hiroさん のコメント
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第311号 2019.4.16発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「泉美木蘭のトンデモ見聞録」…性暴力の被害者が被害を訴えると、必ずといってよいほど凄惨なセカンドレイプに遭い、なぜか加害者のレイプ行為が正当化されるという現実…伊藤詩織氏が顔と実名を出して性暴力被害を訴えた真の理由とは?そしてY氏の反訴状に記された「性被害ビジネスに私を利用した」という訴えは弁護士が勝手に書いただけと言うが、そんなことがあり得るのだろうか??
※「ゴーマニズム宣言」…明治以降、初となるご譲位まであと2週間。皇太子殿下は、めでたく新たな天皇陛下となられる。だが、それを祝う資格が一切ない人間がいるということを、ここではっきり記しておく必要がある。皇太子殿下は次の天皇になるにはふさわしくなく、秋篠宮殿下が天皇になるべきであるという暴言を平然と吐いた「知識人」たちがいたのだ!実名をあげて自らの発言の落とし前をつけさせよう!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!仕事を辞めたい…でも諦めず仕事に邁進するべき?秋元康はAKSとは何も関係ない?なぜ紙幣の肖像画は明治以降の偉人に限定されてるの?野党までが消費税増税に賛成なのは何故?山本太郎議員の新党「れいわ新選組」をどう思う?ドラマや映画を観ていて「共感性羞恥」を感じたことはある?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第123回「伊藤詩織『Black Box』裁判記録とその検証〈2〉」
2. ゴーマニズム宣言・第321回「奴らは『廃太子せよ』と言っていた!」
3. しゃべらせてクリ!・第268回「いい運勢占ってクリ!見料に糸目はつけんぶぁ~い!の巻〈後編〉」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第123回「伊藤詩織『Black Box』裁判記録とその検証〈2〉」 伊藤詩織著『Black Box』がフランスと台湾で翻訳出版された。台湾版の帯には、元警察トップの侯友宜氏による《「正義」は私の人生の信念です。この本は社会への警笛です。性暴力の被害者は、ほかのすべての犯罪被害者と同じく、非難ではなく同じサポートを必要としていることを理解してください。》という推薦文が掲載されている。
殴打された、刺された、轢かれた、首を絞められたなどの被害者には親身になって耳を傾けるのに、「レイプされた」となると途端に被害を受けた女性に対して「落ち度があった」という言い分が通りはじめる。それがいかに異様で、どこかにいる別の女性にまで沈黙と泣き寝入りを強いる空気を作っているのだという認識を、もっと広めていかなければならないと思う。
■カルバン・クラインのCMと下着
伊藤詩織さんは「カルバン・クライン」のキャンペーン( 動画はこちら )に起用されたが、そのかっこよさ、美しさはもとより、 「サイレンスブレーカー(沈黙を破る人)」 と添えられていることも印象的だった。2017年の「#MeToo運動」で、顔と実名を出して性暴力被害を訴えた女性たちを賞賛する呼称として広まったものだが、カルバン・クライン側から詩織さんへこの呼称の提案があったようだ。
「被害を受けたなら、被害者らしくふるまえ」 というような、狭い了見と偏見の中に他人を押し込めたがる高圧的な無知とは正反対の姿勢である。
カルバン・クラインからのオファーについて、詩織さんは次のように発言している。
カルバンクラインから連絡をいただいた時は、いくら女性をエンパワーしたいと言われても下着と聞いて、お断りするつもりでした。被害後、自分の体が嫌で体を脱ぎ捨ててしまいたいと何度も思いました。
しかし 「レースの下着を履いていたから同意していた」と無罪判決になったアイルランドでのニュース (※あとで解説)を見て、これまで自分自身に向けられた服装への批判などがフラッシュバックしたと同時に、このCKオファーについて考え直し、参加させていただくことにしました。
どんな格好をしていようが、どんな下着を身につけていようがそれは同意にはなりません。
これまで多くの方々に支えられ勇気付けられ、前を向いて歩き続けることができました。身の危険を感じ日本に帰るたびに自分を隠していた変装もやめました。
そして今まで「被害者」をはじめ色々なラベルが付けられましたが、今回は「サイレントブレーカー」という新しいラベル付けをされました。被害者より、ずっといい。
撮影、インタビュー中に被害について一切触れなかった、このキャンペーンに関わってくださった方々の配慮に感謝です。被害者でなく、一個人、人間として扱っていただいたそんな嬉しいものでした。ありがとうございます。
(伊藤詩織さんfacebookへの記述より)
アイルランドでのレースの下着による無罪判決 とは、2018年11月5日に報じられたレイプ裁判のことだ。17歳の少女が、強姦されたとして27歳男性を訴え、泥地の上を30メートル近く引きずられたことなどを証言し、また、男性が少女の首に手を当てているところを見たという目撃証言も出た。
だが「レイプではなく、お互いに惹かれあってセックスした」と主張する被告人の弁護を担当した女性弁護士が、なんと法廷で、事件当日に少女が身に着けていた下着を広げて示し、 「少女が当時どのような姿だったかを確認してほしい。彼女はレースの紐パンツを身につけていた。彼女が男性を魅力的に思い、関係を結んだという可能性がある」 との旨を主張したのだ。
これによって合意の上でのセックスだったのではという印象が持ち上がり、陪審員によって無罪判決が下された。12名の陪審員のうち8名は男性で、一部情報によれば、協議は1時間程度だったとも言われている。
判決を受けて、アイルランドでは女性たちの怒りが大爆発。 「レースの下着は性行為の同意をしたことにはならない」 と抗議運動が起きた。
この怒りには共感する。もし自分が被害者だったなら、訴え出るだけでも相当な思いをしているのに、はいていた下着を衆人の前に広げて見せつけられるなど、恥辱の極みだ。さらにその下着が誘惑的だのなんだの評されて、レイプを正当化され、責任をなすりつけられたのでは絶望してしまう。
だが、下着を理由にレイプが正当化されたのははじめてではない。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
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