【私の偏愛・第2回】

XANVALA 宗馬

私の愛する『K-POP』について。

「韓国のアイドルなので、日本語も片言で。それがなんだかすごくファンタジックな存在に見えた」 

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取材・文:Miyu
LIVE PHOTO:Megumi Iritani




VISUNAVI Japan新連載「私の偏愛」では、アーティストの頭の中を占める「偏愛」にフォーカスし、その魅力について“爆語り”してもらう。第2回目となる今回登場するのは、XANVALAのギタリスト・宗馬。7月10日に代官山UNITでファイナルを迎えた「AGNI」ツアー終盤で話を聞いた。作曲を数多く手がける宗馬(Gt)の音楽の源泉は、意外にも「K-POP」をはじめとするアイドルミュージック。XANVALAの楽曲はどのような音楽遍歴から生まれているのか、彼の頭の中を占める“偏愛”を覗いてみよう。

――5月上旬から始まったAGNIツアーもいよいよ終盤戦ですね。(※取材は6月中旬実施)新曲を引っ提げての今ツアーの感触はいかがですか?
今回のツアーは、新曲は『災』という一曲だけで回っていて、セットリストのほとんどが既存曲なんです。『災』については、最初はみんな緊張していたのかちょっと手探りな感じがあったんですけど、最近は1曲目だけでなく、ダブルアンコールで最後にもう一度やったりして。その2回目にやったときがとんでもないことになってますね。Λ(ラムダ・XANVALAファンの呼称)の声がでかくてすごいです。

『災』はライヴハウスらしい曲なので、お客さんはみんな好きにノッてくれていいと思いますし、声も出すならでかいほうがいい。MVはちょっとクールでシリアスな感じの曲なんですけど、ライヴは自由だと思うんで、盛り上がってくれたら嬉しいです。今後は、ライヴ中盤の暗い感じの曲に入る前だったりとか、そこから盛り上げる9曲目ぐらいにあったりしてもおもしろい曲かなと想像しています。既存曲もノリがこれまで以上に厚い感じになっていて、すごくいいツアーですね。最新曲じゃないからこその魅力みたいなものは、毎回どんな曲にもあるんで。

あとは、オープニングアクトのZ CLEARが全部をぶつけるようなライヴを毎回してくれてるので、その熱にも刺激されてツアーが良くなっていると感じてます。彼らを最初に見たのは4年前くらいかな。その頃から本当に熱いバンドだなとは思ってたんですけど、今は余裕みたいなものが少し見えてきたと思いますね。

――今ツアーでとくに印象的だった地方公演はありますか?

仙台で、僕らがハケる前にアンコールが起きたんですよ。それがすごかったですね。確かこの間のKHIMAIRAでもあったかな?

――KHIMAIRAのアンコールもそうでしたね。

そうですよね。 あれが最初に起こったのが仙台で。多分XANVALA初だったんですよね、そのパターンは。予定調和じゃなくて本当に自然発生したアンコールだったと思うんで、嬉しかったですね。ハケるのも待てない、頼むからもう一回やってくれみたいな気持ちが見えたのがすごく良かったです。あれをやられたらもうやるしかない。賢いなと思いました(笑)。

――自然発生した前のめりなアンコール、いいですね!いろんな場所に行かれましたが、地方でおいしいものは食べられましたか?

僕はあんまり食べれてなくて。なか卯ばっか食ってますね(笑)。

――なか卯(笑)。やっぱり地方公演だと行ってすぐライヴして、終わったらすぐ帰る感じですか。

そうですね、なのであんまり食べに行く時間とかがなくて。郡山ではまぜそばを食べたんですけど、それくらいかな。僕らはだいぶ地方に行ってるのもあって、距離的にちょっと遠いところでライヴしてるくらいの感覚なので、行った記念に名物を食べるっていうのはあんまりないです。また行くしっていう感じで。

――「また行く」っていうのは、地方在住のファンにとっては嬉しい言葉ですね。今ツアーでのご自身の成長点についても教えてください。

既存曲については、固定観念みたいなものが今まであったと思うんです。たとえば「この曲は落ち着いたほうがいい」とか。でも何かの曲で、いつもは静かに弾く曲なのにトラブルか何かですごい盛り上がったことがあって。その日だけは「めっちゃ声出していいよ!」みたいなノリが発生したことがあったんですけど。

そういう出来事を通じて、自分の中の意識が変わったのが今回の成長点かなと思いますね。「この曲はこう」というのがなくなって、その場のノリで弾けるようになった。演技せずありのままでやってるというか。お客さんが楽しんでるんだから楽しい雰囲気でもいいだろうみたいな、そういうのを受け入れられる器になってきたのかな。どんな曲に対しても自由になった気がします。

――よりライヴが本当の意味でのライヴらしくなってるという。今バンド全体としてはどんな雰囲気なんでしょうか。

今バンドとしてひとつ大きな目標があって。とある会場を必ず完売させるということが、今の一番の目標になので、それに向けて一つずついろんなことを改善していこうという感じです。あと今ツアーでは後輩も一緒に回っているので、ダサいところは見せられないなみたいな。たとえば本当に基本的なことなんですけど、絶対に転換の時間を押さないとか。そういったところもさらに気が引き締まる思いです。

――そうした目標に向かう中、好きなものに触れる時間も大事になってくるかと思います。宗馬さんにとっては「K-POP」がその中のひとつということで。個人的にはちょっぴり意外だと思いました。

実はライヴのときの会場BGMなんかにもちょいちょい入ってるんですよ。

――そうなんですね。K-POPと初めて出会ったのはいつだったんですか?

中学生のときですね。KARAがめっちゃ好きでした。韓国のアイドルなので、日本語も片言で。それがなんだかすごくファンタジックな存在に見えたっていうか。当時の自分に刺さったんだろうなと思います。

――KARAはすごくブームになりましたよね。中学生時代は、KARAの他に好きなアーティストなどはいたんですか?

普通にみんなが好きなUVERworldとかONE OK ROCK、RADWIMPSなんかはもう全部好きでしたね。あとはPerfumeとか、少人数でやってる女性アイドルが好きでした。

――じゃあ中学生時代から今に至るまで、K-POPはずっと好きだったんですか?

いや、そうでもないですね。高校生のときとかもKARAは好きだったと思うんですけど、その頃には多分活動がそんなに活発じゃなくなってたと思うんで。そこから間が空いて、コロナ直前ぐらいかな。2019年ぐらいにまた好きになったっていう感じです。

――宗馬さんをもう一度K-POPに呼び戻すキッカケになったアーティストは誰だったんでしょう。

MAMAMOOという4人組のグループです。『HIP』って曲がバズったんですよ。それを聴いてめちゃめちゃかっこいいなと思って。動画で一人だけをずっと追ってるやつとかあるじゃないですか。たしかそういうので見て、すごくいいなと思ってハマりました。中でも、とくに好きなメンバーがファサっていうアジアンビューティーな雰囲気の方なんですけど。今までKARAとか少女時代とかのビジュアルしか知らなかったんで「こんな人いるんだ」と思って。で、めっちゃ曲もいいしかっこいいし……っていうのがハマったキッカケです。

――宗馬さんから見た、K-POPというジャンルの一番の魅力みたいな部分を教えていただきたいです。

何に対しても、世界観の作り込みや完成度がとにかく高いなと思いますね。曲が良いことに加えて、情報解禁の仕方なんかもすごくて。だいたいトレーラーを3本ぐらい出して、そこからMVを出すという感じなんですけど。トレーラーの最後にMVの映像がちょっとだけ流れて、曲のタイトルがドンと出るみたいなやつとか。それがどんなグループであっても、ダサくなってるところを見たことがなくて。あとはリリーススケジュールみたいなものも、だいたい一枚の画像で出てくるんですけど、そうしたものも凝っていて、打ち出し方や世界観がすごい。フォント一つとってもどこもダサくなくて、すべてに対して手を抜かないし、テーマが一本あってブレないというのが魅力ですね。







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