ナイトさん のコメント
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第93号 2014.7.15発行 「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、よしりんの心を揺さぶった“娯楽の数々”を紹介する「カルチャークラブ」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、珍妙な商品が盛り沢山(!?)の『おぼっちゃまくん』キャラクターグッズを紹介する「茶魔ちゃま秘宝館」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」、秘書によるよしりん観察記「今週のよしりん」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…靖国神社をめぐる言論状況は刻々と変わっている。首相が参拝しさえすれば良いのか?安倍首相の靖国参拝に対して米国政府が「失望した」と表現した意味とは?そもそも靖国神社は何のための神社なのか?反知性主義がはびこる自称保守派への警告!保守も知らない靖国神社の真実を直視せよ!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!神社界が男系固執と聞いて参拝したくなくなった、でも英霊への尊敬の念は変わらずある…この気持ちどうすれば良い?大河ドラマ『軍師官兵衛』、信長と光秀の描き方をどう思う?AKB48の「恋愛禁止条例」ばかりがクローズアップされる現状をどう思う?幼稚園児の息子のバッグに女子からのラブレターが…!黙って見守るべき?「美尻」とはどんなもの?もし徴兵制が敷かれたら自分は耐えられそうにないし、今の日本の指導者に命じられても納得がいかない…自分のような弱い人間は、この問題をどう考えるべき?…等々、よしりんの回答や如何に!?
※ウィキペディアの記事を徹底的に添削しちゃう大好評「よしりんウィキ直し!」。今回は冒頭から想定外の爆笑に見舞われるこのコーナー。が、しかし!本題の『天皇論追撃篇』では男系固執論者の救いようのない「男尊女卑感情」が明白に!皇室を消滅に追いやる真の「売国奴」は誰なのか!?
【今週の目次】
1. ゴーマニズム宣言・第94回「間違った戦争でも靖国神社に祀るか?」
2. しゃべらせてクリ!・第54回「女装家・ぽっくんが眩惑しちゃるぶぁい!の巻〈後編〉」
3. よしりんウィキ直し!・第24回「ゴーマニズム宣言⑭:『天皇論追撃篇』(新天皇論)⑩」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
7. 編集後記
第94回「間違った戦争でも靖国神社に祀るか?」 『 保守も知らない靖国神社 』(ベスト新書)が発売された。
靖国神社をめぐる言論状況は、10年前と現在では全く違っている。それなのに自称保守論壇の頭脳は完全に硬直化していて、10年前の議論をそのまま繰り返し、「首相の靖国参拝に反対している国は中国・韓国だけであり、そんなものは気にせず堂々と参拝すればいい」とばかり言っている。
昨年末の安倍首相の靖国参拝に対して米国政府が「失望した」と、かつてない強い表現で非難したことの意味など、まともに考えようとはしない。
自称保守派の知性の劣化現象は目を覆うばかりで、もはや靖国神社が何のための神社であるかも知らず、安倍首相が何のために靖国に参拝したのかを意識することもなく、ただ首相が靖国を参拝したというだけで大喜びしている。
安倍晋三の参拝は、実は靖国神社を侮辱したものであるということになど気がつきもせずに。
『 保守も知らない靖国神社 』は、そんな自称保守派にはびこる反知性主義に対する警告として、現在の靖国神社を巡って考えておかなければならない論点を考え得る限り網羅した一冊である。
発売翌日には、早くもAmazonのレビュー欄に最初の書き込みがあった。ところが評価が☆1つだったため、またネトウヨが読みもせずに罵詈雑言を書き込んだかと思ったのだが、読んでみるとそうではなかった。
著者の靖国神社擁護論にはまったく賛同できないが、靖国の本質が「日本を戦争できる国にするための神社」であるという主張そのものは、完全に筋が通っている。著者の意図とは裏腹に、靖国神社が日本人にとっていかに危険な存在かを再確認させてくれる、ある意味で貴重な本である。
…と、主張そのものには「完全に筋が通っている」と認めた上で反対していたのである。
ただし「著者の意図とは裏腹に」というのは違う。ちゃんとわしが意図して「危険な存在」だと知らせたのだ。平和の施設ではないし、慰霊さえすればいいという施設でもないと。
さらにレビューはこう続く。
著者は、保守派とされる政治家が靖国に参拝して、「我々は二度と戦争はしません」と誓うことほど、英霊を侮辱する行為はないと憤る。なぜなら「靖国神社は、日本を戦争できる国にするための神社である」(191頁)からだ。
米国の戦没者遺骨収集事業を見るがいい。実に専門的、科学的、組織的、そして総合的に行われている。なぜそこまで熱心なのか。「それは、『次の戦争』を前提としているからである」と著者はいう。「若い兵士に対して、たとえいつどこで死ぬことになろうと、自分たちは決してあなたを忘れない、どこで死のうと、必ず骨は祖国に帰してあげるという態度を明確に国として示しておかないと、次の戦争ができないのである」(188-189頁)。この指摘は正しい。国家が戦死者を祀るのには、それなりの理由があるのである。
靖国神社も「次の戦争」のための神社であらねばならない、と著者は強調する(207頁)。そのためには、参拝者の増減で財政が左右される民間の宗教法人であってはならない。「やはり国営化しかない」(289頁)。靖国神社が国家による戦争を精神的に支える装置であるならば、そのような結論になるのは至極当然である。
きちんと読んで、内容を理解している。
だが内容を理解した上で、このレビューは結論において本書を否定するのだ。
もちろん著者の脳裏には、国家が間違った戦争に国民を駆り立てる可能性など、寸毫たりともよぎりはしないのだろう。もしあなたが国家指導者も誤りを犯すことを知っているならば、彼らが靖国の権威を高めようと躍起になるときは、用心したほうがいい。著者が教えてくれたように、靖国は戦争をするための神社なのだから。
おそらくレビュー筆者は『 保守も知らない靖国神社 』以外のわしの言論活動は知らないのだろう。
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!
偏向
●女系を認めれば皇位の安定的継承が保障されるかのような言辞を多用し今上天皇の孫・曾孫世代における男子皇族の誕生の可能性は描かず、「将来皇族がいなくなってしまう」と唱える。
・はっきり言ってこの筆者は、将来皇室が存在しようが消滅しようが、どっちでもいいとしか思っていません。
「今上天皇の孫・曾孫世代における男子皇族の誕生の可能性」を描いていないなどと文句をつけていますが、その「可能性」とは、悠仁さまに男の子ができるということが絶対的な必要条件となります。
もし悠仁さまに男子ができなければ、将来皇族がいなくなってしまうのです。皇室は消滅するのです。男子が続けて誕生して、男系で存続する可能性もゼロではありませんが、それは極めて不安定な確率の賭けになります。
女系継承を認めれば、皇位の安定的継承が保障される「かのような」言辞を多用している、などと悪意むき出しの書き方をしていますが、「かのような」ではありません。確実に、大幅に保証されるようになるのです。もちろんそれでも「100%」とは言えないのですが。
→確率論でいえば、男子誕生の確率は1人の場合は50%、2人の場合は75%、3人の場合は約87.5%、4人の場合は約93%。
極めて不安定とは言えませんね。
皇室では世間一般のように経済的理由で子供が産めないという事はありませんので、2~3人を期待するのは不自然でも何でもありません。
悠仁親王殿下が秋篠宮殿下が結婚したくらいの年齢で結婚できるよう、周りのサポートが重要と考えます。
・要するにこれを書いた男系固執論者は、女系を認めるくらいなら皇室がなくなったってかまわないと思っているのです。男系継承ができる可能性がゼロでない限りは決して女系は認めず、いかに分が悪かろうとも一か八かの博打を打ち、賭けが外れた時には天皇なんかいなくなったっていい! としか思っていない。そんな本音を、ここで顕わにさせているわけです。
男系固執論者は、「皇統なんかどーでもいい! それより男系の方が大事!」と主張しているのです。
→歴史上、女系のみの継承は存在していないので、皇統=男系ということになります。つまり女系継承を認める=皇統断絶になります。
2600年以上続いてきた歴代天皇の意思を無にしてはいけません。
女系論者は「歴史観・国家観なんかどーでもいい!それよりとりあえず血を繋いどけ」と主張しているのです。
●皇后美智子・皇太子妃雅子がバッシングを受けた事例を挙げ悠仁親王が妃を見つけることの困難さを繰り返し主張する一方、皇籍にとどまる皇族女子、特に愛子内親王が女性皇太子となった場合の配偶者を見つけることの困難さについては全く言及していない。
・何が言いたいのかわかりません。
愛子さまが女性皇太子となったら配偶者を見つけることが困難になるから、民間に嫁に出してしまった方がいい、次世代の皇族が悠仁さま一人になってもいい、と言いたいのでしょうか?
そしてたった一人の皇族となる悠仁さまに嫁いだ女性が、男子を産まなければ皇統が絶えるというすさまじいプレッシャーをかけられ、その上さらに週刊文春や新潮にバッシングされるという残酷極まりない状況に置かれても、それでいいと言いたいのでしょうか?
たとえ女性皇族の配偶者となる男性を見つけることが困難であろうと、皇婿を迎えて女性皇族が皇籍に留まる道を開くことは絶対に必要なのです。そうしなければ将来皇族がいなくなる可能性が極めて高くなり、そのプレッシャーは、悠仁さまの妃となる女性を確実に不幸にしてしまうことでしょう。
男系固執論者は、こういうことは一切考えません。女なんか、どんな不幸になったって知ったことか! としか思っていないのですから。
→以前、「旧皇族子孫とそれ以外の一般男子の数を比べたら一般男子の方が多いから配偶者は見つかる」と新天皇論で述べていましたが、そもそも日本史上、一般男性が皇室に入った事はありません。
そんな歴史上一度もない事を考える一般男子は果たしているでしょうか?限りなくゼロに近いと思います。
その困難さを述べずに一方的に男系派を非難するのはフェアではありません。
男系派は悠仁親王妃の「皇子を産まなければ」というプレッシャーを軽減するために旧皇族子孫に復帰していただく事を主張しているのです。
悠仁親王妃と複数の皇族の妃殿下がいらっしゃれば、一人にかかるプレッシャーも軽減されるでしょうから。
●旧皇族の皇籍復帰について「民間に生まれ育った一般人を皇族とする」と批判している一方、女系容認論が「民間で生まれ育った一般人を皇族女子の婿とし皇族とする」制度であることについては全く述べていない。
・何万回でも言いますが、「旧皇族の皇籍復帰」ではなく、「旧宮家系国民男子の皇籍取得」です。
旧宮家系国民男子の皇籍取得と、女性宮家の婿を「民間に生まれ育った一般人を皇族とする」ということだけで同列に並べていること自体が、何一つわかっていない証明です。
前者には皇位継承権があり、後者にはありません。その差はとてつもなく大きいのです。
民間に生まれ育った一般人に皇位継承権が与えられるようなことになってしまったら、もう聖域と俗界の区別がなくなってしまいます。皇室の権威は崩壊してしまいます。
→民間で生まれた皇統の血を引く男子が皇籍に復帰し、皇族になることはいくらでも前例があります。ただ、皇統の血をひかない一般男性が皇室に入るなど
前例がありません。
旧皇族は元々皇族であり、GHQの指示という不本意な形で臣籍降下させられたのです。つまり、潜在的には皇位継承権を持っているといえます。
また、皇籍復帰したとしても天皇に即位する可能性は悠仁親王殿下の次となるので、大体80年位先のことです。
その頃には皇室に生まれ育った文字通りの皇族が即位することになるので、まったく問題ありません。
・民間に生まれ育った一般人を皇族の配偶者とし、皇位継承権のない皇族にするということは、美智子皇后陛下をはじめ、妃殿下たちによってすでに十分な前例と実績があります。
女性皇族の婿となった一般男性を皇位継承権のない皇族にするということは、妃殿下のケースをそのまま男性にも適用するだけのことですから、何の問題もありません。
ところが、男系固執論者にはこれが我慢ならないことなのです。
女性の方に皇位継承権があって、男にはないという上下関係ができてしまうことは、連中の男尊女卑感情が決して許さないのです。
結局のところ、女性宮家創設や女性天皇誕生を阻止しているものは、ただただ「男尊女卑」の感情、それ以外の何物でもありません。
→世界的に見ても王室は男系継承を軸に考えられています。男系継承が叶わなかった時には女系継承をしていますが、
王朝名が変わっています。
イギリスだって、チャールズ王太子が即位したら「マウントバッテン・ウィンザー朝」に代わってしまいます。
日本は現存する最古の王朝を持つ国家です。そして2600年以上万世一系にて継承してきた皇室・天皇を戴いてきたのです。
それを維持していきたいからこそ女系継承の温床となる女性宮家に反対し、女系継承に反対するのです。
男尊女卑などとは全く関係ありません。
以上、自分の意見を述べさせていただきました。
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