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kellowさん のコメント

今回のゴー宣を読んで、最近読み返した『差別論』(文庫本)の207頁の投稿文を思い出しました(「自分は反差別だ」と聞いてもないのに表明し始め、実は対象を利用して正義の味方ぶりたいだけの無自覚な差別者の話と、無知であるためにこれまた無自覚に差別心を露呈させてしまう人の話です)。

以前からネトウヨと反対の立場のはずの人たちが無自覚に差別をしているという点がずっと気になっていました。そういう「勝手に弱者認定して悦に入る差別」(こういうのを逆差別と言うのでしょうか?)を考えるきっかけとして、今回のゴー宣は大変わかりやすかったです。「漫画」や「沖縄」を別のことに置き換えるといろいろと見えてくるものがあります。

現在のゴー宣では皇位継承問題に関連して、男尊女卑という差別にどう対処するかも重要なテーマだと思います。今も議会で汚いヤジを飛ばしたり、時代にそぐわない専業主婦を強引に推奨しようとしたり、男系固執派が女性差別の表出として女性宮家に反対したりしているという件がありますが、それらに反対するあまり「女性」を無条件かつ過剰に持ち上げ、本当にフラットに問題を解決しようとする中で邪魔になるようなことはしたくないなと思いました。また、自分の中の男尊女卑感覚を警戒するあまり女性を逆差別していないかと不安に陥り、結果として何も言えなくなってしまうということにもなりかねないと思います。そうして傍観者になってしまったら、「今の日本人の無関心が悪い」などと言う資格もなくなります。

なので今回のゴー宣で提示されたことも、「サヨクはどうしようもないな」などと切り捨てず、自分に引きつけて考えていきたいです。そうやって物事の本質を押さえておけば、いろいろな差別の問題にも臆さず思考を進めていけるように思いますし、ひいては現場で生かすことができるんじゃないかと思っています。
No.77
93ヶ月前
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第135号 2015.6.2発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、小林よしのりに関するWikipediaページを徹底添削「よしりんウィキ直し!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…作家・明治学院大学教授の高橋源一郎が自民党の「改憲マンガ」や「嫌韓マンガ」を批判している。しかし高橋の主張には、漫画文化に対する偏見が潜んでいる。「作家の主張」が込められた作品は悪なのか?主観で描かれるのは「幼稚」なのか?さらに沖縄も「弱者」認定する高橋に徹底反論!沖縄県民は「絶対的被害者」で「善人」なのか?「偏見」を抱き「差別」しているのは誰なのか、真実を見極めよ!! ※「ザ・神様!」…大好評!前回に引き続き特別編・もくれん風『中国びっくり取材紀行』をお届け!“東洋のベニス”蘇州でうっとりしながら夜を過ごす一行の前に、ヤバイおばあさん現る!! ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!ギャグ漫画家の自分が保守を自称するという事について、どう思っている?スーパーの鮮魚コーナーで、パック詰めされている刺身に抱く切ない気持ち…?アメリカとの戦争に突入した戦前の日本は、十分な備えをしていたのか?日本人は戦争に向かない民族?スージョ、プ女子、カープ女子、オリ姫、ウマジョ等々の出現をどう思う?ダウンタウンの松ちゃんは自主防衛論者!?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第131回「漫画・沖縄、弱者認定の落とし穴」 2. しゃべらせてクリ!・第95回「のどかにうつらうつらの昼下がりぶぁい!の巻〈後編〉」 3. もくれんの「ザ・神様!」・第58回「もくれんの『中国びっくり取材紀行』・その3」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 読者から寄せられた感想・ご要望など 7. 編集後記 第131回「漫画・沖縄、弱者認定の落とし穴」  5月28日の朝日新聞「論壇時評」で、作家・明治学院大学教授の高橋源一郎が自民党の「改憲マンガ」や「嫌韓マンガ」を批判している。  わしは問題の「改憲マンガ」も「嫌韓マンガ」も読んでいないが、それらのマンガに「 作家の主観がない 」ことを知っている。「改憲マンガ」は自民党の改憲政策のCMだし、「嫌韓マンガ」は2チャンネルの匿名の嫌韓情報の絵解きマンガである。  高橋はこれらのマンガを批判するとき、どうやら暗に『ゴーマニズム宣言』も射程に入れてるようなので、彼のマンガ文化に対する偏見を指摘しておかねばならない。  高橋はこう書くのだ。 マンガは、素晴らしい表現力を持つ文化だ。なのに、これらの作品は、マンガの幼稚な部分ばかりを強調する(たとえば、善人はいい人っぽく、悪人は悪い人っぽく描く、とかね)。マンガへの愛も尊敬も感じられない。そこでは、マンガは、作者の主張(その主張が何であろうと)のために用いられる単なる手段、いや作家の横暴に反抗できない奴隷のようなものにすぎない。何かを奴隷にして苦痛を感じない人間は、他のなにかを奴隷のように扱うことにも無頓着になるんじゃないかって、ぼくには思えるんだ。  何とも気色の悪い文章だ。それは、64歳にもなって新聞で「…、とかね」だの「…って、ぼくには思えるんだ」だのと、カワイコぶった言い回しをしているせいだけではない。  高橋は明らかに、漫画に対して特別な偏見を持っている。「マンガは、素晴らしい表現力を持つ文化だ」と持ち上げられてもわしは特に嬉しくはない。映画でも、小説でも、音楽でも、素晴らしい表現力を持つ文化であって、漫画が特別というわけではない。   漫画に限って持ち上げるのは、漫画は相変わらず一段低級な文化のはずだと、高橋自身が思い込んでいる表われだろう。漫画を少数者・弱者の括りに入れ、勝手に美化しているのだ。  サヨク傾向の知識人が、「アイヌは、素晴らしい文明を持つ民族だ」というのと同じ感覚である。   そして、「虐げられているアイヌ民族」を捏造して「弱者の味方」になろうとする連中と同様に、高橋も「虐げられている漫画文化」をかばう「弱者の味方」を気どっているのである。 どうしてもサヨクにはこのように、「弱者」に対して特別な偏見を持つ習性があるのだ。  全てのジャンルの文化には、良質から悪質まで、ピンからキリまである。漫画には幼児性愛マンガだってあるし、映画にはピンク映画もあるし、小説には官能小説だってあるし、低級と思われるそれらの作品群の中でも良質と悪質があるかもしれない。  文章ならばどう書き、どう読んでもいいが、漫画というものは愛を持って描いて、愛を持って読まなければならないものだなんていう感覚は、完全に差別である。  善人はいい人っぽく、悪人は悪い人っぽく描くというのは、『ゴーマニズム宣言』に反感を持つ者らから、耳にタコができるほど毎度毎度言われていることだが、わしはそれを「漫画の幼稚な部分」とは思わない。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!