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【図説 銀行の歴史 エドウィン・グリーン著 石川通達 監訳 
関哲行/長谷川哲嘉/松田英/安田淳 訳
1994年 原書房】を読んだ。

その中で現在の自由民主主義を操作する国際金融軍事権力の起源について
参考になった箇所を転載する。

通貨発行権の問題は一過性ではなく、資本主義経済と民主主義政治の生成と
その発展の中から生まれた鬼子であること。

人権と民主主義、経済的豊かさや科学技術の発展が光の部分なら、通貨発行権
の独占と国家の負債システム、操作される自由民主主義が闇の部分であること。

光と闇を理解することによって現代社会の本質が見えてくるはずである。

その光と闇の中心的存在が銀行業であることは間違いない。

その歴史を概略でも知ることは意味がある。

欧州においての紙幣通貨の起源は、13世紀から始まったイタリアの銀行家が
振り出した為替手形だという。


(銀行の歴史より転載)


P14
【これらイタリアの銀行業者がなした最大の技術的貢献は、支払いの決済、とりわけ
北イタリアとシャンパーニュの年市との間の大量の交易の決済のため、為替手形を開発
したことにあったといってよい。】


p15
【14世紀までにこの種の手形は西ヨーロッパにおける専門銀行業者の通貨として使わ
れ始めた。
さらに15世紀中葉以降、このような手形は支払手段としてさらに広範に用いられるよ
うになった。
13世紀末のイタリア企業を近代商業銀行の直系の開祖とすれば・・・】


次に、欧州において政府が民間から借金をする起源について

P8
【国際的な紛糾に関与したことから、13世紀までにヴェネツィア政府が市民から調達
した公債は巨額のものとなった。債権者たちはその請求権を「統合し」、ここに公債の
保有高を相互に振り返ることにより、、借入金の返済や支払いが可能となった。】


P18
【フィレンツェで洗練された機能は2つあった。「公共部門向け」銀行業務の発展と、
商業金融の輝かしい伝統の創世がそれである。政府に対する債権者を結集することにつ
いては、ヴェネツィアがかなり前に先例をつくっていたが(P8参照)、フィレンツェ
は、13世紀に既発公債をモンテ・コミュナーレに統合した。】



次に銀行が発行した紙幣が、貨幣(硬貨)や地金の代わりになった経緯について

P32
【16世紀を通じて貨幣不足が続いた。貨幣と地金が不足すれば、代替品としての
「銀行」通貨によってギャップを埋めることは可能であった。】


P34
【1550年にあるフランス人の評論家が、イタリア人は手ぶらで、身の回り品以外には
なにも持たずに年市へ旅をする、と驚きを表している。
イタリア人銀行家の身につけているものといえば、わずかばかりの信用、ペン、インク
と紙、そしてどこでお金がもっとも不足しているかについての自分たちの持つ情報にし
たがって、ある国から他国へと為替を操り、処分し、転用する熟達した技能だけであった。】

次回に続く

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