na85さん のコメント
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第142号 2015.8.4発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…憲法学者の圧倒的多数が「違憲」と判断している安保法制。その見解を崩せないと見るや、今度は違憲論を唱える圧倒的多数の憲法学者の意見は、無視してもいいと主張し始めた。大多数の憲法学者の真っ当な意見を排除して憲法解釈を変更し、憲法を空洞化してしまうという蛮行は、大日本帝国憲法の下でも起きたことがある。「天皇機関説事件」である。日本は同じことを繰り返すのか?謙虚に歴史から学べ!!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!女性専用車両は男性差別?「大東亜論」で女傑スペシャルは描かないの?今のTPP交渉をどう見てる?「ネトウヨは進化している」という反論をどう思う?乳母車に乗せた子供をデモに連れ回す母親はアリ?ナシ?…等々、よしりんの回答や如何に!?
※著名なる言論人の方々の立派な御意見を思いっきり褒めそやす「御意見拝聴・よいしょでいこう!」。保守論壇の重鎮、渡部昇一・中川八洋両氏の『皇室消滅』、いよいよ本文に入ります!小泉純一郎は日本人ではない!?共産党の巨大なる陰謀によって日本は破壊される!?あな恐ろしや!!!色々な意味で背筋が凍る中川先生のご高説、心して拝聴しましょう!
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第137回「天皇機関説事件の再来」
2. しゃべらせてクリ!・第102回「沙麻代ちゃん!貧乏人に甘い顔せんでクリ!の巻〈前編〉」
3. 御意見拝聴・よいしょでいこう!・第3回「『皇室消滅』③日本は共産党に支配されていた!?」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
第137回「天皇機関説事件の再来」 憲法学者の圧倒的多数が、安倍政権が成立させようとする安保法制を「違憲」と判断している事実は、もはや動かしようがない。
安倍政権は「合憲」と主張する憲法学者も普通にいるはずだとたかをくくっていたのだろう。だからこそ、ろくに調べもせずに参考人に違憲論者の長谷部恭男教授を招致するという特大オウンゴールをやらかしたわけだし、それを取り繕おうとして菅官房長官は「合憲とする憲法学者もいっぱいいらっしゃる」と発言し、実際には3人の名前しか挙げることができないという醜態をさらして、さらに傷口を広げたわけである。
ここまで来てようやく、安倍政権やその支持者である自称保守派の言論人たちは憲法学者の「違憲」の見解は覆せないということを理解したようだ。そこで今度は、違憲論を唱える圧倒的多数の憲法学者の意見は、無視してもいいと主張し始めた。
例えば拓殖大学特任教授・森本敏は、「 憲法学者の意見が憲法に関する意見のすべてではない。政治家は現実を見て憲法解釈のギリギリを行っている 」と発言している。
要するに、憲法学者の意見は憲法の条文だけを見て言っているが、それでは現実に対処できない。そこは政治家が判断すると言うのだ。
こんなのが防衛大臣をやっていたことにも呆れるが、現実を見ていようがいまいが、 今回の安保法制は「憲法解釈のギリギリ」ではなく、明らかに「逸脱」である。
現憲法では現実に対応できないというのなら、改憲しなければならないのである。
そして、「ギリギリ」か「逸脱」かを判断するのが憲法学者の役割である。
立憲主義とは憲法が国家権力を縛るものであり、その時の権力者である与党政治家の判断で憲法がどうとでも解釈できるというのなら、もう憲法に意味はない。 こんなことは、立憲主義の基本中の基本である。
ところが安倍政権やその取り巻き連中はほとんど「立憲主義」という言葉すら知らないほどの低レベルで、今や自称保守の間では「安保法制を違憲とする憲法学者たちは現実知らずだ」という言説が大流行という有様である。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
本当にカッコいいの一言です。「米軍基地には出て行ってもらって、自衛隊を軍隊にして、自国は自国の軍隊で守る。こう言うと、大概、経済的に不可能だ、とかって言い始める」と、本当は従米でしかない好戦右派を徹底批判し、同時に「今の憲法9条っていうのは、日米安全保障条約と貼りあわせの一枚のコイン」だから「9条を守るんだったら、結局日米同盟を認めなければいけない」と、返す刀で潜在的に従米である反戦左派も批判されました。そして「今の日本人は独立心を失っています」「わしが多くの日本人を覚醒させて、本当の独立国というものを築く、そう考えています」と宣言されました。
また、「日本とアメリカの出会いは砲艦外交」で、最終的に米国と戦わねばならなかったことは「日本の開国以来の運命」だったと、150年戦争史観の立場から大東亜戦争を肯定されました。しかし、支那大陸に入り込んでいったことは侵略だったと明言され、韓国の植民地化についても、植民地を持つことが一流国の条件であったという当時の時代背景にも拘らず、道義的に問題があったとされました。ここには中国や韓国のメディアに向けたメッセージが含まれているのは勿論ですが、これは西郷イズムや玄洋社の大亜細亜主義という日本に歴史的に存在してきた対外的な理想主義であると思います。このようなことを外国マスコミの前で伝えられたことは本当に凄いと思います。
さらに、各国の報道陣が集まっていることを踏まえて「国際連合を戦勝国体制にしておくってのを、そろそろやめませんかね」と、戦勝国が常任理事国を独占している現在の国連の体制を改革する必要性も訴えられました。これには、第一次大戦後のパリ講和会議の国際連盟委員会において、大日本帝国が人種差別の撤廃を明記するべきだと主張した史実に通じるものを感じさせました。
このように、全編にわたってよしりん先生の会見の言葉は、現在の現実主義にまみれた日本の為政者の言葉との対比から一層輝いて見えました。
そして、心に響きました! na85
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