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mantokunさん のコメント

ライジングの感想を書けていないまま土曜日の公論イベント開催日になってしまいました。
昨日のイベントは、切通さんのお話を久しぶりに、道場で生でお聞きできて嬉しかったです。宇野さんのダイエット談に絡めて、お医者さんに言われた一言がきっかけで、ご自身の飲酒量の現状維持の「現状」レベルがどんどん下がっていき、今はまたこんな状態になりましたとオチをつけられたところが、単なる現状維持から因習墨守にまで堕している日本のネトウヨや劣化保守の皮肉にもなっていて、お見事でした。
確かに、切通さんはものすごい体重を落として体形と人相が激変されてた時期があって、道場で今かかってる垂れ幕の切通さんのイラストはその時の絵なんですよね。それに気づいたらさらにおかしくて、笑ってしまいました。

倉持先生のお話がなかなかシビアにならざるを得ない中、切通さんと宇野さんのお二人が参加者の関心を引き付けられるよう、さまざまな話題を出しながらも、決して本筋からは脱線させることなく、現状日本の保守やリベラルとは何かについて語られていて、とても濃密な3時間でした。陰謀論については木蘭さんが触れてくださいましたが、実はアメリカでも陰謀論の跋扈と汚染はかなりひどいんですよね。このあたりは今回のライジングおよび皆様のコメントが非常に参考になり、何度も読み返しています。

そして、穏やかな翁に徹すると言われていた小林先生はやはり要所要所で話を締められていて、「日本は古来、何でも外来のものを自分たちに合うように換骨奪胎して定着させてきた。その能力は見事」という話から、「中国は法律で感染対策を決め、感染者を出したら厳罰に処すといってマンションに住民を閉じ込めた。これは法治国家だ。一方、日本人は法律を変えずに解釈で現状に合わせてしまう。日本はマスク着用が法制化されなかったおかげで、場面によって付けたり付けなかったり自分で判断して切り抜けることも可能だった。だから、法制化しない日本が良いのか悪いのか難しい」と話され、それに倉持先生が聴き入っておられたのが印象的でした。

皇統問題でよく話題に上る憲法十四条についても、再度小林先生は「あれは大変よく出来てるよね」と評価しておられて、こうした柔軟かつあらゆる方面に話題を飛ばしながらも、大元は一つの価値観に収斂させていく議論は、ゴー宣道場でしかできないだろうことだろうなと、改めて強く思いました。

また、最後に小林先生が「(今の国会議員がいくら無視しようとも)愛子天皇は実現するとしか思えない。不思議だけど、わしはそう信じている。愛子様が天皇になられたら、史上初めて、国民が待望して即位された天皇になる」とおっしゃったことに深く感動しました。最後のあのお話を生で聞けただけでも、昨日の道場に参加した意味がありました。(聞いてしばらくしてから、だんだん「史上初めて国民が望んだ」の意味の深さが色々と分かってきて、涙が出そうになりました)

質疑応答では、あしたのジョージさんが質問されたとき、お声ですぐに分かりました。ジョージさんの勇気に心の中で拍手を送っていました。
また、毎回ひっそりこっそり入退場している私にお声をかけてくださったふぇい様も、お気遣いありがとうございました笑

長々と書いてしまい失礼しました。師範の先生方、ゲストの皆様、またイベント開催に尽力されている公論サポーターの皆様、本当にありがとうございました。
No.117
19ヶ月前
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第470号 2023.5.23発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…影の組織が世界政治を裏から支配しているとか、日々の主要な出来事は全て誰かが操って起こしているとかいう、「陰謀論」を信じてしまう人がいる。それは古くから世界中に存在する現象ではあるが、現在の自称保守派の多くが信じ込んでいるという事態には、やはり異常さを感じざるを得ない。コロナも、ワクチンも、昆虫食も、LGBT問題も、ぜーーーんぶ人口削減の陰謀のためにディープステートによって仕組まれたもの!安倍晋三の真の暗殺犯もディープステート!コロナ禍は米国が主導した“プランデミック”で、彼らの最終目標は「パンデミック条約」の締結だ!……等々、なぜこんなにも陰謀論がはびこる世の中になってしまったのか? ※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…SNS上で「反ワクチン」活動を行っている人々とその賛同者たちの中では、「陰謀論」が猛烈な勢いで感染大爆発を起こしている。ほとんどは、世界を裏であやつる闇政府「ディープステート(DS)」や、秘密結社「イルミナティ」が仕組んだことであり、地球人類は計画的に生殺与奪を管理されつつあるという世界観だ。特に「ビル・ゲイツは国民の家畜化を狙い、人口削減を企てている」等といった陰謀論「ビル・ゲイツ株」の感染力は強力である。ネット上には、陰謀の根拠として「2010年のTEDの会議でビル・ゲイツが『ワクチンや医療、生殖の技術を駆使して劣等人種を増やさないようにする』と言っている」という話が広がっているが、果たして真実は?? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…テレビで平然と誤情報が流れてしまうのは何故?対談中に相手の不可解な発言がツボに入ってしまい、必死で笑いを堪えたりしたことはある?かつて一部の史書では女性天皇ともされていた神功皇后が、皇統譜より歴代天皇から外されたことについてどう思う?ゼレンスキー大統領の来日について「ロシアを刺激しないか不安」と言う左翼や、「ゼレンスキーだけ呼ぶのは公平じゃない」と言った鈴木宗男…理解できない人はいつまでも理解できないもの?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第499回「陰謀論というSNS劣化現象」 2. しゃべらせてクリ!・第426回「こりは夢か幻でしゅか? 美人女湯に闖入ぶぁい!の巻【前編】」 3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第293回「インボーデミック大爆発! 反ワクチン・ビルゲイツ陰謀論の正体」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 編集後記 第499回「陰謀論というSNS劣化現象」  影の組織が世界政治を裏から支配しているとか、日々の主要な出来事は全て誰かが操って起こしているとかいう、 「陰謀論」 を信じてしまう人がいる。  それは古くから世界中に存在する現象ではあるが、現在の自称保守派の多くが信じ込んでいるという事態には、やはり異常さを感じざるを得ない。  先週、月刊WiLL別冊の 『この1冊で世界のウラが丸わかり! もう陰謀論とは言わせない』 と題する本が発行された。  このタイトルだけでも、相当にイタイ。何しろ 「世界のウラが丸わかり」 という言い回し自体が陰謀論者の常套句なのに、それを堂々と掲げているのだから始末に負えない。もちろん、 「もう陰謀論とは言わせない」 とか言っても、中身は陰謀論のオンパレードである。  最初に定義をしておくが、わしは 「陰謀論」 を、 「ある事件や出来事を、何者かの陰謀・策略によって起こされたとする、事実や常識的な思考では検証も理解もできない説」 と認識している。  ポイントは 「事実や常識的な思考では検証も理解もできない」 というところだ。 「陰謀」自体は、現実に存在する。例えばベトナム戦争の引き金になったトンキン湾事件は米国の陰謀であり、それは確たる証拠によって証明されている。  だが「陰謀論」はそれとは全く異なる、荒唐無稽で一切論証できない妄説なのだ。  問題の本の巻頭記事は 『コロナ・ワクチン・昆虫食・LGBT問題…「陰謀」が明るみに出る時代になった』 と題する、 元駐ウクライナ大使・馬渕睦夫 と、日本近現代史研究家・渡辺惣樹の対談である。   馬渕睦夫 は 『ディープステート 世界を操るのは誰か』 という著書で、 近現代の世界史における大きな出来事の全ては「ディープステート」という「世界を陰から支配する勢力」 が起こしたと主張している。 ウクライナ戦争もディープステートがプーチンに仕掛けた陰謀 だとしており、全面的にプーチンを援護する論陣を張っている、当代随一の陰謀論者だ。  その馬渕を巻頭に出しているというだけでも、これがどういう本かは明白というものだが、そもそも馬渕の著書『ディープステート』の版元も、「WiLL」と同じワック出版なのである。  対談の冒頭、馬渕は 「今まで隠されていた事実が、どんどん明るみに出ています」 と切り出し、渡辺は 「ええ、特にコロナ関連が顕著です」 と応える。  こうしてまずコロナ関連、特にワクチンの危険性についての話題となり、河野太郎・初代ワクチン接種推進担当大臣が「私は運び屋に過ぎない」と逃げを打ったことを批判するのだが、渡辺はここでこう言うのだ。 「ワクチン接種を推奨したのが、ビル・ゲイツです。ゲイツは周知の通り『人口削減論者』です」  ビル・ゲイツが人口削減の陰謀のためにワクチンを推奨した!?  この対談ではこんな陰謀論と、ワクチンの危険性やマスクの無意味さといった、わしの『コロナ論』シリーズの主張とも共通する論点が、ごっちゃに混在している。これではわしにとっては、迷惑でたまらない。   ビル・ゲイツが「人口削減」の陰謀を企てているというのは最近の陰謀論者のド定番だが、これは完全なデマである。  デマの出所は、ビル・ゲイツが2010年に行った講演だ。  ここでゲイツは世界の人口爆発とそれに伴うCO2排出量増加への対策について話しているのだが、その趣旨は、 「ワクチンによって発展途上国の公衆衛生を改善すれば死亡率が下がり、子供が死ぬことへの不安が解消され、出生率も下がる。それと正しい避妊の普及も併せて、人口増加を抑制することができ、CO2排出量を減らすことができる」 ということであり、特におかしな主張ではない。   それを陰謀論者は、ビル・ゲイツが「殺人ワクチン」を普及させて世界人口の削減を図っているなどという、異次元の曲解をして大騒ぎしているのだ。  そもそも「常識的な思考」さえできれば、こうやってわざわざ事の真偽を確かめなくても、「ビル・ゲイツが人口削減計画を実行している」と聞いた瞬間に「ありえない!」と一蹴するはずだ。  こんな話は、フィクションの世界にしかない。というか、今どきこんなのフィクションでも陳腐すぎてボツになりそうな話だ。それが現実に起きていると疑いもなく思えるだけで、もう完全に常識がぶっ壊れているのだ。  どうやら、最近の陰謀論のトレンドは 「人口削減計画」 らしい。  馬渕は 「昆虫食」 についても 「何か邪悪な意図が隠されているはず」 と根拠もなく言い出し、 「そもそも昆虫食を食べなければいけないほど、食糧難なのでしょうか」 と疑問を呈し、しまいには 「気候変動とあわせて、食糧難を煽り、人口を少しでも抑制したいと考えているのでしょう」 とまで飛躍する。  そしてさらに呆れたのは、この発言だ。 「LGBT理解増進」政策にしても、人口削減計画の一環ではありませんか。男女の性交への関心を低下させれば、子孫を減らすことができます。  馬渕は、LGBTへの理解が増せば同性愛者が増えて、男女間の性交への関心が低下して、人口が減ると本気で思っている! ど うやら、自分が気に食わないことや、腑に落ちないことがあれば、何でもかんでも「人口削減計画」の「陰謀」にしてしまうようだ。  そしてさらに馬渕・渡辺は、米大統領ジョン・F・ケネディと弟のロバート・ケネディの暗殺も陰謀、9.11世界同時多発テロも米政府による陰謀、ウクライナ戦争も陰謀で、被害映像はヤラセということにしていく。  しかしもっと驚いたのは、馬渕が 「安倍晋三元首相の暗殺の背景に、今回のウクライナ戦争が大いにかかわっているとみています」 と言っていることだ。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!