4・29DEEP後楽園ホール大会の5大タイトルマッチや噂の大晦日進出、女子格闘技イベントにおける騒動など、今年も話題に事欠かない総合格闘技イベントDEEP。代表の佐伯繁さんに話を聞いてきました〜。
「NHBニュースに載ってないことはよく知らないんだわ」
――佐伯さん! 5大タイトルマッチを投入する4・29DEEP後楽園ホール大会の評判がいいですねぇ。
佐伯 いやあ、ホントは3月に大田区(総合体育館)をやるはずだったのに大失態があって……。
――えっ、狙って組んだんじゃないですか(笑)。
佐伯 じつはそうなんだわ!(笑)。もともと3月の大田区と4月の後楽園ホールでタイトルマッチをするつもりで去年から進めてたんだけど。4月の次の大会は6月になっちゃうんですよ。そうなると試合間隔を空けたくない選手がいるから必然的に4月に全部組むしかないんだよね。でも、後楽園ホールは一日中借りれるディファ有明と違って試合をたくさん組めないでしょ。目一杯組んでも12試合が限界。
――そこで気になるのは、このメンバーだとDEEP名物(?)「満員になっても赤字だわ!」になるんじゃないかって……。
佐伯 いや、採算ベースでいうと、今回は超満員で立ち見も売れ切れればなんとかです!
――安心しました。それでもギリギリですけ(笑)。
佐伯 でも、TDCホールと比べれは演出や会場費にお金がかかるわけではないので、そのぶんを選手に使えるわけなんですよ。そう考えると今回みたいに後楽園ホールでバ〜〜ンとやったほうが効率がいいんじゃないかって。毎回言ってるように「超満員の後楽園ホール」を超える会場はないしね。でもまあ今年で言うたら中規模の大会を夏に大田区でやるし、10月にTDCを押さえてるんだけどね。あー、大変だ……(遠い目で)。
――今回は怪我の功名じゃないけど、あらためて後楽園ホールの魅力を提示できるわけですね。
佐伯 そこは後楽園満員主義でやってるKrushさんと同じですよね。だって後楽園をいっぱいにするって大変だよ。総合だってウチと修斗さんだけしかやってないし。
――そこは後楽園ホールの総合格闘技文化を絶やしたくない気持ちが強いがゆえなんですか?
佐伯 やっぱり満員の後楽園ホールに勝る会場はないもん、ホントに。いちばん見やすいし、ホントに好きな人が楽しめる空間が後楽園じゃないですか。大田区も良い会場だけど、あそこはキャパがでかすぎるんですよ。いっぱいになれば見栄えはいいですけど、半分入ったとしても凄く寂しく見えるじゃないですか。そこは横浜文体もそう。ぶっちゃけていうと、大田区は1日中借りれて、後楽園の半日使用より料金は変わらないですしね。
――じゃあ、これから大田区のイベントは増えていきますね。
佐伯 それに建てたばかりだから控室もきれいだし、飲食販売も自由ですから。だけど、あの空間をどう埋めるのかっていうのが課題になりますよね。「大田区で1000人でいいや」っていう興行が増えてもおかしくないんじゃない。
――うーん、それだと熱は生まれにくいですねぇ。
佐伯 ウチも6月と8月の後楽園ホールのあいだの7月に大田区があるのでこれは大変ですよ。あまり考えないで押さえちゃったんで。あー、大変だわ……。
――ボヤキはさておき話は4月の後楽園ホールに戻りますけど、聞くところによると選手や関係者の購入でチケットが異常にさばけてるとか。
佐伯 選手からすればタイトルマッチだから通常の試合より知人から購入を頼まれてるんでしょうね。発表されたカードを見て「これは完売するかもしれない」と慌てたのか、翌日事務所に選手や関係者の電話が殺到したんでしよ。今日はチケット一般発売日の前日(取材は2月21日)なんですけど、売れ行きは定員の半分を超えました。
――発売前に!
佐伯 こんなことは前代未聞ですね。で、これは手前味噌なんだけど、どれもウチが物語を積み重ねてきたカードなんですよ。
――対抗戦とか“飛び道具”的なカードじゃないですね。
佐伯 ウチの流れの中での集大成でここまでできるのは嬉しいですよね。
――こうなったら立ち見も出てなんとか黒字に……(笑)。これはウェブ発の情報になっちゃうんですけど、DEEPが大晦日さいたまスーパーアリーナでイベントをやるという話になってますね。