希蝶さん のコメント
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第472号 2023.6.20発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…今回は、コロナ禍から派生した諸問題の後始末をしておきたい。新型コロナ絡みの補助金・給付金等の不正受給、ワクチン副作用問題、戦争と「軍産複合体」、人間と国際法、世界と善悪、保守思想と「常識」「庶民の知恵」、そして「しょうがない」という諦念と陰謀論…考えるべきことは山ほどある。なぜ「陰謀論」に嵌ってしまう人がこれほどまでに増えたのか?その深層心理とは何なのか?「陰謀論」に嵌らないために必要なことは何か?いつまでも非日常に酔いしれている暇はないぞ!!
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…コロナウイルスなら、一度感染すれば免疫ができて、二度目、三度目と繰り返すたびに症状は軽くなり、やがて発症すらしなくなるのが通常だが、インボーデミックは違う。初期の「ビル・ゲイツ株」に感染した人々は、「ディープステート株」「ぺんたごん株」など変異株に次々と感染しては、ますます重篤な症状を発症中だ。今週の『インボーデミック最前線』は、2種類の変異株「養鶏場株」「マブチ株」についてお届けする。鳥インフルエンザの蔓延と、養鶏場の不審火、そしてLGBT…すべては地下水脈でつながっている!?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…男系カルトの主張する旧宮家系国民男性の皇籍取得は、天智天皇の孫とされる道鏡を天皇にすることと何ら変わらないのでは?盲目の恋に陥った事はある?夏ドラマはどれに注目している?18歳の自衛官候補生が上官を銃で射殺した事件、自衛隊の指導体制や最近の若者をどう思う?広末涼子の不倫でドラマの出演が見送りになったりCMが降板になったりしているのはやり過ぎでは?牛乳嫌いな子供が増えて、給食の飲み物から牛乳が消えている!?…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第501回「コロナ禍の後始末」
2. しゃべらせてクリ!・第428回「アメとムチで、よしりんに傑作描いてもらうぶぁ~い!の巻【前編】」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第295回「インボーデミック最前線~陰謀論『養鶏場株』『マブチ株』」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記
第501回「コロナ禍の後始末」 ついに『愛子天皇論』が発売された。さあ大逆転の始まりだ。
この戦いは、勝つまで続ける。長期戦になるか、短期決戦となるかはまだわからないが、その戦いの途中経過についても今後、ここで書いていくことになるだろう。
だがその前に今回は、コロナ禍から派生した諸問題の後始末をしておきたい。
2日、東京都の福祉保健局は、新型コロナの無料PCR検査を行っていた588の事業者のうち11事業者が、検査数を水増しするなどの手口で、都の補助金を不正に申請していたと発表した。
不正申請の額は合計183億円に上り、そのうち16億7000万円余りが交付されていた。
一部の事業者は不正を認めて返還に応じている一方、不正を認めていない事業者もあり、既に破産手続きをしている者もいるという。
ただし、国や地方公共団体からの補助金を不正受給した場合は、破産したからといって免責はされない。
破産法253条の規定により、個人が不正に受給した各種給付金・補助金などは、法的に自己破産しても、税金と同じで返還の支払義務が残り続ける。
個人の持続化給付金ならば、不正受給額プラス20%のペナルティに年3%の利率を加えて返還しなければならず、この義務は利息も含めて全額払い終わるまで、一生ついてくるのだ。
医療法人等が受給した場合は、破産手続をすれば法人が消滅するので、不正受給した補助金の返還義務も消滅する。
だが、法人の代表者や実質的経営者の責任が消滅するわけではない。破産によって返還できないという場合には、「計画倒産」の可能性や「隠し財産」の有無などが厳しく精査され、その結果によっては、 詐欺破産罪 等の罪に問われることになる。
都は警視庁に情報提供を行うとともに、今後も調査を進める方針で、都の担当者は「税金によってまかなわれる事業で不正があったことはゆゆしきことだ。徹底的に調査し、厳正に対処していく」と表明している。
大阪府では370の事業者に無料PCR検査を委託していたが、そのうち15事業者を抽出調査したところ、少なくとも7事業者に不正申請が発覚、 不正申請額は約42億円に上るという。 大阪府は残りの事業者も調査し、悪質事案は警察への告訴も検討するとしている。
さらに 新型コロナワクチン接種では、近畿日本ツーリストが全国の自治体から請け負った事業で、過去3年間に最大で約16億円もの過大請求をしていた可能性があると発表。 詐欺容疑で大阪市の支店長ら3人が逮捕されたが、これが個人の犯罪であるとは思えず、企業ぐるみの巨額詐欺事件に発展する可能性もある。
他にも新型コロナ絡みの補助金・給付金等の不正受給に関する報道は枚挙にいとまがなく、日本全国詐欺だらけという様相だが、これでも氷山の一角のはずだ。
そして、 いくら法律的には「逃げ得」が許されないようになっているとはいえ、それでも現実的には、全額を回収するのはおそらく不可能だろう。
そうなったら、我々の税金が無駄に消えていくことになるのだが、それでいいのだろうか?
その損失は、本来、コロナを煽った奴らが埋めるべきであろう。マスコミの煽り魔どもが大衆の恐怖を煽り、PCR検査やワクチン接種を勧めまくり、とにかく非常時だから迅速に事業を進めなければならないということになって、性善説で杜撰な手続きによって補助金を出しまくったからこそ、こんなことになってしまったのだ。
その責任は全て、煽った者にある。全額、煽った奴らが払え!!
さて、11日に開催した『オドレら正気か?LIVE コロナと陰謀論』のゲスト、在宅緩和ケア専門医・萬田緑平氏は大好評で迎えられ、 「全ての病気は『老化』に名前をつけたもの」で、誰も老化は避けられない といった萬田氏の「死生観」などについての話は、大いに参加者の賛同を得た。
ただ、 萬田氏がコロナワクチンの被害に遭った人のことを 「仕方がない」 という言い方をした時には、若干引いた人もいたようだ。
わしも、萬田氏の言葉に同感するところなきにしもあらずだが、全面的に「自己責任」にすることには躊躇を覚える。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
● ゴーマニズム宣言・第501回「コロナ禍の後始末」
自分にとって、不都合な現実を、何者かのせいにする…自分にとっても、覚えのあることばかりで、身につまされるような気がします。しかし、そこまで人間は弱く、個が確立していると思っていても、実際は誰かや何物かの影響を受けているのかな、とか思います。
私は周囲から「かわったやつ」扱い、あるいは「不甲斐ない人間」としか思われていないので、かなりマイペースな行動をしましたが、誰にも影響をあたえることができなかったのが、悔しく思います。
このコロナ騷動においても、「呉越同舟」だったのかな、といったところです。でも、多数派であることとか、仲間などがいないと、難局を乗り切れなかったりするのでしょう。
そんな感じです。ひとりでもさびしくない、というのは難しいな、です。
だからこそ、国際法のようなきまりのようなものがいるのでしょう。無法状態では、この先、犧牲者の群れが出てしまうのかも知れないです。
(この場に紹介するかどうか悩みましたが、やはりすることにします)。この前からTV東京の火曜深夜に、3年A組のようなドラマが放映されておりまして、(私は3年A組の方はまだ視聴していないのですが)人間の信頼感とか善意とかを試す、という内容みたいで、非常に嫌な内容なのですが、多分、危機状態動における日本人の反応とはどういうものだったのか、参考になるのでは、とか思います。
正直、死者が出るドラマは好きではないのですが、緊急自体条項のない、村社会のなんとなく、では餘計に今後、犧牲者が出るのでは、とか思います。
● 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第295回「インボーデミック最前線~陰謀論『養鶏場株』『マブチ株』」
以前、夢野久作で、ウーロン茶で不眠症になるのが支那人の謀略だ、という話をよんだことがあるのですが(タイトルは…今の基準だと放送禁止用語ですね。非常に面白い内容だったのですが)、卵の件とか、養鷄場の話などで、そのことを思いました。あと、半七捕物帳で「津の国屋」だったかな、その陰謀を、半七が語り手に、「昔の人は気が長かったのですよ」とか述懐しているのですが、そんなのも。先日よんだ、結城昌治さんの話で、冷蔵庫で凍死させたのを、雪山へ遭難したと偽装させるという話も。二重遭難したら、どうするんだ、とか(作中でも触れられていましたが)思いました。
だから小説のネタにもなるのでしょう。常識とは、こういうものなのかも。
あと、マブチ株については、「差別」ですね。そういう小さな差別が、大きな悲劇を呼ぶのでは。(誰もが自分と同じで、自分と違うものはおかしいとする)無自覚な「善意」とは時に残酷なのかも、とか思います。
最後に、少し感じたことなど。
先日、NHKでは藤子F不二雄先生のドラマもやっておりましたが、最後に、老人が坐るベンチを彼女連れの孫が「席を譲れ」という場面があり、老人たちが席を譲り、一人が「もうわしたちの坐る席はないのさ」と諦めてかたる場面、とても嫌な気持ちがしました。確かに順番にこの世を去ってゆく宿命なのですが、だとしても、そこまで思いやりのない世界は不快だな、と。
よしりん先生は、こういう話をどう感じられるのでしょうか?
あと、結城昌治さんで思い出したのですが、昔、TVの二時間ドラマで、古手川祐子主演のバスガイドがミスでバスを谷底に落としてしまう話があって、実は先にあげた本には、その話も収録されているのですが、伊藤詩織さん事件のことを思い返す内容でもあるので、あげておきます。伊藤さんはそれでもその事件を乗り越えようとしているのでしょうが、それができない人にとって、どういうことになるのか…これはフィクションだとしても、現実のこととして(陰謀論ではなしに)想像する必要があるのかも。
ということで、今日ははやめに出ないといけないので、こんなところです。
それでは次号を期待します。
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