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りゃんさん のコメント

この問題は、暗殺後すぐに問題となり、わたしもさほど熱心にではないが、論点をアタマに仕入れるようにはしている。ただ、銃弾が一般的に体内で直進するとは限らないことをもともと知っていたことや、そもそも手製の銃器であり何かシロウトにはおもいつかぬ挙動をするかもしれないなどと考え、いずれ警察が説明するだろうとおもっていた。

わたしは陰謀論は嫌いでなくむしろ好きなほうだが、なんでもかんでもすぐに陰謀論に結びつけるヒトビトをあんまり賢いとおもっていない。

このたび捜査が終了し、警察の発表からは解明できない疑惑が残ったという内容の記事である。しかし今後裁判がはじまるため、公的な調査や説明は期待できない。つまり、内閣には行政各部の指揮監督権限があり、国会には国政調査権があるが、いずれも三権分立の建前から、現におこなわれている裁判に影響を与えるような行動はできない。なお、検察は行政権の一部であるが、現におこなわれている裁判については実質的に司法の一部である。こうしたことから、「警察庁は速やかに国民に「合理的」な説明をすべきである」といったって、いままでされた以上の説明を裁判外であらたにするのは無理なのである。こういう基本がわかってないヒトもいる。

したがって、今後は裁判で検察側がどういう証拠をだしてくるかが、この議論に大きく関わるとおもうが、裁判の運営は弁護側の弁護方針にも左右されることであり、かならずしも疑惑を解明する方向にならないであろう。そして、裁判は長く長くかかるかもしれない。

結局、この問題でいまこれ以上意味ある議論をしようとおもうなら、民間で、公平かつ本当の専門家(できれば複数)が公開情報をもとに独自に調査するしかあるまいが、日本にそんな専門家がいるのかどうか。
No.9
15ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。