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――今夏も盛り上がったG1クライマックスですが、決勝戦の組み合わせがケニー・オメガvs後藤洋央紀になったことに多方面から驚きの声が挙がってましたね。
――前座のベテランレスラー的な存在ですよ、それ(笑)。
Z 後藤選手は今年春のNJCの決勝にも進んでいるし、新日本にとっても再浮上させたいレスラーではあるんだろうね。
――でも、この決勝の組み合わせだと「外国人選手初優勝」が濃厚になってきますよね。
Z いやあ、そうはいっても新日本って「カ、カテエ……」ところがある。他団体の選手がいくら活躍しても決勝にすら残さない。そういう固さがあるので、この組み合わせでも「外国人のケニーは優勝できないんじゃないか?」っていう雰囲気はあった。
――結果が読みづらい組み合わせではあったんですね。
Z そういう意味では、いまの新日本の中でできるサプライズな組み合わせだった。
――「外国人選手初優勝」は今年の1月に起きた外国人レスラーたちの離脱も大きかったんでしょうか。
Z いくら外国人選手を育てても、最終的にはWWEに移籍しちゃうという八方塞がりなところはある中で、ケニーにもWWEから何度も声がかかってる。でも、ケニーは日本のプロレスが大好きだから、WWEのオファーには乗っていない。
――ケニーはWWEに興味がないんですかね。
Z ケニーの場合はもともとカナダでプロレスをやってるときにDDTの路上プロレスの映像を見て衝撃を受け「日本でこのプロレスをやりたい」と決意した。自分でプロモーションビデオを作ってDDTに売り込んだところを高木(三四郎)大社長の目に止まって念願の日本で試合することになった。来日8年目だから日本語ペラペラだし、プロレス以外にもアニメやゲームも好きだったりする。筋金入りの日本好き。
――WWEに行く気配がいまのところないから新日本としてもメインを託すことができるわけですね。
Z いつかはWWEでこれまで以上の富や名声を手にしたいんだろうけど、ケニー本人はいまのスタイルは日本のほうがウケるという自信もあるんでしょう。少なくとも現時点の主戦場は日本がベストだと考えてる。
――しかし、G1クライマックス26年目にして外国人初優勝って、そこまで飛び抜けた外国人レスラーがずっといなかったということですよね。
Z G1が始まったのは90年代初頭だけど、新日本は日本人対決が主流になっていた。獲るとしたら去年のAJスタイルズだったのかなと。AJが優勝しても受け入れられる雰囲気はできていたと思うし、実際にケニー優勝にみんなが納得している。ひょっとしたらAJにはG1制覇というプラニングがあったのかもしれないけど、新日本としては「来年WWEに行くんじゃないか」という疑念があってそこまで上げきれなかったかもしれない。ケニーには少なくとも来年中はWWEに行くリスクがないと判断したんだろうね。
――ケニーは新日本と複数年契約を結んでる可能性がありますね。この優勝によってケニーが下半期の主役になりますし、かつてDDTでゴールデン☆ラヴァーズを組んでいた飯伏幸太戦の機運が高まっています。
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