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na85さん のコメント

 よしりん師範、木蘭師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、執筆・編集・配信ありがとうございました。

 善か悪か、文明か野蛮か、連合国か枢軸国か、民主制か独裁制か、テロに反対かテロの味方か、こういうバカでも判るように単純化された善悪二元論には本当にうんざりします。グレーゾーンを許さない白か黒か、0か1かという物言いだけが幅を利かせていく世界は非常に危ういと感じます。持てる者と持たざる者に二分され、流動性がなくなり、格差の固定した世界こそがテロや革命の温床となるからです。
 また、こういう神か悪魔かという一神教的な物の見方は天と地がどこまでも広がる砂漠の民のものであり、自然の森羅万象にカミを見出す日本人には馴染みの薄いもののはずでした。しかし現在の日本では、親米でなければ親中韓(全ての国に反という姿勢もありえる)、原発推進でなければ文明否定(科学的なリスク計算ができない時点でアウト)、TPP推進でなければ成長否定(格差の拡大と固定は成長を阻害)、男系維持でなければ皇統断絶(皇族の資格は血統と同等かそれ以上に文化が大切)、といった単純な色分けをしなければ理解できないという0/1単純脳ばかりが多くなりました。
 70年前の日本は米国の手前勝手な正義により悪の枢軸の一角と決めつけられ、戦争に追い込まれ、最後には米国による日本人殲滅戦の様相を呈していく大東亜戦争を戦いました。その米国の正義の裏には、大恐慌の痛手から早く立ち直りたいグローバル企業による戦争経済志向というエゴ丸出しの損得勘定と、大航海時代から続く白人の有色人種に対する深刻な人種差別感情とが潜んでいました。彼らは日本人を全く人とは思っていないから、都市空襲や原爆で主に民間人を殲滅することに一切の罪悪感が無かったわけです。
 9.11以降の中東では再び米国を中心とした有志連合による殲滅戦が行われていますが、かつての被害国である日本は有志連合の陰に隠れてテロ殲滅のためにカネだけ出すという態度をとっています。それはさながら「もう二度と被害者側に回るまい」と必死で立ち回る元イジメられっ子のような姿で実に恥ずかしい気分にさせられます。こういう安倍に代表される日本人の卑怯な振る舞いは、イスラム者からは本来の敵である米国以上の憎むべき存在と映っているかもしれません。ゆえに安倍は非日本人どころか反日日本人だといっても過言ではないでしょう。やがて集団的自衛権行使で米国に引きずられて自衛隊が中東に展開されたとき、一体どのような悲劇が待ち構えているのかを考えると非常に危機感が募りますし、また同時に欧米諸国からは最も信用ならぬ卑怯な輩という評価も受けることになるでしょう。
 米国や欧米有志連合の軍による残虐な空爆で倒壊した建物の下敷きになって死ぬ無辜の民に思いを致すことのできない非日本人は、70年前の都市空襲や原爆による同朋の犠牲者はもちろんのことですが、最近の震災被災者のことも真剣に考えたことがないと思えてきます。だからこそ、震災に引き続いて起こった原発事故による被害者の苦境も一顧だにせず、余震や噴火が次々起こっても、隠していた汚染水漏れが明らかになってからも、再稼働を進めたり新たに建造したりということができるわけです。

 ♪カネで殲滅 ぶぁい yai yai!の標的は結局日本人 na85

 さて、0か1かの二元論思考に負けず劣らず日本人の感覚に合わないと思われるのが私的なプロポーズの公開で、中でもフラッシュモブを使った衆人環視でのサプライズ型プロポーズでしょう。このプロポーズが悪質なのは日本人的な同調圧力でもって「say yes!」と迫ることです。それは正常な判断が出来ない状態に追い込まれた末の「yes」なのですから…。また気心の知れた共同体の皆に祝ってもらうなら問題ないでしょうが、初めて会う顔の祝福の表情は信用ならないわけです。しかし、よくこんなネタ話が次々舞い込むものですね(笑)。これを大国主の縁結びパワーを接点にエンタメに仕上げる力技もさすがですね。

 米国との腐れ縁はそろそろ切りたい今日この頃… na85
No.34
119ヶ月前
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第122号 2015.2.24発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、小林よしのりに関するWikipediaページを徹底添削「よしりんウィキ直し!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…イスラム国は残虐非道だ!テロに屈するな!イスラム国を殲滅せよ!…といった単細胞・反知性主義の言葉が蔓延している。白か黒か、善か悪かという極端な二元論は、非日本人の思考パターンではないか?日本人に「殲滅せよ!」と言う資格があるのか?米軍や有志連合がやっていることは残酷ではないのか?憎悪に駆られ暴走した先に何があるのか、歴史に学べ!! ※「ザ・神様!」…15年前のある日、モクレンヒメは出雲大社の神様サミットで、ベストカップル賞に選出された!?神様による激しい「縁結び」の仕掛け。縁結びを願う人も、はたまた縁切りを願う人も必読!全ては神の思し召し!? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!シャネルズの顔の黒塗り、今だと人種差別になる?AKBファンよしりんへ9歳少女からの素朴な疑問!女性から女性らしさが失われている?未成年による殺人事件はどう罰すべき?世界人口は削るべき?何を指して「社会経験が豊富」とするのか?AKBまゆゆがドラマ主演決定!今後どんな役を演じてほしい?先生の心に響く「出世美談」作品とは?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第119回「イメージで憎悪を煽る非日本人」 2. しゃべらせてクリ!・第82回「怖賀リータの怖がりが怖いでしゅ!の巻〈中編〉」 3. もくれんの「ザ・神様!」・第51回「神様は一筋縄じゃない! はげしい縁結びの仕掛け」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 読者から寄せられた感想・ご要望など 7. 編集後記 第119回「イメージで憎悪を煽る非日本人」  イスラム国は残虐非道だ! テロに屈するな! イスラム国を殲滅せよ!  ……といった単細胞・反知性主義の言葉が、首相から国会からマスコミから一般大衆まで、ありとあらゆるところに蔓延している。   かつて9.11以降、アメリカがアルカイダやタリバンに、あるいはフセイン政権に戦争を仕掛けるときにも、恐米ポチと化した日本人たちが、似たような善悪二元論を振りかざしたものだ。   これに異を唱えると、たちまち「テロ組織に味方するのか?」となじられる。 白か黒か、善か悪かという極端な二元論は、本来、日本人の思考パターンではないはずだ。むしろキリスト教的な「神か悪魔か」の思考パターンに、日本人が影響されているのである。  日本人には天照大御神も素戔嗚尊も、善と悪が入り混じったカミ観念があるから、人間や世界をそう単純には分類しないはずである。  普段は日本人の誇りや伝統などと主張しながら、欧米が怒ったときには、忽ち一神教の世界観に洗脳されて、残虐非道なテロ組織は殲滅せよと叫び始める・・・まったく情けない非日本人どもである。  そもそも「殲滅せよ!」と、日本人が言う資格などない。カネを出すことしか出来ない身分で、「殲滅せよ!」と吠えてる姿のぶざまなことといったらない。殲滅するには軍事力の行使が必要であり、カネだけで「殲滅せよ!」とまで叫ぶのは恥ずかしいのである。  当事者意識のまったく欠落したこういう輩こそが、『新戦争論1』を読まねばならないのだが。    かつてはアルカイダもタリバンもフセインも残虐非道とされたのだが、今はイスラム国を残虐非道と誰もが言う。  人質の首を斬って殺害したのが残酷だ、敵対勢力の捕虜を焼き殺したのが残忍だというのなら、有志連合が空爆で建物を破壊して人々を圧殺したり、火災で焼き殺したりしているのは残酷ではないのか? 残忍ではないのか?   前近代的な手法で殺したら残酷、近代兵器で殺したら残酷でない、そういう認識でしかないのか?   デオドラント化された殺戮なら、残虐ではないというのなら、都市空襲も原爆投下も残虐非道ではなかったことになる。 最近の自称保守派や政治家の考えの浅さは幼児以下である。  空爆は連日行われ、その都度膨大な犠牲者が出ているはずだ。その中には、無差別に巻き込まれた女子供も多数含まれているだろう。  それに比べればイスラム国は殺す人間を選んでいるし、人質の首を斬るのも、一人斬って、しばらくしてまた一人というペースだし、捕虜の殺害も一度にたかだか数十人単位ではないか。あの首切りには麻薬を使って苦痛を緩和しているという話もある。ならば日本の絞首刑よりマシかもしれない。 動画で情報公開する死刑と、隠ぺいされた死刑のどちらが残酷かも、判断は難しい。   イラク戦争におけるイラク人の犠牲者は「控えめな推定」で50万人、うち7割以上が民間人だと言われている。  イスラム国はこの米軍による残虐行為によってイラクの秩序が破壊されたために誕生したものであり、イラク戦争によって肉親を殺された遺族が続々とイスラム国の戦闘員になっているのだ。  ところが、この程度の相対化する思考も許されないような、全体主義の空気が、今の日本には作られてしまっている。想像力も知性も劣化しているのだ。  イスラム国の残虐行為ばかりが強調され、有志連合の残虐行為が一切取り上げられない理由の一つは、 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!