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(上図 あなたはお金のしくみにこうして騙されている 徳間書店)


本日の記事は新聞赤旗の1面から。

“社会保障削減”を明記 政府が「骨太方針」素案
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-06-07/2013060701_02_1.html

政府は経済財政運営の基本指針「骨太方針」素案を示した。

財政赤字の削減のために、医療や年金という社会保障を削減し、消費税を増税し、生活保護支給額を削減するという。

全く必要の無い政策である。

主な内容は以下の通り。


・財政赤字解消のために、国・地方のプライマリーバランスについて財政赤字の対GDPを半減させ、2020年までに黒字化する。

※プライマリーバランスとは、税収など本来の収入で、社会保障や公共事業などの予算がまかなえているかの指標。国債の支払いと国債の収入を歳入と歳出から差し引いたもの。

・財政赤字削減のために社会保障削減を明記。具体的には高齢者の医療の自己負担の増加、年金支給額の増加を抑制する「マクロ経済スライド」を早期に実施。生活保護のあり方の見直しなど。

・財政赤字削減のために消費税を14年に8%、15年に10%の増税に着実にとりくむと強調

以上のような素案が出されたと。

これは、必要性の無い福祉切捨てであり、中低所得者への増税である。

何故、必要性が無い政策なのか?

給付削減の口実となっている財政赤字は、福祉を切り捨てなくても、増税をしなくても返済できるためだ。

これは、昨日の埼玉弁護士会の講演会の二次会でも話したことだが、日本の財政赤字は増税をしなくても返済可能である。

打ちでの小槌としての日銀が存在するからだ。

日本の財政赤字は円建てである。

円と言うお金は、日銀がいくらでも無から作ることができる。

現在でも日銀が国債を大量に銀行から購入している(量的緩和)。

いくらでも日銀が市場からも政府からも購入できる。

日銀が国債を大量に購入して困るのは、通貨が市場に出回りすぎてしまい過度なインフレになることだ。

しかし今の日本はデフレである。

そのため黒田日銀は、今後の2年間で銀行が保有する140兆円以上の国債を購入しようとしている。

それだけ購入しても日銀が目指す物価上昇率2%を達成できるはわからない。

この日銀が購入しようとしている140兆円以上の国債を、市場から購入せずに政府から購入すれば良いだけである。

それだけで、現在の財政赤字約750兆円を600兆円に減少させることが出来る。

そもそも、750兆円の返済の財源も一瞬にして作り出すことが出来る。

政府が750兆円通貨(実質的価値は無価値なコインでよい)を発行し日銀に買取らせればよい。

日銀の帳簿上で通貨は無から作れる。
以下のように帳簿上で数字を入力するだけだ。

日銀の帳簿上で

借方(資産) 750兆円コイン   貸方(負債) 政府預金750兆円

が発生する。


政府の側の仕訳では

借方(資産) 政府預金750兆円  貸方(資産の減少) 750兆円コイン

となる。

この750兆円の政府預金で政府は、750兆円の日本円を確保したのである。

この750兆円で毎年の国債の支払いをしていけばよい。

(参考 下図 あなたはお金のしくみにこうして騙されている 徳間書店)
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インフレになりそうだったら、日銀に日本円を吸収させればよい。

現在の日銀のように銀行の財テクのために140兆円を渡すような間抜けな景気対策をしなくてすむ。

増税も社会保障削減も全く必要の無い政策だ。

このように不要な財政赤字問題が口実になり、増税や社会保障削減が行われていくのが操作される民主主義の現実である。

根本的な問題は、政府が通貨を創造できない通貨発行権の問題に行き着く。

政治とお金が分離した政「金」分離体制が続く限り、このような詐欺的理論が今後も国民を苦しめる政策の口実に使われていくだろう。

このシステムが欧米で歴史を通じて歴史的に形成されてきたのは言うまでも無い。

そのことを指摘する政治団体が、議会に存在しないところに現在の日本の末期症状がある。

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