• このエントリーをはてなブックマークに追加

na85さん のコメント

 よしりん師範、木蘭師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、執筆・編集・配信ありがとうございました。

 上村遼太君のような良い少年がなぜ殺されなければならなかったのか、本当に胸くそ悪くなる事件でした。彼に道徳心があったから悪の共同体にも染まらずにいたわけですが、そのせいでグループの頭のFはメンツを潰されたと思い、グループ内での自分の権威を維持したいというFの手前勝手な動機で殺されてしまったわけです。Fはもともとグループの頭を張れるような器とは思えません。ただ狂犬のようなヤバさだけで恐怖政治をやって統率していたのでしょう。二昔前の不良漫画のように。
 道徳心は猿にも確かにあると思います。生存戦略として群れをつくる猿のような哺乳動物は、群れの内部や他の群れとの関係において複雑なルールをつくっているものですが、ルールの遵守や忠誠心などによって群れの仲間に信頼されなければ内部で高い地位は望めず、余りにも素行が悪ければ群れからも爪弾きにされて生存すら危うくなり、従って子孫を残せる可能性も少なくなります。だから遺伝的にも文化的にも道徳心が継承されている可能性が高いと言えます。
 万物の霊長たる人間はその先天的な心の良き働きに哲学的な定義づけしたわけです。孟子の至誠や陽明学の良知もその一つでしょう。陽明学では心が命じるままに自然に行動を起こした時こそが最も正しい行いをしているとされ、そのような心の動きと行動が同時に起こるのが知行合一です。共同体の頭から万引きを命じられてもしないという行動は、損得(岡田的道徳B・笑)で考えれば明らかに損でしょうが、倫理観・道徳心・良知・良心から見れば絶対的に正しいのです。
 道徳心を伸ばすのは共同体だとよしりん先生は仰いましたが、全くその通りだと思います。川崎の不良グループの共同体は上村君の道徳心を摘み取ろうとし、それに反抗したから彼は殺されてしまったわけですが、先祖代々の知恵と掟を伝承する隠岐の漁村の共同体なら彼の道徳心を確固たるものにしたと思います。上村君の道徳心も、幼少時を過ごした漁村で培われたから不良に染まらない勇気を発露し得たのかもしれません。
 少年時代においては、家族にしろ地域社会にしろ属す共同体は自分の力では変えられない宿命だと思われます。だからこそ、共同体崩壊が進んでいる現代においては、猶更大人が介入しなければ子供を救うことはできないと思います。そして最後は親が覚悟を示すしかなく、今号のゴー宣では各段階における処方箋もいくつか示していただきました。覚悟を持つのに使えそうです。ありがとうございます。
 当事者意識とは、何も「戦争」に行く場合や「テロ」グループに捕まった場合の想定ばかりでなく、「無秩序」が助長させた悪の共同体から我が子が抜けられず苦悩しているようなケースも当然その対象なのです。そして、そんなケースにおいて自分が親であった場合、周辺住民であった場合、警察官だった場合などを想定しておくのも、大人の覚悟だと悟りました。「話し合い」でことが収まらない場合の次の一手や、最悪のケースを迎えた場合の想定など…。グローバリズムの進行と軌を一にしてますます「平和」が失われ「無秩序」化していく時代ですから、これは必要な当事者意識と覚悟だと思いました。

 戦争の反対は話し合い、平和の反対は無秩序 na85

 木蘭さん、新興宗教ってホント希望が無いですね。そしてつくづく思うのですが、何故こんなに珍奇な事件ばかりに遭遇されるのでしょうね。木蘭さんは邪神を呼ぶ能力のスタンドでも持っているのでしょうね、きっと。

 ボン@ブローカーさん、しゃべクリネタにブッ込んでジョジョラーmayuさんまで絡ませるとは、「ライジング・メンにJOJOの魅力を知ってもらおう会」事務局長であるna85としては、「その手があったかー!!」(笑)という気分です。URRRRRYYYYY!!(←悔しさの表れ…笑)

 ライジング※欄にもスタンド使いは多そうですな(笑) na85
No.24
115ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
第124号 2015.3.10発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、小林よしのりに関するWikipediaページを徹底添削「よしりんウィキ直し!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」… 川崎市の中学1年生、上村遼太君が惨殺された事件。加害者の少年らを少年法で保護する必要はあるのか?被害者の母親を含め周りの大人に責任はないのか?警察の対応に問題はなかったのか?どうすれば大人は子供を守れるのか?「いい人に見られた方が得」という損得勘定ではなく、あくまで道徳心を貫いた上村君の悲劇から、共同体と道徳心の問題についても考察します。 ※「ザ・神様!」…今週も、古事記にも負けない(!?)現代日本に存在するヘンてこな神々の登場!!めちゃめちゃ打たれ強い神話おじさん、シワシワの靴下を手に死んだ微笑みを浮かべるボランティア青年、そして女神ようこと全てを失ったカズオの物語!! ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!先生が良いと思う本を紹介するコーナーを作って!新聞のどんな記事を重点的に読む?ホワイトデーはどう過ごす?人間は死んだらどうなると思う?なぜフランス文化が好きなの?「文官統制」の撤廃についてどう考えてる?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第121回「川崎で殺害された上村くんの道徳心」 2. しゃべらせてクリ!・第84回「しぎゃびー!お父ちゃま大噴火!の巻〈前編〉」 3. もくれんの「ザ・神様!」・第52回「神様のいない玄関で――信じる者が救われない宗教勧誘事件簿」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 読者から寄せられた感想・ご要望など 7. 編集後記 第121回「川崎で殺害された上村くんの道徳心」  川崎市の中学1年生、上村遼太君が惨殺された事件では、上村君への同情が全国に広がっている。  不良グループと付き合ってしまったことが、最大の過ちだった。特に主犯の18歳少年Fの凶暴さは尋常ではないので、この男と知り合ったことは上村くんの不幸だった。  日頃から酒飲んで酔っ払ってキレてるような不良を、親が野放しにしていたのだから、家庭環境も問題があるし、鑑別所から出てきたばかりで、13歳の少年を惨殺したのだから、こんなのを少年法で保護する必要があるのかと、厳罰を望む声も圧倒的に高まっている。わしも同じ意見だが、ニコニコの規制に引っ掛かる恐れもあるので、名前はイニシャルにしておく。  Fは強い相手には弱いが、弱い相手にはとことん強く出る。一度キレたら限度を知らず、死ぬんじゃないかと思うほど殴る蹴るを続ける。  酒を飲んだら手がつけられない。以前から「人殺してぇー」と言っており、通りすがりの中年男性を全く無目的に鉄パイプで殴打、重傷を負わせて鑑別所に送られ、昨年末に出てきたばかりだったという。  こんな奴がまだ他にもいるかもしれず、同じような事件がまた起きても全くおかしくはない。そんな象徴的な事件なのだから、この事件に対する関心は絶やさない方がいい。  凶暴な不良グループと交流してしまった子供は、自力でそこから抜け出すことは不可能だろう。  大人がなんとか事態を把握して、抜けさせてやるしかない。  上村君自身は、グループを抜けたがっていたようだ。上村君が目の周りに青タン作って、顔中腫らしているのを見て、友達や別のグループがFに抗議もしている。  だがFのような卑怯な男は、その時だけ平身低頭で謝っておいて、後でそれを逆恨みして、リンチして殺してしまう。   いくら子供の世界で正義感のある者が守ろうとしても、守り切ることはできない。大人が出ていくしかない。大人が子供をどうやって守るのか、その方法をはっきり確定させなければならないのだ。  事件発覚直後、ネットでは上村君の母親を責める声が上がり、それに対して被害者の母親を責めるのは酷だという批判が起きた。  女性週刊誌などは母親に同情的で、5人の子供を抱えたシングルマザーで、働き詰めで余裕がなかったとか、息子の死に憔悴しきっていたとか書いていた。  また、母親のコメントとして「あの時、もっともっと強く止めていれば、こんなことにはならなかったと、ずっと考えています」などという文書が発表されると、同情の声はさらに高まった。  だが、わしは違和感をぬぐい切れない。  5人の子供の世話は大変だろうが、いくらなんでも息子が目の周りにあんな青タン作って顔中腫らして帰ってきたのに、対処しないのはおかしい。深夜に外出する子供を放置するのも、常識ある親とは言えない。子だくさんは言い訳にならない。  そんな中、週刊文春がこんな地元住民の話を載せた。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!