ありふれているだけにヤバイかもしれないぞ……
昨年12月、大河ドラマ『べらぼう』の予習のために浮世絵を勉強して
歌麿と写楽の魂をインストールした私は完全無欠なヘビを生み出すことに成功し、
年賀状イラスト制作会場からの帰り道で、
その過去イチの出来の良さを思い出しながらひとり悦に入っていた。
あれから早1年。『べらぼう』も最終回を残すのみとなった12月初旬。
8年前の犬、描く5分前にちょうどいいモデルのトイプードルを見かけた!
7年前の猪、真っ黒な野生の猪を目の前で見た経験から攻撃力の塊を描けた!
6年前の鼠、マウスでデフォルメしてすごくいいフォルム感を出せた!
5年前の牛、灰色を使うという新技術で威風堂々たる存在感を出せた!
4年前の虎、躍動感のある豪快な構図で生き生きとした絵を描けた!
3年前の兎、新春と中秋を共存させる新たな発想で妙味を出せた!
2年前の龍、威風堂々とした強者感の中に遊び心の集大成を混ぜ込めた!
1年前の蛇、爬虫類の大首絵という完全な新ジャンルで迫力の粋を極めた!
しかし、しかしだ。
動物が変わればすべての前提が変わる。
そして今年の年賀状イラスト制作会場。
やはりというか、頭の中にイメージはあるものの、筆が思うように進まず。
「なんか来る前からヤバイ予感はしてたんだよね……」
隣で見ていた5月病マリオさんはこれまた意外といった表情で。
「確かに前回みたいな正面アングルはウマだと難しいかもね。」
「ここで必殺の斜め45度アングルってのはどうだろう?」
「良いと思うけど本当にいけるー?」
(ちょっと描いてみて)
「……うーん、全然ウマっぽくない。あと疾走感が全然なくなっちゃう。」
はぁ… いったいどうしたものか。
マリオさんに横で見てもらいながら年賀状の絵を描くという
このイベントも今回で9回目。
前回の成功を受けて要求レベルが跳ね上がっていることもあって
下書きすら満足にできずにひたすら時間だけが過ぎていく。
本当にどうしたものか。
「そういやこの前浮世絵の本持ってきてたけど、今年はそういうのないの?」
唐突なフリが来た。
しかし残念ながら今回はそういう物は持ち合わせていない。
刀や火縄銃を研究するような趣味は、他の愛好家にお預けしてある。
……
…………
「いや、待てよ…? そういう馬もありなのか?」
そんなことを考えていたのでうっすらとしか聞こえなかったが、
「歴史の話に馬って出てこないの?」
マリオさんはそんなようなことを言ったはず。
「パルティアンショット!」
私は脊髄反射で1単語で答えていた。
「おおそれだ、それだよ! いけんじゃね!」
「???」
新たな白紙に思いつくままにそれを描いてみる。
「ああそういうやつね、良い構図」
そしてしばらく私が試行錯誤する様子を見てすべてを理解したマリオさんは、
唐突に漫画界隈の大家の名前を挙げる。
「ニャロメロン先生という人がいてね」
「ああ知ってる、たしか昔一緒にスプラトゥーンしたことあると思うよ」
「例えばあの人ね、こうやって……」
「これは……!!!
まさに時空を操る妙技!!!」
さて、そんなこんなで苦心の末に完成した
絵師の魂インストール2年目のウマ(?)とともに
チャンネル会員様向け年賀状企画を今年も開催します!
昨年はほとんどの方に元日にお届けできたと思います。
今年も少しでも多くの方に元日に届くように動きます!!!
ちなみに昨年はこんなデザインでした。

ご応募については、このブロマガ記事の末尾にある
会員様限定公開部分に記載されたリンクよりお手続きをお願いいたします。
ご応募に際して、下記の事項をご留意願います。
◆ご応募は12/20(土)の21:00開始です。
それまではご応募できない設定となっています。
(12/25(木)の23:59で締め切ります。)
◆受付は先着順です。
多めに想定して数を設定しましたが、もし締め切りになってしまった場合はごめんなさい!
◆ご応募に際しては、Yahoo!PassMarketのご利用が必要となります。
◆【重要!】受付が完了した方は、お手数をお掛けして申し訳ございませんが、
sepiamemory2009@yahoo.co.jp
宛てに下記事項を改めてお送りください。
メールアドレスを間違えないようにお気をつけください。
【必須事項】
・チケットID(A-○○○)
・お名前
・郵便番号
・ご住所
【任意事項】
・日頃の活動ネーム(ニックネーム)
(書いてくださるとハガキ裏面のメッセージ書きがしやすくて嬉しいです!)
ちなみに
「名前は活動ネーム(ニックネーム)でも可能ですか?」
というお問い合わせをいただいていますが、
このメールの「必須事項:お名前」に記載された通りのお名前で年賀状をお返しします。
ただし、昨年以前にいくつかニックネームのみで届かなかったケースがあり、
その際の責任はこちらでは負えませんのでご注意ください。
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絵というのは、
瞬間の1フレームだけを切り取るものではなく、
連続した数フレームを描き出すことができるもの。
5月病マリオさんやニャロメロンさんが今回教えてくれたのは、
写真では不可能な、絵でなければ決して表現できないこと、
つまりは「絵の独自性・優位性」ということでした。
この企画ももう11年目ですが、
そのうち最近の9年間
ありがたいことに毎年監修してくれているマリオさんも
「もういよいよ絵というものの意義を考える段階に入ってきたな」
と、1段階上位の太鼓判を押してくれました!
皆さんのご応募をお待ちしています!
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