いまさらですが、冬ですねー。ぼくは新潟県に住んでいるのですが、昨日、窓の外を見てみたら真っ白になっていてびっくりしました。ああ、またこの季節がやって来たのかとしみじみしてしまいます。市内は山間に比べればそれほど降らないのですが、それでも積雪量は相当のもの。長靴なしでは外に出ていけない季節がまたまた訪れました。鬱。

 それはまあどうでもいいのですが、2012年もそろそろ終わりということで、今年読んだ本のベストなど挙げてみようかと思います。読書メーターなどを確認してみると、今年読んだ本は(漫画を除くと)せいぜい百数十冊ということのようです。

 少なっ。昔のぼくはけっこうたくさん本を読んでいたんだけれどなあ。すっかり読まなくなってしまいました。来年はせめて1日に1冊くらいは読めるように頑張りたいところですね。

 ほんとうは1日に2冊、3冊読めればいいのですが、時間的にはそれはちょっとむずかしいところです。はあ。1日が48時間あればいいのに。そういうわけで「今年ぼくの人生に影響を与えた本トップ5」を挙げていきます。Go!

第5位  中村淳彦『職業としてのAV女優』

職業としてのAV女優 (幻冬舎新書)

 第5位は中村敦彦さんの『職業としてのAV女優』です。アダルトビデオの世界に迫った本は枚挙に暇がないながら、これは最新のレポートということで価値があります。

 著者によると、AV女優たちを取り巻く環境はここ数年で劇的に変わっているのだとか。かつては「決してひとにはいえない商売」であり「なるべく早く辞めたい仕事」であったAV女優という仕事ですが、いまではほとんどの女優が「なるべく長く続けたい」と望んでいるという報告には驚かされました。

 しかも、そういうふうに望んでいる女優は多くても、じっさいに生きのこれる女優は数少ないという過当競争の時代にAV業界は入っているのだとか。

 AVというふだん日のあたらない世界で、女優たちはどのようにして生きているのか。それをあまり感傷に染まらず、客観的に描いた好著だと思います。日本の「見られるセックスワーカー」たちの実態を知りたいと思われる方にはオススメの一冊です。

第4位 アルテイシア『モタク モテるオタクになる恋愛ガイド』

モタク モテるオタクになる恋愛ガイド

 「モテるオタクになる恋愛ガイド」。このタイトルを見ただけで引いてしまうひともいるかもしれませんね。じっさい、ぼくもあまり期待してはいませんでした。しかし、これは案外、いい本です。

 「モテたくない」「恋愛したくない」というひとに向かって無理に恋愛を押し付けているわけではなく、ただ「恋愛したくてもやり方がわからない」というひとに向かって、セックスの方法なども含めた実践的な恋愛術を教示しています。

 2012年はこのアルテイシアさんの本を片端から読み進めた年でした。『59番目のプロポーズ』、『続59番目のプロポーズ』も良かったのですが、どちらか一冊を選ぶという話ならこっちかな、と思いますね。

 今年もクリスマスを目前にして、一向に恋愛できそうにないダメオタクのぼくですが、この本を参考にして動きつづければそのうち恋人ができる――ことはないか。今年も宮沢賢治の「よだかの星」でも読んで年の瀬を過ごしたいと思います。