くりんさん のコメント
このコメントは以下の記事についています
第214号 2017.3.1発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが見舞われたヘンテコな経験を疑似体験!?小説「わたくしの人たち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…安倍首相夫妻と森友学園の国有地格安売却スキャンダルを徹底追究!この問題はただひとりの「変な理事長」が、安倍首相夫妻を利用して宣伝活動をした…というような小さな話ではなく、土地の賃貸契約、値引きした上での売買契約、小学校設立のための認可、政府からの表彰、受賞など、ことごとく、不自然に、森友学園だけが優遇されているという複数の省庁にまたがる巨大な汚職疑惑である。ここまで巨大な優遇がなされるには、やはり政治家の口利きがあったのではないか?
※「ゴーマニズム宣言」…「アベノミクスのおかげで、自殺者が激減した」という珍説が横行している。評論家の宮崎哲弥は週刊文春の連載で「雇用が著しく改善し、延いては自殺者数が激減している。安倍晋三政権全般に批判的であっても、その経済政策が一定の効果を上げていることは認めればいいのに」と書いているが、果たしてアベノミクスにそんな効果があったのか?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!高給取りの大手放送局の人たちが、貧困問題等について困り顔で伝えることに違和感を覚えるのだけど?学者と御用学者を見分ける方法・専門家の嘘を見抜く方法は?九州ゴー宣道場の際のオススメ観光地は?本を読む時間をどう作っている?もし少女漫画誌から依頼が来たら、どんな作品を描きたい?キャビアって美味しい?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第22回「森友学園問題“愛国教育”でつながる安倍首相夫妻と省庁共謀疑惑」
2. ゴーマニズム宣言・第214回「自殺者激減はアベノミクスの成果ではない!」
3. しゃべらせてクリ!・第172回「ぽっくん堂々の挙手・発言ぶぁ~い!の巻〈後編〉」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
第22回「森友学園問題“愛国教育”でつながる安倍首相夫妻と省庁共謀疑惑」 「ああ悠遠の神代より! 轟く歩調うけつぎて! 大行進の往く彼方! 皇国つねに栄あれ!」
学校法人森友学園(大阪府淀川区・籠池泰典理事長)が運営する幼稚園・ 塚本幼稚園幼児教育学園 の園児が、大阪護国神社の「同期の桜を歌う会」に参加したときの様子だ。
園児たちは、「五箇条の御誓文」と「教育勅語」を暗唱したあと、足を開いて踏ん張り、両手を後ろ手に組む姿勢をとって、声高らかに『日の丸行進曲』『愛国行進曲』など軍歌を歌い上げた。境内に集まった老人達の背後には 「七生報國 尊皇」 などと書かれた紫色ののぼり旗などがはためいている。
園児らとともに笑顔で軍歌を歌う教諭の女性は、マイクを握りしめ、感極まった様子で声をつまらせ、こう語った。
「平成29年度、(森友学園は)まもなく、 瑞穂の國記念小學院 を開校いたします。この中にいらっしゃる皆様にも、たくさんのお力添えをいただきまして、誠にありがとうございます」
◆安倍首相夫人が名誉校長「安倍晋三記念小学校」
瑞穂の國記念小學院――森友学園が大阪府豊中市の国有地をタダ同然で取得し、新規建設している小学校だ。別名“安倍晋三記念小学校”。名誉校長には安倍昭恵首相夫人が就任し、理事長をつとめる籠池泰典氏は、日本会議大阪支部の役員でもある。また、籠池氏は差別団体「在特会」幹部が立ち上げた「日教組に解散を求める会」のメンバーであることも確認した。同団体には桜井誠ら在特会の人間も多数参加している。
さて、感極まった女性教諭が老人達に感謝した 「たくさんのお力添え」 とは、この 籠池氏が理事長をつとめる小学校建設のために集まった寄付金 を指している。森友学園は、園児不足の塚本幼稚園を借金経営しており、新たに小学校を建設する自己資金に不足していた。そこで、“愛国教育”に共鳴する人々に寄付を求めたのである。 寄付金は、「安倍晋三記念小学校」の名で募られた。
「安倍晋三記念小学校の寄附者銘板にお名前を刻印し、顕彰させていただきます」
当初、この小学校を『安倍晋三記念小學院』という名前で開校しようと安倍夫妻に打診していた籠池氏は、週刊文春の取材に応じ 「安倍首相本人に内諾を得ていた」 と答えている。打診したのは野党時代だが、2012年12月の政権交代で総理になって「それは出来ない」と辞退されるという経緯があった。
だが、この寄付金振込用紙は、2014年、首相として「アベノミクス」だの「三本の矢」だの連呼していた時期に何度も保護者に配られていたものだ。
さらに、2015年9月、塚本幼稚園内で行われた安倍昭恵夫人の小學院名誉校長就任演説で、昭恵夫人がこう語っている。
「籠池園長、副園長の、本当に熱い熱い思いを何度も聞かせていただいて、この瑞穂の國記念小學院で、何か私も役に立てればいいなと」
「 こちらの教育方針は、大変主人も素晴らしいと思っている 」
森友学園の愛国教育を、安倍首相が「大変素晴らしいと思っている」と強調している のだ。
さらに、「瑞穂の国安倍晋三記念小學院」という名前については、安倍首相自身が 「総理大臣というのはいつもいいわけではなくて、時には批判に晒されることもある。むしろ名前をつけていただけるのであれば、総理大臣を辞めてからにしていただきたい」 と語ったことも話している。
つまり、いまは現役首相だから問題があるけど、辞めてからなら、愛国教育を行う幼稚園に自分の名前を冠してもよい。安倍首相は、それほど森友学園の教育方針に共鳴している、という意味である。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
「アッキード事件」ナイスネーミングですね、山本太郎議員♪
首相のお友だちになれば借金だらけで計画性がなくても「首相お気に入りの教育方針を掲げる学校を作りたい」とねだれば国有地を格安でもらえる、幼稚園の教職員も表彰してもらえる、防衛大臣から感謝状をもらえる、首相夫人に名誉校長になってもらえる。首相の名前を使えば寄付金がわんさか集まって、や子供を入学させたい親もわんさか押し寄せる。「教育に必要なもの」を錦の御旗に無駄に高いもの買わせればお金の心配なんてあっという間になくなる。
何か問題が起きても首相に頼めば何でもしてもらえる。実に教育に悪い損得絡みのある意味素晴らしい友情ですね。首相が権力者の座から引きずりおろされた何の力もない私人になったら確実に終わりますけど。
この事件で昭恵夫人は公人ではない私人だと首相は見苦しい言い訳をしていますが、そんな言い訳は通用しません。昭恵氏は日本国の内閣総理大臣の妻という立場にあります。森友学園の公演やパンフレットでも内閣総理大臣夫人として紹介されていました。それは公の立場にある人物としての発言だからこそ、その発言に大きな価値があることを両者とも承知していたからです。私人としての昭恵氏に絶賛されても、学園側には何一つメリットはないのですから。
内閣総理大臣である安倍氏が「森友学園の教育方針はたいへん素晴らしい」と絶賛しているからこそ意味があるのであり、ただの一個人の安倍晋三には用はないのです。
首相夫妻及び日本会議にべったりの政治家たちが私情で特定の私立学校に肩入れしてきたからこそ、長年政府が公教育に注ぐべき血税をけちり続けてきたのでしょう。
公教育を駄目にしたのは、安倍政権そのものです。野党もマスコミも重箱の隅を楊枝でつつきまくって、国民の財産を取り戻し、公教育に血税を注がねばなりません。
Post