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希蝶さん のコメント

 昨日は個人的なことを記し、すみませんでした。

>>193
 本当に有り難うございました。感謝します。

 それでは、今号の感想です。とりあえず、よしりん先生のものを記します。

 ゴーマニズム宣言・第428回「常識の逆襲にあった鬼畜系」
 「常識」というと、自分自身が「常識外れ」とよく他者から言われてきたので、自分がそのことについてあれこれ言う資格はないのかも知れないです。しかし、「鬼畜」とか「残虐行為」がスタンダードになる世の中が真っ当なものだとは、その自分ですら思えないです。
 自分は江戸川乱歩などを愛読しており、その作品の中には残虐行為が頻繁に現れます。乱歩の作品ではそういうものが「藝術至上主義」として、谷崎潤一郎あたりからの系譜として語られています。しかし、それはその作品の中の設定とかストーリーの中において生きるものであり、実際に「大暗室」や「パノラマ島」を建造することが正常なものだとは思えません。
 私の好きな話にエウリピデスの「バッコスの信女」というギリシャ劇があります。その作ではディオニソスを信奉する宗教を風紀に違反すると弾圧しようとした国王が、実際の信者たちの有様を見ようとして、かえって、洗脳されている信女たちに八つ裂きにされるのですが、何かを狂信的に信じ込んでいる人間は、常識を失い、我が子であっても手負いの獅子のように見えてしまうものかと、空恐ろしいものを感じました。そして、神と称するものは、そこまで深い怨みと報復を行うものなのか、とも驚かされました。

 つまり、ある特定の環境の中に漬かり切っている人間は、通常なら「常識」とは感じないものを「常識」と思い込み、それが「正義」だと思い込んでしまうのでしょう。だから、「正義」という言葉は恐ろしいです。ワクチンファシズムの中にあるのも、そうした特定な環境下の「正義」に他ならないです。
 しかし、一度目が覚めてみれば、その宗教の影響で、我が子である国王を殺し、その頭を掲げて行進していることが判断できるわけで、その場合、その残虐行為を自覚せずに行った信者たちは、後になって何を感じるのか、と思うのです。まさしく常識の逆襲に遭遇し、社会的な制裁を食らうのではないか、と。「バッコスの信女」たちも最後は神罰を食らい、国外追放になるのですが、ディオニソス宗教への怨みの言葉を吐きながら去っていきます。
 コロナ脳とか、コロナワクチンを信じて疑わない人達も、同じようになるのでしょうか。

 小山田圭吾氏の話からは大分話が逸れましたが、今回のコロナ騒動で、私は「常識」とは移ろいやすいもので、場合によっては従来のものと正反対のものに「変異」してしまうということを感じました。小山田氏の場合も学生時代のいじめについては、弱肉強食的な考えでいたのかも知れないですし、力が正義と信じていたのでしょうし、そんな自分が、その鬼畜雑誌でもてはやされることに酔ってしまっていたのでしょう。
 しかし、目が覚めてしまえば、周囲からは軽蔑のまなざしを向けられ、社会的には制裁を食らうだけだったわけです。彼は不思議でたまらなかったかも知れないです。自分にその経験を語るように勧めたのは周囲だったはずではないのか。それがなぜ今になって正反対の反応をされてしまうのか、と。

 コロナ騒動で、玉川徹や羽鳥慎一、その他専門家のしていることも、それと同じなのでしょう。廻りからちやほやされている。病原体の恐怖を語ればみんなが均一に恐れてくれる。しかし、その同じ大衆が正常な視野にもどった途端に、「なぜあの時、大したことのない病原体をさも危険なものと喧伝したのか」と責められるのでしょう。その場合に、彼らも「あなた方だって、一緒に自分の言うことに共感していたではないか」という言いわけが通るのでしょうか。あるいは、羽鳥や玉川は、その程度の感情しか持ち合わせていない人達なのかも知れません。
 煽って洗脳する方と、煽られて洗脳される側、いったいどちらが悪いのか、とも思いますが、どう考えても、一番悪いのは、そのきっかけを作り出した方でしょう(された側も自己検証する必要はありですが)。はやく、洗脳が解け、正常な思考にもどれることを願います。それまでに失うものもとても大きい、とも思うのですが。
 こんな感じで宜しいでしょうか。あまり鬼畜系とかいうのには詳しくないので、自分の知っている話を例に述べてみました。

 話かわって、7月31日の中四国道場の告知にあった、「ムシムシ大行進」、懐かしいです。おたまじゃくしが空き罐の中で生長する山椒魚みたいな話があって、それを思い出しました。日テレで5分位の番組だったはずです。朝の8時台だったので小学生には風邪で休んだ時位しか見ることができなかったものです。
No.228
37ヶ月前
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第404号 2021.7.27発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…東京オリ・パラの開会式で作曲を担当していたミュージシャンの小山田圭吾が、過去に障害のある同級生に対して筆舌に尽くしがたい残虐行為を行っていたことを、雑誌のインタビューで自慢げに語っていたことが問題視され、開会式の4日前に辞任した。ポリコレ棒で人材を抹殺していく最近の風潮は間違っているが、この件はそれとは明らかに異なり、辞任はやむを得なかっただろう。ここで問題なのは、なぜこんな吐き気がしそうなほど非常識な「いじめ自慢話」が複数の雑誌に平然と掲載されたのかということだ。これは、90年代のサブカル界隈で流行っていた「鬼畜系」というものを知らなければ理解できないのである。「鬼畜系」とは何なのか?何故こんなものがブームになっていたのだろうか? ※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…アメリカ在住の日本人医師が半数を占め、厚労省によるファイザーワクチン解禁と連動して活動している『こびナビ』。運営メンバーで副代表の峰宗太郎医師(米国メリーランド州在住)は、ワクチンに対して警戒心を持っている少数派の人間を、徹底的に「非国民」扱いしたいようだ。今回は、『こびナビ』が広く宣伝している「ワクチンの有効性」について、事実はどうなのか、ファクトチェックしてみたい。 ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!人気YouTuberが河野大臣と一緒に動画を出しているのをどう思う?コンビニスイーツと従来の洋菓子店和菓子店、どっちが美味しい?「表現の自由」において、ムハンマドの風刺画とユダヤ人虐殺を揶揄はどう違う?トランスジェンダーの選手の競技参加(公平、不公平)についてどう考える?東京五輪の開会式の演出をどう思った?ニコニコ動画がYouTubeに勝つために必要なことは何?…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第428回「常識の逆襲にあった鬼畜系」 2. しゃべらせてクリ!・第360回「沙麻代ちゃん!スマホばっか見らんで、ぽっくんを見てクリ~!の巻【後編】」 3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第222回「ここがヘンだよ“こびナビ”~『ワクチン95%効く』は本当?」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 編集後記 第428回「常識の逆襲にあった鬼畜系」  開催前日まで「中止にしろ」だの「選手入場だけにしろ」だのと叩かれまくった東京オリンピックの開会式だが、フタを開けてみれば実に素晴らしいものだった。  そして柔道の阿部兄妹など日本人選手のメダルラッシュが始まると、世の中はつい最近まで世論の8割が「中止」または「延期」を求めていたことなどケロっと忘れて、歓喜の嵐である。そんなもんだ、民意なんてものは。  オリンピック・パラリンピックは大いに盛り上がってほしいが、そうなるとたちまち忘れ去られそうな話題もあるので、今回はそれについて書いておく。  東京オリ・パラの開会式で作曲を担当していたミュージシャンの小山田圭吾が、過去に凄惨ないじめをした経験を雑誌のインタビューで自慢げに語っていたことが問題視され、開会式の4日前に辞任した。  問題とされた記事は主に「ロッキン・オン・ジャパン」1994年1月号と「クイック・ジャパン」1995年8月号のもので、小・中・高一貫校の和光学園の学生時代、障害のある同級生に対して 「全裸にしてグルグルに紐を巻いてオナニーさしてさ、ウンコを喰わしたりさ。ウンコ喰わした上にバックドロップしたりさ」 等々、筆舌に尽くしがたいいじめ、というより「残虐行為」を行っていたことを、笑いながら「武勇伝」のように語っていた。  小山田は長文の謝罪文を発表したが、その謝罪を本気で受け止めた者はいなかった。なぜなら問題の記事は26~27年も前のもので、この件はその後もネットで何度となく蒸し返され、炎上していたのに、小山田はそれを一切無視していたからだ。  本当に過去の自分の言動を反省し、謝罪する気持ちがあったなら、その機会はいくらでもあったにもかかわらず、小山田はその全てをスルーし続けていた。それを今になって謝罪文を出したところで、オリ・パラの作曲から降ろされたくないという「保身」にしか見えなかったのは当然である。  これは決して「過去」の問題ではなく、小山田は現在に至るまでこれを悪いことだとは思っていなかったと解釈されても仕方がない。  ポリコレ棒で人材を抹殺していく最近の風潮は間違っていると思っているが、この件はそれとは明らかに異なり、辞任はやむを得なかったとわしは思う。  むしろ、小山田の身障者いじめ自慢の件は、音楽業界では知らない者がいないほど有名な話だったのに、それをオリンピックのみならずパラリンピックの音楽担当にまで起用した人間が、どうかしていたとしか言いようがない。  さてここで問題なのは、なぜこんな吐き気がしそうなほど非常識な「いじめ自慢話」が複数の雑誌に平然と掲載されたのかということだ。   これは、90年代のサブカル界隈で流行っていた「鬼畜系」というものを知らなければ理解できない。 「鬼畜系」とは、わざと世の良識に背き、欲望のまま徹底的に下品で残酷なものを楽しみ、悪趣味な行動や発言をしようという、今となっては理解のし難いムーブメントである。  当時の状況を、「週刊SPA!」1996年12月11日号はこう書いている。   若者のファッションや音楽において「渋谷系」というジャンルが席巻したように、若者カルチャー界で今、急速にその足場を固めつつあるのが「鬼畜系」だ。死体写真やフリークス写真に軽~いノリの文章を添え、ハードなスカトロなどの変態の世界を嬉々として笑い飛ばす。さらにドラッグやレイプ、幼児買春といった犯罪行為の情報も満載。このタブーなき欲望追求カルチャーは一体どこへ向かうのか?  現在では考えられない話だが、昔だったら「変態」と蔑まれ、マニア向けの専門店にひっそりと置かれていたはずの情報が、当時は「鬼畜系」という言葉で「危なく下品」だけど「明るく楽しくオシャレ」なものに化け、一般書店で堂々と平積みされていたのだ。  そして「鬼畜系ブーム」は若者カルチャー界をも越え、凶悪殺人犯を1冊に1人特集し、犯行現場の死体写真なども満載した「マーダーケースブック」という週刊誌がデアゴスティーニから発行され、テレビCMまで打たれて結構売れるという現象まで起こった。  その背景には90年代の世相がある。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!