おはようございます。マクガイヤーです。
ダブル台風が気になる昨今ですが、如何お過ごしでしょうか。
原稿仕事が忙しく、更新が一日遅れてしまいました。申し訳ありません。
マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。
〇6月29日(月)19時~「最近のマクガイヤー 2026年6月号」
・時事ネタ
・『ロングウォーク』
・『スーパーガール』
・『四月の余白』
・『さよなら、僕の英雄』
・『億万長者の不都合な終末』
・『イミディエイト ファミリー』
・『a whisper』
・『アイ・ワズ・ア・ストレンジャー』
・『マジカル・シークレット・ツアー』
・『急に具合が悪くなる』
・『黒牢城』
・『ユマカウンティの行き止まり』
・『Michael/マイケル』
・『NEW GROUP』
・『鍵』
・『エレノアってグレイト。』
・『祝山』
・『君と僕の5分』
・『ギデンズ・コーの功夫』
・『FUJIKO』
・『モータルコンバット ネクストラウンド』
・『シャオ・メイ ローマ大決戦』
・『口蹄疫から生きのびた豚』
・『KEEPER キーパー』
・『箱の中の羊』
・『TOKYO BURST 犯罪都市』
・『名無し』
・『機動警察パトレイバー EZY File 1』
・『スマッシング・マシーン』
・『廃用身』
その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
〇7月13日(月)19時~「『ディスクロージャー・デイ』公開延期記念 スピルバーグ総まくり」
5/29、スティーヴン・スピルバーグの最新作『ディスクロージャー・デイ』の日本公開日が、当初予定の7/10から10/1へと延期されることが発表されました。本国での公開は6/12ですので、日本では約4ヶ月遅れで公開されることになります。韓国や台湾・香港・中国本土では6月公開です。当チャンネルでも『ディスクロージャー・デイ』公開に合わせてニコ生をやろうと準備していました。
正直、残念です。というか、ネタバレが心配です。
少しでも気分を盛り上げるために、映画ライターの竹島ルイさん(https://x.com/POPMASTER)と編集者のしまさん(https://x.com/shimashima90pun)をお迎えして、これまでのスピルバーグ監督映画を総まくりしつつ、それぞれのお気に入りスピルバーグ監督作品について熱く語り合いたいと思います。
〇7月19日(日)19時~「最近のマクガイヤー 2026年7月号」
詳細未定。
いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
〇藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています
当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。
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また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。
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合わせてお楽しみ下さい。
さて、本日のブロマガですが、ニコ生でも扱った映画『マスターズ・オブ・ユニバース』について改めて書かせて下さい。実は怖い映画だと思うのですよ。
●観た方がいいですよ、映画『マスターズ・オブ・ユニバース』
邦題に「ザ」が入らないことだけが不満な映画『マスターズ・オブ・ユニバース』ですが、皆さん御覧になりましたでしょうか。今年を代表するカルト映画の一作になりそうな気もするので、まだ公開されてるうちに劇場に行くことをおすすめします。
興行成績が振るわないことで話題ですが、Amazonは配信や関連グッズの売り上げ等で既に黒字を見込んでおり、続編製作を既に決定したという報道もありました。
『シーラ』のドラマシリーズは5年前から開発中という報道もありました。
https://variety.com/2021/tv/news/she-ra-live-action-series-amazon-1235061288/
Amazonがニチアサ商法をやる、ということなのでしょうか。期待したいところです。
●映画『マスターズ・オブ・ユニバース』全部妄想説
映画『マスターズ・オブ・ユニバース』はマテル社が発売する玩具『マスターズ・オブ・ザ・ユニバース』を原作とする映画です。
金髪ムキムキマッチョが剣と魔法少しSF入りの世界観(ソード&プラネット)で大冒険! というお話にみえて、実のところ男性版『バービー』というか、「男らしさ」を解体する話なのは、映画を観て頂いた方なら分かると思います。
更にこの映画、実は全部主人公アダムの妄想だった――という含みを、最後まで残しているとも思うのですよ。『トータル・リコール』や『果てしない物語』にちょっと似ていると思いますね。
折角なのでストーリーを順にぶり帰ってみましょう。
●冒頭
まず映画冒頭、子供時代のアダム王子の姿が描かれます。
戦闘訓練のパートナーであるティーラに「座って話さない?」と声をかけるのが、軽い笑いどころでありつつ、この後ムキムキになっても決して暴力的にならないアダムの本質を表しているのが上手いところです。
この時、実の父であるランドー王に「強くあれ」と男らしさの呪いをかけられるわけです。同時に、メンターであるマン・アット・アームズことダンカン(演:イドリス・エルバ)にも「倒れた時は立ち上がるチャンス」と同じような呪いにみえて若干違う言葉をわけですが、「挫けた時にどうやって立ち上がるか」すなわち「再起するか」が映画におけるテーマの一つとなっています。
で、その後かなり長いアクションがあるのですが、ダンカンは昔は子供だったけど現在はおじさんとなった我々の現身となる第二主人公でありつつ、007候補ともいわれていたイドリス・エルバのアクションはみたいので仕方がありません。銃がロボコップ方式で右腿のアーマー内に収納されており、こんなフィギュアなかっただろとも思うのですが、多分カッチョ良いからやってるのだと思います。
●本当にゾッとするデート
冒頭の異世界エターニアの出来事は、レストランでデート相手に話していた口説きトークだった、ということで地球パートに入ります。アダムはエターニア帰還の鍵となる剣を落とし、探しています。
相手はいかにもな金髪美女なのですが、口説きトークだと思い込んでるのは自分だけで、完全に呆れている、でも異世界や剣のことしか話せないのでどうしようもない――というのは本当にゾッとします。自分も童貞の頃、女の子と話す時に自分の趣味の話しか話題がなくてどん引きされたことを思い出したりしました。アダムが飲んでいるのが酒ではなくコーラなのも上手いところです。
●重要キャラその1 ルームメイト フセイン君
アダムは家に変わるわけですが、ルームメイトがいます。IMDBによると名前はフセイン君、演じているクリスチャン・ヴニポラさんはトンガ人とカンボジア人のハーフだそうです。
フセイン君はテレビでロマコメを観て泣いちゃうほど心優しいのですが、アダムが帰ってくるとすぐにテレビを消し、男らしく振舞います。フセイン君も有害な男らしさに少し毒されている、というか、男らしさを是とする側から揶揄されたくないので隠してしまうわけですね。
アダム君の部屋はエターニアのイラストに溢れています。まるで玩具に溢れた子供部屋のようです。
フセイン君はアダムのことを心配し、きちんと働けとアドバイスします。
「ただ働いて、家賃を稼ぎ、週末を生きがいに頑張る……人生はそういうもの」
つまり、現実と妄想の折り合いをつけろと言っているわけですね。
●重要キャラその2 上司スージーさん
アダムは嫌々出社します。なんど人材派遣会社、もしくは人事をアウトソーシングするような会社で働いてます。
アダムの上司であるスージーさんを演じているのはアフリカ系アメリカ人女性であり、『サタデー・ナイト・ライブ』にレギュラーキャストとして出演していたこともある女優、コメディアン、脚本家のサシール・ザマタさんです(『バービー』のウィル・フェレルを意識したキャスティングだと思います)。
スージーさんはアダムを「剣オタク」と呼び、きちんと仕事をしてくれと言います。ただ、コンプラ重視の現在の風潮を鑑み、絶対にムカついているのだけど顔は笑顔、あたりは柔らかく、業務指示を行っているのが面白いところです。これはコメディアンにしかできない演技ですね。
ここでアダムのスマホに「剣がみつかった」というメッセージが入るのですが、スージーは
「今決めて。現実世界で生きるか。妄想の世界で生きるか」
と迫ります。これが本作の裏テーマだと思うのですね。
●男らしさ解体ギャグ
ティーラがめっちゃエロいギャルになっているのですが、「私たちって友達だよね」という姿勢を崩そうとしなかったり、デカい剣であるパワーソードやデカい拳を持ったキャラであるフィスト―が出てくる度に下ネタが連発されます。
更に、子供時代はあれほど頼もしかったダンカンは負け犬となったショックでアル中になっています。(義理の)娘であるティーラからは完全に見放されており、「お前は座ってろ」などと言われるのが辛いところです。自分も娘からはこんな感じの扱いです。部屋が玩具だらけなので仕方がありませんね。
●スケルターとの対決
スケルターがばいきんまんみたいな感じなのは原作通りです。当時のアニメの悪役は愛嬌が無いと駄目だったのですね。
で、スケルターとの最終対決で、アダムは精神攻撃を受けます。デート相手の代わりにレストランに座ったり、オフィスカジュアルに身を包んで上司と共にアダムを詰めたりします。アダムの記憶を読んで変身してわけですが、全てアダムの悪い妄想ともとれてしまうのが面白いところです。
●現れてすぐ消えるフセイン君
映画の最後、色々あってスケルターに勝利し、エターニアは復興します。
再興された街を皆で眺め、高笑い……わりと原作通りです。
ここにアダムのルームメイトであるフセインくんが現れ、「本当にあったんだな!」と笑顔でアダムを称えます。大団円、というところですが、このフセインくん、すぐに消えてしまうのですよ! 変身するためにグレイスカル城に走っていったアダムをみなが見送るシーンでは、影も形もありません。気になった方は映画を再見して確認してほしいです。
これは、すべて妄想だったという証の様に自分には思えるのです。
●妄想での成長
アダム王子は地球で学んだ人材派遣会社の人事テクを活かし、協力して牢屋を脱出することでピンチを切り抜けます。おそらく地球に戻っても、人材派遣会社でなんとかやっていけます。アダムは、異世界で成長したのです。
『果てしない物語』では、本の中の世界で成長し、最後はいじめられっ子が鋼の男となっていました。妄想でもハッピーエンドだと思いますね。
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