◎武尊、井上尚弥、平良達郎の「聖なる試合」と、RIZIN神戸■笹原圭一
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――笹原さん、5月9日の試合は素晴らしかったです!
――あ、違います。UFCのジョシュア・ヴァンvs平良達郎なんですけど!
笹原 あぁ、それはRIZINのアンダーカードですよね。まぁしっかり温めててメインのRIZINに繋いでくれましたよ。ありがとうUFC!
――神取忍がRIZINで試合をしてないのにRIZINファイター感があるのはわかりますけど、平良達郎まで!
笹原 ちなみに武尊選手が引退の報告でRIZIN事務所に来てくれて、そのとき「武尊選手はRIZINファイターだから」と言ったら苦笑いされましたけど(笑)、武尊選手はRIZIN旗揚げイベントに出てるから、れっきとしたRIZINファイターなんですよ!
笹原 人の心がない斉藤さんには理解できないと思いますけど、すごく親しい人に対して「あいつは家族みたいなものだ」とか言うじゃないですか。カール・ゴッチだって木戸修のことを「マイ・サン」って呼んでたんですよ。じゃあ、ゴッチさんに「血が繋がっていないのに息子なんておかしい!」なんて言うんですか?言わないでしょ!だから平良達郎は日本の格闘技界の宝、つまりRIZINファイターなんですよ!それともカール・ゴッチは超大物ではないかな?
――人は嘘をつく時にペラペラしゃべるというのがよくわかりました(笑)。一応解説しておくと最後は「プロレススーパースター列伝」のゴッチさんのセリフです。
笹原 でも平良選手もRIZINに上がっていた世界線はあったんですよね。実際にRIZINもオファーしましたし。
笹原 国内の知名度でいえば、変な話ですけど、平良選手とジョリー選手、格闘家としての評価は平良選手が完全に上だけど、どっちが知名度が上かはわからないじゃないですか。
笹原 でも、斉藤さんにそんなふうに言いたくなる流れはあったんですよ。RIZIN神戸まで、井上尚弥vs中谷潤人のボクシング、ONEの武尊vsロッタン、そして平良達郎と「聖なる試合」が続いたんですよ。
――ヒーローモノの作品を見て自分がヒーローになったと錯覚しちゃうのと同じ感じですか。
笹原 『ニューヨーク』の屋敷(裕政)さんも井上尚弥の試合を見て「ブレイキングダウンがカスかと思った」と発言して炎上したじゃないですか。
――屋敷さんはブレイキングダウンが好きだからこそ、愛情の裏返しで言ってるし、それを楽しんでいる自分もカスだって意味合いも込められてるんですけどね(笑)。
笹原 でも、あの言葉に乗っかって「そうだ、ブレイキングダウンはカスだ!」で拳を突き上げる人は出てきますよね。「聖なる試合」を浴びたことで、攻撃的になる人たちは出てくる。だからRIZIN神戸の平本蓮vs皇治の試合も、井上尚弥の試合があまりにも素晴らしかっただけにちょっとイヤな流れだなって思ってたんですよ。
――歴史に残るボクシングの試合のあとに、なんというボクシングをやってるんだ?と(笑)。
笹原 そうなんです。「RIZINは何やってんの?」っていうふうに見られてしまうかなと。まあRIZINはいつも「何やってんの?」と言われがちですけど(笑)。

――実際に平良達郎の試合で燃え尽きて、RIZINの世界観にすっと入れないファンもいましたからね。ちなみに「聖なる試合」が続いた中にDEEPの横浜BUNTAIもありましたよ。
笹原 あれは「聖なる試合」じゃないです!「単なるDEEP」です(笑)。
――ハハハハハハ! 平本vs皇治は想像以上に風向きが悪かったですよね。それなのに試合前日のフェイスオフで背後から皇治のケツを蹴飛ばした平本蓮ってヤバイなって思ったんですよ。