3/9ミクの日なので「あなたの好きなボカロ動画」祭りということで、みらふつでもしょっちゅう取り上げるボーカロイドを振り返ってみようと思います。以前紹介したものもあれば、取り上げそびれてたものも。整理してたら大量になってしまいました。すいません。

 まずは古い順に振り返ってみようと思います。#0309vocalo

2007年

2007年12月15日 22時50分 投稿
【初音ミク】melody...3D PV ver1.50



 初音ミク発売2ヶ月で投稿された初期の名曲「melody...」(2007年10月27日投稿)から2ヶ月足らずで作られた奇跡の3D PV。まだ MMD もない頃。こんなことが個人でできるのかとただただ驚きました。ところで最後の吸い込まれる直前の表情って宮崎あおいさんに似てると思ってるの私だけでしょうか。

2008年

2008年06月02日 00時49分 投稿
【MikuMikuDance】『Silence』(MMD Edition)【DANCE-PV】

 その後2008年2月24日にMMD(MikuMikuDance)が発表された約3ヶ月に投稿されたMMD作品の金字塔が、これ。曲は、これもボーカロイドによるトランスのジャンルで初期の傑作「silence」(2008年03月14日投稿)。

 この作品でMMDの末恐ろしさを確信し、後に、この作者かんなPさんにインタビュー。なんとポンポコPさんも来てくださいました。当時企画していた第5回同時多発変化連絡会議というので紹介しようと思っていたのですが、企画に挫折しお蔵入りに。生かせず申し訳ございませんでした。(過去の紹介記事

2008年02月21日 00:20 投稿
メルト-Band Edition-女性キーVer-歌ってみました。by歌和サクラ
 
 さて、少し時計の針を戻して、こちらはMMDが発表される3日前に投稿された作品です。

 初音ミクが発売された2007年の傑作 「メルト」(2007年12月07日投稿)の演奏してみた+歌ってみた。人間の爆発的なパワーを再認識すると共に、ボーカロイドが触媒になって、音楽活動全体を活性化させることを確信した作品。性別「姫」のティッシュ姫のベースにはまりました。
 ちなみに「恋は戦争」(2008年02月22日投稿)はこの次の日に投稿されてます。

2008年04月01日 19時21分 投稿
【鏡音リン】ココロに手書きでPVを作ってみた


 さて、2007年12月27日に鏡音リン・レンが発表された直後の傑作「ココロ」(2008年03月03日投稿)にはたくさんの素晴らしい派生動画が生まれましたが、その中で一番大好きな作品がこれ。「ニコニコで最も美しい弾幕」というタグを携えています。最近ちょっと薄いのですが…。
 この曲の派生動画の多様性は、ユーザーによるコンテンツメディアの創造力の象徴です。

2009年

2009年08月14日 21時00分 投稿
【第3回MMD杯本選】初音ミクの消失を演じて頂きました


 2008年の傑作「初音ミクの消失(LONG VERSION)」(2008年04月08日投稿)からも数々の派生作品が生まれましたが、これはその中でも極めて異彩を放つ作品で、手話で演じられます。かなり泣けます。元となった実写版も素晴らしいです。誰でも3D CGが作れるようになったことで、様々な立場の人が作品を作れることを示す象徴的な作品です。(過去の紹介記事

2010年

この年は私にとってボカロ曲が曲という何かを遥かに超える出来事がありました。

2010年03月23日 22時40分 投稿
【MMD-PV】Starduster 「はやぶさ」~はじめてのおつかい~


 2003年に飛び立ち、2010年満身創痍で帰って来る探査機はやぶさを擬人化した作品。まだ、帰還する前に投稿されました。
 幾度もあった困難がぎゅっと描かれた上に、最後燃え尽きる予定であるところまで描かれています。何度も泣けたし、今でも泣けます。擬人化あざとい。あざとすぎる!!!
 元になった「Starduster」(2009年10月17日投稿)がまた素晴らしい。はやぶさのために作られたわけじゃないというのがいまでも信じられません。
 はやぶさ帰還の様子を生中継で見られなくなりそうで発狂しそうになったのを、非公式ニコ生のミラー中継に助けられました。ニコ動ユーザー最高!

 さて、この頃から「違和感仕事しろ」と呼ばれる曲に良く気付くようになりました。あまりに人間っぽいのです。
 GUMIで「さよならメモリーズ」(2010年04月17日投稿)、【GUMI】 会いたい (2010年08月11日投稿)などGUMIの声はもともと人間っぽいこともあってとても印象に残りました。

 それもあってか、この頃急速に10代女性に広がったのではないでしょうか。若い頃からそういう曲が大好きなので、【GUMI】弱虫モンブラン(2010年04月15日投稿)あたりからびしびし来るようになったし、【GUMI】モザイクロール(2010年07月15日投稿)は、聴いた瞬間鳥肌立ちまくったし、あれよあれよという間に100万再生を達成しました。
 
 この辺りを境にボカロ曲は普通になったと思います。その後テレビなどでも普通に出てくるようになりました。印象的だったのは、GUMIのような人間により近いものよりも、初音ミクでしかもミク特有の電子的な声色を強調したものが積極的に使われたことです。ボーカロイド全体が浸透し始めたら、昔は気持ち悪がられた電子的な声がむしろ目立つので使われたのでしょう。ミクが目立っていますが、他のボカロも広まったからこそではないかと思っています。

 ところで、この年の【ロリMEIKO】 Nostalogic (single edit) 【実写PV】 (2010年03月01日投稿)すごいですよね。実写PVの中では最高傑作ではないでしょうか。MEIKOの声がMEIKOでなく、MEIKOとパフォーマーYumikoの間のなにかになってて、他に類をみない雰囲気が出てて。またこんな動画に出会ってみたいです。
 

2011年

 2011年の11月にはgoogleがミクのPVを出るくらい世界的にも知られるようになりましたが、そこで強調されたのは、創作の連鎖。あ〜、この動画とかまさにそれだなあと思いました。

2011年08月19日 18時36分 投稿
【第7回MMD杯本選】Heart Beats PV

元歌として【巡音ルカ】Heart Beats【オリジナル】(2010年06月21日投稿)が投稿され、それに気まぐれプリンス】Heart Beatsを踊ってみた(巡音ルカ)(2010年12月30日投稿)で人間が振りをつけ、【踊ってみた】Heart Beats【あぷりこっと*】(2011年02月23日投稿)で人間が歌って踊って、このPVでCGが踊ったのです。

 これからも世界を巻き込みながらどんな作品が生まれるのか楽しみです。

2013年

 なんと海外有名アーティストとミクのコラボが誕生しました。ZEDD x livetune。
 ガガプロデューサーZEDDと「Packaged」や「Last Night, Good Night」!や「Tell Your World」!!といった数々の名曲を生み出した livetuneとのコラボです。 2月25日にはその曲が公開されました。

 ZEDD - Spectrum feat. Matthew Koma (livetune Remix feat. Hatsune Miku) - Youtube

 ニコ動にも転載されてるみたいです。

 youtubeの海外中心のコメントでも人気も上々のようです。ミク、英語ネイティブではないのに、海外でも通用しちゃいそう??

 しかも、ZEDDのコメントがすごい。
 初音ミクが歌う音源を聴いたゼッドは「めちゃくちゃ興奮した」と感想。「まるで日本人が英語で歌ってるみたいだったよ。最高だったよ」と満足げだった。
 わお。これって、ちょっと日本が気になってる海外のアーティストが、とりあえず初音ミクでコラボできちゃうってことですよね。それをきっかけに日本に来日もするし、

 うまくいけば、もっともっと日本とのコラボが生まれていくでしょう。初音ミクが世界に進出していくとともに、日本も音楽の最先端の一翼を担うことになるのでしょうか? 想像を絶する世界なんですが。今後も目が離せません。(元の紹介記事

いろんなジャンル

 ここからはジャンル別にいくつか好きなのを紹介します。ボカロにはあらゆるジャンルがあって、新しいジャンルを知るのも楽しみの一つになってます。

トランス
 ボカロで知ったジャンル。そして今一番好きなのは鼻そうめんPの曲。あまりに好きすぎて冷静に紹介できません。
 【初音ミク】gift nor art - HSP&Tripshots【3DCG-PV】(2012年11月28日投稿)とか、【初音ミク】Unfragment【オリジナル】(2009年12月26日投稿)とかは、動画も凄いのでとっつきやすいです。俺妹好きな人は、ボカロじゃないけど「【Remix】「irony」歌ってみた→リミックスしてみた【歌ってみた】」がお薦めです。

ジャズ
 なんと言ってもマンガも楽しめるGYARIさんのシリーズが素敵です。とってもにぎやかでライブ感ばりばりの「ボーカロイドたちがボカロネイション収録曲をセッションしたようです」(2011年10月14日投稿)は楽しみやすいです。
 そしたら、それ以前のリンとレンの物語が感動です。「ボーカロイドたちがひぐらしのYOUをセッションしたようです」(2009年01月17日投稿)から始めて、カイト兄さんのあほっぷりを笑いながら、「CLANNADライブ」を聴いたら、月光ステージ【漫画版】と「月光ステージ」を楽しんで、ボーカロイドたちがオリジナル曲をセッションしたようです(2011年02月17日投稿)を見ると泣けます。

民謡調
 ボカロは民族音楽系も大人気です。こんなのもあります。奄美民謡「 朝顔節 」 初音ミク(2010年09月06日投稿)は、奄美民謡の忠実な再現に挑戦した意欲作です。
 この作者のブンガPさんは、ニコニコ学会でも登壇している「【邦楽BadApple!!】傷林果」の仕掛け人藤山晃太郎さんとツイッターで大論争を繰り広げたことがあります。それぞれの動画を見ればそれぞれの目指しているものもはっきりしているだけに、答えが出せない難しい問題でした。

クラシック
 ボカロはクラシックでも元気です。最近はなんといっても、冨田勲とミクのコラボありましたし!
 とりあえず、【初音ミク】魔笛:夜の女王のアリア(2008年12月18日投稿)は、誰でも知ってる曲だし、ミクはかわいいし、「モーツァルト最大の誤算」というタグに納得できるできなので是非。

 一方で全部で3時間はかかるというバッハの超大曲マタイ受難曲も2008年1月から少しずつ進んでいます。マタイ受難曲で一番有名な曲も通り過ぎました。初音ミクにバッハのマタイ受難曲を歌って…その16 あわれみたまえ(2009年06月28日投稿)。俺全曲投稿されたら、最初から最後まで通しで聴くんだ。ファンによる解説が充実しているのでクラシックに興味ある人は是非最初から挑戦してみてください。

ラップ
 以前、ボカロで音楽の未来は明るい?+。あとジャンル別お薦めあげてけ。 という記事でお薦めを募集しました。素敵な曲いっぱい知ることが出来ました。ありがとうございました。
 あがったジャンルはテクノ、エレクトロニカ、プログレ、トランス、民族調曲と普段良く聴くジャンルで、やっぱりこの辺がボーカロイドの得意な分野なんでしょう。
 そんな中、珍しいラップ調からの推薦がありました。
【第8回MMD杯本選】 初音ミク ☆ イージーデンス 【ダンスPV】(2012年02月11日投稿)。なんでも中南米はグアテマラ人のライクーPの作品だそうで、センスが日本人と全く違います。

飛べる奴いろいろ
 ぶっ飛んだ曲が大好きなので、ぶっ飛んでく順で。人によってはまったく受け付けないと思いますが。

 マイノリティ - vy1v3+kmsn(2012年02月13日投稿) こういう飛べる曲がいくらでも出てきて、ボカロすごい。

 【オリジナル】 初音ミクの あたまのたいそう(2009年05月11日投稿)ミクがあなたのために歌います。

 【MikuMikuDance】般若心経ハードコア(2010年10月24日投稿)このシリーズのおかげでかなり般若心経覚えました。ありがたい。本は般若心経入門―276文字が語る人生の知恵 を読みました。

 【初音ミク】ミクマル【オリジナル】(2008年03月10日投稿)これのおかげで世紀のキチガイレコード Planetary Assault Systems - Voodoo に出会えて本当に感謝

最後に。
 曲ではないですけど、私がボカロにハマった理由(ワケ)(2011年06月23日投稿)、「この人俺と一緒」という人多数。みんな同じような体験してるんですね!(過去の紹介記事)ボカロのおかげで新しい曲がなくなったジャンルが次々復活。ボカロすごい!

(註: Nostalogic と ZEDD x livetune は3月12日追加)