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(写真)記者会見する学者・法曹関係者=26日、東京都千代田区の弁護士会館
「戦争法案を必ず廃案に」と26日、東京都内で、史上初の「オール法曹、オール学者」のいっせい行動があり、成立阻止をアピールしました。この日の行動を呼びかけた日本弁護士連合会(日弁連)は同日夜、「立憲主義を守り抜く大集会&パレード」を開催、学生、市民ら約4000人が参加しました。これに先立つ学者との共同会見で日弁連憲法問題対策本部長代行の山岸良太氏は、「法の支配にもとづき正義を貫く法曹と、理性にもとづき真理を探究する学者の多くが集まって、同じ認識に立ち、今回の安保法制が憲法に違反し、真理と正義に反するということ、廃案しかないということで活動していきたい」とあいさつしました。
法曹界の代表と学者ら300人以上が参加し、千代田区の弁護士会館で開かれた合同記者会見には、元内閣法制局長官、日本弁護士連合会の歴代会長、各学界の研究者らが列席。参加者全員で戦争法案「廃案」「違憲」と書かれたプラカードをいっせいに掲げました。一つひとつの発言に拍手が湧き起こり、会場は熱気に包まれました。
会見に先立ち、日弁連の村越進会長をはじめ、全国すべての52弁護士会から参加した弁護士らが学者らを拍手で出迎えました。
「こんなに幅広い人々が総結集したのはおそらく初めてのこと」と切り出した村越氏は、「立憲主義の破壊だけは認めることができない」と語りました。
日本学術会議前会長の廣渡清吾氏(専修大学教授)は、法律家が法案反対の声をあげ、行動していることは「心強く、国民を勇気づけるもの」と指摘。「真理を探究する仕事をしている私たち学者も市民、主権者として、法案を廃案まで追い込むため活動する」と決意をのべました。
元最高裁判事の那須弘平氏は、「平和憲法の理念が破棄されようとしている中、戦争で非業の死を遂げた人々への誓いを果たしたと言えるのかと日本の良心に問う必要がある」とのメッセージを寄せました。
政権 立ち往生させよう
日弁連が大集会 東京・日比谷
(写真)「安保法案は違憲、廃案」と唱和し、プラカードを掲げる大集会参加者=26日、東京・日比谷野外音楽堂
日比谷野外音楽堂での大集会では、村越進・日弁連会長があいさつ。「立憲主義に反し憲法違反であるこの法案を許してはならないと、世代、職業、あらゆる違いを超えて大きく盛り上がっている」と紹介。
リレートークでは、安全保障関連法案に反対する学者の会代表の廣渡清吾・専修大学教授ら11人が発言。「法案を廃案にし、安倍政権を立ち往生させよう」と訴えました。
16歳の娘をもつ「安保関連法案に反対するママの会」の町田ひろみさんは「世の中の誰もが誰かの子どもです。人を殺し殺される戦争に巻き込まれるのはまっぴらです」と力を込めました。
集会に参加した障害者団体「きょうされん」大阪支部事務局長の雨田信幸さん(48)は「いまが正念場。戦争は最大の人権侵害です。必ず廃案に追い込みたい」とのべました。
立教大学1年の男子学生(18)は、「安倍政権の暴走の根底には、民主主義否定がある。戦争法案の成立はどうしても止めたい」と話しました。
日本共産党からは市田忠義副委員長・参院議員はじめ10人、民主党、社民党の国会議員が参加し、紹介されました。