批判の天才、故太田龍氏が主幹をしていた週刊日本新聞には、
日本では滅多に入らない英語関係の
文献が多数紹介されている。


国際金融軍事権力と日本社会の実体を考える上で参考になった
記事をかいつまんで紹介する。

2回目の今回は19世紀後半にアメリカを侵食する国際金融
軍事権力の脅威を訴えた本の紹介をする。


現在の日本の宗主国たるアメリカが、ロンドンマネーパワー
に徐々に侵食される様を描いている。

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「平成19年10月15日  週刊日本新聞 第508号 から転載と抜粋」

■L・B・ウールフォークの「ザ・レッド・ドラゴン、又はロンドン・マネー・パワー
(1890年)これは日本民族有志必読の書


L・B・ウールフォークは、アメリカのキリスト教パプティスト派説教師だと言ふ。

<中略>

ウールフォークの著作「グレート・レッド・ドラゴン、又はロンドン・マネー・パワー」の出版者は
1890年、シンシナティのジョージ・E・スチーブンズ、とある。
この本の第一部は、ロンドンのマネーパワーの歴史である。

第二部はこのロンドン(ユダヤ)マネーパワーを、黙示録の中に位置づけている。

<中略>


第一部の六章は、ロンドン(ユダヤ)マネーパワーが、米国を侵略し、
米国を食い尽くしていく過程を描く。

この中に、ロンドン(ユダヤ)マネーパワーが米国の石油産業を盗み、支配下に
置く物語がある。

これは今の日本人にとっても重要な記述であろう。

「スタンダード石油は、アメリカの会社でないことは明白である」と。

「我々の時代において、資本はキングである。ロンドンのマネーパワーは、
地球上に現存する唯一の圧倒的に優勢な巨大帝国主義である。」と。

著者(ウールフォーク)は、過去二十年以上に亘って、このロンドン(ユダヤ)
マネーパワーが全世界を制覇する過程を観察してきた、と言う。

ここで、過去20ねん以上とは、明らかに、1860年代初頭の米国南北戦争以後の
情勢を意味する。


<中略>

ディズレイリが、米国を二つに分割して、それぞれ、ロスチャイルドのロンドン家と
パリ家に差し上げよう、などと公言したことは周知の歴史的事実である。

これは、ディズレイリのその場限りの思いつきでもないし、根拠のない一時の
放言でもない。

米国は二つに分裂はさせられなかったが、南北戦争後、敗者の南部は、長期に
亘って北部の軍隊の占領下に置かれ、そしてこのあと、ロンドン(ユダヤ)マネー
パワーは、全米国にその覇権を確立したのである。

ウールフォークは、まさにその時代を生きた。
そして本書は、なまなましい臨場感を以て、同時代的にその過程を描き出している。


(転載終了)

ディズレイリについては以下を参考
<リンク>ベンジャミン・ディズレーリ

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