衆院選投票日まで4日となった10日、日本共産党の不破哲三前議長が、大激戦・大接戦となっている京都1区の、こくた恵二候補(近畿ブロック比例重複)の応援のために京都市に入り、四条河原町で街頭演説を行いました。街頭は、不破氏の演説を聞きに集まった聴衆で膨れ上がりました。
不破氏は、2005年の総選挙で同地で演説して以来9年ぶりだが、「この歴史的な選挙戦、“矢も盾もたまらない”思いでかけつけてきました」と述べ、1960年代末以来、節目ふしめで躍進の伝統を担ってきた京都の歴史にふれつつ、安倍首相自身が「自共対決」だというこの総選挙で「全国を揺るがすような躍進の流れを大いに巻き起こそう」と訴えました。
その自民党について、不破氏は「昔の自民党ではない」とのべ、「東京裁判を否定したい」という安倍首相のもとでは、世界の中で“国の形がなくなっちゃう危険な状態”と語った野中広務自民党元幹事長の言葉を紹介。この京都1区の自民党候補者が誰であろうと、「その候補への一票は、日本の戦争を礼賛し、再び日本を戦争をする国に変える『ネオナチ』政治を助ける一票になる」と訴えました。
その「ネオナチ」政治に対抗できる勢力はどこか。不破氏は、年間320億円の政党助成金で政治を腐らせてきたことを告発。「身を切る改革」を看板にする維新も党財政の72%を助成金でまかなっているとのべ、「こんなぬくぬくとした状態にひたって、どうして本気で安倍暴走と対決し、本当の国民的な改革への力を出せるのか」と批判し、国民みんなの力で政党助成金を廃止させようと訴えました。
あらゆる分野で国民世論に反する政治を強行する安倍首相の「この道しかない」という合言葉は独裁政治の看板だと批判した不破氏は、「国民無視の強権政治には断固として正面からたたかう力をもつのが共産党だ」と力説。同時に、新基地を許さない「オール沖縄」の共同に力をつくしていることも強調し、「この沖縄で『オール沖縄』の共同に立ち向かってきているのが自民、維新だ」とのべました。
不破氏は、長年、日本共産党国会議員団を国対委員長として支えてきた「大黒柱」のこくた氏をふたたび国会に送り出そうと訴えました。安倍政治の暴走を阻止するためにも、「投票日までの4日間、全力をあげて『日本の夜明けは京都から』の伝統をみんなの力でよみがえらせようではありませんか」と呼びかけると、聴衆は万雷の拍手と歓声で応えました。
不破氏の演説に先立ち、西陣織物振興連盟役員の村山洋介さんが応援のあいさつを行い、こくた候補が決意を表明しました。