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「戦後40年」を考える 平和を語ると「ヘイワ」と揶揄される時代に
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「戦後40年」を考える 平和を語ると「ヘイワ」と揶揄される時代に

2015-05-09 14:09

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      * 堀潤のテレビでは言えない話 vol.40 *

          ~ベトナム戦争終結から40年を考える~

             

                 発行:8bitNews  2015.5.9 

                   

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    みなさん、こんにちは。
    堀です。
    今週からニコ生でのニュース解説番組「みんなのクロス」をスタートさせました。
    NHK退職後、批評家の宇野常寛さんの計らいですぐにニコ生でのブロマガをはじめ、平日夜は毎晩「ネルマエニュース」の放送を続けてきました。
    組織を離れ、孤立しがちな中、ニコ生ユーザーの皆さんとのやりとりにどれだけ支えられたか。本当にありがとうございます。
    退職から2年。NPO法人8bitNewsの代表として市民発信の発展に力をいれる一方で、幸いにして、WEB、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌と様々なメディアで発信を続けられています。多くの人たちの理解に支えられここまで過ごすことができました。
    とても感謝しています。
    一方で、業務が拡大する中ニコ生での発信が極端に少なくなってしまい申し訳無く思っておりました。
    そこで、この5月から専属のスタッフを雇い、ニコ生での再出発をはかることを決心。
    週二回の生放送とブログの定期発信を再スタートさせることにしました。
    専属スタッフは「やまだちゃん」といって、実は僕が平日毎朝7時からTOKYOMXで放送している「モーニングCROSS」のアシスタントプロデューサーとして番組立ち上げから関わってきた人物です。春からフリーランスになりましたので、僕らの仲間になってもらうことにしました。
    このブログも時々「やまだちゃん」が登場するかと思いますので、お見知り置きを。

    みなさん、ぜひこれからも引き続きよろしくお願いいたします!

    さて、復帰第一弾は、ジャーナリストの野中章弘さんとの対談です。先日、J-WAVEのスタジオにお招きし、「映画『ハーツ・アンド・マインズ/ベトナム戦争の真実』から考える戦争の不条理さ」と題して、終結から40年を迎えたベトナム戦争を通じて、戦争と平和についてあらためて考えるお話を伺いました。ぜひみなさんにもシェアできたらと思い、対談の全文を掲載いたします。

    今夜9日夜7時からの堀のニコ生「みんなのクロス」でもベトナム戦争について取り上げますので、関心のある方はぜひごらんください。

     

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    堀)

    ベトナム戦争終結から40年を迎えました。

    そんな中、皆さんにご紹介したいドキュメンタリー映画があります。実は、1975年にアカデミー賞の最優秀長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した映画「ハーツ&マインズ ベトナム戦争の真実」が今、リバイバル上映されてるんです。日本各地で。

    ベトナム戦争を扱った、所謂、事実を基にしたドラマの映画はご覧になった方は多いと思いますが、ドキュメンタリーでの映像ですから、当時の貴重な戦闘の様子、生々しい証言、そして、政権の内側にいるよ
    うな人間の証言なども記録されてるんです。今見ても全く色褪せない。

    ※映画「ハーツ・アンズ・マインズ」予告編

    https://youtu.be/aS7QfGR2CHs

    今夜はジャーナリストとしてベトナムを取材された経験もある、アジアプレスインターナショナル代表で早稲田大学政治経済学術院、ジャーナリズム大学院の教授でいらっしゃいます、野中章弘さんをお迎えして「ハーツ&マインズ ベトナム戦争の真実」から見えてくる戦争の不条理さ、

    そして、戦後70年をむかえる今、私たちが考えるべき課題について、お話を伺います。

    野中さん、こんばんは。


    野中)

    こんばんは。


    堀)

    よろしくお願いします。この映画、改めて僕も見てみまして、テーマとして、色褪せないどころか、今まさに我々が考えなくてはいけない課題を提示している作品だなと思って見ました。

    野中さんはいかがですか?


    野中)

    40年前に作られた映画ですけど、今見ても本当にものすごいインパクトがあるんですよね。

    インパクトがあるというのは、単に映像がショッキングだということではなくて、この映画が描いているもの、問題提起していることが今も、きちんと生きているということなんですね。

    ですから、単に昔の戦争を振り返るというのではなくて、今、我々の世界がどうなっているのかという事を考える上でも、ものすごい貴重な示唆を与えてくれる映画なんです。

    ですから僕も、10何回見ましたけど、本当に素晴らしい、ベトナム戦争のドキュメンタリー映画ですね。最高傑作のひとつです。









    堀)

    ある種、そこに大義があるかのように旗を立てて、国民を熱狂させ、ベトナム戦争を遂行する。

    ところが、そこで見えてきた戦争の不条理さの中でジワジワと声を上げる人たちがいる。

    軍隊から逃げ出そう、でも戻ってきて真実を伝えたいと。そういう思いで法廷に立ったり。

    ところが、蓋を開けてみると非常に政府の思惑というのが、国民に見ない形で様々なものが渦巻いていて。それをまた内部告発していくような様子。非常にこの様子というのは、ひょっとしたら今、日本も特定秘密保護法が施行されたりだとか。こうして、どんどん、日米ガイドラインの見直しとか、集団的自衛権行使容認とか。僕らの手の離れたところで話が進んでいく中で立ち返って考えるにはいい機会になりそうですよね?

    若いリスナーの皆さんの中には、そもそもベトナム戦争のことを知らないという方もいらっしゃると思うです。ベトナム戦争当時、野中さんはおいくつでしたか?


    野中)

    僕は1969年に高校に入って72年に大学だったんですね。ですから、ちょうど、中学高校大学とその時代はベトナム戦争はずっと続いていた時代でした。


    堀)

    どのような報道をご覧になっていたんですか?


    野中)

    その当時は、今の若いリスナーの人たちは全く覚えないと思いますけど。ちょうど、スチューデントパワーと言ってですね、若い学生たちが反権力ということで戦っていた。街頭の出ていた時代なんですよね。

    特にベトナム戦争の場合は沖縄から米兵がベトナムへ戦いに行くということとか。それから、たくさんの日本人のジャーナリストがベトナム現地に行って戦場の実態を伝えてきたんですね。

    ですから、そういう時代の風をずっと感じてましたのでね、「この戦争、これで本当にいいのか?」っていう思いを高校生の時代から思ってました。


    堀)

    この映画の中でかなりアメリカの政府に対しても厳しい批判的な声というのを取材して表に出して行く。そしてアカデミー賞という舞台でも評価されていくわけですけど。

    今見るとよく、こういう現地をきちんと引き出して記録してパブリックに出していったなという。ある種、報道の自由、言論の自由というのをどこかで担保しなくてはいけないというそうちが働いていたと思うんですが、今の時代と比較してみると野中さんはどうご覧になってますか?


    野中)

    ちょうどこの映画の中にも出てくるんですけど、40数年前ペンタゴンペーパーズとかですね。

    覚えてる方もいるかもしれませんけど、ベトナム戦争の秘密記録を暴露するっていう人もこの映画には登場してくるんです。ですから、ある意味、アメリカのジャーナリズムが最も元気だった時代かもしれません。70年代というは。

    ただ、その後、ここ20数年間に起きた戦争、湾岸戦争とかイラク戦争ではですね、国家が情報をコントロールする。ジャーナリストの活動を規制して、自分たちに不利なことはなるべく伝えないという情報コントロールが徹底してきましたのでね。

    それから比べるとベトナム戦争、60年代後半~70年代にかけてのジャーナリストの取材というのは今と比べると考えられないくらい程、自由だったのかなと思いますね。


    堀)

    今は唯一、ウィキリークスのような存在があるから内部情報は外に出てくるという微かな希望と言ったらアレなんでしょうか…

    当時のベトナム戦争の状況というのは、太平洋戦争、第二次世界大戦が1945年に終結して、朝鮮戦争もあって。その後の過程というのは改めて教えていただけますか?

     
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