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na85さん のコメント

 よしりん師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、執筆・編集・配信、ありがとうございます。一層寒さが厳しくなってまいりましたが、どうぞ皆様ご自愛くださいませ。

 日本には同じ釜の飯を食うという言葉があり、また日本神話にもイザナミが黄泉戸喫(ヨモツヘグイ:死者の世界の食べ物を食べること)したから現世に戻れないというエピソードもありますが、出版不況+保守バブルでとことん劣化した『正論』(自称)を始めとする自称ホシュ論壇の禄を食む(ヨモツヘグイする)と、同様にとことんまで劣化していくしかないのかと只管悲しくなります。そして、在特会の主張の最も下種な部分にさえ同意して上書きしているくせに、最後に自分だけ保険をかけて安全圏に安住しようとする小浜氏の態度には、もはや怒りを通り越して憐れみしか感じません。
 「在日特権」が特権とも呼べない虚構であることが既に明らかとなった現在においても、まだ「在日差別は無くなったのに、特権だけが残っている」と繰り返す在特会、自称ホシュ論壇および小浜氏の言い分は、「だから、ヘイトスピーチなどによる新たな差別的・排外的行為が行われることにも理解を示すべきだ」という、とてつもなく不当で邪悪な自己正当化であると感じます。
 しかし、悲しんでばかりはいられません。在野のネトウヨのヘイトな屁理屈を、食い詰めた学者が権威づけし、それが一般誌に掲載されてばら撒かれ、大マスコミと手打ちしつつ秘密保護法で締め上げ着々と翼賛体制を築いている政権与党とその補完勢力である極右政党の多くの議員までがこれを摂取し、それを政権公約にまで掲げるような事態は相当に危険だと感じざるを得ません。すぐに付和雷同して「右向け右」の日本人にあっては、何らかの災厄を契機として、関東大震災後の朝鮮人虐殺レベルの行為に及ばないとも限らないからです。
 さて、特別永住権を持つ外国人とは戦前日本により併合・属国化されていた地域から様々な理由で内地に来ていた人々の子孫であり、その後日本が敗戦したから存在しているわけです。だから本来彼らは米英仏蘭ソを相手に大東亜戦争をともに戦った同志だと言わねばなりません。それに、長年日本で同じ釜の飯を食った同志なら最早日本人であり、「天皇の赤子」に加えられてしかるべきだとも思われます。「大東亜共栄圏」や「八紘一宇」が潰えたからと言って、それ以前から同志であった者すら見捨てて良いとするのは不道徳だと思います。
 しかし、敗戦受益者が大部分を占めてしまった戦後日本人にあっては、本来戦勝国に対して持たなければならない口惜しいという感情をストレートに表せず、そのルサンチマンがかつての同志への差別感情に向っているわけです。この構造は敗戦受益者の代弁者である自称ホシュ論壇、および自民・維新・次世代といった党派のホシュ政治家には変更不可能だと思われます。旧戦勝国群への悔しさを歪に変化させ、かつての同志に向けた差別を助長するような卑怯者になるべきではありませんし、また極右側が勝利すれば、この先どんな悲劇が待ち構えているか判ったものではありません。このようなことを考えれば、もう選挙での投票行動で迷うことは無いはずです。

 今回はゴー宣でもwiki直しでもジジイ世代の党・山田をディスってるのがナイスですね。時浦師範代、今回も難解な怪文書の解読、本当にお疲れ様です。たとえ皇室が続かないという結果になると判っていても、負けを認めるのが嫌だから自分たちの主張は下さないという本末転倒した反知性主義者は、もはや「天皇の赤子」からも外れてもらいたいと思ってしまいます。代りに、毎回天皇賜杯が有難いと言ってくれる白鳳関や、天皇に敬意を持っているであろう多くの外国人に入ってもらいたいものです。

 自称ホシュの禄を食むと碌でなしになり、反知性回路をグルグル巡る自慰世代に堕ちる na85
No.50
120ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
第112号 2014.12.9発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、よしりんの心を揺さぶった“娯楽の数々”を紹介する「カルチャークラブ」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、小林よしのりに関するWikipediaページを徹底添削「よしりんウィキ直し!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」、秘書によるよしりん観察記「今週のよしりん」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…在特会やネトウヨが撒き散らす「在日特権」デマは、自称保守論壇、そして政治家にまで浸透し始めている。「在日は納税を誤魔化している」「生活保護に関する優遇措置がとられている」「通名使用が認められていることは特権である」「特別永住制度により特別扱いされている」…これらは全て、在特会らが自らの「差別心」を正当化するために捏造したデマである!真の愛国者ならば在日差別を許してはならない! ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!日テレアナウンサー内定取り消し問題をどう思う?金メダリストの羽生結弦選手は好き?女の方から床ドンされたことはある?彼女が突然「大学を辞めてお笑いに関わる仕事がしたい」と言い出した!どうすれば良い!?「大東亜戦争の失敗はドイツと手を組み英米を敵に回したこと」という吉田茂の意見をどう思う?…等々、よしりんの回答や如何に!? ※おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて、一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてくり!」。沙麻代ちゃ~ん♡ぽっくんの愛を受け止めてクリ~!元祖“ツンデレキャラ”の沙麻代ちゃんに茶魔の想いは届くのか!?   【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第110回「差別をするための虚構・在日特権」 2. しゃべらせてクリ!・第72回「沙麻代ちゃん、ぽっくんの愛を受け止めてクリ!の巻〈後編〉」 3. よしりんウィキ直し!延長戦・第3回「『ゴーマニズム宣言スペシャル・天皇論追撃篇(新天皇論)』過去版」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 読者から寄せられた感想・ご要望など 7. 編集後記 第110回「差別をするための虚構・在日特権」  やはり「在特会なんか放っておけ」なんて態度をとっていたら、大変なことになるということがはっきりしてきた。  今回の衆院選で「次世代の党」(と書くのも恥ずかしいジジィ世代の党)が掲げたマニフェストには 「特別永住制度の見直し」 と 「生活保護制度を日本人に限定し、困窮した外国人には別の制度を設ける」 というのが入っている。   明らかに在特会らが言う「在日特権の撤廃」に配慮した主張である。 「次世代の党」が自民党との違いを強調しようとしたら、自民党よりもさらに右旋回するしかない。そうして行きつく先は、 極右排外主義 なのだ。  いかに泡沫政党とはいえ、政党要件を満たしたれっきとした政党のマニフェストにまで在特会の主張が入り込んでしまったことは、やはり忌々しき事態である。  自称保守論壇には、在特会やその他のネトウヨが撒き散らす「在日特権」デマが信じられないほど浸透している。 「新しい歴史教科書をつくる会」理事の藤岡信勝は「在日特権」デマを集めたサイトを引用して 「在日特権について、大変わかりやすい解説に出合いました。ありがとうございました」 とフェイスブックに投稿した。  その在日特権デマは、 なぜ日本の長者ベスト40のうち20人が在日コリアンで、ベストテンの中には7人もいるのか?(2012年Forbes) まともに税金を払っていれば絶対金は残らないようになっている日本の厳しい税制の中では、在日特権が無ければ資産は作れません。在日の多くが帰化しないのはこれらの特権があるからだと言われています。 ・・として20人の「在日」長者の名前を列挙しているのだが、その中にはユニクロの柳井正や楽天の三木谷浩史などの名前がずらっと並んでいる。あまりにも幼稚な「在日認定」デマだが、藤岡はこんなもんにまで引っかかってしまうのだ。  余談だが、藤岡は中国のSMサイトの画像をトリミングして偽のキャプションをつけたブログにもコロッと騙され、フェイスブックに「写真は中国軍にとらえられたチベットの少女です。このあと何が起こるでしょうか。銃殺です」云々と投稿したこともある。  今や「在特会の主張にも正しいところはある」というのは自称保守論壇のポジション・トークになっているらしい。その典型が雑誌「正論」(自称)1月号に載った評論家・小浜逸郎の文章だ。  驚いたことに、小浜はこんなことを断言する。  まず私が知りえた限りでは、在日特権は存在します。その最も顕著なものは、生活保護に関する優遇措置です。一番新しいところで、二〇一四年の厚労省の調査によると、生活保護率は全体平均が千世帯のうち17世帯であるのに対して、在日韓国・朝鮮人は142世帯という突出した数字になっているそうです。約8.4倍ですね。もちろんこの資金は日本国民の税金です。  8.4倍、という数字で錯覚を起こすが、 生活保護受給者の97%は日本人であり、外国人はたった3%。在日韓国・朝鮮人は2%程度に過ぎない。  さらに「生活保護受給率が日本人の8.4倍」の表現にはトリックがある。   例えば2011年の生活保護受給率を都道府県別に比べると、最も高いのは北海道で2.94%、低いのは富山県で0.31%。約10倍の開きがある。 このデータから、「北海道民は富山県民の10倍優遇されている。北海道民には生活保護の特権がある!」と言い出すバカがいるだろうか?   これは貧困率の指標に過ぎない。在日は全体平均と比べて8.4倍優遇されているのではなく、8.4倍貧しい人がいるという数字なのだ!  また、「もちろんこの資金は日本国民の税金です」というが、 小浜は在日も納税の義務を負っていることを知らないのか!?  税金だけ収めさせておいて、困窮した際には保護しないとなれば、それこそ差別ではないか! 小浜のような無知識人が言うならまだしも、国会に議席を持つ(次で無くなるかもしれんが)政党が、公約としてこんなことを掲げているというのは恐ろしい話である!! 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!