みなさんこんにちは、そして、こんばんは。及川幸久です。

今回のニコ生は、素晴らしいゲストをお迎えしました。カナダ在住、YouTube「カナダ人ニュース」のやまたつさんです。このニコ生には2年ぶり2回目のご出演。年に2〜3回という貴重な帰国のタイミングに合わせて、お越しいただきました。

やまたつさんの著書はこれで7冊。『トランプ圧勝』『裸の共産主義者』『イーロン・マスクの野望』――いま書いているという8冊目は、「反トランプから始まった自分が、どうやって反グローバリズムに気づいていったのか」という8年間の集大成だそうです。

私がやまたつさんのチャンネルを信頼している理由は、情報の正確性です。元塾講師らしく、細かいところまできっちり調べて確認してから出す。「これは煽れるな、数字を稼げるな、という場面はある。でもそっちに走るとエンタメになってしまうから、踏みとどまる」――発信者としてこれができる人は、多くありません。

■ 人口増加の97%が移民――カナダの現実

最初のテーマは、カナダの移民問題。現地に住む人にしか語れない話が続きました。

カナダの人口はいま約4,100万人。やまたつさんが渡航した頃は3,700〜3,800万人でしたから、たった数年で急増しています。ところが、その人口増加の内訳を見ると、97%が移民なのです。年によってはアフリカ並みか、それを上回る人口増加率――それを支えているのはカナダ人の出生ではなく、移民の流入です。

バンクーバーといえば、かつては香港からの移民が多く「ホンクーバー」と呼ばれた街でした。いまは違います。圧倒的にインド系です。移民が人口の約25%、そのうちインド系が7〜9%。選挙区によっては候補者が全員インド系で、「ターバンを巻いた人か、ヒゲの人か、女性のインド系か」という選択肢しかない選挙まであるそうです。

深刻なのは、インド国内の問題がそのままカナダに持ち込まれていることです。やまたつさんの住む街の近く、サレーは「インド以外で世界一インド人が集中する都市」。ここを拠点に、インドでテロ組織に指定されるレベルのギャングが活動しています。カナダで家に発砲し、インド本国にいる家族に金を出させる――国境をまたいだ恐喝ビジネスで、連日のように発砲事件が起きた時期もある。ヨーロッパの移民ギャングが現地で生まれた寄せ集めなのに対し、こちらは本国に「本体」がある組織の支店なのです。さらに、インドからの分離独立を目指す運動の海外拠点までカナダにある。

ここで思い出してほしいのは、日本政府がインド政府と「5年間で5万人」のインド人材受け入れを約束していることです。本当に高度人材だけで、余計なものを持ち込まないなら――という大前提が、カナダでは崩れました。移民とは人間であり、人間は文化も、組織も、本国の対立も、セットで持ってくるのです。

ではカナダは反省したのか。数字の上では、昨年比で一時滞在者43%減、留学生50%減と大きく絞りました。移民批判が「排外主義」のタブーでなくなり、ようやく口にできるようになった。移民制限を掲げる政党がケベック州で勝ち、アルバータ州では移民規制と「カナダからの独立」を問う住民投票まで予定されています。ところが――カーニー首相は「ようやく制御下に戻ったので、いかにして移民を再び増やすかを検討している」とニューヨーク・タイムズに語りました。カーニーは世界経済フォーラムの幹部を務め、国連で脱炭素を推進してきた「ザ・グローバリスト」。トルドー政権の経済アドバイザーも彼でした。やまたつさんいわく「結局、すべてはあいつなんですよ」。

なぜカナダ国民はそんな政権を選んだのか。答えは反トランプです。「51番目の州」発言と関税戦争でカナダの反トランプ感情が爆発し、100%政権交代と言われた保守党が「カナダのトランプ」のレッテルで沈んだ。やまたつさんの指摘が刺さりました。「それまで散々、自虐史観で『国歌なんか歌うか』と言っていた人たちが、急に愛国に目覚めた。あれは愛国心ではなく、反トランプを愛国心と勘違いしているだけです」。

■ 沖縄県知事選を、世界はどう報じたか

もう一つの前半テーマは、先月の沖縄県知事選。12年ぶりに保守系の知事が、現職を大差で破った選挙です。

やまたつさんが面白いのは、この選挙を「海外メディアがどう報じたか」から分析したことです。一地方選挙なのに、ニューヨーク・タイムズが報じ、米軍の機関紙スターズ・アンド・ストライプスも取り上げた。そして見出しはどこも「基地」「中国の影響」なのに、本文を読むと中身は経済なのです。

実際、琉球新報の世論調査で有権者の最大の関心は経済が47%、基地はわずか16%。全国平均を下回る賃金、子どもの貧困――沖縄県民は基地ではなく、暮らしで知事を選んだ。この分析、日本国内の報道ではほとんど見かけませんでした。やまたつさんが2年前に沖縄で見た基地反対の抗議活動は、参加者が60代から80代。「基地問題で騒いでいるのは高齢者ばかりで、数年でしぼむ」という地元の声のとおりになりつつある。SNSで情報を取る世代が有権者の中心になり、沖縄は「特別な被害者」の物語から離れ始めているのです。

もう一つ、怖い指摘がありました。英語圏の記事で専門家としてコメントしていたのが、リベラル系の大学名誉教授ただ一人だったこと。世界が読む「沖縄像」が、たった一人の論者の意見で作られてしまう――情報とはそういうものだという実例です。

意外だったのは中国の反応です。12年かけて「琉球は中国の一部」という物語を作ってきた中国にとって最悪の結果のはずなのに、新華社もグローバル・タイムズも、パンチのない普通の記事。ただし、です。選挙直後、サウスチャイナ・モーニング・ポスト(ジャック・マーによる買収後、共産党寄りと言われる香港紙)が妙な記事を出しました。「中国人探検家はマオリ人より先にニュージーランドに定住していた」――。先に居たから、ここは中国のもの。沖縄で使ってきた、いつもの手口です。次の標的はニュージーランドなのかもしれません。

後半は、高市首相が国連で訴えた「旧敵国条項」の正体、国連を「寄生虫」と呼んだミレイ大統領の演説、国連に来ないブケレ大統領、そして参政党・神谷さんの国会質問で初めて出てきた「国産ワクチンの金額」まで。会員限定パートでお届けします。

■ お知らせ

新刊『伝え方は「間」が9割』(Wisdom Books)が正式に発刊となりました。「間」とは禅の精神のこと。それをスティーブ・ジョブズが使っていた、という話から始まる一冊です。10月11日(日)の茨城県古河市・関口書店さんを皮切りに、埼玉、兵庫県伊丹市のブックランドフレンズさん、東京と、各地の書店で書店セミナー&サイン会を行います。いずれも事前申込制、リンクは概要欄に。本と読書に特化したWisdom Books公式プラットフォーム(無料登録できます)もぜひ覗いてみてください。

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