、黙とうをささげた。昨年出席した習近平国家主席は欠席した。

 李氏は世界記憶遺産登録について「世界的に意義のあることだ」と述べた。また日中関係について「歴史を見据えたうえで、未来志向で友好を推進すべきだ」と強調した。

 中国は今年を「抗日戦争と世界反ファシズム戦争勝利70周年」と位置づけ、北京での軍事パレードなど様々な関連行事を行ってきた。南京虐殺記念館には新館を建設し、14日から一般公開を始める。一方、世界記憶遺産の登録を記念した石碑は追悼式典で公開されなかった。

 

 

家賃2万円台、首都圏マンション激戦地を歩く

http://www.nikkei.com/markets/features/54.aspx?g=DGXMZO9502476011122015000000

2015/12/12 5:30

日本経済新聞 電子版

 首都圏の分譲マンション価格がバブル期並みに上昇し、地価の上昇も全国に広がりつつある。一方そんな動きに逆らうようにマンション賃料が極端に下落している地域がある。都心まで1時間前後の通勤圏にもかかわらず、単身向けの家賃が2万円台と直近のピークの半分程度に下がり、バブル前の昭和期並みになってしまった。いったい何が起きているのか。現地を歩きながらマンション市場と関連企業の動きを探った。

10年前の半値 大学移転で誤算

入居者を引き付けるため安値の提示が相次ぐ(相模原駅近くの不動産会社)

 「住み心地や周りの環境には問題ないのに家賃は2万円台半ば。買い物も便利でとても気に入っています」。JR横浜線の相模原駅から徒歩10分程度のワンルームマンショはンに住む女子大生は笑顔で語る。東京都町田市と隣接する相模原市にある相模原駅は新宿まで電車で1時間ほど。そんな郊外の住宅街が、賃貸マンションの激戦地になっている。

 不動産情報大手のアットホーム(東京・大田)のまとめでは単身向けマンションの賃料は神奈川県全体の平均が6万3千円台、埼玉県は同5万5千円台。都心から1時間程度の場合、管理費込みのワンルーム相場は4万円前後が下限の地域が多い。ところが相模原の場合「ワンルームの管理費込みの最低ラインは2万円台前半。専有面積が15平方メートル程度と小さめでバス・トイレが一体のタイプの値下がりが目立ち、10年前のほぼ半値になった」(相模原の独立系不動産)。

 家賃が下落した理由の一つが大学の移転だ。相模原駅から2駅東の淵野辺駅は青山学院大学相模原キャンパスの最寄り駅だ。相模原から淵野辺にかけてはバブル期前後に投資用マンションの建設が活発で、「ライオンズマンション」「スカイコート」「ダイヤパレス」など大手によるワンルームの供給が相次いだ。さらに2003年に青学大が工場の跡地に進出したことでマンション建設に弾みがついた。ところが青学大は13年に相模原キャンパスの文系学部1~2年生を東京都渋谷区のキャンパスに集約。理系学部は残ったものの、学生数は大幅に減少した。

 ワンルームの賃料は「税金や修繕積立金などの家主の負担を考えれば2万円台が限界。そこまで下げても学生の抜けた穴は大きく、空室が埋まらない」(淵野辺の不動産会社)という。

 大学の都心回帰の影響で家賃が大幅に下落している地域は千葉県松戸市や東京都八王子市や日野市の一部などにもある。大学の都心回帰の傾向は止まらず、つい先日も八王子に本拠を置く中央大学が法学部を都心部に移転する方針を発表したばかり。

 都心から50分程度のJR西八王子駅前の不動産会社には「(駅まで)30分歩いて1000万円ためた」との広告が出ていた。都心に比べて大幅に安い家賃を新しい借り手の呼び水にしたいとの思いが貸し手側にはあるようだ。

 大学や工場が移転したわけでもないのにマンションの賃料が大幅に下落したのがJR西千葉駅(千葉市中央区)周辺だ。千葉駅から1つ都心寄りにあり、東京駅まで電車で40分余り。駅周辺には千葉大学、千葉経済大学、東京大学の研究所などがあり、会社員や学生が多く住む。同区の人口は増加が続いている。

 「入居希望者は減っていないが、5年ほど前から急に家賃が下がり始めた」と地元の不動産会社の経営者は振り返る。値下がりが顕著なのはここでも駅から徒歩15分以上で築年数の古いワンルームマンションだ。家賃は10年ころまでは安くても管理費込みで4万円台後半だったが、今は2万円台後半からある。「単身向けのマンションを造り続けた結果、ついに部屋が余り始めた」(同氏)のが背景だ。それまでは造った端から埋まっていたのが、空室が目立ち始めると一転して値下げ競争が広がったという。

 特定の地域で賃料が下落するのは関西も同様だ。「建設費の高騰が賃料への上昇圧力としてあるのだが、郊外の利便性の良くない地域は逆に賃料の下落が目立つ。また大手家電の下請けが多い地域は景況感が悪く賃料への下落圧力が強い」(大阪市の難波不動産鑑定)のが特徴だ。

■全国の空き家820万戸、うち半分強は賃貸

 空室が埋まらず賃料が下がる現象は全国で起きている。理由のひとつは人口の減少だ。みずほ銀行産業調査部が13年にまとめたリポートによると、10年に12.6兆円だった全国の賃貸住宅市場の規模は30年には8.8兆円へと3割減少するという。

 もうひとつの理由は新規供給が続いていることだ。13年に総務省がまとめた住宅・土地統計調査では全国に820万戸の空き家があることが話題になったが、同省の推計によるとこのうちの半分強に当たる446万戸が賃貸用の物件。うち9割がアパート・マンションなどの共同住宅だ。

 それなのに賃貸物件は今でも増え続けている。不動産調査の東京カンテイ(東京・品川)のまとめでは14年の首都圏のワンルームマンション建設戸数は8075戸と前の年より9%増え11年ぶりの高水準となった。戸建てやアパートを含む全国の貸家の建設も国土交通省のまとめでは増加基調が続いている。日銀の金融緩和を背景に低金利が続き、投資資金が流れ込んでいるのが背景だ。

 さらに15年から相続税が引き上げられたことも建設を後押しした。土地は持っているだけでは何も生まないが、賃貸住宅を建てれば賃料が入るうえに土地の固定資産税が安くなる。借金して賃貸住宅を建てれば相続税対策にもなるとして、大都市圏に土地を持っている人が貸家の建設に動いた。

■供給側は強気

 供給業者はどのように考えているのか。賃貸アパート・マンション建設、管理大手の大和ハウス工業は交通の便のよい場所など地域によっては賃貸需要はまだ増えるとみており、首都圏で地主への積極的な営業活動を続けている。賃貸業界は2割以上のシェアを持つ業者がいないこともあり「シェアを高めていくことで成長は可能」(堀福次郎取締役常務執行役員)としている。新たに造る物件は昔の物件と比べて広めで、設備やセキュリティー機能なども充実させているという。同業の大東建託も16年3月期の連結純利益が前期比13%増の633億円と5期連続で増える見通しで事業の拡大が続いている。

 投資用マンションを手掛けるエフ・ジェー・ネクストやプレサンスコーポレーションが2000年代以降、株式を上場するなど新興勢力の動きも活発だ。ただ全体のパイが増えないとすれば、新規の物件が増えれば増えるほど、既存の物件の空室が増え続けることになる。

 不動産コンサルタントの長嶋修氏は空き家が増え続ける中で昔の住宅不足の時代と変わらない供給の仕組みが続いていることに警鐘を鳴らす一人だ。長嶋氏によると欧米の多くの国では住宅の総量を管理する制度があるという。例えば米シアトル市では不動産の供給量をコントロールして、空き家が増えすぎないようにしている。長嶋氏は「日本は住宅を造りすぎている。今後の日本でやるべきことは、人口動態予測から適切な人口密度や住んでいい面積を決め、集まって住んで生活の効率を高めていくことだ」と指摘する。

 ただ消費者の新築志向は根強いうえ、デベロッパーや地主などの複雑な利害調整が必要なこともあり、供給管理の動きは具体化していない。

 不動産経済研究所(東京・新宿)によると首都圏の分譲マンションの平均価格は8月に5872万円と不動産バブルが崩壊中の1991年以来の高水準を付けた。欧米やアジアの主要都市に比べ東京の不動産価格は割安として、一段の価格の上昇を予想する見方もある。一部地域の賃貸市況の悪化は不動産市場が単に二極化しているだけなのか、それとも不動産市場の将来を暗示しているのか。慎重に見極める必要がありそうだ。

 〔日経QUICKニュース(NQN) 依田翼、竹田幸平、村田菜々子〕

 

『タンタンのコンゴ探険』は人種差別的、図書館からの撤去求める ベルギー

http://www.afpbb.com/articles/-/2776757

春名幹男・早大客員教授「米軍が守ってくれるなんて幻想」

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/171390

『タンタンのコンゴ探険』は人種差別的、コンゴ人が出版元を訴える

http://www.afpbb.com/articles/-/2723486?pid=5716466

 

http://democracynow.jp/video/20110510-9

 

[FT]シリコンバレー、もはや最強の起業都市にあらず

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO95033720R11C15A2000000/

 

習氏の豹変 対日秋波の思惑  編集委員 中沢克二 

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO94888350Y5A201C1000000/

 

2015/12/9 6:30

 

中沢克二(なかざわ・かつじ) 1987年日本経済新聞社入社。98年から3年間、北京駐在。首相官邸キャップ、政治部次長、東日本大震災特別取材班総括デスクなど歴任。2012年から中国総局長として北京へ。現在、編集委員兼論説委員。14年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞

 中国国家主席、習近平は1130日、パリでの国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)の会場で首相の安倍晋三と立ち話をした。

 2人の意見交換は201411月の北京(アジア太平洋経済協力会議=APEC=首脳会議)、15年4月のインドネシア(バンドン会議60周年記念首脳会議)以来で、時間は4分間ほどだった。話しかけたのは安倍から。だが微妙な長さの立ち話に応じた習の言葉には、日本への秋波と、安倍へのけん制が交錯している。

 「中日両国は『共通の利益』を有する。我々が引き続き良好な雰囲気を深めるのが重要で、互いに敏感(センシティブ)な問題に正しく対応し、関係を大事にしていきたい」

パリでのCOP21で4分間、立ち話した習主席(右)と安倍首相=AP

 「2国間関係が変わってきている兆候が見られる」

 けん制は、習が「敏感な問題」と口にした歴史認識などだ。一方、分析を要するのは「2国間関係の変化の兆候」と表現した秋波の方である。中国の対日姿勢は変化している。その証拠は10月以降、中国側の主導で突然、活発化した人的往来だ。

■日本の地方・経済界に照準

 12年秋、沖縄県の尖閣諸島の国有化を巡って中国側は一方的に対日交流を停止した。1411月の日中首脳会談の実現で底を打ったとはいえ、関係の修復は道半ば。不透明な状態が続いていた。

 ところが習は10月中旬、外交政策を統括する国務委員の楊潔篪を突如、日本に送り、安倍と会談させた。副首相級の要人の訪日は習政権発足後、初めてだった。これを号砲に様々な交流が中国側主導で始まった。主なターゲットは日本の経済界と地方自治体だ。

 中国の元副首相、曽培炎は11月中旬、中国の有力企業約50社の首脳を引き連れて訪日した。中国石油天然気集団、宝鋼集団など、習の「反腐敗運動」で血祭りにあげられていた企業も目立つ。とりわけ中国石油天然気は無期懲役になった最高指導部経験者、周永康の出身母体だ。習の裁可なしには実現不可能な特別な訪日団だった。

 その少し前には、中国の大手国有銀行の中堅幹部らが突然、日本視察を命じられていた。直前まで欧米視察を想定していたのに、上からの急な指示で、まさかの隣国訪問になった。関係者は「がっかりした幹部も多かった」と苦笑いする。中国では全て上意下達である。

日中CEOサミットであいさつする中国の曽培炎元副首相=前列中央(1113日、東京都文京区)=共同

 中国は従来と打って変わって日本からの客も丁重にもてなし始めた。11月初旬、訪中した経団連会長の榊原定征ら経済界代表団には首相の李克強が会った。経済界の訪中団が中国の首相と会談するのは実に6年ぶりだった。昨年まで最高指導部メンバーではない副首相の汪洋だったのと比べても豹変(ひょうへん)だ。

 同じ11月の半ば、長崎県知事、中村法道は中国側の招きで北京と上海を訪問。北京では「統一戦線戦略」を担当する副首相、劉延東が会談に応じた。習政権下で副首相級が訪中した日本の県知事らに会うのは異例だった。

 そこには理由があった。習は国家副主席だった2010年夏、北京で中村に会っている。習が地方幹部として17年間近くを過ごした福建省は長崎県と姉妹関係にある。鎖国時代の江戸期でも長崎・出島が窓口の対中貿易が続いた長い交流史を背景としている。

 地域経済の底上げが使命の自治体トップや、高い技術力を持つ地方企業を呼び込むため、過去の人脈、縁をフル活用する手法だ。

 12月に入ると自民党幹事長の谷垣禎一らが訪中。中国共産党との日中与党交流協議会が6年ぶりに再開した。中国による対日攻勢である。

■胡耀邦、胡錦濤時代のブレーン“復活”

 中国はなぜ豹変したのか。それは習の政治的な指示によるものだ。9月、ワシントンでの米中首脳会談が南シナ海の埋め立て問題を巡る中国の強硬姿勢で失敗。習は国際的な孤立を恐れ、近隣国との関係修復へ急にカジを切った。米国の同盟国で、東南アジア諸国に影響力を持つ日本も重要だった。

 「中国には真の友達が少ない。皆、中国マネー目当てにすぎない。なんとかしたい」。国際派といわれる中国幹部が語った本音だ。

 国際的な「友人づくり」に向けて、習が再び起用した人物がいる。83歳になった老知識人の鄭必堅。学生デモへの対処の甘さを責められて失脚した元共産党総書記、胡耀邦の政治秘書だった。

 習がパリでの立ち話で安倍に説いた「共通の利益」という言葉も、鄭必堅が提起した「利益共同体」の概念そのものだ。国際協調イメージが強い鄭必堅の最近の演説は11月中旬、党機関紙、人民日報にも掲載された。習指導部のお墨付きを得ている証拠だった。

韜光養晦(とうこう・ようかい)の対外政策を継承していた胡錦濤前国家主席(左、四川大地震の記念館展示から)と胡耀邦元総書記の秘書だった鄭必堅氏(近著から)

 鄭必堅は、前国家主席、胡錦濤の時代には党幹部の養成機関、中央党校の常務副校長を務めた。2000年代前半には、国際協調に軸を置きつつ中国の国際的な役割を拡大する「平和台頭論」を提唱し、注目を集めた。

 だが、軍や元国家主席、江沢民派の抵抗もあり、突然、その言葉は使われなくなった。人民日報評論員だった馬立誠らが訴えた「対日新思考」と呼ばれる日本との関係改善戦略も似た理由からお蔵入りになった。複雑な権力闘争が絡んでいた。

 鄭必堅は今、10年に発足した中国政府のシンクタンク「国家創新と発展戦略研究会」(国創会)の会長を務めている。中国の実情を理解してもらう国際宣伝と、先端技術を持つ海外企業の引き込みで中国経済の質的充実を図る2つの使命を帯びる。

 政経一体の総合戦略の重点は、上海・虹橋地区だ。新設した広大な国際展示場では今年から「現代科学技術創新成果展」と銘打った展示会を長期にわたって開催する。日米独など各国企業の参加を想定している。豊富な中国政府の資金が投入され、施設利用は無料としている。

 中国経済が減速する中、海外の経済界を巨大市場である中国に再び引き込むことは重要だ。しかも、元国家主席、江沢民のお膝元の上海で、習が主導するプロジェクトが進むのも面白い。上海では反腐敗で江派に連なる面々の摘発が続く。新事業の結果、上海でも習の求心力が高まるのは間違いない。

■安倍首相を警戒、日本批判は制限

 12年にトップに立った習は、爪を隠して力を養う鄧小平以来の外交戦略「韜光養晦(とうこう・ようかい)」を事実上、捨てた。当然、米国や近隣国との摩擦が激化し、危うい状況に陥った。すると方向を微修正した。

 とはいえ中国は、米国と歩調を合わせ南シナ海問題に言及し続ける安倍への警戒感は隠さない。党宣伝部の管理下にある中国の公式メディアは今、安倍批判の記事掲載は一定の範囲で許されている。だが、一般の日本人社会、経済界を標的にする記事は厳しく制限されている。

 習の変化は便宜上の見せかけにすぎないのか、それとも戦略的な方向修正なのか。南シナ海での中国の行動を含め、じっくり観察する必要がある。(敬称略)

 

上海閥攻囲戦の号砲 江沢民派へ圧力  編集委員 中沢克二 

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO95151630V11C15A2000000/?n_cid=SPTMG002

11月、中国経済の中心地、上海の政・官・経済界に衝撃が走った。上海市副市長、艾宝俊(55)が摘発のうえ、解任されたのだ。

 上海の基幹産業を支える宝山製鉄の出身で、中国(上海)自由貿易試験区の責任者でもあった。副市長として経済計画、物価、エネルギー源開発、港湾、社会安定などを管轄。上海経済界と官界をつなぐ重要人物だ。上海で強大な力を誇った元国家主席の江沢民(89)に近かった。

 艾宝俊は特に江沢民の息子、江綿恒(64)との縁が深い。地元会合での2人の目撃談も多い。その江綿恒は今年1月、中国科学院上海分院の院長の職から前触れもなく降ろされている。国家主席、習近平(62)が江沢民の力をそぐための手段だった。

■上海自由貿易区トップ摘発の衝撃

 苛烈な反腐敗運動を展開する習近平とはいえ、これまで江沢民の「シマ」である上海では大物を摘発できずにいた。それだけに、いきなり連れ去られた艾宝俊は当地で「上海最初の虎」と呼ばれている。中国で「虎」は、捕縛すべき悪人、犯罪人を指す。

 共産党、国務院(政府)が対外経済開放の新たな象徴として大宣伝してきたのが自由貿易区だ。トップを引きずり降ろされた上海の政・官・経済界は大きな衝撃を受けている。

 自由貿易試験区へ進出した外国企業から状況を問われても、上海当局は何一つ説明できない。「試験区の運用に一切、影響はない」「問題はない」と繰り返すしかないのだ。中国では政治案件の情報管理は厳格で、下手な説明をすれば責任を問われかねない。

金融制度改革の実験を進める中国・上海の自由貿易試験区(20131111日、上海市内)

 「(ポスト習の姿がみえてくるはずの共産党大会がある)2017年に向けた戦いがいよいよ上海を舞台に始まった。その象徴が副市長への調査だ。まだまだ、序盤であり、来年からがヤマ場になる」

 こちらは、上海の政界事情に通じる関係者の解説である。

 12月に入っても一騒動あった。上海を基盤とする中国の巨大投資会社、復星集団の董事長、郭広昌(48)が一時、消息を絶った。当局が捜査への協力を理由に連れ去ったとみられる。

 郭広昌は、著名な米投資家、ウォーレン・バフェットになぞらえて「中国のバフェット」と呼ばれる有名人だ。復星集団が出資する上海豫園旅游商城は、星野リゾートトマム(北海道占冠村)の株式100%を取得したばかり。日本でも大きな話題になった。

 なお真相は明らかになっていない。だが、上海の関係者の間では、副市長だった艾宝俊の事件や、他の企業の汚職問題との関連が取り沙汰されている。

 とはいえ政治的なメッセージはただ一つ。習指導部が意図するのは、上海経済界への圧力だ。「習サイドに味方しないと面倒なことになるぞ」という一種の脅しと言ってよい。

 もう1人いる。上海政界のフィクサーとして誰もが知る人物が既に行動の自由を奪われた、との噂が広く出回っている。江沢民に極めて近く、側近の一人といってよい。

 確かに習近平は反腐敗運動を手段として権力基盤を固めつつある。かつて権勢をふるった江沢民といえども、なかなか正面から対抗できないのが実情だ。しかし、江沢民は高齢とはいえ、なお力を残している。

 習近平の主要施策に対し「『それは危ういから、こうすべきだ』と物申すぐらいの力はある」

 「習近平にとって、江沢民はなおけん制し続けなければいけない手ごわい相手だ」

 党関係者の見方である。そう考えれば、今の上海での一連の動きを理解しやすい。

■江沢民派の陳良宇失脚事件を想起

 今回の動きは06年の「上海政局」を思い起こさせる。その年、上海市トップだった陳良宇(69)が汚職などを理由に摘発、解任された。長い調査期間を経て、07年共産党大会の直前、党籍を剥奪。翌年、懲役18年の刑が下った。

2006年に政治局委員を解任された陳良宇氏(05年9月、札幌市)

 当時、政治局委員だった陳良宇は、江沢民が大事に育ててきた若手エース。エンジニア出身で、上海閥の核をなす「機械工業閥」の一員だ。2000年代前半、江沢民は自らの引退後も見据え、陳良宇の地位を一気に引き上げた。その後ろ盾がある限り、将来の最高指導部入りが確実視されていた。

 陳良宇事件は、政治的には国家主席だった胡錦濤(73)による上海閥つぶしである。07年党大会の最高指導部人事に向けた前哨戦だったのだ。この事件では、策を弄した胡錦濤の側が勝利したはずだった。それなのに07年最高指導部人事では実質的に敗れてしまった。

 胡錦濤は、巨大な政治勢力である共産主義青年団(共青団)の頂点に立つ。しかし、子飼いのエース、李克強(60)を将来のトップを約束する序列に押し込めなかった。その結果、李克強は5年後、党総書記にはなれず、首相に就く。

上海に狙いを定める習主席(右、2014年のモンゴル訪問で)と、高齢ながら、なお力を残す江元主席(1211月の中国共産党大会で)

 07年党大会で李克強より1つ上の序列6位の政治局常務委員に突如、抜てきされたのが、現国家主席の習近平だ。ひたすら共青団の力を抑えたい江沢民が長老らと組んで巻き返しに出た。

 標的は李克強。李克強だけは絶対にトップに就かせない、との思いが習近平を選ばせたと言ってよい。この時、江沢民は、凡庸に見えた習近平から手痛い仕打ちを後に受ける、とは想像すらしなかった。

 07年最高指導部人事で胡錦濤にはもう一つ、大きな失点があった。江沢民グループの周永康が武装警察を含む公安、司法部門を仕切る中央政法委員会書記に就くのを許してしまったのだ。しかも、周永康は序列9位の最高指導部メンバーとなった。

 これでは胡錦濤は何もできない。当時の最高指導部メンバーは、管轄分野で大統領的な強大な決定権限を持っており、総書記といえども具体的な口出しはしにくい仕組みだった。司法・公安の権限を一手に握る人物には手を出せない。江沢民による院政の継続が確定した人事でもあった。

07年政局では再逆転も

 つまり、今回の上海閥への攻囲戦で、習近平が優位に戦いを進めたとしても、それだけでは最終決着しない。やり方次第で再逆転もあり得る。油断はできない。

 最近、反腐敗の司令塔である中央規律検査委員会書記、王岐山(67)の動静が伝えられることが少ない。水面下に潜って新たな「重大摘発」の準備をしているのでは、との噂も出ている。

 17年の一大政局に向けた最大のヤマ場は来年から再来年の夏にかけて。攻め手も、守り手も必死である。熱い闘いが年明けからまた始まる。(敬称略)