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na85さん のコメント

 号外の配信、ありがとうございます。

 自称保守の側から毎日のように垂れ流される「米国に抱き着きたい」という感情に基づく「中国脅威論」は、今回の号外による関係各国の正確な情報分析と、そこから導き出される「非脅威論」で、ほぼ完全に論破されたと思います。自称保守にこれを聞き入れる強さや賢さはあまり期待できないことこそが最も懸念材料なのですが…。
 それにしても、民族性というものは何百年経っても変わらないものです。韓国の事大主義、中国のまとまりの無さ、ロシアの侵略性、米国の絶対正義病、日本の事なかれと増長との反復…。戦前は中国本土(満州より南、長城以南)への日本の不必要な介入が東亜における紛争に米英を介入させる口実を与え、戦後は中国に対する不必要な恐怖心が米国への日本の属国化を進めています。そして、米国には事なかれ、中国には増長という今の姿勢のままでは、いつの間にか地球の裏側での侵略戦争において米国の先兵になっていたという事態になります。
 台湾も北朝鮮も中国も、やはり現状維持が望ましいのかもしれません。米国も中国も戦争する覚悟が無いわけですから。もし日本の保守派が好きな台湾独立派を本当に応援したいのなら、あるいは、もし日本のリベラルが主張するように北朝鮮人民に本当に同情するのなら、日本が米国からの独立を果たして外交のフリーハンドを得ることから始めるしか道は無い、そういう結論に達します。
 中国の野蛮性が欧米人の認識として定着してきたのは良いことですが、これには経済的な理由もあるような気がします。中国ではベビーブーマーの高齢化と一人っ子政策による少子化が進み、これにより市場は急速に縮小しており、また賃金上昇によって世界の工場としての魅力も失われています。進出している欧米の企業から本国に伝えられる情報も、今までは欲に目がくらんで上がらなかったものが徐々に正確さを取り戻してきたのかもしれません。
 しかし、中国の経済状況には関連する別の懸念もあります。景気刺激としてのインフラ整備には非常に無駄が多く、富裕層以外の人民には投資する余裕が無くなってきているはずです。つまり、中国の民主化などは絶対にあり得ませんが、崩壊の目はあるような気がするのです。
 難民という名の民族大移動は欧州でも起こっており、もはや世界のトレンドともなっており、東アジアで起こっても不思議はありません。米国政府やグローバル企業群の命令でTPPが推進されているわけですが、その労働分野では移民の受け入れが推奨されている時期なのです。ここにも米国が暗い影を落としています。

 たとえ中国が脅威でなくても、米国にNOが言えないと日本に未来は無い na85
No.24
112ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
(号外 2015.9.7発行) ゴーマニズム宣言 「中国の軍事パレードは有難かった」  中国が坑日戦勝記念日としている9月3日、中国共産党と軍、政府は「抗日戦争勝利70周年」の記念式典を開き、大規模な軍事パレードを行った。  他の戦勝国の多くは、日本が東京湾上の戦艦ミズーリで「降伏文書」に調印した9月2日を対日戦争勝利の記念日としているが、中国では国内で祝賀行事が行われた翌3日を記念日としているそうだ。  10年前の終戦60年の際も記念式典は行われたが、この日に記念行事を開催することが定例化されていたわけでもなく、 法律で9月3日が「抗日戦争勝利記念日」と定められたのは習近平体制になってから。この日に軍事パレードが行われたのは、今年が初めてである。  中国の軍拡・覇権主義路線に対しては、国際社会、特に欧米からの不信感が増大している最中である。G7の西側諸国の首脳がこの行事に出席しなかったのは、もはや中国の「反日プロパガンダ」が過剰で歪んでいるということを先進諸国が周知しているからであり、「軍事パレード」という覇権主義の誇示が野蛮だという認識も共有されているからである。  西側諸国のこの反応は習近平にとっては誤算だっただろう。   日本は「抗日」という言葉に過剰反応する必要はない。支那の兵法の伝統は「指桑罵槐」(しそうばかい)であって、「桑を指さして槐(えんじゅ)を罵る」だから、抗日と言いつつ、武器の陳列を見れば、対アメリカの核弾頭ミサイルが一番目立つ。   国内的には共産党政権が軍事を一手に握っていることを誇示し、統治を安定 させる目的がある。  その目論見はある程度は成功し、テレビでパレードを見た庶民の多くは自国が強国であると実感し、好意的に受け止めたらしい。  とはいえ、この日の北京を青空にするだけのために、周辺地域1万以上の工場が操業停止、車の量や建設工事まで激減させられ、北京周辺の経済状況は一時マヒ状態となった。  折しも中国経済は減速が懸念されている時でもあり、「こんなことにお金をかけている場合か」と冷ややかに受け止める市民もいて、反応には温度差があったという。  こんな軍事パレードの映像を朝から晩まで見せられれば、日本人は恐怖を感じるだろう。またしても中国脅威論が感情的に高まることは確実で、安保法制賛成の世論が増えてしまうかもしれない。   これでは、中国はまるで安倍総理を応援しているようだ。不思議なことに、安保法制成立の最大の応援団が中国という状態である。   アメリカでは、9月2日の対日戦勝記念日に合わせた声明でオバマ大統領が日米関係について「 かつての敵国が最も安定した同盟国となり、和解の力を表す手本だ 」と称賛し、暗に中国を牽制した。  こうなると、あたかも日米が手を組み、日本海を挟んで中国と対峙するという、「新冷戦」的な対立図式が出来上がったかのような感覚が生じる。そして、その緊張状態に恐怖して、日本はますますアメリカの属国化を加速させて行くのだ。   韓国の朴槿恵大統領は記念式典と軍事パレードに出席し、破格の厚遇を受けていたが、これは外交上、完全な失敗である。  今回の記念式典や軍事パレードには、中国の覇権主義を警戒して西側諸国の首脳が全く出席していない。中国はその点で明らかにメンツをつぶされている。そんな中で韓国だけが出席したのだから、そりゃ厚遇もするだろう。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!