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中庸左派さん のコメント

 拉致問題について、思い起こせば、2007年の朝鮮総連本部ビル差押競売問題を思い出す。

 これは、安倍が当時、拉致問題の基本政策としていた「対話と圧力」の一貫だったのだろうが、私は当時、日本政府、日本社会による対北朝鮮イジメ、ヘイトだと見ていた。

 朝鮮総連本部ビルは、日朝間の国交がないのだから、事実上「北朝鮮大使館」である。

 どんな屁理屈を捏ねようと、大使館を差押、競売にかける行為は、外交儀礼を無視した悪質な、あり得ない嫌がらせでしか無い。

 私は当時、日本社会がそのような異常とも思える行為を平然と容認している空気感に違和感を禁じ得なかった。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E7%B7%8F%E9%80%A3%E6%9C%AC%E9%83%A8%E3%83%93%E3%83%AB%E5%A3%B2%E5%8D%B4%E5%95%8F%E9%A1%8C

 しかし、差押競売でも債権回収が進まなかったことを理由に、2017年には「日本の対北朝鮮政策、朝鮮総連を破さんに追い込む声=自民党会議で質問沸く」とのロイター記事。

https://jp.reuters.com/article/idJP00093300_20171108_00420171108

 こうした愚行・愚論の背景には、「債権回収」問題より、拉致問題があったのは言うまでもない。

 圧力、というよりイジメの結果、拉致問題が解決したか?1ミリも進まなかった。

 その後、トランプと金正恩との会談に並行して、安倍も金正恩との会談を希望していたが、相手にされなかった。

 当然だろう。北朝鮮にとっては、自国の安全保障や体制維持のほうが重要だ。アメリカ帝国との直接対話には、価値があるが、拉致問題しか言わない日本と対話するメリットは少ない。

 個人的には、拉致問題を本気で解決したいなら、日本は北朝鮮に対して「対話」、それも圧力抜きの、むしろ融和路線ぐらいを取るしか無いと考えている。

 間違っても、国内で北朝鮮差別やイジメを行うべきではない。そこがスタートラインだと考えている。

 何故なら、拉致被害者が北朝鮮にいる以上、カードは北朝鮮が握っているからだ。日本は対北朝鮮融和しか、カードはない。

 もっとも、タイミングとしては、バイデン軍産複合体政権が北朝鮮との融和にクサビを打ち込み、孫崎先生がおっしゃるように足を引っ張る可能性は高いと考えている。

 となると、アメリカ帝国の政権交代の行方を見極めてからのほうが、タイミングが良いのではないか?

 日本は拉致問題には、悪しきナショナリズムを煽り、北朝鮮差別、嫌がらせしか行って来なかったと考えている。そんな態度で外交交渉が進むわけがない。間違った姿勢を続けた報いとして、解決に時間が掛かることは、いたし方ない。
No.2
16ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。