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na85さん のコメント

 よしりん先生、木蘭先生、みなぼん編集長、執筆・編集・配信、ありがとうございました。

 以前よしりん先生は「右と左の間の細い細い道を行くしかない」と仰いましたが、安倍を始めとする右派も従来型の左翼もともに極左と判明した今、右側に雄大に広がる平原のまん真ん中を闊歩することができますね。これは、むしろ爽快なことに思えます。
 さて、なぜ日本人は国の行く末を決める選挙に真面目に取り組まないのでしょうか?それは日本が米国の属国だからだと考えます。米国の命令を代執行する為政者を選ぶのに真面目にやれるか?誰が成っても一緒じゃねーのか?という思いが、自覚無自覚を問わず、この70年間ずーっと有ったからでしょう。しかし、だからと言って選挙を疎かにして良いはずがありません。米国からの独立を目指す政権を選ぶのもまた、軍事政権を志向しない限り、選挙をもってしか果たされないのですから。
 国防を真剣に考えない人民には国と運命を共にする感覚も無いため、政治にも真剣に向き合うことはできません。例えば、もし自分の1票によって自分、あるいは自分の愛する人が戦地に往くことになる運命を決定するとなれば、もっと真剣に投票行動を起こすでしょう。当然ながら、そのような場合、侵略されたら降伏すれば良いという奴隷政権も、やたら侵略戦争をしたがる好戦的な政権も御免被りたいはずです。
 以上のように、戦争行為も含めて国の行く末を自分たちで決めることが政治参加であり、民主主義の基本であるはずです。つまり、宗主国様と運命を共にする属国=被保護国には、民主主義などそもそも要らないわけです。これが(戦後)日本には民主主義が無かったと言われてきた原因でしょう。そして、自決権もない属国の状態が続けば、やがてその属領民は宗主国から奴隷的に徴兵されていくという状態になります。その端緒となるのがこの安保法制論議だと言えます。
 さて、では国防を為すに当たって、なぜ国民皆兵でなければならないか?という問題ですが、それは自決の権利を与えられた国民にあっては、徴兵においても法の下に、そして日本ではそれに加えて天皇の下に平等でなければならないからだと考えます。ただ、身体的特性を考慮した結果、女性が兵役を免除されるなどの措置はあって良いはずであり、このことは男尊女卑問題と関わらせてはなりません。某国において女性兵士が慰安婦代わりにされている実態を鑑みれば、やはり女性を徴兵することは無理があると思われます。
 既に明らかになっていることですが、日本国が米国の意向から離れた自主外交を行えない最大の理由は、自主防衛ができないことにあります。米軍基地が日本の防衛を担っているという建前があってこそ憲法9条は機能してきたのですが、それが日本の自主防衛と自主外交、即ち独立を阻んできました。米軍基地をこのままで良いと考える人々は右も左も奴隷です。奴隷でも守られていれば良いじゃないかと言う人もいると思いますが、奴隷のまま侵略戦争に駆り出され、奴隷のままTPPで搾取され、奴隷のまま原発作業員にされ、奴隷のまま捨てられる運命を自ら選び取ることになるでしょう。

 さて、「ザ・神様」がますますヒートアップしています。悲劇の英雄物語をそれだけに終わらせない仕掛けが今回もありました。純粋な少年の悲劇性に揺れる母性からの~モクレンヒメの黒歴史公開です(笑)。年末企画の神様ノミネートではグランプリを狙ってきましたね?本編では、景行天皇に奴隷扱いで各地へ出征させられるヤマトタケルがあまりにも可哀そうです。

 奴隷の平和の時代が終わり、奴隷の出征の時代が近づく na85
No.61
105ヶ月前
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第147号 2015.9.8発行 「小林よしのりライジング」 『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。 毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行) 【今週のお知らせ】 ※「ゴーマニズム宣言」…安保法制の議論が進む中で、「徴兵制」についても憲法解釈の変更によって可能となるのではないか?という議論が起きた。それに対して安倍政権や自称保守派は「徴兵制は憲法の『意に反する苦役』にあたるからあり得ない」「兵器がハイテク化した現代戦で徴兵制はありえない」と言っている。では、末端の自衛官である「任期制隊員(自衛官候補生)」の採用試験の実態はどうなっているのか?徴兵制は「苦役」なのか?安倍政権や自称保守派ら“極左”の意見ではなく、ルソーの「社会契約論」に従った“真っ当な真ん中の意見”に学べ!! ※「ザ・神様!」…怖ろしいまでの冷徹さと知略によって西の荒くれ者たちを討伐し、大和へと帰還したヤマトタケル。父である景行天皇から、より一層かわいがられる自分の姿を思い浮かべ、誇らしさと喜びを胸に、瞳をきらきらと輝かせながら西国征伐の模様を報告するが…!? ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!白髪を染めようとは思わない?山口組が分裂!日本の治安は悪くなる?白ご飯の次に好きな○○ご飯は何?娘からの際どい質問に母の私はどう答えるべき?塚本晋也監督の映画『野火』の感想を聞かせて!…等々、よしりんの回答や如何に!? 【今週の目次】 1. ゴーマニズム宣言・第143回「徴兵制は『苦役』ではない!」 2. しゃべらせてクリ!・第107回「へふふ~~~ん…至福の耳かきタイムぶぁ~い!の巻〈後編〉」 3. もくれんの「ザ・神様!」・第64回「ヤマトタケル物語・その5」 4. Q&Aコーナー 5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど) 6. 読者から寄せられた感想・ご要望など 7. 編集後記 第143回「徴兵制は『苦役』ではない!」  朝日新聞(9月2日)のオピニオン特集「耕論」欄にわしのインタビュー記事が載った。  同欄のテーマは「誰かが兵士になる」。リードに書かれた趣旨は 「自衛隊の活動範囲が世界に広がる安保関連法案。安保を一線で担う自衛隊員の処遇や人材確保、そして政府が復活を否定する『徴兵制』について、様々な立場から論じてもらおう」 というもので、わしの他には元陸将・廣瀬誠、中京大学教授・大内裕和両氏の意見が載っている。  わしの記事は「国民の『自主防衛』が原則」という見出しで、「 徴兵制は苦役ではない、国防は崇高な職務である 」という「ど真ん中」の意見を述べている。  この意見については後で詳述するが、とにかくこれを朝日新聞が載せたのは凄いことだ。抗議がいっぱい来たのではないかと思うが、教養のある読者がいれば、むしろ賛成してくれるだろう。  のちに「AERA」の編集者に聞いたのだが、やはり反響が大きかったらしい。  朝日新聞の記者や読者には、もともとインテリが多い。確かにイデオロギーに凝り固まってしまった者もいるのだが、ポジショントークに堕さぬことさえ決意してくれれば、朝日新聞寄りのリベラル・インテリの方が期待できるかもしれない。  なにしろ読売・産経の自称保守には、もともとインテリがいない。無教養な上に「従米真理教」「安倍真理教」と化してしまっているのだから、全く期待のしようがないのだ。  ところで、同欄に載った元陸将・廣瀬誠氏の意見の中に、こんな発言があった。 「自衛隊が徴兵制を考えている」などと言われますが、現代戦の特徴から見て考えられません。総力戦の時代と異なり、兵器が近代化し、システムが高度化した今は、これらを使いこなせる訓練を積んだプロの兵士こそ必要です。  安倍首相や読売・産経系の従米保守が言う主張そのままで、この意見が朝日に載るのも異例だと思うが、とにかく様々な意見を聞くというのがこの欄の目的なのだろう。  以前なら、自衛隊の側が政府や自称保守論壇の主張に追従して言っているのかと思ったはずだが、どうやらそうでもないらしい。  何しろ、4月に安倍晋三が米国議会で安保法案を今夏までに成立させると約束するより以前、 昨年12月の時点で自衛隊の河野統幕長が訪米し、米軍・国防総省の幹部と会談し、夏までに安保法制は成立すると確約していたのだ。  つまりとっくに文民統制は崩れていて、自衛隊トップが米軍の希望通りに軍事を動かし、政府はそれに追従していただけなのだ。  戦前は軍部の暴走を政府が追認するしかなかったのだが、現在も自衛隊の暴走を政府が追認しているだけ、というより、戦前よりもっと酷い。自衛隊にも、政府にも、まったく主体性がなくて、両者ともに米軍に従属するだけになっているのだから。   自衛隊が暴走して米軍に従い、政府が喜んで自衛隊の暴走を追認するという、恐るべき属国状態になっているのである!  こんな状態なので、「兵器がハイテク化した現代戦で徴兵制はありえない」というよく聞く主張も、もしかしたら自衛隊が先に言い出し、政府や自称保守が追従しているのかもしれない。  しかし、本当に現代戦では「高度化したシステム」を使いこなせる専門職だけが必要で、今や第二次世界大戦のような、あるいはベトナム戦争のような、末端の歩兵などは必要ないのだろうか?  だとしたら、もう自衛官を広く募集・勧誘することに意味はない。   ハイテク兵器を使いこなせない、偏差値の低い者を集めたって意味がなく、人材を確保するには、優秀な人物をヘッドハンティングするしかないはずだ。  ところが、今でも防衛省・自衛隊は「自衛官募集ホームページ」を作って盛んに募集をかけている。しかもそのページのトップに「リクルート隊長」として出ているのは「壇蜜」だ! さらに地方では、「萌えキャラ」を使って広報しているところも数多い。 http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/  現実に自衛隊は、壇蜜や萌えキャラに釣られて応募して来るような人材でも欲しがっているではないか!  では自衛官になるには、最低どの程度の学力が必要なのか?  本当にハイテク兵器を使いこなせる高学歴の者しか採用しないのか?  末端の自衛官である「 任期制隊員(自衛官候補生) 」の採用試験について調べてみた。 
小林よしのりライジング
常識を見失い、堕落し劣化した日本の言論状況に闘いを挑む!『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりのブログマガジン。小林よしのりが注目する時事問題を通じて、誰も考えつかない視点から物事の本質に斬り込む「ゴーマニズム宣言」と作家・泉美木蘭さんが圧倒的な分析力と調査能力を駆使する「泉美木蘭のトンデモ見聞録」で、マスメディアが決して報じない真実が見えてくる! さらには『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成させる大喜利企画「しゃべらせてクリ!」、硬軟問わず疑問・質問に答える「Q&Aコーナー」と読者参加企画も充実。毎週読み応え十分でお届けします!