ゲストさん のコメント
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第455号 2022.12.27発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は21日、アメリカ・ワシントンを訪問、バイデン大統領と会談し、米国連邦議会の上下両院合同会議で演説した。この演説は米国内の親露派や、支援消極派に対する「言葉の戦争」として臨んだのだろう。考え抜かれた言葉の数々は、見事という以外になかった。一方、ロシアのプーチン大統領はどうかというと、これが話にならない。プーチンはゼレンスキーとは全くの対極にあるのだ。国民のために命を懸ける真の“英雄”はどちらなのか?強い指導者はどちらなのか?答えは明らかである!!
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…「2022年は、日本で東日本大震災に匹敵する大災害が起こっていた可能性がある」ことを知っているだろうか?特に2022年2月は、前年2月の死者数が117,636人だったのに対して、136,994人と跳ね上がり、19,000人以上も死者が増加した。高齢化社会であること等を考慮しても、この増え方は異常であり、ワクチン接種と明らかな相関関係がある。米国では、すでにmRNAワクチンの薬害について、法廷で明らかにしようという動きがはじまっている。日本もこの不都合な真実から目を反らすな!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…先日のマスク裁判についてどう思う?作家が売上向上のためにTVメディアを利用するのはアリ?カラオケで歌って欲しい曲、先生の十八番曲を教えて!宮崎駿監督の最新作「君たちはどう生きるか」は期待している?自分の美しさの為に全身脱毛をする男性はアリ?ナシ?日本人がTwitterなどのような匿名性を珍重するのは何故?M-1グランプリの審査員問題をどう思う?"ターボ癌"なるものを信じる?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第484回「ゼレンスキーとプーチン、天地の差」
2. しゃべらせてクリ!・第411回「ハッピークリスマス!茶ンタクロースのプレゼントぶぁい!の巻【後編】」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第278回「激甚災害に匹敵する死者増加、フロリダ州知事のmRNAワクチン告発申立書」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第484回「ゼレンスキーとプーチン、天地の差」
ゼレンスキーは今のところ、確かに「英雄」である。
ウクライナ戦争勃発以前は、政治経験のないコメディアンが大統領に当選したことを「ポピュリズムの極み」と非難し、「ゼレンスキーは間違いなく失敗する」と断言した知識人もいたらしい。
実際に戦争前には失政も多かったようだし、まだ戦争の行方も定まらない現在、戦争後にどうなっていくかなんてことはわかりようもない。
しかし、ゼレンスキーは現時点では間違いなく「英雄」である。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は21日、アメリカ・ワシントンを訪問、バイデン大統領と会談し、米国連邦議会の上下両院合同会議で演説した。
2月24日にロシアがウクライナ侵攻を開始してから300日、ゼレンスキーが国外に出たのはこれが初めてである。
ゼレンスキーが訪米するとの報を聞いた際に、わしがまず気になったのは服装をどうするのだろうということだった。
オリーブ・グリーンのTシャツ、冬季の今は軍用トレーナーがトレードマークになっているゼレンスキーだが、戦争前は普通にスーツを着ていた。
さすがに米大統領と会談し、議会演説をするのだから、今回はスーツを着てネクタイをするのかと思っていたのだが、 それがいつものオリーブ・グリーンのトレーナーのままだったので驚いた。
それと同時に、 自分はどこに行こうと、ウクライナ大統領として戦時下にあるということを、スタイルで示しているのだろうとわしは感心した。
ところがアメリカの「保守派」の中には、この服装が「無礼だ」と激怒した者もいたという。
だがその批判に対しては、第2次世界大戦中の1941年に英国のチャーチル首相がホワイトハウスを訪れた際に、「サイレンスーツ」というツナギ服を着ていた事例を挙げて反論する者がいた。
サイレンスーツとは、ドイツ軍の激しい空襲に遭っていたイギリスで、空襲警報のサイレンが鳴ったらすぐ服の上に着て避難できるように作られたものだ。そしてこのスーツは単に実用性だけでなく、国民が一致団結して戦い抜く象徴的な意味合いも持つようになったという。
ゼレンスキーがチャーチルのサイレンスーツを意識していたかどうかはわからないが、 ロシアが軍事侵攻を開始すると、ゼレンスキーは直ちにスーツとネクタイをやめ、ロシア軍と戦うウクライナ国民に近い服装であるTシャツ姿になることで国民との団結を示し、それ以降、どこに行くにもそのスタイルを貫いている。やはりそのセンスは素晴らしいというしかない。
服装ひとつにも文句をつけたように、アメリカの「保守派」にはゼレンスキーを快く思わない者がおり、特にトランプ前大統領の一派にはそれが顕著である。
その理由として、巨額に上るウクライナ支援が、トランプの掲げた「米国第一」の政策に反するということがある。
トランプの「親衛隊長」といわれる共和党のグリーン下院議員は巨額支援を「ばかげている」とSNSに投稿し、ゼレンスキーを「(米国を操る)影の大統領」と、陰謀論めいた呼び方で揶揄した。
また、トランプの長男・ジュニアはゼレンスキーを「恩知らずな国際的福祉の女王(welfare queen)だ」と罵っている。
もともと「福祉の女王」とは1970年代、巨額の福祉支援金を詐取してぜいたくな暮らしをしていた女性詐欺師に付けられた呼称である。
当時大統領を目指していたレーガンが、これを政府の福祉政策の無駄を批判するキャンペーンに利用し、それ以降 「福祉の女王」は、米国の保守派が社会福祉の縮小を主張する際に使う特有の表現となった。
日本のネトウヨの「生活保護バッシング」も、これと似たような感覚だろうが、トランプ政権では特に「福祉の女王」が唱えられていたらしい。
だが、 トランプ一派がゼレンスキーを目の敵にするもっと大きな理由は、もともとトランプがプーチンとズブズブの関係だったからだろう。
そもそもトランプが2016年に大統領に当選できたのも、ロシアがサイバー攻撃やSNSによるプロパガンダなどの世論工作・選挙干渉を行ったためと言われているし、同様の選挙干渉は前回の大統領選でも行われたとされている。
そしてトランプは、プーチンが侵攻直前にウクライナ東部の親ロシア派地域の「独立」を承認したことを「天才的だ」と称賛し、同地域へのロシア軍派兵が「最強の平和維持軍になる」とまで言っていたのである。
日本のネトウヨがゼレンスキーを叩いているのも、Qアノン的なトランプシンパが多いからではないか。
アメリカではトランプが今なお復権を狙っていて、その支持者も一定数存在する。そして、トランプの支持者ではなくとも、巨額な支援に反発する者はかなりいる。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
ゼレンスキーの何が素晴らしいのか?やはり、小林先生の指摘している通り"言葉、行動を全て「公」に繋げていく"点だと思います。Netflixでも見れる主演ドラマ「国民の僕」を地で行ってる感じですね♪
対してプーチンの"クズ"ぶりはここにきて際立って来ました。クリミア橋をベンツで疾走するアホさ加減は、自ら演出した"コロナ禍"に、購入したばかりの新型ポルシェで得意顔になって疾走する玉川徹と双璧ですし、そのクリミア橋に立ち何をアピールしたいのか?ロロ•ピアーナの高級ダウンジャケットだけが独り歩きしてしまう様は、同じくクズ仲間である「安倍晋三の国葬に出席してきました〜♪」と言いながら、その実、自身の"シースルー喪服"を披露したいだけだった三浦瑠麗と双璧ではないか。プーチンよ、それは相当にあさましく、恥ずかしい事ですぞ。
そんな"終わっている人"プーチンを弁護する訳ではないが、と必ず断りを入れてから「どっちもどっち論」を展開する知識人はもはや定番ですが、先日(12/24)の朝日新聞で「民主主義がはらむ問題」という記事を寄稿していた佐伯啓思という人も、民主主義の本質はポピュリズムであり、価値相対主義が前提になっていて、自ら自壊する可能性を持っている、としたうえで、やはり「プーチンを弁護する訳ではないが」の逃げ道を作っておいて、「善悪二元論」はその「民主主義がはらむ問題」から我々の関心をそらしてしまうのでダメだ、と言っておりました(この人もシベリア送りね)。いくら購読層が高齢者ばかりでも、一定数の若者や子供だって、こうした記事は読むのだから、もはや老害である。これからは高齢者も「老害」と「老益」を分けて考える必要があると思いました。
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