• このエントリーをはてなブックマークに追加

ホプライさん のコメント

岡 潔(おか きよし、1901年〈明治34年〉4月19日 - 1978年〈昭和53年〉3月1日)は、日本の数学者。奈良女子大学名誉教授。理学博士(京都帝国大学、1940年〈昭和15年〉)。

また画家の坂本繁二郎と対話したのを契機に、日本人の精神統一法について思考を巡らせている。繁二郎が「馬」を描いていた若い頃は分別智の雲が途切れる瞬間無差別智の閃光が差し込むインスピレーションを主とする純西洋型精神統一法を用いていたが、「月」を描くような年頃になってからは分別智の春雨と無差別智の明かりによる情操・情緒を主とする日本的西洋型精神統一法を用いていたという。岡自身も三つの大問題の解決にあたりインスピレーション型(花木型)→梓弓型→情操・情緒型(大木型)と移行してゆき、この日本的西洋型精神統一法と無差別智のみの禅型精神統一法を使い分けることで老後の日常生活を乗り切っていたと語っている。一方最晩年になると世間智については使ってはならないと語っているが、西洋の理性はすべて世間智型平等性智であるため、理性を使わなくてよい社会を建設しなければならないとも語っている。

前述のように晩年は『春宵十話』を皮切りに他人の手を介していくつか随筆が書かれており、教育者の側面や人格の項で触れたような内容が流麗なタッチで記されている。ただし初期は『一葉舟』のように非常に将来に対して悲観的であり、日本を憂う発言が多かった。しかし日本について詳しく調べるうち、やがてそれは自らの手で描く警鐘へと繋がり、さらに最晩年は活字にはならなかったが日本の将来は安泰だという確信に転じている。
日本史においては神代は矛盾の無い知情意のもと、素戔嗚尊に代表される「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣つくる その八重垣を」と雄大な歌を詠めるほど健康的であったが、大陸文化伝来と共に氏を表すという悪習(氏姓制度)が入り、それにより日本民族の心は汚れていったという。
まず西行の「心無き 身にもあはれは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮れ」に代表されるように無明を直視したため美しく弱々しい「たをやめぶり」になってしまい、さらに武士の世では源実朝の「箱根路を わが越え来れば 伊豆の海や 沖の小島に 波の寄る見ゆ」のように無明に呑まれすっかり弱まってしまった。
太平の世であった江戸時代に(知と意は抜けているものの)神代調の情や「個性」を歌った松尾芭蕉の歌が出た以外は、神代より後の日本は概ね心が弱っているか、それすら気づかず自他対立に明け暮れていると言えよう。知が暴走しやがて大東亜戦争敗戦という結果を招いた日露戦争以後や、意が暴走し社会が乱れた戦後のように。
また人智の進歩の中で一つのキーワードとなるのが仏教用語でいう「我」で、氏を表す悪習により日本民族は自他弁別本能に取り憑かれ「小我」になってしまったという。
これに対し日本民族の「準中核」に当たるのが「武士道」や「大和魂」に相当する人物で、こうした人物は小我から脱しつつあるため、旧制中学などを利用してこのような人材をまず日本は育てなさいと提言している。
それより上の次元に進むと、日本民族の「中核」である「真我」や「大我」に繋がり、この次元にまで達すると決して自他対立せず衆善奉行できるという。仁徳天皇に自らの皇位継承権を譲るために自殺してしまった菟道稚郎子や、生涯を日本に捧げた昭和天皇は典型例であろうと語っている。

Twitterや2chにはもっといろいろ岡潔の情報があるので、一見役に立たなくても興味を持って下さるとありがたいです。
No.35
69ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
第308号 2019.3.26発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…わしは石破茂氏を次期首相候補として期待している。石破氏とは意見を異にする点は多々あるが、議論はオルタナティブに進めなければいけない。石破茂でなかったら、代わりに誰がいいというのか?誰もいないというのであれば、「安倍晋三でもいい」と言っているのと同じである。実際、世論調査の「安倍内閣を支持する理由」で必ずトップに来るのは「他に適当な人がいない」「他よりよさそう」なのだ。安倍がずっと安定的な支持率を維持しているのは、消極的な「どうせ」支持が圧倒的に多いからである。石破氏に期待する本当の理由とは? ※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…2000年ごろから「男女混合身体検査」「男女混合騎馬戦」「男女混合徒競走」などやたらと「男女平等」「男女一緒」の教育方針が広まり苦情が出るようになっていた。フェミニストはこれを言うと怒るらしいが、90年代からはじまった「男女の性差をなくすべき」という考えに基づいた『ジェンダーフリー教育』の普及と符合する。教育現場に持ち込まれたジェンダーフリー教育の恐るべき実態とは? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!ワークライフバランスって意味あるの?JR東日本の一部とJR北海道、JR九州では、先生の大好きな車内販売が廃止に!!袂を分かった人が、先生から離れていくと完全に狂ってしまうのは何故?キリスト教が日本の戦争責任を追及するのはおかしい?「現代の感覚」に合わせて作り直す必要ってある?カルロス・ゴーンは有罪になる?ISの最後の拠点が制圧…ISはこれで滅んだことになる?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第318回「オルタナティブの第一歩として石破だ」 2. しゃべらせてクリ!・第265回「絶交仮面、お呼びじゃなくとも参上ぶぁ~い!の巻〈前編〉」 3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第120回「ジェンダーフリー教育にびっくり」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 編集後記 第318回「オルタナティブの第一歩として石破だ」  3月10日の関西ゴー宣道場は、石破茂・自民党衆院議員を招き「石破茂は何を考えているか?」と題して開催した。  これは、石破氏と論争することを目的としたものではない。その目的は、参加者に対しては、とかくテレビではコワモテな印象しか伝わらない石破氏の実はチャーミングな人柄や、自らの主張を緻密なデータと論理を駆使して説明しようとする姿勢を見てもらうこと。そして石破氏に対しては、次期首相候補としてわしらが氏に抱いている期待感を伝えることであった。(以下、敬称略)  その目的はある程度達成できたとは思うが、参加者の反応の中には「私は石破茂を支持しません」というものもあった。  石破氏を支持せよと強要するつもりは全くなく、そんなものは個人の自由だ。ただし、議論はオルタナティブに進めなければいけない。ダメだと言っているだけでは何にもならない。ダメだというのなら、代替案を出してもらうしかないのだ。   石破茂でなかったら、代わりに誰がいいというのか? 誰もいないというのであれば、「安倍晋三でもいい」と言っているのと同じである。  実際、世論調査の「安倍内閣を支持する理由」で必ずトップに来るのは「他に適当な人がいない」「他よりよさそう」なのだ。   安倍がずっと安定的な支持率を維持しているのは、積極的支持層の力ではなく、「どうせ他に誰もいないから」とか「どうせ誰がやっても同じだから」とかいう、消極的な「どうせ」支持が圧倒的に多いからである。  3月15日配信の時事ドットコムニュースによると、時事通信の3月の世論調査では、「次の首相にふさわしい人物」のトップが小泉進次郎で27.2%、次が石破茂で18.9%だという。  小泉進次郎を「次期首相」だなんて推す国民は、あまりに幼稚で話にならない。幼稚で幼稚で幼稚すぎて、ここまで幼稚だともう「赤ちゃん」である。  まだ一度も大臣にすらなっていない、何の実績も積んでいない若造を、どこの誰が一国のリーダーと認めてその指示に従うというのか? こんな全く可能性のない、あまりにも現実味のないことを平気で言う赤ちゃんが国民の27.2%をも占めているのだから、日本人の劣化・幼稚化は果てしがない。  赤ちゃんには、政治などという大人の話に参加する資格はない。おっぱい飲んで寝てろというしかない。  では、野党第一党党首の枝野幸男が次期首相にふさわしいかというと、それもあり得ない。  前述の時事ドットコムニュースの記事には、枝野の名前すら挙げられていない。なにしろ枝野は「次の首相にふさわしい人物」の世論調査で、岸田文雄の5.1%にすら負けているのだ。立憲民主党の政党支持率もわずか4.3%で、政権交代なんてとてもできそうな状況にはない。  しかも、仮に枝野が首相に就任するという奇跡が実現したとしても、それで本当に大丈夫だろうか? 現在、枝野の周りは左翼だらけでがっちり固められてしまっていて、枝野はほとんど身動きが取れない状態ではないか。  いまの枝野が首相になったら、結局はかつての民主党政権とそっくりな左翼政権ができて、現実味のない無責任な政策を乱発した挙句に大失敗という、同じことの繰り返しになるだけだろう。  民主党政権の大失敗が、どれだけ日本に悪影響を及ぼしているかは測り知れない。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!