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山田玲司のヤングサンデー 第404号 2022/8/22
変態漫画
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久しぶりに仕事で神保町に行ったので古本屋をうろついていたら、懐かしい漫画を見つけた。
それが今回ヤンサンで取り上げた90年代の伝説的変態文学漫画「さくらの唄」だ。
【さくらの唄とストリッパー】
この漫画はあの時代を知る人達(特にその時思春期だった世代)にとっては密かな名作で、ミュージシャンなんかにもファンが多い。
バブル期の絶頂で世の中がキラキラしていた時代に「青春の地獄」を容赦なく描き殴った(殴ったというのが実にハマる)作品だ。
当時のCMやドラマはどれもこれもキラキラで、恋も仕事もキラキラのイメージで溢れていた。
実際はマネーゲームで膨らんだ「幻のお金」で起こした醜い祭りに溺れていただけで、その行動は心底下品で無責任なものばかりだった。
当時の若者だった僕はそれが本当に許せなかった。
「さくらの唄」の作者の安達哲氏もこの時代の虚飾に耐えられない若者だったのだと思う。
そんな20代の真ん中で彼は「さくらの唄」を描き、僕は「ストリッパー」を描いた。
その後本格的に世の中は暗転して「苦役列車」などの地獄の青春ものや「闇金ウシジマくん」などの社会の暗黒面を描いた作品が増えていく。
「さくらの唄」はまさにそんな時代の先駆けだったと思う。
【自分が許せない】
若い時ほど「完璧な正しさ」を求める傾向が強い。
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コメント
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そもそも自分の存在価値を「誰か」が決めるというのも変な話なわけです。←最近で言うとブリジットの性自認問題がそれですかね? 架空の人物なわけですが曖昧が許されずどういう存在かを定義されることを強いられる。海外は遅れてるなぁと思う反面全く理解できないくらい先を行っている人たちがいることに笑っちゃいますね。