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ラーマガ限定「NAKED」#010
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ラーマガ限定「NAKED」#010

2014-07-29 18:00

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    ラーマガ限定「NAKED」#010
    麺場Voyage昆布と牡蠣の二層の冷やがけ
    実食インプレッション

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     麺とスープだけで美味いと唸る一杯。究極の「かけラーメン」に人気ラーメン店が毎月月替わりで挑戦する、ラーマガ限定「NAKED」。記念すべき通算第10作目は、蒲田の人気店『麺場 Voyage』が登場です。

     NAKED史上初となる「冷やしラーメン」スタイルで登場する今回の作品。海の幸の旨味を生かしたスープはなんと2層になっていて、途中で味がガラッと変わります。昆布の豊かな旨味あふれる塩スープから、牡蠣の力強い味わいが浮かび上がる醤油スープへ。帆立出汁を星型に凍らせた氷スープがさらなる旨味を加えます。国産小麦を使った麺もこの作品のためのオリジナル。

     キンキンに冷えた旨味満載のNAKEDは、今までにない冷やしラーメンの新境地にたどり着きました。


    cb368627c2fbc425ac738eed0008c8a195bb0d70北島秀一
     NAKED初の冷やしとなった今作の最大の特徴は、もちろん品名にもなっている「二層」のスープ。なるほど、スープの対流が起こりにくい冷やしで、更に具材の味に影響されない「冷やしNAKED」の特性をよく掴んだアイディアだ。

     その味わいは一言で言うなら「鮮烈」。ピュアで繊細な昆布出汁は当然それだけでも美味いが、その上層スープをじっくり味わい味蕾が開いて来た頃、下層の牡蛎醤油スープが昇って来て味わいの力強さがぐいぐい加速する。このスープを受け止めるのは冷やしらしくしっかり〆って歯ごたえのある麺。麺をすすり始めると両層のスープが一気に混じって旨味の相乗効果が爆発的に感じられる。

     更に三段階目の味変が、伝家の宝刀茸フレーク。この香ばしさとリッチさ。海の幸と山の幸のいいとこどりの味だ。

     単に「冷やしNAKED」なだけではなく、冷たい具無しスタイルである必然性をしっかりと主張した傑作だと思う。

    1c810daf91127abd46b9933195c1f7719f037f02山路力也
     今回のNAKEDは夏らしく冷やしラーメンということになったが、これはこちら側からオーダーしたものではなく、店主の貝原さんからの発案によるもの。単純な冷やがけならさておき、NAKEDとしての冷やしは表現が難しいと思うのだが、貝原さんならばきっと皆が驚き感動する一杯を創り出すに違いない。そしてその出来映えは期待を超えるものになっていた。

     このラーメンの一番のポイントはやはり「味の変化」だろう。スープを2層にしたことで、徐々に味が変わっていく楽しさ。当初は上層のスープは昆布と帆立の出汁で、下層のスープは牡蠣煮干しの出汁を使っていたが、帆立から牡蠣へのシフトがかなり繊細で分かり辛かったので、敢えて帆立を抜いてもらったら大正解。昆布と帆立の出汁の方がもちろん美味しさは勝るのだが、牡蠣が顔を出した時の感動が薄れてしまう。しかし昆布出汁オンリーのところに牡蠣が出て来ると一気に世界が変わる。この変化こそ、このラーメンの醍醐味といえるだろう。

     もちろんギミックだけではなくて、味そのものもしっかりしているのは言うまでもない。程よい塩度と旨味のバランス。暑い夏にはもうグビグビと飲みたくなるスープは、冷やしラーメンならでは。スープも麺もそして丼もキッチリと冷やしてある仕事ぶり。冷やしラーメンはあまり好きなジャンルではないけれど、これは毎日でも食べたくなる美味しさ。お見事の一杯。

    c557c6830f3e2bc329f263c11be51fa2cf589930山本剛志
     「NAKED」で冷やしをやると聞いて、正直不安がないわけではなかった。「冷やがけ」というのはそれだけで魅力的なので、創意工夫があまりなくても成立してしまう。しかし、麺場Voyageの「冷やがけ」は、やはり独創的で、店の個性に合わせた一杯になった。

     二層の冷たい出汁の上部は澄んだ昆布ベースで、真昆布の根っこだけを使ったもの。下部は牡蠣煮干しを使った濃いスープに、2種類の醤油を使って旨みを感じさせるもの。当初は、上部のスープはにホタテと昆布のブレンドになっていた。試食してみると美味しいのだが、ややしつこさも感じた。ホタテと牡蠣では貝が2種類になって重なってしまうのかも、という事でホタテをスープから抜いてみると、昆布出汁オンリーになる事でとろみが加わり、牡蠣とブレンドされた時の驚きが楽しめるようになっている。

     細麺もこのメニュー用に菅野製麺にオーダーしたもの。国産小麦3種類(「ゆめちから」「キタノカオリ」「ハナマンテン」)のブレンド。しなやかな中に、スープをしっかり掬い上げるたおやかな力を持つもの。最初は麺を丁寧に引上げ、まずは上層のスープ、後半は徐々に馴染んでくる味の変化を楽しんでみてほしい。

     丼やスープがキンキンに冷され、出汁入りの氷で味が薄まる事のない、冷やがけとして様々な工夫が凝らされた一杯、魚介にこだわる麺場Voyageの本領がしっかりと発揮されている。


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    【NAKED #010】
     麺場 Voyage(東京都大田区蒲田4-18-1)

     「昆布と牡蠣の二層の冷やがけ」750円
       一日20杯限定
       販売期間:7月1日(火)〜31日(木)
            ※麺場ながれぼしでの提供はありません
       (ラーマガ有料会員ではなくても注文が可能です)

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