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kellowさん のコメント

今回も最高に楽しかったです。

「Japan is back」の言葉から覗く国家観の欠如は寒気がしました。「第一の開国の黒船、第二の開国の敗戦」を良いことであるかのように語った菅元首相と同じ穴の狢ですね。

それと「茶金箱」のカット!当時コロコロでリアルタイムに読んだのを今でも覚えてます。懐かしいけど記憶は鮮明という不思議な感覚になりました。

よしりん先生が週交替をまた忘れていたということで、「また書いちゃったよ」の叫びを想像すると悪いと思いつつも笑ってしまいます。

今回の切通さんの特別寄稿を受けて前回のを読み返してみて、僕が腑に落ちなかった点がはっきりしました。切通さんはネットそのものをグローバリズムというルールの一種と捉えられているという点です。
しかし僕は(確かにグローバリズムを体現しやすい代物ではあると思いますが)ネットそのものにルールはなく、ただ空間として存在しているだけだと考えています。

弱肉強食と一口に言っても、例えばサバンナの荒野(ルール無し)と興行格闘技(ルール有り)は違います。
なのでネットという荒野にはAmazonのようにこれまでの慣習を破壊するルールの店を作る者もいれば、『神撃のバハムート』というルールで海外に打って出て成功を収めているモバゲーもいれば、『初音ミク』というルールで名を上げてミュージシャンとして食べていく人もいます。
LINEやFacebookで寂しさを埋めている人がいるなら、このライジングのように知的興奮を味わわせてくれるものもあります。
要は使い方次第であって、ネットに"可能性"は確実にあります。切通さんの論を進めていけばその可能性ごと反対することになりかねないと感じました。

繰り返しになってしまいますが、出版業界はこれまで「再販売価格維持」という強固な城壁に守られていたとして(ちなみにゲームソフトには初めからその制度はありません)、お隣にAmazonという強力な城が建てられて砲撃されていることと、外壁が崩れて荒野から砂嵐が吹き付けるのは同一視しても意味がないことだと思います。

第三者としての発想ですが、ルールの奪い合いであるなら完全にアマゾンの下請けになってしまう前に出版社同士協力し、それこそ著者に近いことを生かしてAKBの「ぐぐたす」みたいな仕組みとか、ヲタも握手券も応援消費も組み込んだ本のサイトを作ればいいのではと思うのですが、その体力すらもうないのでしょうか?
戦争中に陸軍と海軍が最後まで縦割りだったことを連想してしまいます・・・。
No.17
144ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
第27号 2013.2.26発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、AKB48ブームから現代社会を掘り下げる(本当は新参ヲタの応援記!?)「今週のAKB48」、よしりんの愛用品を紹介していく「今週の一品」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、珍妙な商品が盛り沢山(!?)の『おぼっちゃまくん』キャラクターグッズを紹介する「茶魔ちゃま秘宝館」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』、秘書によるよしりん観察記「今週のよしりん」等々、盛り沢山でお送りします。 (毎週火曜日発行) ■生放送告知 http://live.nicovideo.jp/watch/lv126726537 3/1(金) 21:00~ 『東大一直線』と『HERO』の時代 よしりんに、きいてみよっ!#17 【今週のお知らせ】 ※今週の「ゴー宣」では、翼賛体制化したマスゴミが知らせない、安倍訪米の真実が明らかに!TPP参加に舵を切った安倍政権。米国は「聖域」を認めてなどいなかった!!共同声明を出すにあたって、安倍がオバマに頼んだこととは!? ※切通理作氏が2度目の特別寄稿!前回、出版不況&Amazonを取り上げた「読まれていても『売れない』システム」に続き、今回は音楽業界に切り込む!!「聴かれていても『売れない』システム」をどうするか? ※AKBメンバーやファンたちに浸透し始めた「よしりん」。「今週のAKB48」では、そんなよしりんが尊敬するAKBファンが明らかに!そして、そんなファンがよしりんに言った、ある驚くべき一言とは!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第30回「自国を騙す卑屈外交」 2. 今週のAKB48・第25回「AKBのファンたちにとってのよしりん」 3. 茶魔ちゃま秘宝館・#002「いくらたまるかわからんぶぁい貯金箱」 4.  ☆特別寄稿☆ 切通理作「聴かれていても『売れない』システム~それにどう抗していくのか」 5. よしりん漫画宝庫・第27回「『どとーの愛』②ジェットコースターどころじゃない、どとードラマ」 6. Q&Aコーナー 7. 今週のよしりん・第27回「悪意なき暴言王よしりん」 8. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 9. 読者から寄せられた感想・ご要望など 10. 編集後記 第30回「自国を騙す卑屈外交」  2月21日、安倍晋三は首相就任後初の訪米を行った。 日本の新首相の米大統領へのお目通りが、韓国の新大統領に先を越されたら一大事だ。何とか朴大統領が就任する2月25日より前に訪米せねばと、さぞかし必死だったことだろうが、まずは一安心というところか。   しかも22日の「竹島の日」に日本から逃亡できたので、一石二鳥だ。 島根県の式典なんか、政務三役の「最軽量」である政務官の派遣でお茶を濁しておけばいい。   選挙中は政府主催の式典を開くと豪語していたことなんか、国内の安倍信者はみんな忘れて 「毅然とした態度を保ちつつ、関係悪化に歯止めをかける大局的観点からの配慮だ」 と評価してくれる。  そして、非難は全部、「配慮」にも関わらず反発して、日本製品不買運動だとか騒ぎ出す韓国に向く。  本当は 「そんな小細工したってどうせ反発は出るのだから、堂々と政府式典をすべきだったではないか!」 という非難が起きて然るべきなのに、国内の安倍信者ホシュやネトウヨから、それは一切起こらない。  安倍信者はこう叫ぶ。   「信じるのよっ!安倍ちゃんを信じるのっ!」   訪米した安倍は、日米首脳会談を前にアーリントン墓地の「無名戦士の墓」に献花。自国の靖国神社の今春の例大祭には行かないと決めているけれど、アーリントン墓地には躊躇なくお参り。  これにも国内の安倍信者から非難の声は上がらない。   「いつか靖国も行ってくれるって!信じるのよっ!安倍ちゃんだから信じなきゃ!」   米下院では、札付きの反日議員マイケル・ホンダらが「河野談話」の見直しに懸念を示す声明を発表して待ちかまえていたが、安倍はもうその問題からは完全逃亡だ。   官房長官に任せると言ったり、研究者に任せると言ったり、とにかく自分では一切触れるつもりなし! 訪米中は河野談話の「こ」の字も出さなかった。  もちろん、言ったら言ったで大変なことになったのは間違いないことは「ライジング」Vol.17でも書いたとおりなので、わしはかえってホッとしているのだが、 河野談話・村山談話の見直しを最大に期待していたはずのネトウヨ・自称保守どもが一切沈黙しているのは、奇妙としか言いようがない。   「疑っちゃダメ!安倍ちゃんを信じ込むのっ!」  この訪米において、日本で一番注目されていたのはTPP参加問題だった。  安倍は訪米前、オバマとの首脳会談で「聖域があるのかないのか、自身で確認したい」と発言した。  そもそも多国間交渉であるはずのTPPの原則を米大統領にお伺いに行くこと自体がおかしな話で、TPPの正体を恥ずかしげもなく暴露しているのだが、こんなことを言い出した時点で、もう完全にシナリオは見え見えだった。   「聖域はある」かのようなお言葉をオバマにいただいて、それを根拠にTPP参加を決めるというストーリーだ。  案の定、事態は筋書き通りに進んでいる。安倍は 「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明らかになった」 とか言って、今週中には交渉参加を表明する方針だ。   「安倍ちゃんだから、悪いようにはしないはずっ!信じるしかないじゃん!」   そして、ほとんどのマスコミもこれを「外交成果」だと評価し、「満額回答」だと大喜びする者までいる有様だ。  しかし、これのどこが「満額回答」だ? どこが「外交成果」だ?   「朝日新聞から産経新聞からテレビまで、『マスゴミ』が大評価よっ!『ネトゴミ』も大評価!さすが安倍ちゃんねっ!」   安倍の 「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明らかになった」 という発言を、米国が 「聖域を認めた」 かのように伝えるのは、ほとんど詐欺に等しい。   共同声明に書かれた内容は、単に「結論に制限をつけず交渉を始める」ということだけだ。結論にあらかじめ聖域を認めるとも認めないとも制限はつけず、交渉を始めるということにすぎない。   つまり「聖域なき関税撤廃」が前提でないのと全く同様に、 「聖域を認めた関税撤廃」も前提ではない。 全ては交渉次第だと言っているだけなのである。  要するに、交渉に負ければ「聖域なき関税撤廃」もありうるのだ。   「聖域って何?精液じゃないよね?関税って何?風邪じゃないよね?とにかく信じようよ、安倍ちゃんをっ!」  普通は、自国の国益のために他国を騙すことを「外交」という。  ところが安倍晋三は、米国の国益のために自国民を騙している。   アメリカに貢ぐために、わが国の国民を騙す文言を共同声明に入れていただきたいのですがと、オバマに頼んでいたのである。   その卑屈さはなんだ!?   「真実なんかいるもんかっ!安倍ちゃんを信じるともっ!」  しかも滑稽なことに、自国を売ってまでアメリカに媚びに行った安倍は、散々冷遇されて帰って来たのである。   今回の訪米では、大統領らによる晩餐会や、首脳会談後の共同記者会見が行われなかった。  特に、共同記者会見を行わなかったのは異常である。 新首脳の就任訪問では、よほどの事情がないかぎり首脳の共同会見が行われるのは外交儀礼といってもいいほどで、それをやらないということは、国際常識上ありえないほど失礼な扱いなのである。   「元々オバマってクールな人なのよっ!安倍ちゃんには冗談言ってくれたってさ!盲信!盲信!」  そして、この共同会見見送りは米側が要請したということを、沖縄タイムスの取材に答えて米政府筋が明かしている。  そもそもこの訪米自体、1月中に予定されていたものが米国側の要請で延期され、ずれ込んだという経緯もある。  安倍はすでに米国からは「信用ならないヤツ」と見られていることを「ライジング Vol.24」で書いたが、オバマ政権も微妙に距離を置いている。  ところが、オバマにふられて単独で記者会見を開いた安倍に対して日本メディアは、日銀総裁人事がどうのこうのといった国内問題ばかり質問し、安倍がオバマに冷遇されたこともろくに報道しなかった。   安倍が冷遇された事実を報じていたのは中国や韓国のメディアなのだが、ネトウヨ連中は 「中韓のメディアなんか信じるな!」 とネットの中で暴れまわるだけだった。   「中韓なんか信じるなっ!安倍ちゃんだけ盲信中っ!」  
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!