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20日の衆院予算委員会で、99分間の質問時間のすべてを雇用問題に割き、安倍晋三首相らと対決した日本共産党の志位和夫委員長。非正規雇用、長時間労働、最低賃金の三つの角度から現場の実態を示して迫りました。
これまでの労働者派遣法の大原則は何か。「派遣は臨時的、一時的業務に限り、常用雇用の代替――正社員を派遣に置き換えてはならない」というもので、この大原則を担保するため、派遣受け入れ期間は「原則1年、最大3年」と定めています。ところが改悪案は、派遣労働者個人の上限は3年とするものの、事業所単位では労働組合などから「意見聴取」を行えば、いくらでも延長することが可能になります。
志位 人を3年で代えれば受け入れ続けられる。派遣先企業は事実上、無期限に派遣労働者を受け入れ、使用することができる。(図)
塩崎恭久厚労相 過半数労働組合等からの意見聴取とキャリアアップ措置を新たに義務づける。
志位 意見聴取をするだけだ。労使の「同意」ではなく、「聞くだけ」では何の歯止めにもならない。
志位氏は、派遣受け入れの期間制限が事実上、撤廃されてしまうと指摘しました。
「期間制限の規制があっても、日本の名だたる大企業が横暴勝手をやってきた」と志位氏。「期間制限の規制が事実上、撤廃されたら、大規模な正社員の派遣社員への置き換えが進むことは火を見るよりも明らかだ」と批判しました。
志位 派遣先の大企業の常用代替を縛る規制、担保が一体どこにあるのか。
厚労相 正社員化をすることによって常用代替にはならない(ようにする)。派遣先で正社員として雇うための教育訓練やキャリアアップを派遣元に義務づける。
志位氏は「『キャリアが不足』しているから正社員になれないというのは、現場を知らない者が言うことだ」と批判。「派遣労働者の多くが正社員と同等、あるいはそれ以上の仕事をやっている。にもかかわらず不当な格差を強いられている」と実態を示し、「キャリアアップ措置」で正社員になれる保証はどこにもないと批判しました。
志位氏は「派遣先企業をきちんと縛る担保はどこにあるのか」と再度質問。しかし、塩崎厚労相は「正社員募集の情報提供」などとしか答えられず、志位氏は「何度聞いても、派遣先大企業を縛る規制、担保を示すことができなかった」と指摘しました。
「結局、期間制限に代わって、派遣先の大企業の常用代替――正社員の派遣社員への置き換えを縛る規制、担保は何ら示せなかった」。志位氏はこう語り、「派遣先の大企業の常用代替を野放しにして、仮にどんなに『派遣社員の正社員化の努力』をしても、大穴の開いたバケツに水を注ぐようなものであり、大規模な正社員から派遣社員への置き換えが進むことは避けられない」と強調しました。
志位氏は「派遣受け入れ期間を事実上撤廃することで、常用代替禁止という大原則を覆す文字通りの歴史的大改悪だ」と批判。派遣労働を臨時的・一時的業務に厳しく限定する抜本改正こそ行うべきだと主張しました。
年間残業時間は、日本の182時間に対して、ドイツ53時間、オランダ22時間など。日本が突出して長時間です。日本はさらに年間平均300時間ともいわれる「サービス残業」が上乗せされるのが実態です。
長時間労働の原因について、志位氏は「残業時間の上限が法律で決まっていない」と問題提起。労働基準法36条で時間外労働協定「三六(さぶろく)協定」を労使で結べば、青天井で働かせられることを指摘しました。
残業時間については、「大臣告示」で「週15時間、月45時間まで」と定められていますが、法的拘束力がなく、「特別の事情」があればいくらでも延長できます。
志位氏は、経団連、経済同友会の役員企業35社の残業上限協定を提示(表1)。33社で「月45時間」を超える協定を結び、28社(80%)は政府が「過労死ライン」としている月80時間以上、さらに経団連会長企業の東レをはじめ13社は100時間を超えていると告発しました。
志位 「過労死ライン」を超える残業協定を平然と結ぶ実態を異常だと思わないか。
首相 そんなにしょっちゅう残業しているわけではない。コンプライアンス(法令順守)はしっかりしている。
志位 政府が決めた「大臣告示」も「過労死ライン」も眼中にない。「異常だ」と言えない姿勢が異常だ。
「月45時間」は、労働者の命と健康を守る医学的根拠にもとづいて厚労省が定めたものです(図2)。志位氏は、国民の命と健康に責任をもつというのなら法律化すべきだと強く迫りました。首相は「慎重に検討すべき課題」という答えにとどまりました。
志位氏は、残業時間に法規制がないもと、「過労死・過労自殺」(未遂含む)が1998年度52人から2013年度196人へ4倍近くに増加していると告発(グラフ3)。過労死認定が5件にのぼるトヨタの過労死事件を克明に指摘しました。
「過労死」した労働者の妻は「職場は常に興奮状態で、自ら追いこんでいく。会社がストップをかけないといけない」と訴えています。ところが、トヨタ首脳は2011年、「若い人たちに時間を気にしないで働いてもらう制度を入れてもらわないと」(伊地知隆彦専務=当時)と言い放っています。
志位 過労死遺族が「会社が止めて」と訴えても、会社は「もっと働け」という。そうならば、政治が責任を果たすべきではないか。「大臣告示」が定めた規制を法律化すべきだ。
首相 研究職などは、ときには集中し、没頭することが喜びだ。法定化については、慎重に検討すべきだ。
残業時間の上限制限に背を向ける首相に対し、志位氏は「労働者の命と健康よりも、経団連、財界・大企業のもうけを上におくのか。政治の重大な責任放棄だ」と厳しく批判しました。
志位氏は、この制度は「労働時間規制をなくしてしまうものであり、文字通り日本の労働法制を根幹から覆す」と告発しました。
志位 「過労死ライン」すら超える異常な長時間労働を進めている財界・大企業にこんな法律を与えたら、世界でも異常な長時間労働がいよいよ歯止めがきかなくなり、「過労死」がまん延することになることは火をみるより明らかではないか。
首相 グローバルに活躍する高度な仕事をする人にしぼっている。業務や年収に厳格な要件をかけている。
首相の言い分は、▽対象労働者は平均賃金の3倍に相当する年収1075万円以上とする▽「時間でなく成果で評価される働き方」とする▽「健康・福祉確保措置」をとる―というもの。「健康・福祉確保措置」とは(1)一定時間以上の休息確保(2)会社内などにいる「健康管理時間」が一定時間を超えない(3)年間104日以上の休日―の一つを講じる、というものです。
これに対し、志位氏は「3倍の根拠は何か。3倍賃金をもらう人は体が丈夫なのか。そんなことはない。根拠を示せ」と追及。経団連は年収「400万円以上」を主張し、産業競争力会議の竹中平蔵議員が「小さく産んで大きく育てる」と語っていることを示し、「いったん導入されたら、どんどん引き下げられることは明らかだ」と指摘しました。
塩崎厚労相は、年収の高い労働者は企業との「交渉力がある」と答弁。志位氏は「企業における仕事が唯一の生活の糧である労働者が企業と対等に『交渉』などできるはずがない」と批判しました。
また志位氏は、成果で賃金を支払うことは現行法でもほとんど規制されておらず、すでに成果主義賃金が広く導入されていると強調しました。
「健康・福祉確保措置」について志位氏は、年間104日間の休日とは、祝日も年休も盆・正月もなく働くことになり、それ以外は「『休息時間を与えなくてもよい』『労働時間がどんなに長くなってもよい』ということだ」として、「過労死促進措置ではないか」と批判。提出を断念するよう求めました。
日本の最低賃金は先進国中、最低水準(図4)。影響はシングルマザーに深刻な形であらわれています。国立社会保障・人口問題研究所のリポートによると、世界12カ国中、日本のシングルマザーは仕事時間が最も長く、育児時間は最も短くわずか23分(図5)にすぎず、子どもたちと触れ合う時間も削られている状況です。
志位氏は「低賃金のためダブルワーク、トリプルワークに追われ、ぎりぎりの生活を強いられている」という痛切な実態を突きつけました。
志位 実態を打開するため、とりわけ中小企業支援と一体に最低賃金の大幅引き上げが必要だ。
首相 2年連続で2桁あげた。
志位 消費税増税と物価上昇におよばない。実質引き下げになっている。
安倍首相は「気持ちとしては1000円に」と言いながら、「中小企業を中心として、労働コスト増加で経営が圧迫され、結果として雇用が失われる面がある」とも発言しました。
志位氏は、アメリカやフランスが中小企業の社会保険料(税)などの減免を行い、最低賃金を引き上げた例を示して迫りました。
志位 国が財政上の手当てをし、中小企業の社会保険料を減免することで、最低賃金の引き上げをはかる仕組みをつくることを提案したい。
首相 中小小規模事業者が、雇用を確保し、経営を安定させるという観点からは、志位委員長がご提案したことは、ひとつの考え方だ。
志位 ぜひ真剣な検討を求めたい。
志位氏はまた、中小企業を直接支援し、最低賃金を大幅に引き上げることで、地域の雇用も経済も活性化すると指摘し、「これが本当の経済の好循環だ」と強調。地域間格差を是正するため、全国一律の最低賃金制を確立することを求めました。
非正規雇用――派遣法改悪を問う
志位 人を代えれば無制限に受け入れ
厚労相 労組の意見聴取
志位 聞くだけで歯止めにならない
志位氏は「非正規雇用労働者が増えたことが労働者全体の賃金低下の主要な原因になっている」と指摘(グラフ)。ところが、政府は、国民の批判をあびて過去2回廃案になった労働者派遣法改悪案を今国会に提出しようとしていると追及しました。これまでの労働者派遣法の大原則は何か。「派遣は臨時的、一時的業務に限り、常用雇用の代替――正社員を派遣に置き換えてはならない」というもので、この大原則を担保するため、派遣受け入れ期間は「原則1年、最大3年」と定めています。ところが改悪案は、派遣労働者個人の上限は3年とするものの、事業所単位では労働組合などから「意見聴取」を行えば、いくらでも延長することが可能になります。
志位 人を3年で代えれば受け入れ続けられる。派遣先企業は事実上、無期限に派遣労働者を受け入れ、使用することができる。(図)
塩崎恭久厚労相 過半数労働組合等からの意見聴取とキャリアアップ措置を新たに義務づける。
志位 意見聴取をするだけだ。労使の「同意」ではなく、「聞くだけ」では何の歯止めにもならない。
志位氏は、派遣受け入れの期間制限が事実上、撤廃されてしまうと指摘しました。
志位 正社員から派遣への置き換えすすむ
厚労相 置き換え防止の担保示せず
期間制限が事実上、撤廃されたらどうなるか――。志位氏は「現行法のもとでも、期間制限が守られてきたわけでは決してない」と強調。自身が予算委員会で告発してきた日立、トヨタ車体、いすゞ自動車、マツダ、パナソニック、キヤノンの大企業による違反事例を示しました。「期間制限の規制があっても、日本の名だたる大企業が横暴勝手をやってきた」と志位氏。「期間制限の規制が事実上、撤廃されたら、大規模な正社員の派遣社員への置き換えが進むことは火を見るよりも明らかだ」と批判しました。
志位 派遣先の大企業の常用代替を縛る規制、担保が一体どこにあるのか。
厚労相 正社員化をすることによって常用代替にはならない(ようにする)。派遣先で正社員として雇うための教育訓練やキャリアアップを派遣元に義務づける。
志位氏は「『キャリアが不足』しているから正社員になれないというのは、現場を知らない者が言うことだ」と批判。「派遣労働者の多くが正社員と同等、あるいはそれ以上の仕事をやっている。にもかかわらず不当な格差を強いられている」と実態を示し、「キャリアアップ措置」で正社員になれる保証はどこにもないと批判しました。
志位氏は「派遣先企業をきちんと縛る担保はどこにあるのか」と再度質問。しかし、塩崎厚労相は「正社員募集の情報提供」などとしか答えられず、志位氏は「何度聞いても、派遣先大企業を縛る規制、担保を示すことができなかった」と指摘しました。
「結局、期間制限に代わって、派遣先の大企業の常用代替――正社員の派遣社員への置き換えを縛る規制、担保は何ら示せなかった」。志位氏はこう語り、「派遣先の大企業の常用代替を野放しにして、仮にどんなに『派遣社員の正社員化の努力』をしても、大穴の開いたバケツに水を注ぐようなものであり、大規模な正社員から派遣社員への置き換えが進むことは避けられない」と強調しました。
志位氏は「派遣受け入れ期間を事実上撤廃することで、常用代替禁止という大原則を覆す文字通りの歴史的大改悪だ」と批判。派遣労働を臨時的・一時的業務に厳しく限定する抜本改正こそ行うべきだと主張しました。
長時間労働
志位 労働時間の上限に法規制を
首相 慎重に検討すべきだ
「労働者の命と健康にかかわる問題だ」。志位氏はこう述べ、異常な長時間労働の問題を取り上げました。年間残業時間は、日本の182時間に対して、ドイツ53時間、オランダ22時間など。日本が突出して長時間です。日本はさらに年間平均300時間ともいわれる「サービス残業」が上乗せされるのが実態です。
長時間労働の原因について、志位氏は「残業時間の上限が法律で決まっていない」と問題提起。労働基準法36条で時間外労働協定「三六(さぶろく)協定」を労使で結べば、青天井で働かせられることを指摘しました。
残業時間については、「大臣告示」で「週15時間、月45時間まで」と定められていますが、法的拘束力がなく、「特別の事情」があればいくらでも延長できます。
志位氏は、経団連、経済同友会の役員企業35社の残業上限協定を提示(表1)。33社で「月45時間」を超える協定を結び、28社(80%)は政府が「過労死ライン」としている月80時間以上、さらに経団連会長企業の東レをはじめ13社は100時間を超えていると告発しました。
志位 「過労死ライン」を超える残業協定を平然と結ぶ実態を異常だと思わないか。
首相 そんなにしょっちゅう残業しているわけではない。コンプライアンス(法令順守)はしっかりしている。
志位 政府が決めた「大臣告示」も「過労死ライン」も眼中にない。「異常だ」と言えない姿勢が異常だ。
「月45時間」は、労働者の命と健康を守る医学的根拠にもとづいて厚労省が定めたものです(図2)。志位氏は、国民の命と健康に責任をもつというのなら法律化すべきだと強く迫りました。首相は「慎重に検討すべき課題」という答えにとどまりました。
志位氏は、残業時間に法規制がないもと、「過労死・過労自殺」(未遂含む)が1998年度52人から2013年度196人へ4倍近くに増加していると告発(グラフ3)。過労死認定が5件にのぼるトヨタの過労死事件を克明に指摘しました。
「過労死」した労働者の妻は「職場は常に興奮状態で、自ら追いこんでいく。会社がストップをかけないといけない」と訴えています。ところが、トヨタ首脳は2011年、「若い人たちに時間を気にしないで働いてもらう制度を入れてもらわないと」(伊地知隆彦専務=当時)と言い放っています。
志位 過労死遺族が「会社が止めて」と訴えても、会社は「もっと働け」という。そうならば、政治が責任を果たすべきではないか。「大臣告示」が定めた規制を法律化すべきだ。
首相 研究職などは、ときには集中し、没頭することが喜びだ。法定化については、慎重に検討すべきだ。
残業時間の上限制限に背を向ける首相に対し、志位氏は「労働者の命と健康よりも、経団連、財界・大企業のもうけを上におくのか。政治の重大な責任放棄だ」と厳しく批判しました。
残業代ゼロ制度
志位 時間規制なくなり過労死がまん延
安倍首相は、労働時間規制をなくし、どれだけ残業をさせても残業代を払わなくてもよいとする「残業代ゼロ」制度=「高度プロフェッショナル制度」を導入しようとしています。志位氏は、この制度は「労働時間規制をなくしてしまうものであり、文字通り日本の労働法制を根幹から覆す」と告発しました。
志位 「過労死ライン」すら超える異常な長時間労働を進めている財界・大企業にこんな法律を与えたら、世界でも異常な長時間労働がいよいよ歯止めがきかなくなり、「過労死」がまん延することになることは火をみるより明らかではないか。
首相 グローバルに活躍する高度な仕事をする人にしぼっている。業務や年収に厳格な要件をかけている。
首相の言い分は、▽対象労働者は平均賃金の3倍に相当する年収1075万円以上とする▽「時間でなく成果で評価される働き方」とする▽「健康・福祉確保措置」をとる―というもの。「健康・福祉確保措置」とは(1)一定時間以上の休息確保(2)会社内などにいる「健康管理時間」が一定時間を超えない(3)年間104日以上の休日―の一つを講じる、というものです。
これに対し、志位氏は「3倍の根拠は何か。3倍賃金をもらう人は体が丈夫なのか。そんなことはない。根拠を示せ」と追及。経団連は年収「400万円以上」を主張し、産業競争力会議の竹中平蔵議員が「小さく産んで大きく育てる」と語っていることを示し、「いったん導入されたら、どんどん引き下げられることは明らかだ」と指摘しました。
塩崎厚労相は、年収の高い労働者は企業との「交渉力がある」と答弁。志位氏は「企業における仕事が唯一の生活の糧である労働者が企業と対等に『交渉』などできるはずがない」と批判しました。
また志位氏は、成果で賃金を支払うことは現行法でもほとんど規制されておらず、すでに成果主義賃金が広く導入されていると強調しました。
「健康・福祉確保措置」について志位氏は、年間104日間の休日とは、祝日も年休も盆・正月もなく働くことになり、それ以外は「『休息時間を与えなくてもよい』『労働時間がどんなに長くなってもよい』ということだ」として、「過労死促進措置ではないか」と批判。提出を断念するよう求めました。
最低賃金
志位 引き上げに直接支援を
首相 ひとつの考え方だと思う
「最低賃金は、貧困と格差をなくすうえで最大の決め手の一つだ」。志位氏は最低賃金の水準が低い問題をとりあげました。日本の最低賃金は先進国中、最低水準(図4)。影響はシングルマザーに深刻な形であらわれています。国立社会保障・人口問題研究所のリポートによると、世界12カ国中、日本のシングルマザーは仕事時間が最も長く、育児時間は最も短くわずか23分(図5)にすぎず、子どもたちと触れ合う時間も削られている状況です。
志位氏は「低賃金のためダブルワーク、トリプルワークに追われ、ぎりぎりの生活を強いられている」という痛切な実態を突きつけました。
志位 実態を打開するため、とりわけ中小企業支援と一体に最低賃金の大幅引き上げが必要だ。
首相 2年連続で2桁あげた。
志位 消費税増税と物価上昇におよばない。実質引き下げになっている。
安倍首相は「気持ちとしては1000円に」と言いながら、「中小企業を中心として、労働コスト増加で経営が圧迫され、結果として雇用が失われる面がある」とも発言しました。
志位氏は、アメリカやフランスが中小企業の社会保険料(税)などの減免を行い、最低賃金を引き上げた例を示して迫りました。
志位 国が財政上の手当てをし、中小企業の社会保険料を減免することで、最低賃金の引き上げをはかる仕組みをつくることを提案したい。
首相 中小小規模事業者が、雇用を確保し、経営を安定させるという観点からは、志位委員長がご提案したことは、ひとつの考え方だ。
志位 ぜひ真剣な検討を求めたい。
志位氏はまた、中小企業を直接支援し、最低賃金を大幅に引き上げることで、地域の雇用も経済も活性化すると指摘し、「これが本当の経済の好循環だ」と強調。地域間格差を是正するため、全国一律の最低賃金制を確立することを求めました。