(写真)「戦争法案絶対反対」など抗議のコールをする学生と学者の街宣行動=6日、東京都新宿区
東京・新宿
戦争法案を必ず廃案に追い込もうと「安全保障法案に反対する学生と学者による街頭宣伝行動」が6日、東京・新宿で取り組まれました。強い雨が降るなか、歩行者天国となった大通りは1万2000人(主催者発表)であふれました。学生や学者ともに「戦争反対」「安倍はやめろ」の声を響かせました。日本共産党の志位和夫委員長、民主党の蓮舫代表代行、社民党の吉田忠智党首、元公明党副委員長の二見伸明氏がステージで手を結んでアピールしました。主催はSEALDs(シールズ=自由と民主主義のための学生緊急行動)と安全保障関連法案に反対する学者の会です。
4人の学生と5人の学者が交互にスピーチ。合間には「戦争法案絶対廃案」「国民なめんな」「勝手に通すな」と参加者が声を合わせてコールし、会場は歓声や口笛に包まれました。
スピーチした国際基督教大学4年生の女性は「命は取り戻せない。それなのに『責任を持つ』ということがどれだけ無責任か、首相は知るべきです」と訴え。
大学4年生の男性は「いま声を上げているのは、戦争法案が成立すると『暮らしを守りたい』『未来を守りたい』という誰もが考える当たり前のことが失われてしまうことを人々が知っているからです。抵抗の声をあげていきます」と話しました。
国立天文台名誉教授の海部宣男さんは「世論調査で半分以上がこの法案に反対なのに、力で押し通すことは民意の圧殺というしかない。憲法9条は日本や世界の宝です。徹底的に立ち向かっていきましょう」と呼びかけました。
スピーチに立った志位委員長は「どんなに安倍政権が多数をもっていても、憲法違反の法律は通すことはできない」と強調。「戦争法案を廃案に追い込むために最後までがんばりぬこう」と呼びかけると、大きな拍手と歓声がわき起こりました。
行動に参加した早稲田大学4年生の男性は「何も行動しなかったと後で思いたくないから参加しました。さまざまな立場の人が自らの思いで行動している場に民主主義を感じる。これからも行動したい」と語りました。
山梨県甲府市から参加した女性(26)は「絶対廃案にしたい。声を上げることで少しずつでも社会の意識は変わると思う。続けていきたい」と話しました。
「こういう取り組みは初めて見ました」と話すのは買い物で訪れた東京都府中市の会社員の女性(26)です。「若い人が多くてイメージが変わって、行動が身近になった。みんな同じように危機感を感じているんだと思えました。デモなどにも行ってみたい」