santafede33さん のコメント
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Q/N/K 、オーニソロジー、「ラディカルな意志のスタイルズ」「新音楽制作工房」が同時進行してるうちに、コロナで長期休講だったペン大が授業を再開し、ドキュメンタリー映画の音楽も1本やることになった。頭の中が音楽でいっぱいだ。ずっと鳴り続けている。オーニソロジーの曲を歌っている間に、シームレスに QN との曲になったり、ラディカルな意志のスタイルズの個人練習をしていると、シームレスに新音楽のビートに乗ってたいたりする。これだけ音楽が好きな僕が、自分の音楽だけで頭がいっぱいになるという事態だけでも、緊急事態宣言である。以下、脳内が音楽でパンパンの緊事宣のまま書く。
コロナによって何の仕事もない時があって、スケジュール帳が真っ白だったが、あの時はあの時で楽しかったし、充実していた。どうせ統制時代なんていつか終わりは来るのだし、望外のバカンスだったと言えるだろう。金なんかなくたってどうにでもなる。毎日コンビニ飯食って東宝映画を見てゴロゴロしたり、運動したり、自炊したり、音楽を聴いて痺れたりしていた。僕はワーカホリックではあるが、仕事が無いと怖くなるとか体調を崩すとかいうことは全く無いとわかった季節だった。
今は今で絶好調だが、一番困っているのは、運動する時間がなく、物凄く食うので、ブクブク太ってしまっていることで、体調の方が若干ダウンしてる(病気しているとかでは無いですよ)こういう時に備えて買ったつもりのユニクロのスエットがきつくなってしまった。ストレッチは練習の合間にできるが、筋トレには時間がかかる。どうやって習慣化のグルーヴに乗り込めば良いのか?
などと書くと「潰れた飲食店の人々のことを考えたことがあるのか?」「医療の最前線で頑張っている人々のことを考えたことがあるのか?」とか言う正義の人々が、まだ現れるのかもしれない。お前の1000倍考えてるわ笑。つうか遥かそれ以前に聞くけど、じゃあ誰かオレのことを考えたことがあるのか?笑、<オレのことを考えてくれるのであれば、他人様のことも考えてやっても良い>これが真のフェアトレードというものであろう。自分のことを知りもしない人について、真剣に考えるのは慈善家、あるいは慈善家の気分に手軽になっているやつのすることだ。
妻の地元は、メキシコ内陸部の地方都市で、魔都DFからは大体4時間ぐらい車で行ったところにあります。街には、汚染と石油精製のコンビ、日本企業を一振り、新参者のナルコたちがいます。まあ、一般的な、当国の地方都市です。
妻の同級生に、オリバーという名の青年がいました。彼は、母親がおらず、父親と兄と二人で暮らしていました。兄は、天才的な頭脳の持ち主で、数学オリンピックに州で初めて出場を決めたとのことで、非常に有名でした。オリバーは、とても大きな頭と、大きな体を持ち、真っ白な肌で、友達は一人もいませんでした。彼は、突然、機関銃で友人達を撃ち殺す真似をしていたようです。(その頃は、まだ街には実際に機関銃をぶっ放す人達はいませんでした。当国は、昔から、治安が悪いわけではないのです)そして、ロシア語を話し、赤軍がいかに偉大だったのか、スペイン語−ロシア語の二次元通訳で友人達に語っていました。勿論、友人でオリバーのことを理解出来る、或いは、理解しようとする人はいませんでした。妻は、ただ、彼を尊敬の眼差しで見ていたようです。
そして、オリバーは、街に残って、彼なりの考えを持って、エンパナーダとチーズパイを売る仕事を始めました。それらを持って、バーに行くわけです。或いは、街の人の家を回って売るそうです。妻の実家にも行ったことがあるようです。
今回の帰省で、妻は、オリバーに久々に会いました。突如、妻が旧友と飲んでいた時に、フラリと現れたそうです。いつものチーズパイとエンパナーダを持って。そこで、彼は今回の件に関して、語り始めました。現在のウクライナとロシアに深く失望しているようでした。理由は、何度聞いても、よく分かりませんでした。ですが、彼が、とても深く失望していることだけは伝わってきたそうです。怒りでもなく、悲しみでもなく。
妻の旧友の夫が合流するとオリバーはロシア語で話しかけました。旧友の夫は困っていました。彼のことなんて知らないし、ロシア語はもっと分からない。僕らは、スペイン語で話しているのですから。
妻は、オリバーに聞きました。
ねえ、オリバーさっきなんて言ったの?
お前の夫は、日本人だったな。
あ、前に一回会ったよね。
どっちについてるんだ?
ウクライナ側じゃない、多分、日本は。
納得してるのか?
納得?誰が?
いい男だな。
旧友が言いました。
そんなヤツに話しちゃダメだよ、頭おかしーんだから、ほっときなさいよ。
ねえ、オリバー、あんた今何してんの?
俺は未亡ロシア人(Ruso viudo)なんだ。
え?彼女でもいたの?
俺は、Viudoなんだ。
どういうこと?
ちなみに、妻が最後に僕に言いいました。Oliver no se puede localizar(オリバーは、どこにも見当たらない)
昔はインフォナビ(集合住宅)にいたらしいんですが、今は、どこにいるのか分からないらしいです。そして、時折、フラッと現れるらしいです。
エンパナーダとチーズパイを持って。
この話は、多分、ここにしか書けないんで、ここに置いておきます。妻の話を聞きながら、そう思いました。
3月も終わりに近づき、人生の変わり目を感じます。音楽が、頭の中に鳴っているのですね。いいですね。こちらは春通り越して、夏が来てます。
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