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消費税は1989年4月に、国民の大反対を押し切って導入されました。2014年度までの26年間で消費税による税収は282兆円に上りました。一方、この間に法人税収は255兆円も減ってしまいました。国民に増税して、大企業には減税です。
安倍晋三首相は、消費税率8%への増税を盛り込んだ14年度予算が成立した20日の記者会見で、「企業が国際競争に勝ち抜いていくための税制改革の検討を始める」と述べ法人税をさらに引き下げる意向を示しました。
法人税率引き下げは、財界の強い要望です。経団連は昨年9月の「税制改正」提言で、法人実効税率の引き下げは「改革の本丸である」と位置づけ、「最終的にはアジア近隣諸国並みの約25%まで引き下げるべく、道筋を示すための議論を早期に開始すべきである」と政府に求めてきました。
経団連副会長を務める佐々木則夫東芝副会長は1月20日の経済財政諮問会議に、他の民間議員と連名で25%への引き下げを「速やかに検討すべきだ」との文書を提出。佐々木氏は、政府税制調査会の法人課税検討グループのメンバーです。12日の初会合では、「(法人税引き下げが必要とした)座長に賛成する。産業競争力を考えながらやるべきだ」と発言しました。
社会保障や財政再建のためといって消費税を増税し、景気が悪くなると大企業減税をするのは、国民を踏みつけにした最悪のやり方です。