直明さん のコメント
このコメントは以下の記事についています
第92号 2014.7.8発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、よしりんの心を揺さぶった“娯楽の数々”を紹介する「カルチャークラブ」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、珍妙な商品が盛り沢山(!?)の『おぼっちゃまくん』キャラクターグッズを紹介する「茶魔ちゃま秘宝館」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」、秘書によるよしりん観察記「今週のよしりん」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…韓国では「旧日本軍の慰安婦」ほど注目されてはいなかった「米軍慰安婦」問題。ところが今回122人の元慰安婦が、韓国政府の厳しい管理下で強制連行、強制売春させられ、人権を侵害されたなどとして、国家賠償と謝罪を求める集団訴訟を起こした。今回の訴訟の裏にある事情とは?そして、この問題は日本が抱える慰安婦問題にとって希望となるのか?
※「ザ・神様!」…再び妨害か!?と思いきや、現われたのは“立派な矛”を持ったサルタヒコ。頼みもしないのに押しかけ案内人に!?すっかりアメノウズメの魅力の虜になったサルタヒコを先頭に、いよいよ天孫降臨!!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!男言葉、女言葉は良き伝統なのか、それとも乗り越えるべき因習?集団的自衛権に自民党で一人反対した村上議員をどう思う?胸元が大きく開いた服を着ている女性、あれは作戦と見て良い?描き下ろしを始めたという「ゴー宣Special」の中身を教えて!?両親から、どんな“しつけ”があった?子供に「受精ってなに?」と訊かれた…!なんて答えるのが正解??…等々、よしりんの回答や如何に!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第93回「米軍慰安婦は希望になるか?」
2. しゃべらせてクリ!・第53回「女装家・ぽっくんが眩惑しちゃるぶぁい!の巻〈前編〉」
3. もくれんの「ザ・神様!」・第36回「ついに降臨!三種の神器と選び抜かれた天孫降臨チーム」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
第93回「米軍慰安婦は希望になるか?」 韓国で元「 米軍慰安婦 」が韓国政府を提訴した。
朝鮮戦争の休戦後、在韓米軍基地近くには「基地村」と呼ばれる売春街が60カ所以上存在し、1万人前後の「基地村女性」と呼ばれる慰安婦がいた。
韓国政府は当時、在韓米軍維持などのために売春を奨励し、慰安婦たちを「 ドルを稼ぐ愛国者 」として何度も称えたという。
韓国ではこの問題は国会でもたびたび取り上げられ、政府も施設の存在を認めていたが、「旧日本軍の慰安婦」ほど注目されてはいなかった。
ところが今回122人の元慰安婦が、韓国政府の厳しい管理下で強制連行、強制売春させられ、人権を侵害されたなどとして、1人当たり1千万ウォン(約100万円)の国家賠償と謝罪を求める集団訴訟をソウル中央地裁に起こしたのである。
この訴訟を支援しているのが、日本において慰安婦問題が火をつけられた平成2年(1990)以降、延々と日本政府に謝罪と補償を求めてきた反日団体「 韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協) 」である。
反日一筋四半世紀のこの団体が突然矛先を韓国政府に向けた背景には、同団体と朴槿恵政権の対立がある。
韓国では、日本企業に対して戦時中の元徴用工への賠償を命じる判決が相次ぎ、先月は三菱重工、住友重機械工業、昭和電工の3社に過去最大規模の賠償訴訟が起こされた。
だがそもそも、昭和40年(1965)の国交正常化に伴う「日韓請求権協定」において、日本が韓国に5億ドルの経済援助を行なうことで、両国間での賠償は「完全に」かつ「最終的に」解決したと、両政府の間で確認されている。
ちなみに当時の韓国大統領は現大統領・朴槿恵の父、朴正熙である。
この協定には当然個人の請求権も含まれていて、 協定締結の交渉過程で日本側が「 元徴用工の名簿を出してもらえれば個別に補償する 」と申し出たところ、韓国側が「 個別の補償は韓国政府が行なう 」と返答した経緯も外交資料に残っている。
要するに韓国側は「 個人賠償はこちらでやるから、カネはまとめて政府に渡せ 」と求め、日本政府はそれに応じて支払いを済ませたのだ。
しかし韓国政府はそのカネを個人には渡さず、インフラ整備や経済成長の資金に回した。
つまり元徴用工に個人補償するならば、韓国政府が行なわなければならないのだ。
それを今になって日本企業に賠償を求めるなどというのは、国家間の協定を反故にするもので、法理上も国際常識上もありえない話なのである。
朴槿恵政権も、いくらなんでもこんな無法行為を通用させたら、国際協定を平気で反故にする国として国際的な信用がゼロとなり、大変なことになることぐらいはわかっているようで、韓国政府と国内企業で資金を拠出して(日本政府や企業にも協力を求めるつもりらしいが)財団を設立し、元徴用工や遺族の支援事業を行なうこととした。
ところが朴政権がこの財団の支援対象に元慰安婦も加え、問題を一気に解決しようとしたために、挺対協が猛反発したのである。
挺対協は設立以来24年、一貫して元慰安婦に対する日本政府の謝罪と賠償を求めている。
もちろんそんなことは「日韓請求権協定」がある以上できないことであり、日本政府は代わりに半官半民の「 アジア女性基金 」を設立して「 償い金 」を支給したのだが、 挺対協は何が何でも国家補償でなければ駄目だと猛反発。
「償い金」の支給を受けた元慰安婦を名指しで非難し、彼女たちが「殺す」などの脅迫にさらされるといった事態まで引き起こした。
そして今度は韓国政府が元慰安婦に対する日本政府の謝罪と補償を要求せずに、韓国内の半官半民の財団で問題を処理しようとしたため、挺対協は大激怒、朴槿恵政権を攻撃するために「米軍慰安婦」爆弾をぶつけた ……というわけである。
米軍慰安婦訴訟の訴状には、慰安所が当時の朴正煕大統領の直轄事業だったことを示す署名文書も添付されているという。これは、父の朴元大統領の名声を自らの人気の素としてきた朴槿恵大統領には、大きなダメージとなる可能性がある。
さらに韓国政府にとって大問題となるのは、 「朝鮮戦争の後遺症」を訴える米軍慰安婦に対して補償を認めてしまったら、朝鮮戦争の戦災を被った多くの国民からの国家賠償請求が相次いでしまう恐れがある ということだ。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
今週のゴー宣は、ちょっと考えさせられました。韓国の「恨」はじゃまくさくてめんどくさいし、「恨」が邪魔をしているから史実がちゃんと見えないという状態は、あわれとすら思えます。韓国の日本に対する「恨」が絶対になるならないということは、ゴー宣で良くわかりました。
でも、親米ポチよりも韓国人の方がマシだというのは、ちょっと複雑な気持ちもあるんですが、でも親米ポチの態度のいやらしさを見たらそれを認めざるをえないですよね…。
それにしても、韓国のような国が隣にあり続けるというのは、なんだか気が遠くなります。そんな現代日本人に、持つべき価値観、気概が何たるかを教えてくれるのが「大東亜論」なんでしょうかね。とことん幼稚になった日本ですから、歴史の偉人達にしっかりと学ぶべきですね。よしりん先生、今後の展開を楽しみにしております。
Post