ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)

 いま、『ソードアート・オンライン』がおもしろい。この場合、原作小説のことであり、そしてそれを映像化したアニメ作品のことだ。アニメのほうはニコニコ上で見れるから、未見の方はぜひ見てみてほしい。そしておもしろそうだと感じたら、原作小説に手を出してみるといい。 

 原作は、ライトノベルのオールタイムベストともいうべき傑作である。主人公のキリトが仮想空間上に形づくられたファンタジー世界に閉じ込められることになる第一部からしておもしろいのだが、何といっても凄まじいのは「アリシゼーション」と題された第四部。 

 物理学者ロジャー・ペンローズの量子脳理論を下敷きに、スリリングかつスタイリッシュかつスピーディな娯楽活劇を展開している。まだ書籍版では二冊が刊行されただけだが、この先、物語は延々と続くことになる。実は第三部までをすべてまとめたものより、第四部ひとつのほうが長いのだ。 

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