ニュース見てたら、減反政策見直し進めるという話題が出ていました。
農相 減反政策見直し進める NHKニュース
実は、ついこの間小麦の原価の話が出た時に、コメの原価とか気になって調べてました。
たとえば、
日本の農業の収益性についての簡単な資料の紹介
に、農作物別の収益性や単位面積あたりの労働時間が紹介されています(元々は岡山県の資料のようですがそちらではもう見られないようです)。
で、それによると、田んぼ1枚辺りの年間労働時間は20時間とあります。ここで田んぼ1枚は10a、33m × 33m としています。
さて、この田んぼ、日本にどれくらいあるかというと、国土交通省土地・建設産業局「土地白書」とか農林水産省平成24年耕地面積といった資料から計算すると、国土の5%強が田んぼになるようです。畑などその他の農地なども同じくらい。道路が5%弱、住宅地・工場などの宅地が3%強です。森林や水面が70%。森林など取り除いた人間の住んでいるところつまり農地、道路、宅地のうち1/4ほどが田んぼになります。
その広大な国土を田んぼ1枚あたり20時間でコメを作っているわけです。農家1戸辺りの田んぼ面積とか全国の農民の人数とかから、だいたい推測してみると、日本中の田んぼでコメを作るのに、200万人くらいの人が年間20日くらい働いているようです。
このことから、あることが見えてきます。もし、TPPなどの理由で、コメの生産量が1割2割減ってその分田んぼが放置されたら、何%という人の住んでいるところが荒れてしまうことになるのです。
私たちの環境に影響が出ないわけがありません。なんかの虫が大発生とか。水害の問題もありそうです。農業用水が老朽化しているそうで、その更新がままならないと聞いていますが、その問題がより深刻になるのです。なにより心が荒みます。
つまり田んぼというのは、広大な土地をもっとも手間をかけないで、維持している仕組みと考えることができるのです。
(追記: この記事教えてもらいました。そうそう、これも注目です。 神戸新聞NEXT|社会|酒米、減反枠超え増産へ 日本酒輸出で農水省方針 )