政策の具体性と実行力の欠如


批判として挙げられる「政策の具体性不足」や「高額医療費制度改悪未遂」「アジアNATO構想」は、確かに石破政権の優先順位や戦略の不明瞭さを示唆している。特に「アジアNATO」構想は、地政学的現実を軽視した理想主義的提案として、国内外で反発を招いた点で失策と言っていいだろう。ただし、経済や社会保障政策の停滞は、コロナ禍後の経済回復の難しさや国際情勢の不安定さなど、政権だけの責任に帰すには複雑な要因が絡むことも事実である。

批判をすべきなら菅・増税メガネ・石破の3レーンで批判すべきだろう。

石破氏が掲げる「国民目線の政策」が具体化できていない点は、政権運営の弱点として妥当な批判だが、提案の背景には構造的な課題があることも考慮すべきだ。



 

党内統治とリーダーシップの弱さ


石破氏の党内での孤立や求心力低下は、自民党内の派閥政治や権力構造の硬直性を反映している。