菊地成孔さん のコメント
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今、スタジオノア新宿店にいます。
今日は主に、ファイナルスパンクハッピーの作曲に当たっています。 BOSS 君も天才 OD もフル回転でソングライトしているのですが、アルバム完成のターゲット日に間に合わせるにはそろそろ苦しくなってきたので。アルバムは、曲数をがっつきませんが(12曲ぐらいで出しちゃおうと思います)、代わりに捨て曲は作らず、どの曲も完成度が高すぎて、逃げられなくする。という、一種の総力戦をトーンとマナーにするので。今は、スパンクスの子分(笑)田中君の素晴らしいチルのビートに、美しくて、リズムが脱臼しているメロディをつけたり、 OD が途中まで作った曲の後半をパターン別に作ったりしています。「メロディーが脱臼」と言ってもプログレ的なものではなく、ちょっとした新しいシンコペーションやメロディックフラム(打点のズレ)をさりげなく効果的に当てるか、何度もトライ&エラーを繰り返しています。
絶対みんなおかしくなると思うんですよね。友人のもなんども見てて、感想としては「見なきゃよかった(笑)」という結果ばかりなので(笑)。
モーツァルトは、伝説に従うならば、映画「アマデウス」にあったみたいに、人の曲でも、聴きながら「僕だったら、ここはこう、ここはこうして」って言って、どんどんチェンバロとか弾いて、良い曲にしちゃったみたいなんで(笑)、そして、一度弾いたら忘れなかったみたいですから、「スケッチ」なんていう状態はなかったんじゃないかと思いますね。ただ、紙とインクの希少性を考えると、完成スコアの修正箇所数というのは藪の中ですよね。
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