• このエントリーをはてなブックマークに追加

菊地成孔さん のコメント

userPhoto
菊地成孔
>>58

<菊地さんライヴお疲れ様です。次こそ逃さないようにします>

 ↑ 次は12月にピットインでやります。

>>20で「僕のファンの皆さんは、こんな切々としたものが現れないからです」とおっしゃっていますが、私があの時「ツイッターに反論書こうかと思ったら膨大な下書きになってしまったけど結局投稿はやめた」者であるのは以前書いた通りでして(※1)。表出されないだけで、熱心なファンは他にも全然いっぱいおられると察しています。その意味で、小山田さんを羨ましく思うこと、ないかもです(笑)。>

 ↑ でも、結局これは出さなかった話をしているので笑、SNS上では「なかった」とするのがより適切で、かつ、僕は前述、小山田さんが若干羨ましくも、根本的には(そういうものが出ないことに)安堵している=満足しており、そして更に、「羨ましい」という前段も、「安堵し、満足している」という後段も、「自分には熱愛者がいないから」という意味ではなく、「そういう熱いテキストが上がらない」という、一種の集団的なマナーの発生に関するもので、僕の熱愛者はストーカーさんから敬虔なマニアの方々までいらっしゃることはありがたく常に感じています。

 推測になりますが、ネットスターリニストの中に、僕の出版物は発禁にしろ、とか、出版社が謝罪しろ、とか言った論調があっても不自然ではない。しかし、クイックジャパンの北尾くんはそれをやったけれども、現ペン大生であり笑、僕の「次の東京オリンピック」の編集者であり、元々は僕をブエノスアイレスに連れて行ってくださった方は何もしませんし笑、「環境自警団」というワードが入った「伊勢丹通信」の編集者であり、ファイナルズが伊勢丹ロケでMVを撮影する際に尽力いただいた方も、何もしません笑、する必要性が全くない事を、特に疎通もないまま、僕と共有しているからです笑。安堵し、満足しています笑。

<あの件で私が本当に気にしていたのは、風評被害で菊地さんへの原稿依頼が減ると、当然稼ぎも減ってレストラン行けなくなって菊地さんの美食談義が読めなくなるじゃんそんなのヤだ、ということですね(そこかよ)。>

 ↑ 「そこかよ」というより、そんな事態(風評被害で仕事が減る)を設定している段階が「そこかよ」と思いますよ笑。3次元には何の影響もありません。その事に、思想犯がのうのうと文化的な仕事をしていると、気が狂わんばかりになっているネットスターリニストもいるでしょう笑、でも、韓国映画の配給会社からはどんどん映画が送られてくるし、大文字NHKさんをはじめ、企業からのクレームや仕事の目減りも全くありません。そんな事あったらおかしいと思います普通に笑。

 <それより今回ホントに書きたいのは『愛車遍歴』の件でして(笑)、田村亮良かったですよね>

 ↑ 今週は19年撮影の横山剣さんの回でしたが、ちょっと泣いちゃいました笑。

 <にしても、三月のペペの時、アンコールのMCで菊地さんが「旧車」っておっしゃられて、「え、このワードいつからそんなにメジャーになったの?」と驚いていたら、そうじゃなくて菊地さんもこっちの世界に来られてたってことですね>

 ↑ 僕は、60年代の日本映画を見ているうちにロケ地や厩舎のマニアになった&地元にいた頃は、若干飛ばしており、パーどん木村さんともそこで意気投合したので、MCで言わなかっただけです笑。ワインの時は、確かに下戸からいきなり行きましたが笑。

 <ここで、名乗るほどの社会的プライオリティのある者でもないし、これってスピークイージーだよね。という認識なのでこれまで特に名乗りませんでしたが>

 ↑ ここはスピーキージーではないですし、そうした旨、発言したこともないです笑。吊るされた最初のきっかけは、ここでのスクショによるもので、僕は前述、いつでもここは晒されると思ってコメントを受け、返信しています。

 <ペン大でも生徒としてお世話になった佐藤です。もし名乗らなかったことが失礼に当たるようでしたら心よりお詫び致します>

 ↑ 申し訳ありませんが、「佐藤」というのは、日本では上位5位以内に入るのメジャーな姓ですから笑、過去も現在も、ペン大には「佐藤」さんが山ほどおりまして笑、推測で誰だか決めてしまうのは乱暴ですけれども、「お父様がある業界では著名な」佐藤さん、と仮定して進めますが、違ったら訂正ください。

<過去には小沢さんやフリッパーズに関する出版物にもかかわっている者なので、愛がないと言えば嘘になるけど、正直、あの件はどうでも良くて気にしていませんでした(音楽及び作品世界とは直接関係ないと思っているので)。>

 ↑ 僕は、前述、あの件は「どうでもよくない」とは思いませんでした。集団的な王子様扱いという、愛ある虐待の結果がオーヴァードライブした物件だと、特別な感情で見ていました。また、前述、「音楽と作り手の行いは関係ない」というのは紛れもない事実ですが、これまた前述、それをコンフリクトとして苦しむ人がいても、それはそれで自由です。

<今回、北尾さんのブログを読んで新たに思ったこともありますが、まあこれは各論ですね>

 ↑ これも前述、僕はあれは失敗だと思います。

 <私が気になるのは、その「スターリニスト」というのは現場にまで来るのか、ってことです>

 ↑ ごめんなさい、僕の書き方が拙かったと思いますが、現場にはまでは来ていません。来ていたら今僕は失職すると思います笑。SNSの世界の話です。

 <基本、音に1ミリも興味ない、ネットの手すさびだけのひとたちですよね>

 ↑ そうです。でも「手遊び」は一般的にはおナニーのことですが、何でも量的に還元するのがフロイドなので、オナニーだとしても量と強さが大変な事になっていると感じます。

 <小山田さんもメタファイヴも今年のフジロックに出ることになってますけど、そんなひとたちが苗場まで電車代とチケット代を何万も使って嫌がらせだけのために来る、ってのは現実味がないように思えて仕方ない>

 ↑ はい、僕も来ないと思いますよ。

 <もし予定通りに現場が成立した際、(1)ボブ・ディラン30周年ライヴの時のシネイド・オコーナーのステージみたくなるのか、(2)イーグルス・オブ・デス・メタルやアリアナちゃんみたいなことが起きるのか。私は、少なくとも(1)は絶対有り得ないと思っていますが、(2)だと「ひとりでもいたらダメ」事項なので、その可能性のあるアーティストに小山田が該当するとなると、やっぱり現場が成立しなくなるのかなあ、って悩んだりしますね。どう思われますか>

 ↑ 僕はフジロックが電グル再結成を売りにした段階で、当然(1)はないと思います。また、前述、いかな「狂犬一匹でも成立しうる事項」であるとしても、我が国は中重火器(挙げられている件には中重火器)のセキュリティは少なくとも欧米よりは敏感だと思いますので、ないと思います。

 リアルめに想像するに、野次る人が何人かいてもおかしくないし、ネットに、小山田さんのステージをボイコットしたと報告する人は出るかもしれません。ここに希望を入れると、特に3次元において、野次った客を野次る客がいて、小競り合いが起こる事です。昔、パンクラスが旗揚げした時、ヤジとヤジが小競り合いを起こしました。ああいうのが健康的だと思います。でも、音楽のライブは始まってしまえばヤジは集団で激烈にやらない限りかき消されます。なので、もしそれが起こったら、70年代のロックコンサートみたいに、客同士が殴り合えば良いと思います。

 <あとオリンピックですが、私は出来合いのリベラリストなので、菊地さんが「オリンピックに反対するならすべてボイコットすべし」というのはなるほど正論と思い、とりあえず開会式も競技も一切見ていません。で、いざ実践してみると、人と世間話もできなくて、リベラリストを貫くのはつまんないもんですな(苦笑)。>

 ↑ 僕はもう釘付けですよ笑。

 <でもまあ「大人の嗜み」ってことで言うと、夏の痩せ我慢も一種の「大人の嗜み」かも、菊地さんがスマートフォンをお持ちにならないで過ごされるお気持ちを追体験するつもりで、と自分で自分を納得させています(違うか)>

 ↑ もし僕が設定した佐藤さんだった場合、いろいろなご経験をされてますよね?でしたら(=その佐藤さんだったら)大人の嗜みが非常にお似合いになると思います。ガンガン嗜んでください笑。

<(※1)あの時やめたのは、先方が当時、ご自身の関わる雑誌のトラブルで炎上していたことが大きいです。正々堂々と向き合え、って言ってる者が、相手が苦境の時に何か攻撃的対応をするのは「川に落ちた犬叩き」のようで整合性を欠くので、やめました。>

 ↑ ご説には説得力があり、僕も同意しますが、保安官は、相手のリアルタイムの事象なんて関係なく逮捕にくるので、僕は保安官事務所がパワハラで女性に訴えられている事に関して、「そこを特別論って攻撃材料にする」という卑劣(これは保安官の得意技ですが笑)はzせずに、とはいえ、気にもかけず」対談要求に出ました。

<保安官さんの件で思うのは、「ちょっと英語圏文化を外れた話すると途端に通じないんだな」ってこと。東大掲示板の時にラジオ番組のタイトルが『ザ・ユニヴァース』だけどジじゃないのか、って話が発端でハレーションになったと記憶してますけど、それも英語をカタカナにする時の作法にまつわる部分が大きいお話ですよね。仏語だとどうするとかポル語の場合は、なんて考えもせずにVならヴ、ってとこで止まってる>

 ↑ 基本的に他国語を母国語に翻訳するのは、いかなる表記においても、完全なフォーマットはないので、この問題(表記にケチつける人)は、視野狭窄と病的な神経過敏に起因するもので、今後もなくならないと思います。

<保安官さんも、世界はアメリカと日本しかないとお思いなんじゃないか、としか思えないフシがすごく強くて、その意味で、あの時菊地さんが私に下さった、ツイッターの世界は貧しい、という主旨のお言葉は腹に落ちました>

 ↑ 前段の、保安官が世界は日本とアメリカしかないと思っているフシはその通りで、後段の「ツイッターの世界は貧しい(今や貧しいどころではありませんが)」とは、完全にダイレクトに(ウインウインで)つながっているわけではありません。ツイッターの内部的構造の自走化は、保安官個人の世界観も呑み込んで進んでいます。保安官はツイッターのジャンキーで、きっと、たった今も誰かの過去を暴き、貶めようと躍起になっていると予想します。それは、自分がツイッターというドラッグに飲み込まれてしまっている、という事態に自覚的でないことの証明で、かなり前述、僕は保安官に、一通だけ私信を
出しましたが、それは「ツイッターやめた方がいいんじゃないですか?」というものでした。そしたら指針を絶縁されました。メアドは知っているので、いつでも私信は出せますが、もう僕に何とかできる状態ではないと判断したのでしません。

<私の体験では、健常者が障碍者と直接接する機会は近年になるほど少なくなっていると感じています(私の接している世界が狭いだけかも知れないのですが)。接触機会が多く、それも十代の頃であったならコミュニケーションも直接的だから、いじめや暴力への接触回数も増える。その状況を正直に話した小山田さんが、まあ言ったらザコキャラのような立場の人なのにいじめ暴力の親分のように叩かれるのはちょっと違うかなあ。それは『汝らのうち、罪なき者まず石をなげうて』じゃないの? とは今回すごく思いましたが、まあ先にも書いた通りメインテーマとは違うので、自分のブログとかでやってろってお話ですね>

 ↑ 小山田さんの件については、今回のコメントへの返信を総合的に、僕としての考えを示しましたので、それで全てとさせてください。ご説にあるセッティングの部分に関してはその通りだと思いますが、ザコがボスだと肥大解釈されるという箇所は僕には理解できませんでした。怨念があるものは、ザコだろうとボスだろうと怨念をぶるけざるを得ません。

 僕が繰り返し、もう一度だけ書くとするならば、あの時代のあのセクトは、佐藤さんもご存知の通り、「アイドルのようにキャーキャー言われること」をセンス的に最も嫌う時代とセクトだった、しかし、小山田さんも小沢さんも、僕が知る限り、あの時代の誰よりも王子様扱いが止まらなかった、という、一種の自家中毒、自己拘束、ジレンマの中にいたと思います。なので、露悪的になりたい要求が極限値まで上がったと査定すべきで、それはインタビューする側も十分理解し、インタビューはグルーヴしたと思います。小山田さんを捌きたい人々がいても構いませんが、もし裁くのであれば、裁く対象を、熟知し、移入し、それから裁くべきなのは、司法のベーシックだと思います。裁きには性的な快感があるので、対象を良く見ずに捌きまくってしまう。というのがスターリニズムで、心的要因には攻撃性があります。

 美しく、若々しく、才能があり、ついでに言えば苦しそうにしている者が激しい恋情や性欲を掻き立ててしまう事はごくごく自然な事で、小山田さんの類型例は20世紀のショービスには浜の真砂ほど転がっています。21世紀のショービズというのは、その反省を生かし、激しい恋情や聖欲を抱くマーケットとどうスマートに、愛を持って接するか?が、タレント、ファン双方に問われ、模範解答も出来上がりかけている世紀、だと言えるでしょう。「せっかくそのマナーが出来かけている時期にスターリニズムが別線で進行していた」というのが一番適切な評価ではないかな?と思っています。

 
No.60
39ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
 真夏が来た。 NHK が「いだてん」を集中放送している。とても良い。残念なのは、オリンピック直前の集中放送だという点である。僕は、メディアで言っても言っても全然使って貰えなかったので、仕方なくここに書くが、今年の大河は「いだてん」の再放送が一番良いと思っていたし、もし大河枠の再放送が無理だったら、3ヶ月ぐらいかけて全話を集中再放送するのが良いと思っていた。    有名なリーフェンシュタールの「民族の祭典」のを引き合いに出すつもりはないが、国民に政治的な偏向を与えたかったら娯楽が一番だ。ゲッペルスのいうとおり。「いだてん」は本放送当時、国民が落ち着いてゆったり鑑賞できる状態ではなかったし、今となっては振り返る(想起)するのにも鬱陶しい何かがへばりついてしまっているが、近代日本史の勉強になるし、歌舞伎俳優がテレビに出た時のスキルと演技プランが同じすぎて(大人計画も、ちょっとそう)、画面中の演技群
ビュロ菊だより
「ポップ・アナリーゼ」の公開授業(動画)、エッセイ(グルメと映画)、日記「菊地成孔の一週間」など、さまざまなコンテンツがアップロードされる「ビュロ菊だより」は、不定期更新です。