rokuさん のコメント
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第405号 2021.8.3発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…もう日本では、世の中にはコロナとオリンピックしか存在しないかのような状態で、世界でどんな歴史的なことが起こっていようと一切無視されている。アメリカのバイデン大統領は先月26日、ホワイトハウスでイラクのカディミ首相と会談。両政府は声明を出し、年末までにイラクの駐留米軍が戦闘任務を終えると発表した。いま、明らかに時代の一区切りがつけられようとしている。世界中に甚大な被害と禍根を残したままで。このイラク戦争を全面支持した者たちは、過ちを認めることも検証することもないまま、全員ダンマリを決め込んでいる。現在のコロナ禍における言動についても、いずれ検証しないままダンマリを決め込み、トンズラするのだろうか?
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…どんなデータでもワクチン賛美に歪曲、印象操作を連発してビジネスを後押しする『こびナビ』。副代表の木下医師はツイッターに英紙『デイリーメール』の記事リンクを張りながら「イギリス各地で感染者数がピークアウトした!ワクチンのおかげだ!」と大盛り上がり。果たして本当にワクチンのおかげでピークアウトしたのか?ツイートをよくよく観察すると、実は非常に恣意的にグラフを選んで掲載していることがわかった。世界各国から示されている現実のデータと共に、『こびナビ』の印象操作の手法を見ていこう!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!ワクチンの副反応について腑に落ちない点がある!先生が思う尾崎豊とジョン・レノンの凄さって何?五輪を楽しんでいるのは「政府の策略にはまった愚かなミーハー」なの?今回の日本勢のメダルラッシュは異様過ぎるのでは?ガリガリくんで好きな味は何味?世界遺産ブランドって本当に必要?柔道の日本代表を絶賛しているけど、現代の柔道は「グローバリズムに乗っ取られたジュードーだ」と批判していたのでは?コロナを煽った忽那賢志医師が大阪大学教授に就任、怪しすぎない?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第429回「米軍、イラク撤退。検証しない文化?」
2. しゃべらせてクリ!・第361回「地獄の黒い医者!ドクター・モオのお注射ぶぁ~い!の巻【前編】」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第223回「ここがヘンだよ“こびナビ”その3~各国ワクチン神話の崩壊」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第429回「米軍、イラク撤退。検証しない文化?」 もう日本では、世の中にはコロナとオリンピックしか存在しないかのような状態で、世界でどんな歴史的なことが起こっていようと一切無視されている。
わしもコロナ禍・ワクチン禍という喫緊の課題に対処しなければならないので、「SPA!」では『コロナ論4』シリーズを集中して描く以外にない。
だが「ライジング」くらいは、その他の話題も扱っておきたい。
アメリカのバイデン大統領は先月26日、ホワイトハウスでイラクのカディミ首相と会談。両政府は声明を出し、 年末までにイラクの駐留米軍が戦闘任務を終えると発表した。
イラク戦争は2003年に始まり、2011年にはオバマ大統領(当時)が完全撤退に踏み切ったものの、イスラム国(IS)が勢力を拡大させ、その掃討のために再派兵を余儀なくされていた。
今回は完全撤退ではなく、約2500人の米兵は駐留を続けるが、イラク軍への助言や支援に専念し、直接戦闘にあたることはなくなるという。
一方アフガニスタンの駐留米軍については、今月末までに完全撤退することが既に決まっており、先月2日には最大拠点だった首都カブール近郊のバグラム空軍基地に駐留していた米軍の撤退が完了している。
2001年9月11日にアメリカ・同時多発テロが勃発、米軍は直ちにその翌月アフガニスタンに侵攻し、それから約20年もの歳月が経過。 アフガニスタン戦争は「米国最長の戦争」とも言われるが、これがようやく終わることになる。そして時を同じくしてイラクでも、米軍は直接の戦闘任務から手を引くという。
いま、明らかに時代の一区切りがつけられようとしている。世界中に甚大な被害と禍根を残したままで。
米軍はアフガニスタンへピーク時に約9万人を派遣。イラクへは、ピーク時に約17万人を派兵した。
戦死者は合わせて約7000人。そして帰国後に心を病んで自殺した復員兵の数は、戦死者数をはるかに上回ると推測されている。
また、 米軍のアフガニスタン、イラク、シリア、パキスタンにおける2001年以降の戦費は5兆6000億ドル(約638兆40000億円)にも上る と、米ブラウン大学ワトソン国際公共問題研究所(WIIPA)が試算している。
この額は米国防総省の試算の3倍以上に達するが、国防総省の試算は「直接戦費」だけであり、手足を失ったり失明したりした重傷者の生涯の年金、治療費や国債の利息など将来の費用を加算すれば、ここまで膨れ上がるというのだ。
そしてこれだけの犠牲を払いながら、これで米国が得たものは何もなく、何一つ解決されたことはなかったのである!
米政府は9.11テロ事件の黒幕とされるオサマ・ビンラディンを匿っていたアフガニスタンのタリバン政権にその身柄の引き渡しを要求し、断られた。
そこでブッシュ大統領(当時)は「テロとの戦い」を宣言して2001年10月7日、米英を始めとする連合軍がアフガンを攻撃した。
それから約2カ月でタリバン政権は崩壊、11月には有志国連合とアフガン諸勢力の代表らが暫定政府の樹立などに合意し、12月には暫定行政機構が発足した。
そして次にアメリカはイラクがテロに関与しているとの疑いをかけ、イラク攻撃へと突き進んだ。
翌2002年初頭の一般教書演説でブッシュは、イラク・イラン・北朝鮮を、大量破壊兵器を保有するテロ支援国家として名指しで非難。
この時、ブッシュは三国を「悪の枢軸」と称したが、これは言うまでもなく第二次世界大戦におけるドイツ、イタリア、日本になぞらえたもので、明らかに日本への侮辱になる言葉だった。
ところが日本の自称保守派は誰一人この発言を非難せず、それどころか、こぞってこれを大歓迎した。
連中は、アフガンをやっつけたアメリカは次にイラクをやっつけ、さらにその次には北朝鮮をやっつけてくれると思っていた。だから、アメリカを支持さえしておけば、日本も安心できると本気で信じていたのである。
米国はイラクが「大量破壊兵器」を保持していると主張し、これにより危機が迫っているから「自衛」のためにイラク攻撃が必要だと唱えたが、これにはアフガン攻撃の際とは違って、国連の合意を取り付けることができなかった。
それにもかかわらずアメリカは2003年3月19日、イラク侵攻を強行。
わしは西部邁と共に、戦争の大義とされる「大量破壊兵器」などイラクに存在せず、これは侵略戦争であると批判。さらにこの戦争は泥沼化し、米軍が負けることになると予測した。
そしてこれに対して、親米保守派の連中は総がかりでわしと西部へのバッシングを繰り広げたのだった。
開戦後1か月足らずでフセイン政権が崩壊したあたりの、親米保守派の勝ち誇り方はものすごかった。
ところが結局、戦争の大義であった大量破壊兵器は結局存在せず、イラク戦争は侵略戦争以外の何物でもないことが明白になった。 するとあろうことか、親米保守派は 「戦争に大義など要らない」 などと言い出したのである。
しかも米軍は、イラクの占領政策に完全に失敗した。独裁者・フセインさえ倒せばイラク国民は大喜びで民主国家を樹立するだろうという楽観的すぎる予想はあっさり覆され、 それどころか、フセイン独裁だったからこそ抑えられていたシーア派とスンニ派の衝突が勃発して内戦状態となり、さらにはテロ組織が続々と流入して、イラクは完全なカオスと化してしまったのだ。
米軍は治安維持のための増派などを余儀なくされ、完全に泥沼にはまってしまった。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
「9・11と空爆の間で」 『NHK 知るを楽しむ この人この世界』2006年6月7月
私は、九月一三日、ジャララバードに急遽戻り、現地職員に今後の方針を説明、漣岡らには三日以内に準備を済ませ、ペシャワールに移動するように伝えて翌日、出国した。(中略)
意外に町は平静であった。黙々と日々の営みが行われていたが、それは事情をしらないわけではない。相変わらずBBCはパシュトゥ語放送で米国の動きを伝えていたし、職員の誰もが日本人大衆より驚くほど正確に事態を判断していた。実際、ジャララバードには三年前にも米国の巡航ミサイルが集中した。今度は更に大規模な空爆が行われるだろうとは百も承知の上のことである。
粛々と何かに備えるように……といっても、米国憎しと戦意をたぎらすわけでもなく、ただひたすらにその日を生き、後は神に委ねると述べるにが正解であろう。緊迫した決意であっても、そこに騒々しい主張や狼狽はいささかも感じられなかった。
私は集まった職員たちに手短に事情を説明した。「日本人ワーカーを帰すべき言い訳を述べ、かつ士気を保つように」との水源事業担当の漣岡の求めだったが、感傷的になっていたのはおそらく私の方だったろう。
「諸君、この一年、君たちの協力で、二十数万名の人々が村を捨てずに助かり、命をつなぎえたことを感謝します。すでにお聞きのように、米国による報復で、この町も危険にさらされています。しかし、私たちは帰ってきます。PMSが諸君を見捨てることはないでしょう。死をおそれてはいけません。しかし、私たちの死は他の人々のために意味を持つべきです。緊急時が去ったあかつきには、また共に汗を流して働きましょう。この一週間は休暇とし、家族退避の備えをして下さい。九月二十三日に作業を再開します。プロジェクトに絶対に変更はありません」
長老らしき者が立ち上がり、私たちへの感謝を述べた。
「皆さん、世界には二種類の人間があるだけです。無欲に他人を思う人、そして己の利益を図るのに心がくもった人です。PMSはいずれか」、お分かりでしょう。私たちはあなたたち日本人と日本を永久に忘れません」
これは既に決別の辞であった。
家族をアフガン内に抱える者は、誰一人ペシャワールに逃れようとしなかった。その粛々たる落ち着きと笑顔に、内心忸怩たりものを感ぜずにはおれなかった。再会する可能性がないと互いに知りつつ敢えてカブールへと旅立つ一人の医師を、「神のご加護を」と抱擁して見送った。
帰国してから、日本中が沸き返る「米国対タリバン」という構図が、何だか作為的な気がした。淡々と日常の生を刻む人々の姿が忘れられなかった。―
私たち日本人は、この中村医師の姿の中に何を見るのだろうか。現在の異常に死ばかりを恐れる日本人に何を感じるだろうか。しかし、アフガンの人々には情報があった!正しい現状を把握できる情報があった! BBCがそれをなぜながしていたかは、分からないが… 彼らの姿は美しい。そして、「死を恐れるな」という中村医師の姿には感動する。むかし、アジアの独立を支援した日本の軍人さんたちは、まさにこのような人びとであったのでは、ないだろうか。
「己の利益を図るのに心がくもった人」になってはいないだろうか?また、その種の人々に踊らされてはいないだろうか?
日本人は、「無欲に他人を思う人」だったはずです。
なんの正しい情報も与えずいたずらに国民を煽り「己の利益を図るのに心がくもった人」たちを国内外問わず、私たちは許してはいけません。よしりん先生の言われるように彼らを絶対に逃さず「あの世にトンズラする前にきっちり捕まえて己を顧みてもらい、国民全体でこのコロナ騒動を総括しましょう。
木蘭さん、今回も見事な論証ありがとうございます。
様々な国のデータを基に「ワクチンは感染を抑制できない」という事実を導き出し、さらに「ワクチンを打ったことによってむしろ感染しやすくなっているのではないか?」と論をすすめる。
最後に「ワクチンは感染を抑制できないと結論が出ているにも拘らず『3回目を打てば解決する』と売りこみをかけ、接種者の健康よりも自社のビジネスだけを考えるのが、ファイザー社、ワクチン製造会社」と断じる。
覚悟のある結論でした。私も全く同意します。
さあ、日本政府よ、『こびナビ』の欺瞞にみちた世論誘導と、『ゴー宣道場』とどちらをしんじるのでしょうか。
いや、もう知っているのでしょう。あなた方に問われているのは、日本、日本国民を守れるかどうかの覚悟です。
よしりん先生、木蘭さん、今回もいろいろ教えて下さりありがとうございました。
8月はお盆の月です。ご先祖様をお迎えするために忙しくなってきました。なかなか、昔のようにお祀りを丁寧にすることはできませんが、例年より思いを込めて心経をあげ、お墓参りができそうです。
それでは、失礼いたします。
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