どうも、
管理者のNDです。

08月24日は、
八高線列車正面衝突事故(1945)から74年です。

死者は少なくとも105人以上、正確な死者数も曖昧なこの終戦直後に起きて
日本中が混乱で渦巻いていた中に発生した一つの大きな大事故は、
関東を中心に衝撃を与えました。

"混乱"と一言で言ってもあれですが、この八高線は疎開先から帰ってくる人で
この時期はかなりごった返していたので、実質Uターンラッシュみたいなもので、
満員電車が次々と連なる状況でした。

そんな中、この日は奇しくも都内は豪雨に見舞われており、多摩川は激しい雨で増水していました。
当時はそんな状況でも構わずひと昔前のバスのように運転していたわけですが、
風雨が激しくなっていたせいか信号故障が発生、更に通信の途絶まで加わってダイヤは
大幅に乱れていました。現代の人であればもうこの状態になっている時点で確実に
運転見合わせをすればいいものですが、混乱の敗戦直後と国鉄という禁断の組み合わせで
もはや駅員や乗務員の「人力」で制御されているに等しい状態でした。

当然どこかしらの人為的なミスは起きるわけで、
思い込みなどから最終的に正面衝突に至ってしまいました。

極め付きで最悪だったのは、その正面衝突事故があった場所は丁度多摩川でした。
客車は穏やかではなく、"増水していた川"に"激しい風雨"の中で川に落ちたのです。

死者が105人かどうか断定できないのは、まず増水した多摩川は流れが速くなっており、
遺体が海まで流れ出てしまったこともあったことから、定かではなかったことが挙げられます。
ついに最後まで遺体が発見されぬまま東京湾の沖に流れ出てしまった可能性もあるでしょう。

尚、事故車両の車輪が引き上げられたのは21世紀になった2001年でした。
今でも近くのくじら運動公園という場所で保存されています。


今回は、
「過去の災害は全国から学び、未来の災害は自分の地域を懸念する」をテーマにお伝えします。


どういうことかというと、過去の災害の教訓などは地域によって様々ですが、
基礎的な所はどの震災からでも多方面から学ぶことが可能です。
特に自分の地域が直下型地震・沖合の地震双方の脅威があるのであれば、
とても重要になります。
もちろん、地震だけでなく火山や、大雨災害・台風、落雷や竜巻などの起こりやすい地域も
日本にはどこかしらに存在しています。

そして未来の災害は、その地域の特性ごとに違う危険性を把握し、
懸念していくのが正しいことです。

ですが、時々無関係な地域での災害を恐れる人が時々います。
もちろん大地震はどこであっても起きては欲しくないものですが、
防災としては、あまり不必要な情報まで取り入れる必要はないということです。

というのも、自分の地域をまずは中心にこれからの災害については懸念するのが良く、
次点であなたと関わりがある地域(実家などは自分の地域にいれるものとします。
 例えば友人・知人宅や元居住地域や馴染み深い地域など)、
あとは同じ都道府県内の心配、交通上の通過点ということぐらいになりますが、
まずは自分の地域が最優先になります。

地域の広さを見るのも、まずは自助、常にまずは自分の目の前のものからになります。
接客業などと同じような優先順位って感じです。日本人としては本来はあまりよくありませんが、
もしも日本中が全て災害に見舞われるような事態になれば、まずは自分の地域からそれぞれが
復興をしていかなくてはなりません。壊滅的な被害を受けても、そこから突破口を見つけ出して
どうにか活路を切り開いていくことが、防災としての真価を問われます。

率先して、防災に励むのであればこの意識が重要だと自分は感じます。
複雑な心境にはなりますが、人には頭で把握できる量、キャパシティというものもありますので、
不必要な情報は自ら排除できるだけの力が必要です。

尚、大雨の時も他の市町村の情報は参考情報程度にとどめておき、
自分の地域の情報に集中するようにしておくのが大切なことです。

この放送では、全国で情報を流しています。もし自分の地域が欲しい方がいれば
ニコ生の生IDでリクエストして頂ければ、こちらも在席していれば情報を優先して
収集するぐらいのことは致しますので、そういう意味でも当放送をうまくご活用してみて下さい。
ただ情報の提供をフォローすることが当放送の目的ではないのです。


今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。


明日は全国で猛威を振るった、明治17年8月台風(1884)を紹介します。